Volkswagen Sambabus Typ 2 (T1) '62【GT7/グランツーリスモ7】
最小のボディから最大の空間を得ることを目指した愛らしいバス
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Volkswagen Sambabus Typ 2 (T1) '62の公式解説

フェルディナント・ポルシェ博士が生み出したフォルクスワーゲンは、多くのアイディアだけでなく、果てしない可能性も持ち合わせていた。発展の方向性はさまざまで、戦地向けのオフロード車から、ポルシェ911のようなスポーツカーまで、まさに七変化を遂げている。

このサンババスは、大きなラゲッジスペースを持つバンに変身した例である。フロントにエンジンを持たないためにノーズは極めて短く、エンジンはフォルクスワーゲンと同様にボディ後端にマウントしている。しかも水平対向エンジンのおかげで荷室の床はそれほど高くなっていない。最小限のボディサイズから最大限のスペースを得ようとした時に、フォルクスワーゲンのメカニズムが優位性を発揮した好例である。

実際の車高は1,600mm以下と低めで、これは背を高くして空気抵抗が増えることを嫌ったためだという。それでもフロアが十分に低いこともあり、スペースはライバル車以上を確保し、同時に価格競争力も高かった。またショートホイールベースによる最小回転半径の小ささや、コンパクトなサイズであるがゆえの使いやすさなど、商用バンとしての数多くのアドバンテージを持っていた。

丸目のヘッドライトと丸く膨らんだフロント部分のデザインは極めて合理的でありながらユーモラスでもあり、カスタマイズのモチーフに使われることもある。フォルクスワーゲンとしてもサンババスのイメージを重要視しており、すでに何台かの背の高いハイトワゴン系のコンセプトカーに投影されている。

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