
Jaguar E-type(ジャガー・Eタイプ)とは、1961年3月のジュネーブモーターショーで発表された、ジャガー渾身の2シータースポーツカー。フェラーリやアストンマーティンの半額程度という価格でありながら、最高速度210km/hという当時トップクラスの性能を実現し、世界中に衝撃を与えました。デザインを手がけたのは航空機エンジニア出身のマルコム・セイヤー。「これは美しさのためではなく、純粋に数学的な形だ」と語った流線形のボディは、その後半世紀以上にわたり"史上もっとも美しい車"と呼ばれ続けています。
この記事では、E-typeの誕生秘話・価格破壊のからくり・シリーズ1〜3の違い・中古相場から、GT7での乗り方、そしてフランク・シナトラや"シャガー"の愛称で知られるオースティン・パワーズの愛車まで、まるごと解説します。
ジュネーブに現れた"衝撃"|Jaguar E-typeの誕生
ジャガーの起源は1922年、ウィリアム・ライオンズのもとに協力者が集まり、イギリスでは「コンビネーション」と呼ばれるモーターサイクル用のサイドカーの製造を始めたことに端を発します。そのジャガーが1961年3月15日、ジュネーブモーターショーの会場でベールを脱いだのが、まったく新しい2シータースポーツカーEタイプでした(英国国内での正式発売は同年7月)。エンジンこそ1949年のXKシリーズから使われてきた実績あるユニットでしたが、フレームやサスペンション、そして何より流線形のボディスタイリングには、新しい時代を予感させる先進的なアイディアが盛り込まれていました。
ボディタイプは、クローズドのFixed Head Coupé(FHC=クーペ)と、オープンのOpen Two Seater(OTS=ロードスター)の2種類が同時に用意されました。本記事の主役である「E-type Coupe」は、この最初のクーペにあたります。
需要の過熱ぶりを物語る逸話も残っています。ジュネーブでの反響があまりに大きく、追加の試乗希望に応えるため、ジャガーのテストドライバーだったノーマン・デュイス氏が英国からオープントップのE-typeを駆り、約965km(600マイル)をわずか11時間・平均時速68mphで走破してジュネーブに追加搬入したといわれています。ショー終了までに集まった注文は500台。社長のウィリアム・ライオンズはこの反響に満足したと伝えられ、以降14年間でE-typeは72,000台を売り上げる大ヒットとなりました。
最初のEタイプは、当時すでに第一線を退いていたライオンズが直接関わった最後のモデルでもありました。長く、幅広く、低いボディプロポーションは、レーシング・スポーツカーであるCタイプやDタイプの流れを汲むもので、その後の世界中のスポーツカーのスタイリングに大きな影響を与えることとなります。ブレーキはレーシングフィールドで鍛え上げられた4輪サーボ付きディスクで、ディスクブレーキを採用した市販車としてはパイオニア的な1台でもありました。
出典・参考:Jaguar Enthusiasts' Club(2021年記事・ジュネーブショー60周年)/Stratstone公式(ジュネーブローンチの経緯・デュイス氏の逸話)/Wikipedia英語版「Jaguar E-Type」(発表日・生産台数の一次データ)。
「史上最も美しい車」というエンツォ・フェラーリの逸話の真偽
Eタイプを語るうえで欠かせないのが、「エンツォ・フェラーリが1961年のデビュー時に"史上もっとも美しい車"と評した」という逸話です。あまりに有名な話ですが、この発言、本人の公式な発言・記録として確定しているわけではありません。
Wikipedia英語版でも「1961年3月15日のデビュー時にエンツォ・フェラーリがそう言ったと"噂されている"が、この発言は完全には確認されていない」と明記されています。出どころをたどると、エンツォの伝記作家ジーノ・ランカーティが彼の死後(1988年)に出版した伝記の中で、1964年の発言として紹介したのが一つの情報源。もう一つは、当時ジャガーのブースを担当していたテストドライバー、ノーマン・デュイス氏本人の証言(エンツォがジャガー陣営のもとへ技術者を連れて現れた、という話)です。どちらも第三者・後年の伝聞であり、本人が公の場で発言した一次記録は見つかっていません。
とはいえ、この逸話が半世紀以上も語り継がれてきたこと自体、E-typeへの評価の高さを物語っています。Sports Car International誌は2004年、1960年代のトップスポーツカーリストでE-typeを1位に選出。デイリー・テレグラフ紙も2008年、「史上もっとも美しい車100選」の1位に挙げています。真偽不明の逸話に頼らずとも、専門メディアの評価だけで十分に"伝説の一台"と呼べる存在なのです。
出典・参考:Wikipedia英語版「Jaguar E-Type」(エンツォ・フェラーリ発言の真偽についての記述)/RM Sotheby's「Ferrari Friday: Enzo and The Most Beautiful Car in the World」/Sports Car International誌2004年リスト・The Daily Telegraph 2008年「100 most beautiful cars」(E-typeの評価)。
フェラーリの半額で150mph|衝撃のコストパフォーマンス
Eタイプの本当のインパクトは、逸話ではなく価格と性能のギャップにありました。1961年当時、米国市場での価格比較を見ると、その衝撃がよくわかります。
| 車種 | 当時価格(米国・USD) |
|---|---|
| Jaguar E-type | 約$5,670 |
| Ferrari 250 GTB | 約$11,250 |
| Maserati 3500 GT | 約$11,400 |
| Aston Martin DB4 | 約$13,000 |
つまりE-typeは、フェラーリ250 GTBやアストンマーティンDB4のほぼ半額でありながら、最高速度210km/h(約150mph)・0-100km/h加速7.2秒という、当時のトップクラスの性能を実現していたのです。英国市場でも同様の評価があり、当時のある観察者は「150mphのジャガーが2,000ポンドそこそこで買える。フェラーリなら半年待って5倍の値段を払っても、公道で150mph出せるかどうかも怪しい」と評したと伝えられています。
これだけの性能を持ちながら、日本での紹介記事では当時の価格を約265万円とする記述も見られます。エンジンは3,781ccの直列6気筒DOHCに3基のSUキャブレターを装備し、269PS/5,500rpmを発揮。車重は1,219kgと軽かったため、その最高速度は210km/hにもなり、0-100km/h速も7.2秒という俊足を誇りました。EタイプのシリーズⅠは1964年までに7,820台が生産されましたが、その90%以上は大西洋を渡り、アメリカに上陸しています。"見た目も速さもフェラーリ級、値段は半分"という組み合わせこそが、E-typeを伝説に押し上げた最大の理由でした。
出典・参考:CarBuzz「Jaguar E-Type: The Sports Car That Captivated Enzo Ferrari」(1961年米国価格比較)/Coventry Telegraph「The iconic Jaguar E-Type - how much it would have cost in today's money」/Stratstone公式(英国での評価コメント)。
※価格は当時の為替・市場によって変動し、資料により多少の差異があります。あくまで当時の相対的な価格差の目安としてご覧ください。
「私はヘアドレッサーではない」|航空機エンジニアが生んだ流線形
E-typeの流線形ボディを手がけたのは、マルコム・セイヤー(Malcolm Sayer, 1916〜1970)。17歳で奨学金を得てラフバラ・カレッジ(現ラフバラ大学)の航空・自動車工学科に進学し、優等で卒業したエンジニアです。第二次大戦中はブリストル・エアロプレーン社に勤務し、ブレニムやボーファイターといった軍用機の効率・空力設計の改善に従事。この航空力学の専門性を、戦後の自動車設計に応用していくことになります。
1951年初頭からジャガー・カーズの製図室で働き始めたセイヤーは、以降20年間ジャガーに在籍し、航空機の流線形理論を自動車に応用した先駆的エンジニアの一人となりました。E-typeのボディ開発は1957年に始まり、1961年のジュネーブデビューへとつながります。
彼の哲学を象徴するのが、「私はヘアドレッサーではなく、空力学者だ(I loathed the term 'stylist', saying he was an aerodynamicist, not a hairdresser)」という発言です。セイヤー自身、E-typeのデザインは「美しく見せるため」ではなく「純粋に数学的な形状(a purely mathematical shape)」だったと述べています。つまりあの官能的なロングノーズと流れるようなラインは、感性ではなく計算から導き出されたものだった、というのが本人の弁なのです。「美」と「数学」が一致した稀有な例、それがE-typeのボディだといえるでしょう。
出典・参考:Wikipedia英語版「Malcolm Sayer」(経歴・ブリストル・エアロプレーン社での経験・ジャガー入社時期)/Hagerty Media「Know Your Designers: Malcolm Sayer」(デザイン哲学・発言の引用)。
Eタイプは今いくら?世界記録は約1.7億円
E-typeの中古相場は、シリーズ・ボディタイプ・コンディションによって大きな幅があります。海外の相場データベース(classic.com・The Classic Valuer)によると、シリーズ1・3.8Lクーペ(FHC)は平均コンディションで約£72,307、同ロードスターは約£118,165と、オープンモデルの方が高値の傾向。シリーズ3のV12ロードスターは平均約£60,569です。コンディション別ではConcours級$178,000、Excellent $133,000、Good $76,900、Fair $51,700という目安も見られます。
量産E-typeとしての世界記録は、2023年9月1日、Gooding & Companyのロンドンオークション(ハンプトンコート宮殿)で更新されました。落札されたのは「史上最初に顧客へ販売されたE-type」であり、ジャガーのレース活動を率いた重役フランク・"ロフティ"・イングランド氏が自ら手にした右ハンドル4号車という特別な来歴を持つ1台。落札額は£911,250(約$1.139M)で、量産E-typeとしては史上最高額を記録しました。ただしこれは唯一無二の来歴を持つ特別な個体での価格であり、一般的な相場とは切り離して考える必要があります。
国内相場に目を向けると、グーネット掲載のE-typeは1,600万円前後の価格帯が中心。旧車王の買取実績では、2002年式シリーズ2の買取(2023年12月)で、一般査定450万円に対し500万円で成約した例が公開されています。
- 海外相場:シリーズ1クーペ 平均約£72,307/シリーズ1ロードスター 平均約£118,165(classic.com・The Classic Valuer調べ)
- 世界記録:2023年9月、Gooding & Company(ロンドン)で£911,250(特別な来歴を持つ4号車)
- 国内相場:グーネット掲載価格帯は1,600万円前後、旧車王買取実績では500万円の成約例あり
- 総評:状態・年式・ボディタイプで数百万円〜数千万円まで幅が大きい。掘り出し物を探すには専門知識が必須
出典・参考:classic.com「Jaguar E-Type Market」/The Classic Valuer「Price Guide: Jaguar E-Type Series I FHC 3.8」/Motor1「1961 Jaguar E-Type Sells For $1.139M」/Gooding & Company公式プレスリリース(2023年9月ロンドンオークション結果)/旧車王公式(買取実績)。
※相場は時期・状態・走行距離・個体のヒストリーで大きく変わります。オークション結果は個体差が非常に大きいため、あくまで参考としてご覧ください。最新の価格・在庫は各中古車ポータル・オークションハウスで必ずご確認ください。
「GT7で惚れて、いつか本物のE-typeに」。その前に、いま乗っている愛車の"本当の価値"を知っておきませんか。旧車・名車の相場は年々動いています。
※査定額・中古相場は車種・年式・走行距離・時期によって変動します。実際の金額は査定でご確認ください。
シリーズ1・2・3|13年間で受け継がれた3つの顔
E-typeは1961年から1974年まで、約13年間生産されました。この間にシリーズ1・2・3という3つの世代を経ており、それぞれ見た目もメカニズムも変化しています。本記事の主役である「E-type Coupe '61」は、この最初の世代、つまりシリーズ1・3.8L・クーペ(FHC)にあたります。
| 項目 | シリーズ1(1961-68) | シリーズ2(1968-71) | シリーズ3(1971-74) |
|---|---|---|---|
| ヘッドライト | ガラスカバー付き(1967年まで) | カバー無し・露出型(米国規制対応) | 露出型 |
| バンパー | 標準(スリムなクロームバンパー) | リア回り込み型・フロント大型化 | 大型突出ラバー(米国仕様) |
| エンジン | 3.8L→4.2L 直列6気筒 | 4.2L 直列6気筒(米国仕様246bhp) | 5.3L V型12気筒(272bhp) |
| ボディ | FHC(クーペ)/OTS(ロードスター) | 同上+2+2 | OTS/2+2(FHCは廃止) |
| 生産台数 | 38,419台 | 18,809台 | 15,287台 |
特に注意したいのがシリーズ3です。エンジンが直列6気筒からV型12気筒・5.3Lへと大幅に変更されただけでなく、本記事の主役であるクーペ(FHC)ボディ自体が廃止され、ロードスター(OTS)と2+2のみのラインナップになりました。「E-typeのクーペ」と一口に言っても、シリーズ1・2の時代にしか存在しないという点は、押さえておきたいポイントです。
出典・参考:Wikipedia英語版「Jaguar E-Type」(シリーズ1〜3の仕様・生産台数データ)。
レースでの実力|ル・マン総合4位とライトウェイト伝説
E-typeの前身にあたるプロトタイプ「E2A」は1960年元日に組み立てが始まり、わずか8週間で完成。米国東海岸ディストリビューターだったブリッグス・カニンガムが工場訪問時にこの車を見初め、その年のル・マン24時間への参戦を実現させます。ダン・ガーニー/ウォルト・ハンセン組で出走したE2Aは、燃料噴射系統の不調によるヘッドガスケット損傷で7時間半後にリタイアしましたが、これがE-typeのレース活動の原点となりました。
市販型E-typeのデビューは発表から1ヶ月後の1961年4月。オールトンパークで、後のF1チャンピオングラハム・ヒルとロイ・サルヴァドーリが2台のE-typeで出走し、ヒルが優勝を飾りました。
本格的なワークス参戦は1962年ル・マン24時間。カニンガムチームがワークス仕様のE-typeで参戦し、ブリッグス・カニンガム/ロイ・サルヴァドーリ組が平均108.87mphを記録。これはDタイプの歴代最高平均よりわずか5mph遅いだけの好走行で、フェラーリ3台に次ぐ総合4位という結果を残しました。
フェラーリ250 GTOへの対抗策として、1963年には競技専用の「ライトウェイトE-type」がわずか12台のみ製造されます。カニンガムはこの年のル・マンに3台のライトウェイトを送り込みましたが、結果は9位。ライトウェイトE-typeは、市販車としてのル・マン総合優勝やセブリング優勝は達成していません。個人所有のプライベーターによる小規模レースでの活躍が中心で、1963年の豪州GTチャンピオンシップではボブ・ジェーンが制覇。米国SCCAでも、Group 44チームが1975年B-Productionを、Gran-Turismo Jaguarチームが1980年C-Productionを制するなど、後年まで息の長い活躍を見せました。
出典・参考:Stratstone公式「The Racing History of the Jaguar E-type」/Wikipedia英語版「Jaguar E-Type」(レース戦績データ)/Supercar Nostalgia「Jaguar E2A Guide」/Revs Institute「From D to E: the Cunningham Jaguars」。
グランツーリスモ7のE-type|スペックと入手方法
グランツーリスモ7には、E-typeが「Jaguar E-Type Coupé '61」という表記で収録されています。カテゴリはLegend Cars(レジェンドカー)で、往年の名車を扱う特別なディーラーに並びます。
- PP値:436.49(パワー264HP・重量2,866lbs=約1,300kg)
- 駆動方式:FR(前置きエンジン・後輪駆動)
- 過給:NA(自然吸気・XK-3.8Lエンジン)
- ゲーム内価格:約211,000Cr
- 入手方法:レジェンドカーディーラーのローテーション在庫(毎日入れ替わる)
レジェンドカーディーラーは、カフェのメニューブック#17「トライアルマウンテン・カップ」を3位以内でクリアすると解放されます。在庫は毎日入れ替わる仕組みのため、E-typeが並んでいない日は翌日以降に再訪してみてください。
実車同様、軽量なボディに264HPを乗せたFRらしいレスポンスの良さが持ち味。0-400mが15.08秒、0-1000mが26.60秒という数値からも、1960年代のクラシックカーとしては十分俊敏な性格であることがわかります。前後重量配分は50:50とバランスも良好で、扱いやすさと刺激を両立した1台です。
出典・参考:kudosprime.com(GT7内データベース・PP値436.49、HP264、重量2,866lbs、ゲーム内価格約211,000Cr)/GTPlanet・GTDB(レジェンドカーディーラーの解放条件・在庫ローテーション情報)。
※クレジット価格・PP値・入手条件はゲームのアップデートで変動します。最新はゲーム内でご確認ください。
ハンコンで乗るともっと気持ちいい|機材ガイド
GT7でE-typeをさらに楽しむなら、ハンドルコントローラー(ハンコン)がおすすめです。自分でハンドルを握る感覚は、コントローラーとは別物。軽量ボディ+264HPのFRを操る楽しさが、グッと現実に近づきます。ここでは、GT7を"実車感覚"で楽しむための機材を「まず必須」と「あるとより楽しい」に分けて紹介します。
<まず必須>これがあれば、すぐにGT7で走り出せる
GT7を遊ぶ土台です。
PS5本体・GT7ソフト・ディスクドライブがあれば走り出せます。
さらにハンコンを足せば、"自分でハンドルを握る"運転体験に。
<あるとより実車に近づく>足すほど没入感が一段ずつ上がる
ここから先は"より実車に近づく"ための投資。
コックピットで姿勢が決まり、シフトで操作感が増し、VRで視界ごと没入できます。
※機材価格・在庫は時期・モデルによって変わります。最新の金額は各販売店でご確認ください。
📶 オンライン対戦も楽しむなら|回線も"快適"に
GT7の醍醐味のひとつが、世界中のプレイヤーと走れるオンライン対戦です。
でも回線が遅い・不安定だと、ラグで思うように勝負できません。
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実車を維持する vs ゲームで乗る|コスパ比較
① 実車E-typeを所有・維持する費用
E-typeは1961〜1974年生産の正真正銘のクラシックカーです。
維持費は一般的な中古車よりかなり高めになりがちです(専用部品の希少化・13年超の自動車税重課・専門ショップでの整備が前提)。
年間の目安はこのくらいです。
| 項目 | 年間の目安 |
|---|---|
| 自動車税(3.8L級・13年超の重課) | 約7万円台 |
| 任意保険(クラシックカー・車両保険込み) | 約15〜30万円 |
| 車検(2年分を1年換算・専門ショップ前提) | 約10〜25万円 |
| 整備・部品(希少パーツ・専門知識が必須) | 約30〜80万円 |
| 駐車場・保管(防犯・屋内保管想定) | 約10〜50万円 |
| 燃料・消耗品 | 約15〜25万円 |
| 年間合計(目安) | 約87〜235万円 |
さらに、購入費が数百万〜数千万円(前章の中古相場)かかります。
② GT7で"実車感覚"を味わう機材コスト
一方、GT7でE-typeを「実車感覚」で走らせる機材は買い切り(初期費用のみ)。
一度そろえれば、あとは電気代くらいです。
| 機材 | 価格の目安 |
|---|---|
| PS5本体 | 約6.6〜8万円 |
| グランツーリスモ7(ソフト) | 約6,000〜9,000円 |
| ハンドルコントローラー(エントリー) | 約2.5〜4万円 |
| レーシングコックピット(任意) | 約2〜5万円 |
| PS VR2(任意・没入感アップ) | 約7.5万円 |
| 一式(目安) | 初期 約10〜25万円+以降ほぼ0 |
③ コスパ比較の結論
- 実車:初期 数百万〜数千万円 + 毎年 87〜235万円
- ゲーム:初期 10〜25万円 + 以降ほぼ0
ゲーム機材一式は実車のたった1年分の維持費以下でそろい、しかも事故・盗難・天候の心配なし。ハンコン+VRを使えば、264HPを受け止める軽量ボディの荷重移動まで、かなり実車に近い感覚で走れます。
「いつか本物のE-typeを」と思っている人も、それまでの間はGT7で憧れの一台に乗り続けられます。
まずはハンコンから始めるのが、一番コスパよく"実車感覚"に近づく方法です。
さらに没入感を求めるならVRも。
実車のE-typeに触れる|博物館・イベント
「60年以上前の名車なんて、本物を見る機会はないのでは」と思うかもしれませんが、博物館やコンクールで出会える機会はあります。ジャガー自身が特別な存在として大切に扱っている1台だからこそです。
🏛 美術館収蔵という異例の評価|MoMA・V&A博物館・Royal Mail切手
E-typeの評価の高さを象徴するのが、自動車としては異例の美術館収蔵です。ニューヨーク近代美術館(MoMA)は1996年、シリーズ1のOTS(ロードスター)を永久コレクションに収蔵。ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館(V&A)にも同じくシリーズ1のOTSが収蔵されています。さらに2013年には英国の郵便事業体Royal Mailが「British Auto Legends(英国の名車伝説)」という記念切手シリーズにE-typeを選出。単なる名車としてだけでなく"20世紀を代表する工業デザイン・国家的な自動車遺産"として評価されている証拠です。
出典・参考:MoMA公式コレクション情報(1996年収蔵・Jaguar E-Type)/Victoria and Albert Museum公式コレクション情報/Royal Mail公式(2013年「British Auto Legends」記念切手シリーズ)。
🔑 オーナーズクラブ・専門店
E-typeは世界中に熱心なオーナーズクラブがあり、Jaguar Enthusiasts' Club(英国)をはじめ各国でミーティングが開催されています。2021年にはジュネーブショーでのデビュー60周年を記念し、当時のオリジナルE-type(発売時の展示車)がジャガー本社に再集結するイベントも開催されました。実車に触れたい場合は、オーナーズクラブや専門店への問い合わせから始めるのがおすすめです。
出典・参考:Jaguar Enthusiasts' Club公式(2021年60周年イベント記事)。※イベント開催状況は年により変動します。最新は各主催の公式でご確認ください。
E-typeを見て楽しむ|著名人・映画・グッズ
🌟 著名人所有|フランク・シナトラの「今すぐに」
E-typeを語るうえで欠かせないのが、著名な"本物のファン"たちの存在です。フランク・シナトラは、ニューヨークでのお披露目でE-typeを見た際、「あの車が欲しい、今すぐに(I want that car, and I want it now)」と発言したという逸話が複数のメディアで伝えられています。ほかにもスティーブ・マックイーン(短期間所有)、ビートルズのジョージ・ハリスン(ダークブルーのシリーズ1 4.2所有)、ブリジット・バルドー、トニー・カーティス、ジャック・レモン、モナコ王妃グレースなど、名だたる著名人が名を連ねています。
出典・参考:The Hollywood Reporter「Jaguar E-Type Celebrates Its 50th Year」/ECD Automotive Design「E-Type Owners Who Are Celebrities」(著名人所有歴の一覧)。
🎬 映画への出演|"シャガー"ことオースティン・パワーズの愛車
E-typeは映画・映像作品への出演も豊富です。特に有名なのが、映画「オースティン・パワーズ」シリーズ全3作に登場する、通称"シャガー(Shaguar)"と呼ばれる1967年型E-type。ユニオンジャック柄にカスタム塗装され、主演マイク・マイヤーズが劇中で運転する愛車として全作品に登場、マドンナのミュージックビデオ「Beautiful Stranger」にも出演しています。
本記事の主役であるクーペ(FHC)も、映画「The Italian Job」(1969年)に1962年型のシリーズ1クーペが登場していることがIMCDb(Internet Movie Cars Database)で確認できます(同作には1961年型のロードスターも別途登場しています)。より新しい作品では、「Kingsman: The Golden Circle」(2017年)に1964年型のクーペが登場しています。
出典・参考:IMCDb「The Italian Job, 1969」掲載車両情報(1962年型FHC・1961年型ロードスター)/IMCDb「Kingsman: The Golden Circle, 2017」掲載車両情報/Hagerty Media「Austin Powers' "Shaguar" Is a Groovy E-Type」(シャガーの経緯)。
🎁 手元に置いて楽しむ|モデルカー
手元でE-typeを楽しむなら、モデルカーが充実しています。プラモデルではドイツレベル(Revell)の1/24「ジャガー Eタイプ(クーペ)」(品番07668)が定番。完全新金型で、ボディは分割式、フロントフードは開閉式、内部エンジンも再現されています。ロードスター仕様(品番07687)も別途ラインナップされています。ミニカーでは京商オリジナルの1/18スケール・ダイキャストがグリーン/ブルーメタリック/ガンメタリックの3色展開で、フロントカウル・ドア・トランクドアの開閉が可能です。
📖 書籍
E-typeについてもっと深掘りしたいなら、開発を手がけたマルコム・セイヤーの人物像や、シリーズ1〜3の変遷を扱った専門誌・ムック本が国内外で複数刊行されています。ジャガーの歴史全体を俯瞰したい場合は、ブランド史をまとめた書籍から読み始めるのもおすすめです。
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Jaguar E-typeのよくある質問
Q. Jaguar E-typeとは、どんな車ですか?
A. 1961年3月にジュネーブモーターショーで発表された、ジャガーの2シータースポーツカーです。フェラーリやアストンマーティンの半額程度という価格でありながら、最高速度210km/hというトップクラスの性能を実現し、世界的な人気を博しました。デザインは航空機エンジニア出身のマルコム・セイヤーが手がけています。
Q. エンツォ・フェラーリが「史上最も美しい車」と言ったというのは本当ですか?
A. 確定した事実ではありません。有名な逸話ですが、本人の公式発言としての一次記録は見つかっておらず、Wikipedia英語版でも「噂されているが完全には確認されていない」と明記されています。ただし専門メディアの評価は高く、Sports Car International誌の2004年ランキングや英デイリー・テレグラフ紙の「100 most beautiful cars」で1位に選ばれるなど、逸話に頼らずとも高く評価されている車です。
Q. E-type Coupe '61のスペック(馬力・排気量)は?
A. 3,781cc直列6気筒DOHCエンジンに3基のSUキャブレターを搭載し、269PS/5,500rpmを発揮します。車両重量は1,219kgで、最高速度210km/h、0-100km/h加速7.2秒という性能を実現していました。
Q. シリーズ1・2・3の違いは何ですか?
A. 主な違いはヘッドライト(シリーズ1はガラスカバー付き、シリーズ2以降は露出型)とエンジンです。シリーズ1・2は3.8L〜4.2Lの直列6気筒でしたが、シリーズ3では5.3LのV型12気筒に大幅変更されました。またシリーズ3ではクーペ(FHC)ボディ自体が廃止され、ロードスターと2+2のみになっています。
Q. E-typeの中古相場はいくらですか?
A. シリーズ・ボディタイプ・コンディションで大きく異なります。海外相場ではシリーズ1クーペが平均約£72,307が目安です。量産E-typeとしての世界記録は2023年のオークションでついた£911,250(特別な来歴を持つ1台)ですが、これは特殊な例です。国内ではグーネット掲載価格が1,600万円前後、旧車王の買取実績では500万円の成約例が公開されています。最新は各中古車ポータル・オークションハウスでご確認ください。
Q. グランツーリスモ7でE-typeに乗れますか?
A. 乗れます。「Jaguar E-Type Coupé '61」としてレジェンドカーディーラーに収録されており、PP436.49・264HP・FR駆動・約211,000Crで入手できます(収録内容・価格はアップデートで変動します)。レジェンドカーディーラーはカフェのメニューブック#17クリアで解放されます。
E-typeは「美とコスパ」を両立した伝説の1台
Jaguar E-typeは、航空機エンジニア出身のマルコム・セイヤーが「数学的な形状」と語った流線形ボディに、フェラーリやアストンマーティンの半額という価格で当時トップクラスの性能を詰め込んだ、デザインとコストパフォーマンスを両立させた稀有な1台です。「エンツォ・フェラーリが史上最も美しいと評した」という逸話は真偽不明ながら、専門メディアの評価だけでも十分に伝説と呼べる存在感を持っています。
実車は世界記録で£911,250という価格がつくほど評価が高く、維持にも相応の知識と覚悟が必要ですが、グランツーリスモ7なら「Jaguar E-Type Coupé '61」としてそのまま収録されており、維持費を気にせず"あの流線形"のステアリングを握れます。美術館に見るならMoMAやV&A博物館、見て楽しむならフランク・シナトラの逸話や"シャガー"ことオースティン・パワーズの愛車も味わい深いポイントです。
ゲームで惚れて、いつか本物に。その入り口として、E-typeは"美とコスパ"を両立した伝説の1台にふさわしい存在です。もし「実車を」と思ったら、まずはいま乗っている愛車の価値を調べることから始めてみてください。
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