PORSCHE 911 Carrera RS (Type964) '92の公式解説
ポルシェは1989年、フルモデルチェンジに近い新型911を発表する。タイプ964と呼ばれる3代目911の登場である。
911は北米を中心に高い人気を保ち続けていたため、スタイリングはそれまでの911のイメージを継承していた。だがパーツの約80%を新しくするなど、中身は大幅に進化。最初に発表されたCarrera 4はRR特有の操縦特性をカバーするため、技術的トライアルモデルでもある959で培った4WDシステムを備えていた。そして1年後の1990年、より軽快なRRモデルのCarrera 2が登場する。
その双方に搭載された911ならではの空冷フラット6は、排気量が3.6Lに拡大され、250PSと31.6kgfmを発揮していた。
Carrera RSは、そのCarrera 2をベースにしてボディを補強するとともに120kgほど軽量化。エンジンのパワーも260PSへと引き上げ、走りを磨き上げたモデルである。またターボモデルは964にもラインナップ。最も高性能だったターボSでは、381PSという強力なパワーを発揮していた。