
NISSAN SKYLINE GT-R V・spec Ⅱ (BNR32) '94の解説
ケンメリGT-Rの生産中止から16年後となる1989年8月21日。8代目スカイライン・シリーズに、GT-Rの名が復活した。
搭載されたエンジンは、新設計の2.6L直列6気筒DOHCツインターボのRB26DETT型。セラミックツインターボにより280PS/36.0kgfmを発生し、6連スロットル、ナトリウム封入エキゾーストバルブ、強化シリンダーブロックといった、モータースポーツの技術が惜しみなく投入されていた。駆動系は電子制御のトルクスプリット式4WDアテーサE-TS。「クルマを曲げる」ことを意識した画期的な4輪駆動システムである。サスペンションは前後ともに日産独自のマルチリンク式で、4輪操舵技術であるスーパーHICASを組み合わせた。ブレーキはアルミキャリパーのフロント対向4ピストン、リア対向2ピストンが与えられていた。
グループAでの勝利を託されて、16年振りに復活を果たしたGT-Rには、当時の日産の技術がすべて注ぎ込まれた。実際その後のグループAでは長きに渡って連勝を記録し、サーキットで無敵の存在となったのは誰もが知るところだ。
のちに限定版としてNISMO仕様が発先された他、進化版としてより性能を高めたV・spec、V・spec Ⅱも追加された。
GRAN TURISMO7