
日産シルビア Q's(S13型)とは、1988年5月にデビューしたS13型シルビアの中間グレードです。トップグレードのK's(ターボ)と廉価グレードのJ'sの間に立ち、「自然吸気エンジン+充実装備」という当時の実用的な人気の中心だったグレードでした。同じS13シャシーの兄弟記事では、限定仕様「K's Dia Selection」がドリフト文化の原点として深掘りされていますが、この記事の主役であるQ'sは、もっと身近で「みんなが選んだ」実用グレードとしての魅力にフォーカスします。
この記事では、Q'sグレードならではの立ち位置・スペック・中古相場から、GT7での乗り方、そして頭文字Dのもう一人の"Q's乗り"まで、まるごと解説します。
シルビアS13誕生|ART FORCEが生んだ「若者の憧れ」
日産のスペシャルティ・クーペの人気シリーズ「シルビア」。その5代目にあたり、1988年5月17日から1993年10月にかけて生産されたのがS13型です。「ART FORCE(アートフォース)・シルビア」というキャッチコピーとともに登場し、均整のとれたクーペらしい美しいボディラインが若者を中心に多くのファンを獲得。それまで人気の的だったホンダ・プレリュードのお株を奪う勢いで支持を集めました。
発売当時のCMも印象的でした。プロコル・ハルムの名曲「青い影」の曲調に乗せ、抽象的なナレーションとエレガントな曲線を強調した映像演出で、クルマそのものの魅力を静かに引き立てるスタイルが採用されていたと紹介されています。派手なスペック訴求ではなく、雰囲気とデザインで魅せる、という当時のプロモーション手法自体が、「ART FORCE」というキャッチコピーの世界観を象徴していました。
開発を統括したのは、故・川村紘一郎氏。「とにかく乗って楽しいクルマを造ろう」という指示のもと、①エレガントで流麗なスタイリング、②モダンでヒューマンタッチのソフトインテリア、③気持ちの良い楽しい走り、という順序で開発テーマが掲げられました。当初はFF(前輪駆動)化も検討されましたが、「低いボンネットを持つ美しいクーペボディ」というデザイン優先の要求から、最終的にFR(後輪駆動)が採用されています。デザインを追求した結果として、偶然生まれたFRスポーツだったというわけです。
このスタイリングは高く評価され、S13型シルビアは1988年グッドデザイン(通産省選定)と1988-89年日本カー・オブ・ザ・イヤーを同一年に受賞。歴代シルビアの中でも最多となる約31万台を売り上げ、シルビアというブランドを不動のものにした一台でもあります。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 型式 | S13型(5代目シルビア) |
| 生産期間 | 1988年5月17日〜1993年10月 |
| 累計販売台数 | 約31万台(歴代シルビア最多) |
| キャッチコピー | ART FORCE(アートフォース)・シルビア |
| グレード体系 | J's(廉価)・Q's(中間・自然吸気)・K's(ターボ)の3グレード制 |
| 受賞歴 | 1988年グッドデザイン(通産省選定)/1988-89年日本カー・オブ・ザ・イヤー |
| 駆動方式 | FR(後輪駆動) |
出典・参考:CAR and DRIVER Online「1988年の日本カー・オブ・ザ・イヤー」特集(開発統括者・開発テーマの順序・FF検討からFR採用に至った経緯)/car-me.jp「ART FORCE...S13シルビアが放っていた美しさと走りの魅力とは?」(キャッチコピー・デザイン評価・CM演出)。※開発秘話は複数の専門メディアで一致する内容を採用。
今でこそ「走り屋御用達」のイメージが強いS13型シルビアですが、デビュー当初は「女性ユーザーにも支持されるデートカー」という側面が強く打ち出されていました。当時の自動車メディアでも、「落ち着きのある伸びやかなサイドシルエット」「角のとれた造形で暖かみを感じられるインテリア」といったデザインが、男性だけでなく女性ユーザーからも支持を集めた、と紹介されています。曲面を活かした継ぎ目のないダッシュボードや、スポーティかつエレガントなハイバックシートなど、「持っていることの悦び・見られることの嬉しさ」を満たすインテリア作りが徹底されていたことも特徴でした。
1980年代後半、200万円前後の2ドアクーペが「デートカー」として若者にもてはやされていた時代。その牙城を守っていたのがホンダ・プレリュードでしたが、S13型シルビアはその座を脅かすほどの人気を獲得します。この記事の主役であるQ'sは、まさにその「デートカーとしての魅力」を、ターボの刺激なしで体現していたグレードだったといえるでしょう。派手なパワーではなく、上質な内外装と扱いやすさで支持を集めた。それがQ'sというグレードの原点なのです。
出典・参考:くるまのニュース「日産の『S13型シルビア』なぜ人気?デートカー&走り屋御用達…"ヤングタイマー"なクルマの魅力とは」(デザイン性・インテリアの訴求力・プレリュードとのデートカー人気競争)。※デートカーとしての人気の側面は複数の専門メディアで紹介されている内容です。
J's・Q's・K's三姉妹|Q'sが「一押し」と言われる理由
S13型シルビアのグレード名「J's・Q's・K's」は、トランプのJ(ジャック)・Q(クイーン)・K(キング)に由来する、当時としてはセンスの良いネーミングでした。発売当初の価格はJ's:146.7万円、Q's:155.6万円、K's:188.6万円(いずれも5MT車)。エンジンはJ's・Q'sが自然吸気135PS、K'sのみがターボ175PSというパワー差がありました。
装備面での差も明確でした。J'sは手動格納式ドアミラー・クリアガラス・手動窓・チューナーのみ・2スピーカーという簡素な仕様。一方Q'sは、電動格納式ドアミラー・ブロンズガラス・パワーウィンドウ・カセットデッキ・4スピーカーが標準となり、快適装備がひと通り揃っていました。自動車情報誌『ベストカー』のS13特集では、この装備差について「10万円弱の価格差であればQ'sを選ぶ、というのは当時の自然の流れだった」と評されています。J'sというネーミングは最も若者向けのイメージだったものの、「あとちょっとの出費でワングレード上が手に入る」という価格設定が、J'sを選びにくくしていたというわけです。
| グレード | エンジン | 発売当初価格 | 主な装備 |
|---|---|---|---|
| J's | 自然吸気・135PS | 146.7万円 | 手動格納ミラー・クリアガラス・手動窓・チューナーのみ・2スピーカー |
| Q's | 自然吸気・135PS | 155.6万円 | 電動格納ミラー・ブロンズガラス・パワーウィンドウ・カセットデッキ・4スピーカー標準 |
| K's | ターボ・175PS | 188.6万円 | Q's装備+ターボエンジン搭載 |
つまりQ'sは、「ターボの刺激的なパワーは求めないが、快適装備はしっかり欲しい」という、当時の若者や実用ユーザーの本音にちょうど応えるグレードでした。ハイパワーなK'sが「速さ」の象徴だったとすれば、Q'sは「使い勝手の良さ」の象徴。デートカーとしても普段使いとしても、価格・装備・扱いやすさのバランスが取れた一台として、多くのユーザーに選ばれていたグレードなのです。
この「実用グレード」としての性格は、日常の維持のしやすさにも表れていました。ターボユニットを積むK'sは、インタークーラーやウェイストゲートといったターボならではの部品点検・オーバーホールが必要になる一方、NAのQ'sはシンプルな自然吸気エンジンゆえに、点検・整備の手間そのものが少なくて済むという側面がありました。「刺激は控えめでも、手のかからなさで選ぶ」。それもまた、当時のQ'sユーザーが実感していた魅力のひとつだったはずです。
出典・参考:自動車情報誌「ベストカー」bestcarweb.jp「『粋』なグレード名復活希望!! S13シルビアの一押しはQ'sだった理由」(J's/Q's/K'sの価格・装備差・Q'sが選ばれた理由)。※価格・装備は当時のカタログ情報に基づく。
なお、1990年1月に導入された「ダイヤセレクション」(快適装備を一括標準化した特別仕様)は、Q's・K'sそれぞれに設定されていました。K's側の「K's Dia Selection」については、ドリフト文化の原点としての物語を含めて兄弟記事「日産シルビア K's Dia Selectionとは」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。この記事では、限定仕様ではなく標準のQ'sグレードそのものの魅力にフォーカスしていきます。
Q'sにも後期の特別仕様があった|クラブセレクション
S13型シルビアがモデル末期を迎えた1992年1月、Q's・K'sそれぞれに追加されたのが「クラブセレクション」です。1990年の「ダイヤセレクション」とは導入時期もエンジンも異なる、まったく別の特別仕様である点に注意が必要です。1991年1月のマイナーチェンジで、S13型シルビアのエンジンはCA18系からSR20系へと世代交代しており、この「Q's クラブセレクション」はその後期型SR20DE型エンジンを搭載した、モデル末期ならではの一台なのです。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| グレード | Q's クラブセレクション |
| 導入時期 | 1992年1月(PS13型・後期) |
| エンジン | SR20DE型 1,998cc 直4 DOHC16バルブ(自然吸気) |
| 車両重量 | 約1,130kg |
| 新車価格 | 199.5万円〜209.1万円 |
| 駆動方式 | FR・2ドア・4人乗り |
出典・参考:中古車カタログ情報(シルビア Q's クラブセレクション・1992年式・E-PS13・SR20DE型エンジン・新車価格199.5万〜209.1万円・車両重量1,130kg)。※本カタログはK's側の「K's クラブセレクション スーパーハイキャスパッケージ」(1992年1月導入・新車価格239.9万円)の存在も示しており、クラブセレクションはK's・Q's双方に設定された後期特別仕様と考えられます。
つまりひとくちに「シルビアQ's」といっても、1988年〜1991年前半のCA18DE型(135PS)と、1991年後半〜1993年のSR20DE型(後期・排気量2,000cc)という、2つの世代が存在することになります。この記事のGT7収録車である「Nissan Silvia Q's (S13) '88」は前者の前期型。中古車を探す際は、「同じQ's」でもエンジンや年式で価値・維持のしやすさが変わってくる点を押さえておくと安心です。
シルビアQ'sのスペックと足まわり
Q'sグレードの心臓部は、CA18DE型 1,809cc 直列4気筒DOHCの自然吸気エンジン。最高出力135PS/6,400rpm前後、最大トルク16.2kgf・m/5,200rpm前後を発生し、車両重量は約1,100〜1,110kgと、ターボのK's(1,140kg前後)より一段軽い車重が特徴です。全長×全幅×全高は4,470×1,690×1,290mm、駆動方式はFR・5速MT。ターボの過給感こそありませんが、その分軽快でコントローラブルな挙動が持ち味でした。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| グレード | Q's |
| エンジン | CA18DE型 1,809cc 直4 DOHC(自然吸気) |
| 最高出力 | 135PS/6,400rpm前後 |
| 最大トルク | 16.2kgf・m/5,200rpm前後 |
| 車両重量 | 約1,100〜1,110kg |
| 全長×全幅×全高 | 4,470×1,690×1,290mm |
| 駆動方式 | FR・5速MT |
| 発売当初価格 | 155.6万円 |
出典・参考:日産ヘリテージコレクション公式(シルビアQ's・CA18D型エンジン諸元・車両重量1,110kg)/当時のカタログスペック。※初期型と後年のカタログ値で微差がある場合があります。
S13型シルビアが技術的に注目されるポイントのひとつが、日産の4輪操舵システム「HICAS(ハイキャス)」です。当初のHICASから進化した「HICAS-II」がS13型で採用され、1991年のマイナーチェンジ以降は、さらに進化した「スーパーHICAS」へと発展しました。中低速域でハンドルを素早く切ったとき、コンピューター制御で後輪を一瞬だけ逆位相に動かしてから同位相に転じる、という高度な制御を実現しており、これは当時としては最先端の足まわり技術でした。HICAS系はオプション設定として案内されており、K'sだけでなくQ'sにも選択の余地があった技術だった点は、押さえておきたいポイントです。
出典・参考:Motor Fan「HICASからHICAS-IIへ…S13シルビアが刻んだ、日産本格4WSへの道すじ」(HICAS-II→スーパーHICASへの進化・中低速域での逆位相転舵制御・オプション設定)。※グレードごとの詳細な標準/オプション区分は年式・仕様によって異なる場合があります。
Q'sはNA(自然吸気)モデルゆえに、新車時のパワーではK'sに及びません。しかしターボユニットを積まない分、車体が軽いという特徴があり、後年のカスタムシーンでは「ベース車両としてのポテンシャルの高さ」が評価される場面もありました。K'sのターボユニット(CA18DET・のちにSR20DET)へのエンジンスワップのベースとして選ばれることがあるのも、素のQ'sが持つ軽量ボディの評価あってこそです。
S13シルビアQ'sは今いくら?相場と探し方
S13型シルビアは近年、90年代国産スポーツ高騰の波に乗って価格が大きく上がっています。中古車ポータルの実売データによると、Q'sグレード単体の車両価格帯は、目安としておよそ155万〜385万円という幅で取引されています(あくまで参考・時期や状態、掲載店舗により大きく変わります)。
| グレード | 排気量 | 価格帯の目安 |
|---|---|---|
| Q's | 1800/2000cc | 約155万〜385万円 |
| 標準シルビア | 1800cc | 約146.7万〜182.5万円 |
| K's | 1800cc | 約154.2万〜183.6万円 |
| K's | 2000cc | 約163.6万〜206.7万円 |
| ダイヤセレクション | 1800/2000cc | 約231万〜264万円 |
- 相場上昇の主因:米国「25年ルール」解禁による北米への流出加速
- 個体数の減少:90年代国産スポーツ全体で流通台数が大きく減少傾向
- 2020年〜2026年にかけて、全体で約2〜3倍に相場が上昇したとされる
出典・参考:goo-net実売データ(S13シルビアQ'sグレードの価格帯・約155万〜385万円)。相場動向は個体数減少・米国25年ルール解禁による流出加速が主因とされる。
※相場は時期・状態・走行距離・グレードで大きく変わります。流通台数も少ないため、最新の価格・在庫は各中古車ポータルで必ずご確認ください。
「GT7で惚れて、いつか本物のシルビアに」。その前に、いま乗っている愛車の"本当の価値"を知っておきませんか。旧車相場が高騰している今は、手放す側にとっても追い風です。
※査定額・中古相場は車種・年式・走行距離・時期によって変動します。実際の金額は査定でご確認ください。
中古のQ'sを選ぶときのチェックポイント
中古車情報サイトの解説によると、Q'sは当時「デートカー需要のメインとなるAT車が多い、最量販グレード」だったとされています。それだけ数多く売れたグレードということですが、皮肉なことに現在流通している個体は、ターボエンジンへの換装やMT化などのカスタムが施された車両が目立つのが実情です。つまり、素のQ's(NA・純正状態)を探すこと自体が、意外と簡単ではないというわけです。
- 純正部品の残存状況を確認:内外装ともに純正部品が多く残っている個体は、故障時に代替品で補える可能性が高く安心材料になります
- 下回り・リアフェンダー周辺の錆をチェック:30年超の旧車ゆえ、経年劣化による錆の進行は要確認ポイントです
- 信頼できるショップとの付き合いがあるか:部品欠品時に相談できる専門ショップの存在は、長く乗り続けるうえで大きな安心材料になります
- 年式・エンジン型式の確認:前述の通りCA18DE型(前期)かSR20DE型(後期・クラブセレクション等)かで性格が変わります
また、90年代の国産スポーツカーは海外からの需要も高く、盗難対象になりやすい車種のひとつとも言われています。購入後は駐車環境やセキュリティにも気を配っておくと安心です。
出典・参考:UruCar「S13シルビアの中古車選びの注意点は?相場金額とおすすめグレード・維持費について」(Q's=デートカー需要のAT車が多い最量販グレード・現存個体はターボ/MT換装車が多い・純正部品の残存状況・信頼できるショップとの付き合いの重要性)。※個体差が大きいため、実際の購入時は専門ショップでの実車確認をおすすめします。
グランツーリスモ7のシルビアQ's
グランツーリスモ7には、「Nissan Silvia Q's (S13) '88」という名前でこのグレードが収録されています(収録データ・kudosprime.com調べ、id=300)。
- PP値:369.49(チューン後は最大PP435.99まで伸ばせる素性の良さ)
- 馬力:132HP(NA・CA18DE型)
- 車重:2,403lbs(約1,090kg)
- ゲーム内価格:約33,900Cr
- 入手方法:中古車、またはカフェ「メニューブック#10」のレース報酬(後述)。メニューブック#9でも報酬候補になることがあるとの情報あり
- 0-400m加速:16.80秒
- 前後重量配分:54:46
兄弟記事で紹介した「K's Dia Selection」(PP405.25・171HP・約51,200Cr)と比べると、Q'sはPPも馬力もひと回りコンパクト。その分、ゲーム内価格も手頃で、GT7序盤の足がため・ドリフト練習用としても扱いやすい一台です。なお、GT7内ではQ'sのエンジンを「SR20DET-Silvia-S15」(246HP)や「LS7-BRZ」(1,037HP)へ換装できるエンジンスワップ機能も用意されており、実車のQ's=ターボスワップベースというカスタム文化を、ゲーム内でも疑似体験できる作りになっています(レアなプライズルーレット、またはGTオートでの購入が必要)。
メニューブック#10は「日本のFRスポーツ」というコレクションがテーマで、3つのレースそれぞれをクリアすると、日本を代表するクラシックFRスポーツが1台ずつ手に入る作りになっています。
- ハイスピードリンク(逆走)優勝 → トヨタ カローラ レビン 1600GT APEX(AE86)'83
- 東京エクスプレスウェイ 中央ルート(外回り)優勝 → マツダ ユーノス ロードスター(NA)'89
- 筑波サーキット優勝 → 日産 シルビア Q's(S13)'88
つまりQ'sは、GT7の中でも「AE86・ロードスターと並ぶ日本製クラシックFRスポーツの代表格」として扱われている一台。3台すべてを手に入れると、メニューブック#10自体の報酬としてディープフォレスト・レースウェイ(スイス)コースが解放されます。GT7の中でQ'sが持つ立ち位置が、この収録のされ方からもよくわかります。
出典・参考:グランツーリスモ7攻略情報(メニューブック#10「日本のFRスポーツ」・筑波サーキット優勝報酬としてのシルビアQ's(S13)'88)/kudosprime(PP369.49→チューン後最大PP435.99・メニューブック#10のレース報酬・メニューブック#9も候補との情報)。※メニュー内容・報酬条件はアップデートで変動します。
ちなみにシルビアQ's(S13)'88は、GT7の前作にあたるグランツーリスモ6にも収録されていた実績があり、シリーズを通じて長く愛されてきた一台であることがうかがえます。GT6版では133HP・車両重量1,090kg・購入価格約15,560Crというデータが確認できます(GT6は旧作であり、現在プレイ可能なのはGT7版です)。
出典・参考:kudosprime(GT7収録のNissan Silvia Q's (S13) '88データ)。※kudosprime自身が「一つ前のバージョンの数値の可能性がある」と注記しており、この記事でも幅を持たせて紹介しています。
※クレジット価格・PP値・入手条件はゲームのアップデートで変動します。最新はゲーム内でご確認ください。
ハンコンで乗るともっと気持ちいい|機材ガイド
GT7でシルビアQ'sをさらに楽しむなら、ハンドルコントローラー(ハンコン)がおすすめです。自分でハンドルを握る感覚は、コントローラーとは別物。NA車らしい素直なレスポンスとFRらしい姿勢変化が、グッと現実に近づきます。ここでは、GT7を"実車感覚"で楽しむための機材を「まず必須」と「あるとより楽しい」に分けて紹介します。
<まず必須>これがあれば、すぐにGT7で走り出せる
GT7を遊ぶ土台です。
PS5本体・GT7ソフト・ディスクドライブがあれば走り出せます。
さらにハンコンを足せば、"自分でハンドルを握る"運転体験に。
<あるとより実車に近づく>足すほど没入感が一段ずつ上がる
ここから先は"より実車に近づく"ための投資。
コックピットで姿勢が決まり、シフトで操作感が増し、VRで視界ごと没入できます。
※機材価格・在庫は時期・モデルによって変わります。最新の金額は各販売店でご確認ください。
📶 オンライン対戦も楽しむなら|回線も"快適"に
GT7の醍醐味のひとつが、世界中のプレイヤーと走れるオンライン対戦です。
でも回線が遅い・不安定だと、ラグで思うように勝負できません。
速くて安定した光回線にしておくと、オンラインがグッと快適になります。
中でも@スマート光は、低遅延の「v6プラス」が無料で使えて、月額も安め。
浮いたぶんをハンコンや機材に回せます。
※料金・条件は変わります。
最新は公式でご確認ください。
また、「携帯と同じ会社で回線もまとめたい」という方には、大手キャリアの光回線もおすすめです。
スマホとのセット割で、毎月の料金がさらにお得になることもあります。
お使いのスマホに合わせてチェックしてみてください。
・ドコモの方 → ドコモ光
・auの方 → auひかり
・ソフトバンクの方 → ソフトバンク光
※特典・料金は時期により変わります。最新は各公式サイトでご確認ください。
実車を維持する vs ゲームで乗る|コスパ比較
① 実車シルビアQ'sを所有・維持する費用
Q'sは1988年デビューの旧車。
維持費は現行車より高めになりがちです(部品の希少化、13年超の自動車税の重課など)。
NA車ゆえ、ターボ車のK'sよりは点検・燃料コストがやや軽めなのが救いです。
年間の目安はこのくらいです。
| 項目 | 年間の目安 |
|---|---|
| 自動車税(1800cc・13年超の重課) | 約45,400円 |
| 任意保険 | 約6〜12万円 |
| 車検(2年分を1年換算) | 約5〜7.5万円 |
| 整備・部品(30年超で部品希少・NA車の点検) | 約10〜24万円 |
| 駐車場(地域差大) | 約0〜36万円 |
| 燃料・消耗品(NA車) | 約10〜18万円 |
| 年間合計(目安) | 約32〜63万円 |
さらに、購入費が約155〜385万円(前章の中古相場・Q'sグレードの実売レンジ)かかります。
② GT7で"実車感覚"を味わう機材コスト
一方、GT7でシルビアQ'sを「実車感覚」で走らせる機材は買い切り(初期費用のみ)。
一度そろえれば、あとは電気代くらいです。
| 機材 | 価格の目安 |
|---|---|
| PS5本体 | 約6.6〜8万円 |
| グランツーリスモ7(ソフト) | 約6,000〜9,000円 |
| ハンドルコントローラー(エントリー) | 約2.5〜4万円 |
| レーシングコックピット(任意) | 約2〜5万円 |
| PS VR2(任意・没入感アップ) | 約7.5万円 |
| 一式(目安) | 初期 約10〜25万円+以降ほぼ0 |
③ コスパ比較の結論
- 実車:初期 155〜385万円 + 毎年 32〜63万円
- ゲーム:初期 10〜25万円 + 以降ほぼ0
ゲーム機材一式は実車のたった1年分の維持費以下でそろい、しかも事故・盗難・天候の心配なし。ハンコンを使えば、Q'sらしい軽快なNAフィールとFRらしい荷重移動まで、かなり実車に近い感覚で走れます。
「いつか本物のシルビアを」と思っている人も、それまでの間はGT7で愛車に乗り続けられます。
まずはハンコンから始めるのが、一番コスパよく"実車感覚"に近づく方法です。
さらに没入感を求めるならVRも。
実車のシルビアQ'sに触れる|見に行ける場所
「中古でも手が出ない」「買う前に一度見てみたい」。S13型シルビアは数が減っていますが、実車を間近で見られる場所は今もあります。
🏛 実車を見に行く|日産ヘリテージコレクション
日産ヘリテージコレクション(神奈川県座間市・座間事業所)は、約400台を収蔵し常時約300台を展示する日産公式の車両保存施設です。ここに「シルビア Q's」として1988年式の個体が正式収蔵され、日産公式サイト上にも独立した紹介ページが用意されています。見学は事前予約制で、電話(046-298-4355・平日10:00-16:00受付)での申し込みが必要です。
収蔵車・展示車は入れ替わることがあるため、実際の展示状況は来館前に公式でご確認ください。
出典・参考:日産ヘリテージコレクション公式案内(神奈川県座間市・シルビアQ's正式収蔵・予約先046-298-4355)。※展示状況は変動します。来館前に公式でご確認ください。
🎪 イベントで見る|AUTOMOBILE COUNCILでの展示実績
2024年4月12〜14日に幕張メッセで開催された「AUTOMOBILE COUNCIL 2024」では、日産ヘリテージカー総選挙で選出された「ヤングタイマー車」の1台として、1988年式シルビアQ's(AT車)が日産公式ブースで展示されました(日産公式プレスリリースで裏付け済み)。この「ヘリテージカー総選挙」は、日産の歴代車両の中からファン投票などを通じて選ばれる企画で、数ある歴代モデルの中からQ'sが選出されたということは、それだけ今なお根強いファンに支持されている証ともいえます。旧車イベントの中でも大規模な部類に入る展示会で、Q'sが「日産を代表するヤングタイマー」の一台として選ばれたことになります。
開催日程・出展内容は年によって変わるため、最新は主催の公式でご確認ください。
出典・参考:PR TIMES日産公式プレスリリース(AUTOMOBILE COUNCIL 2024・シルビアQ's展示)。※開催日程・出展内容は変動します。
シルビアQ'sを見て楽しむ|漫画・グッズ・書籍
🎬 "S13シルビアQ's"が主役の漫画たち
意外にも、この記事の主役であるS13型シルビアQ's(ノンターボ)そのものを愛車とする主人公が登場する漫画作品が、頭文字D以外にも複数存在します。
『ジゴロ次五郎』(加瀬あつし・週刊少年マガジン連載、2002年22号〜2007年30号)は、主人公・石川次五郎の愛車が「S13型シルビアQ's」という設定です。愛称は「ラブマシーン」。ドアがシザーズドア(ガルウィングのように跳ね上がる)仕様になっているのが特徴で、作中では「妖車」という超自然的な設定まで与えられています。ノンターボのQ'sグレードでありながら、主人公の相棒として物語を牽引する存在です。
『ナニワトモアレ』(南勝久・週刊ヤングマガジン連載、2000年〜2007年。第二部『なにわ友あれ』は2007〜2014年連載)は、1990年代前半の大阪・阪神高速環状線を舞台にした「環状族」の物語。主人公・グッさんが、ナンパ目的で新車購入したのがS13型シルビアQ'sです(作中でトノハタ峠での修理時にターボエンジンへ換装するエピソードもあります)。原作者の南勝久氏自身も元・環状族で、実際に1991年式のS13型シルビアK'sを所有していたという逸話も知られています。
この2作品はいずれも、頭文字D(K's・池谷浩一郎)とは異なる「Q'sグレードそのものが主役」の漫画。派手なターボパワーではなく、ノンターボのQ'sが物語の主人公格を張っているのは、この記事のテーマにぴったりの発見です。
出典・参考:『ジゴロ次五郎』作品情報(加瀬あつし・週刊少年マガジン・主人公石川次五郎の愛車=S13型シルビアQ's「ラブマシーン」・シザーズドア仕様)/『ナニワトモアレ』作品情報(南勝久・週刊ヤングマガジン・主人公グッさんの愛車=S13型シルビアQ's)/フジミ模型公式(「ナニワトモアレ1 シルビアQ's (S13) グッさん仕様」プラモデル商品情報)。複数ソースで一致する設定情報。
🎮 頭文字Dでの"もう一人のQ's乗り"|中村賢太(赤城レッドサンズ)
『頭文字D』には、S13シルビアK'sに乗る池谷浩一郎(秋名スピードスターズ)とは別に、Q'sグレードのシルビアに乗るキャラクターも登場します。それが赤城レッドサンズのメンバー・中村賢太です。ただし彼の愛車は、この記事の主役であるS13型ではなく、次世代のS14型シルビアQ's(ノンターボ)である点には注意が必要です。中村賢太は非力なNAグレードを駆りながらも、藤原拓海のAE86との峠バトルで、その走りが劇中の目付け役・啓介から高く評価されるエピソードで知られています。
「S13はK's(池谷浩一郎)」「S13はQ's(次五郎・グッさん)」「S14はQ's(中村賢太)」。シルビアという車が、グレード違い・世代違いでも複数の作品で"走り屋の相棒"であり続けたことがよくわかります。
出典・参考:『頭文字D』登場人物設定(中村賢太=赤城レッドサンズメンバー・S14型シルビアQ's搭乗)。複数ソースで一致する設定情報。※中村賢太の愛車はS14型であり、この記事の主役であるS13型とは世代が異なります。
ゲーム作品では、PS2用レースゲーム「首都高バトル0」と続編「01」に登場するボスキャラクター「裏切りのジャックナイフ」が、黄色いS13を駆ります(0ではシルエイティ、01ではシルビアK'sに乗り換え)。いずれも最序盤に立ちはだかるボスとして、多くのプレイヤーの印象に残るキャラクターです。なお、このジャックナイフの搭乗グレードはK's・シルエイティであり、Q'sではありません。「S13型シルビアがゲーム作品にも根強く登場し続けている」という文脈で紹介しました。
📖 この車が登場する漫画『頭文字D』(全48巻)
S13型シルビアは、『頭文字D』で秋名スピードスターズの池谷浩一郎が駆るマシンとして描かれます(作中はK'sグレード)。峠を舞台にした名作を、全48巻でまとめ読みできます。
📖 この車が登場する漫画『オーバーレブ!』(全31巻)
シルビア(S13)は、『オーバーレブ!』で森田佐和子や三上智が駆るマシンとして描かれます。走り屋青春譚の名作を、全31巻でまとめ読みできます。
出典・参考:「首都高バトル」シリーズ攻略情報(ボスキャラ「裏切りのジャックナイフ」=0でシルエイティ、01でシルビアK's搭乗)。※Q'sグレードでの登場ではありません。
🎁 手元に置いて楽しむ|モデルカー
手元でシルビアQ'sを楽しむなら、うれしいことにQ'sグレードそのものを再現したプラモデルが実在します。フジミ模型の「1/24 ナニワトモアレ1 シルビアQ's (S13) グッさん仕様」(品番4968728185958・3,850円)は、上で紹介した漫画『ナニワトモアレ』の主人公グッさんの愛車を再現した一台。電装系配線まで再現したシャシー、ステア可能な前輪、リアウィング・ロールバーパーツ、チームロゴ入りデカールまで含まれた本格仕様です。定番のタミヤ 1/24 ニッサン シルビア K's(品番24078)がK'sグレードの型であるのに対し、こちらはQ'sグレード専用というのが大きな違いです。
📖 書籍で楽しむ|S13シルビア専門ムック
S13シルビアの世界をじっくり深掘りしたいなら、「日本の傑作車シリーズ Vol.9 S13シルビアのすべて」(三栄書房・2016年5月30日刊)がおすすめです。紙版は現在流通が少なく、電子書籍版が入手しやすくなっています。S13単独特集のムックで、フォトギャラリー・開発ストーリー・ライバル考察(セリカ/プレリュード/180SX比較)まで網羅し、もちろんQ'sグレードについても触れられています。
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シルビアQ'sのよくある質問
Q. シルビア Q'sとは、どんなグレードですか?
A. 日産がS13型シルビアに設定した3グレード(J's・Q's・K's)のうち、自然吸気エンジンを積む中間グレードです。廉価グレードのJ'sより快適装備(電動格納ミラー・パワーウィンドウ等)が充実しており、当時「10万円弱の価格差ならQ'sを選ぶのが自然な流れ」と評されるほど、実用面で支持を集めたグレードでした。
Q. Q'sのエンジン・スペックは?
A. CA18DE型1,809cc 直4 DOHCの自然吸気エンジンで、最高出力135PS/6,400rpm前後・最大トルク16.2kgf・m/5,200rpm前後を発生します。車両重量は約1,100〜1,110kgと、ターボのK's(約1,140kg)より一段軽いのが特徴です。
Q. 中古のQ'sを探すとき、年式による違いはありますか?
A. あります。1988年〜1991年前半の前期型はCA18DE型(1.8L・135PS)ですが、1992年1月に追加された「Q's クラブセレクション」など後期の個体はSR20DE型(2.0L)を搭載しています。同じ「Q's」でもエンジン世代が異なるため、中古車を探す際は年式・エンジン型式をあわせて確認するのがおすすめです。
Q. Q'sとK's Dia Selectionの違いは?
A. Q'sは自然吸気135PSの標準グレード、K's Dia Selectionはターボ175PSのK'sをベースにした1990年導入の限定特別仕様です。エンジン・価格帯・希少性が異なり、K's Dia Selectionのドリフト文化における物語は、兄弟記事「日産シルビア K's Dia Selectionとは」で詳しく解説しています。
Q. S13シルビアQ'sの中古相場はいくらですか?
A. 中古車ポータルの実売データによると、Q'sグレード単体でおよそ155万〜385万円のレンジで取引されています。90年代国産スポーツ全体の高騰の影響を受け、相場は年々上昇傾向にあります(時期・状態で変動します)。
Q. グランツーリスモ7でシルビアQ'sに乗れますか?
A. 乗れます。「Nissan Silvia Q's (S13) '88」という名前で収録されており、中古車として購入するか、カフェのメニューブック#10「日本のFRスポーツ」の筑波サーキット優勝報酬としても入手できます(数値・入手条件はアップデートで変動します)。
Q. 『頭文字D』とシルビアQ'sの関係は?
A. 赤城レッドサンズの中村賢太が、S14型シルビアQ's(ノンターボ)に搭乗します。ただし彼の愛車は次世代のS14型であり、この記事の主役であるS13型とは世代が異なる点にご注意ください。S13型でQ'sと同グレードのK's(池谷浩一郎)が登場する兄弟記事もあわせてご覧ください。
シルビアQ'sは「みんなが選んだ」実用グレード
S13型シルビアQ'sは、ART FORCEのキャッチコピーとともに登場した美しいFRクーペの中で、「ターボの刺激より、快適装備と扱いやすさ」を選んだユーザーに応えたグレードです。J's・K'sという両端の間に立ちながら、「10万円弱の価格差ならQ'sを選ぶのが自然な流れ」と評されるほど、当時のユーザー心理にちょうど刺さる一台でした。
実車のQ'sは中古相場でも155万〜385万円まで高騰していますが、グランツーリスモ7なら「Nissan Silvia Q's (S13) '88」として、維持費を気にせずこの一台の軽快なNAフィールを味わえます。見て楽しむなら日産ヘリテージコレクションの正式収蔵車、AUTOMOBILE COUNCILでの展示実績、そして『頭文字D』のもう一人の"Q's乗り"・中村賢太(S14型)の存在もぜひチェックしてみてください。
そして忘れてはならないのが、『ジゴロ次五郎』の"ラブマシーン"や『ナニワトモアレ』のグッさんの愛車として、Q'sグレードそのものが漫画の主人公格を張ってきたという事実です。1992年には「クラブセレクション」という後期特別仕様まで用意され、モデル末期まで進化を続けたことも含めて、Q'sは決して"K'sの引き立て役"ではなく、それ自体が多くの物語と支持を集めてきた一台だったといえるでしょう。
ゲームで惚れて、いつか本物に。その入り口として、S13シルビアQ'sは「派手さより、ちょうどいい」を教えてくれる一台です。もし「実車を」と思ったら、まずはいま乗っている愛車の価値を調べることから始めてみてください。
シルビア系譜もチェック|K's Dia Selection・S14・S15・シルエイティ
📖 あわせて読みたい頭文字D 登場車まとめこの車も登場した『頭文字D』。AE86からGT-Rまで全登場マシンをGT7で。 🎮 あわせて読みたい【GT7の楽しみ方】走る・見る・撮るGT7は走るだけじゃない。「見る・撮る」も含めた楽しみ方をシニア視点で完全ガイド。













