
アルピーヌ A110(1600S)とは、フランスのアルピーヌが1960〜70年代に作り上げた超軽量リアエンジン(RR)のスポーツカーで、ラリーで一時代を築いた名車です。バックボーン(中央チューブ)シャーシにFRP(ガラス繊維)ボディをかぶせ、車重はわずか約700kg級。ルノー由来の1.6L 直列4気筒を積み、「軽さは正義」を体現した一台として、いまも世界中のファンに愛されています。
この記事では、初代アルピーヌ A110(1600S)の魅力・スペック・中古相場から、GT7(グランツーリスモ7)での乗り方、そしてラリーの伝説やフレンチブルー、レデレ物語といったカルチャーまで、まるごと解説します。
※この記事の主役は初代オリジナルA110(1961〜1977・RR)です。2017年に復活した現行A110(ミッドシップ/MR)とは別物なので、混同しないよう読み進めてください。
アルピーヌ A110誕生|軽量RRの到達点とそのスペック
アルピーヌ(Alpine)は、ジャン・レデレが1955年にフランス・ディエップで創業したスポーツカーメーカーです。その代表作が、1962年にプロトタイプが作られ、1963年から市販されたA110(ベルリネット)でした。エンジンはルノーから供給を受け、バックボーン(中央チューブ)シャーシ+軽量FRPボディという当時としては先進的な構造を採用。FRP(ガラス繊維強化プラスチック)ボディの先駆者としても知られています。
A110の最大の特徴は、なんといっても「軽さ」です。車重は約700kg級(標準モデルで約706kg、競技仕様では約635kgとされます)。さらに、エンジンをリアアクスルより後ろに積むRR(リアエンジン・後輪駆動)レイアウトにより、駆動輪に強烈なトラクションがかかる構造でした。この「軽さ」と「RRのトラクション」の組み合わせが、後のラリーでの大活躍につながっていきます。
エンジンは、デビュー当初の956ccから、1108cc、1300ccと、戦闘力強化のために年々排気量を拡大していきました。そして1600S(1970年〜)では、ルノー16由来の1.6L 直列4気筒(1,565cc・「クレオン・アリュ/Cléon-Alu」と呼ばれるアルミブロック)を得て、性能の頂点に達します。バルブ駆動はOHV(プッシュロッド式)。最高出力は、標準仕様で約125PS(DIN)/競技仕様で約140PSとされ、軽い車体と相まって最高速は約204〜215km/hに達したと伝えられます。
出力の数値に幅があるのは、グレード(標準/競技)と測定規格(DIN/SAE)の違いによるものです。当時のヨーロッパで使われたDIN(ドイツ工業規格)と、アメリカ式のSAEでは測り方が異なり、同じエンジンでも表記が変わります。そのため、A110の出力は「単一の絶対値」ではなく、標準 約125PS(DIN)/競技 約140PSという幅で捉えるのが正確です。
| 項目 | スペック(1600S・1972) |
|---|---|
| 車名 | アルピーヌ A110 1600S(ベルリネット) |
| 登場 | 1600Sは1970年〜(A110自体は1962年〜) |
| エンジン | ルノー由来 1.6L 直列4気筒(1,565cc・アルミブロック・OHV) |
| 最高出力 | 標準 約125PS(DIN)/競技仕様 約140PS |
| 最大トルク | 約144〜145N·m(ボア×ストローク 78×84mm) |
| 車両重量 | 約700kg級(標準 約706kg/競技 約635kg) |
| 駆動方式 | RR(リアエンジン・後輪駆動)/5速MT |
| 最高速度 | 約204〜215km/h |
| 全長 | 約3,850mm |
| 構造 | バックボーン(中央チューブ)シャーシ+FRPボディ |
| 生産 | 1962〜1977年/総生産 約7,176台(ディエップ生産分) |
※エンジン型式番号(844/807などの表記揺れがあります)や全高(1,118mmとする単一ソースあり)は、資料によって異なるため本記事では断定を避けています。出力・車重も測定規格やグレードで変わるため、幅で記載しています。
出典・参考:アルピーヌ・A110(Wikipedia)/Alpine A110(英語版Wikipedia)(1,565cc・約706kg・RR・総生産約7,176台)。※出力・車重はグレード(標準/競技)と測定規格(DIN/SAE)で変動します。
A110は、次期モデルのA310が1971年にデビューした後も人気が衰えず、結局モデル合計で約7,176台(ディエップ生産分)が作られて1977年に生産を終えました。生産台数の少なさもあって、いまでは希少なクラシックカーとして高く評価されています。
初代A110(RR)と現行A110(ミッドシップ)はまったくの別物
アルピーヌ A110には、混同しやすい2つの世代があります。この記事の主役である初代オリジナルA110(1961〜1977)と、2017年に復活した現行A110です。デザインの雰囲気は似ていますが、駆動レイアウトがまったく異なります。
| 項目 | 初代オリジナルA110(本記事の主役) | 現行A110(2017〜) |
|---|---|---|
| 時代 | 1961〜1977年 | 2017年〜(復活) |
| 駆動レイアウト | RR(リアエンジン後輪駆動) | MR(ミッドシップ後輪駆動) |
| エンジン | ルノー由来 1.6L 直4・自然吸気(NA) | 1.8L 直4ターボ |
| ボディ | FRP(ガラス繊維) | アルミ |
| 位置づけ | ラリーの伝説・希少なクラシック | 初代へのオマージュ(復刻ではない) |
現行A110は、初代の精神(「軽さは正義」)を現代に蘇らせたモデルで、4灯の丸目ヘッドライト、ボンネット中央を走る背骨のようなライン、傾斜したリアウィンドウなど、初代のデザイン要素を受け継いでいます。ただし、駆動はミッドシップ(MR)で、初代のRRとは別物。あくまで「オマージュであって復刻ではない」という点を押さえておくと、両者を正しく区別できます。以降、本記事で「A110」と書く場合は、特に断りがなければ初代1600Sを指します。
初代A110は今いくら?希少で高騰する相場と探し方
初代アルピーヌ A110は、総生産約7,176台という希少性と、ラリーでの輝かしい戦績から、クラシックカー市場で高い人気を保っています。近年は世界的なヒストリックカー高騰の波に乗って、価格はさらに上昇傾向。具体的な価格帯の目安は、このくらいです(あくまで参考・時期や状態・個体のヒストリーで大きく変わります)。
- 標準的な1600Sの目安:おおむね1,500万〜2,000万円台(2025〜2026年・変動明記必須)
- 海外オークションの中央値:£93,541前後(約29台のデータ)/初代A110全体の平均 約$93,642
- 高額個体の例:$241,250(1971年式)などの落札例も
- 流通台数:きわめて少なく、希少性が高い
注意したいのは、ごく一部の突出した高額個体です。たとえば€298,000といった価格がつく個体は、多くの場合「ワークス参戦などの競技ヒストリー付きの特別な一台」であり、標準的な1600Sの相場とは分けて考える必要があります。一般的な個体の相場と、ヒストリー付き特別個体の相場は、まったく別の世界だと理解しておきましょう。
出典・参考:Classic.com(Alpine A110 マーケットデータ)/Alpine A110(英語版Wikipedia)。※相場は時期・状態・走行距離・個体のヒストリーで大きく変動します。為替の影響も受けます。
※相場は時期・状態・ヒストリー・為替で大きく変わります。流通台数も少ないため、最新の価格・在庫は専門ディーラーや海外オークション結果で必ずご確認ください。
「GT7で名車に惚れて、いつかは本物を」。その前に、いま乗っている愛車の“本当の価値”を知っておきませんか。旧車相場が高騰している今は、手放す側にとっても追い風です。
※査定額・中古相場は車種・年式・走行距離・時期によって変動します。実際の金額は査定でご確認ください。
グランツーリスモ7のアルピーヌ A110 1600S|乗り方と魅力
グランツーリスモ7には、「Alpine A110 1600S '72」として、この名車が収録されています。ゲーム内では性能指標のPP(パフォーマンスポイント)が約420、出力は約138BHP、車重は約715kgと、まさに「軽量RR」のキャラクターがしっかり再現されています。
入手方法は、ゲーム内の中古車ディーラー(Used Cars)で、価格は約13万Cr(おおむね129,900〜137,300Cr)が目安。なお、この車はエクストラメニュー#21で必要になる車両でもあります。GT7のゲーム内紹介では、A110は「初代WRCウィナー」として紹介されており、その輝かしいラリーの歴史がゲームでも語られています。
走らせてみると、A110の魅力は「パワーで押す」より「軽さで曲がる」こと。軽い車体とRRのトラクションを活かして、コーナーをスッと駆け抜ける感覚は、現代のハイパワー車とはまったく別の楽しさです。非力でも軽い車を、丁寧に操って速く走らせる。A110は、そんな“クルマを操る原点”を教えてくれる一台です。
出典・参考:グランツーリスモ7 公式サイト/Gran Turismo Wiki(Alpine A110 1600S '72)。※クレジット価格・PP値・入手条件はゲームのアップデートで変動します。
※クレジット価格・PP値・入手条件はゲームのアップデートで変動します(数値は2024〜2025年時点の情報)。最新はゲーム内でご確認ください。なお「初代WRCウィナー」はGT7ゲーム内での紹介表現に基づきます。
ハンコンで乗るともっと気持ちいい|機材ガイド
GT7でアルピーヌ A110をさらに楽しむなら、ハンドルコントローラー(ハンコン)がおすすめです。自分でハンドルを握る感覚は、コントローラーとは別物。軽いボディを操る楽しさが、グッと現実に近づきます。ここでは、GT7を“実車感覚”で楽しむための機材を「まず必須」と「あるとより楽しい」に分けて紹介します。
<まず必須>これがあれば、すぐにGT7で走り出せる
GT7を遊ぶ土台です。
PS5本体・GT7ソフト・ディスクドライブがあれば走り出せます。
さらにハンコンを足せば、“自分でハンドルを握る”運転体験に。
<あるとより実車に近づく>足すほど没入感が一段ずつ上がる
ここから先は“より実車に近づく”ための投資。
コックピットで姿勢が決まり、シフトで操作感が増し、VRで視界ごと没入できます。
※機材価格・在庫は時期・モデルによって変わります。最新の金額は各販売店でご確認ください。
📶 オンライン対戦も楽しむなら|回線も“快適”に
GT7の醍醐味のひとつが、世界中のプレイヤーと走れるオンライン対戦です。
でも回線が遅い・不安定だと、ラグで思うように勝負できません。
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実車を維持する vs ゲームで乗る|コスパ比較
① 実車アルピーヌ A110を所有・維持する費用
| 費用項目 | 目安(年間・概算) |
|---|---|
| 自動車税(旧車割増の対象になる場合あり) | 約5〜6万円 |
| 任意保険(クラシックカー保険等) | 約10〜30万円 |
| 車検・整備(旧車・輸入車は割増) | 約20〜50万円 |
| 消耗品・部品(FRP補修・希少部品) | 変動大(数十万円〜) |
| 保管(屋内ガレージ推奨) | 約5〜20万円 |
さらに、購入費が約1,500万〜2,000万円台(前章の中古相場)かかります。希少な輸入旧車のため、部品の入手や専門整備のハードルも高く、「買ってからの覚悟」がとくに重要な一台です。
② GT7で“実車感覚”を味わう機材コスト
| 機材 | 目安価格 |
|---|---|
| PS5本体 | 約7〜8万円 |
| GT7ソフト | 約6,000〜9,000円 |
| ハンコン(入門〜中級) | 約2〜5万円 |
| コックピット(スタンド) | 約2〜6万円 |
| VRヘッドセット(PS VR2・任意) | 約8万円前後 |
- 実車:初期 1,500万〜2,000万円台 + 毎年 数十万円〜
- ゲーム:初期 10〜25万円 + 以降ほぼ0
ゲーム機材一式は実車のたった1年分の維持費以下でそろい、しかも事故・盗難・天候の心配なし。ハンコン+VRを使えば、ステアリングの重みやコーナーでの荷重移動まで、かなり実車に近い感覚で走れます。希少な初代A110は実車に乗るハードルが特に高いぶん、ゲームの価値はいっそう際立ちます。
「いつか本物のA110を」と思っている人も、それまでの間はGT7で名車に乗り続けられます。
まずはハンコンから始めるのが、一番コスパよく“実車感覚”に近づく方法です。
さらに没入感を求めるならVRも。
アルピーヌ A110とラリー|WRC初代王者への道
アルピーヌ A110の名を世界に轟かせたのは、なんといってもラリーでの大活躍です。軽量ボディとRRのトラクションを武器に、A110は格上の大排気量車を相手に勝利を重ねました。ただし、その戦績を語るときは「年」と「選手権の名称」を正確に区別することがとても大切です。
1971年|国際メーカー選手権を制覇(WRCはまだ存在しない)
1971年のモンテカルロ・ラリーでは、オベ・アンデルソンが優勝し、アルピーヌが1-2-3フィニッシュを独占しました。そして同年、アルピーヌは「国際メーカー選手権(International Championship for Manufacturers)」を獲得します。
ここで重要なのは、この時点ではまだ「WRC(世界ラリー選手権)」は発足していないということです。1971年の栄冠は、あくまで当時の枠組みである「国際メーカー選手権」でのタイトルでした。
1973年|新設WRCの第1戦を制し、初代マニュファクチャラーズ王者に
そして1973年、ついにWRC(世界ラリー選手権)が発足します。その記念すべき第1戦が1973年のモンテカルロ・ラリーでした。この歴史的な一戦を制したのが、A110 1800を駆るジャン=クロード・アンドリュー。彼はWRC史上初の優勝者となりました。
しかもこのモンテカルロで、アルピーヌは再び1-2-3を独占。2位にはオベ・アンデルソン/ジャン・トッド組(このジャン・トッドは、後にフェラーリF1の代表、さらにFIA会長を務める人物です)、3位にはニコラが入りました。トップ6台のうち5台がA110という圧倒的な強さで、優勝とのタイム差はわずか26秒という大接戦でした。
この1973年シーズン、アルピーヌは全13戦中6勝(モンテカルロ/ポルトガル/モロッコ/アクロポリス/サンレモ/ツール・ド・コルス)を挙げ、ランチアやポルシェ、フォードといった強豪を抑えて、WRC初代マニュファクチャラーズ・チャンピオンに輝きました。「WRC初代王者=アルピーヌ」。これがA110のラリー史における最大の勲章です。
出典・参考:世界ラリー選手権(Wikipedia)/1973 World Rally Championship(英語版Wikipedia)。※WRCは1973年発足。1971年の栄冠は当時の「国際メーカー選手権」であり、「1971年WRC王者」は誤りです。
※年と選手権名の整理:1971年=国際メーカー選手権(WRC未発足)/1973年=WRC発足・第1戦モンテカルロ・初代マニュファクチャラーズ王者。混同しないようご注意ください。
なぜラリーで強かったのか|軽量RRの哲学
A110がラリーで強かった理由は、徹底した軽量設計にあります。バックボーン(中央チューブ)シャーシに軽量なFRPボディを組み合わせ、車重を約700kg級に抑えたこと。創業者ジャン・レデレの思想は、「軽さは正義(light is right)」でした。
軽量RRが速かった理由は、大きく3つに整理できます。
- ① 軽さ:軽い車体は、小排気量エンジンでも俊敏に走れる。加速も登坂も有利。
- ② RRのトラクション:エンジンを後輪の上に積むRRは、駆動輪に荷重がかかり、砂利・雪・泥といった滑りやすい路面で強い。
- ③ 軽量ゆえのハンドリング:山岳路の曲がりくねったコースで、軽い車体はひらりと向きを変えられる。
この3つが組み合わさった結果、A110は格上の大排気量車。あの名門ポルシェ911をラリーで打ち負かすことさえありました。「パワーがすべてではない」「軽さこそが武器になる」。A110は、モータースポーツにおける軽量設計の価値を、結果で証明してみせた一台なのです。
アルピーヌブルー|フレンチブルーの系譜とその逸話
アルピーヌといえば、誰もが思い浮かべる鮮やかな青。これは「ブルー・ド・フランス(Bleu de France)」と呼ばれる、フランスのナショナル・レーシングカラーの系譜に連なる色です。もともとは王家の紋章に由来するとされ、フランスのレーシングカーが伝統的にまとってきた色でした。
A110のボディカラーには、面白い逸話があります。1963年、当初は「パナマ・ブルー」という色が指定されていましたが、これをセールスマンのジャック・シェニスが大変気に入り、やがてワークス(メーカー直営チーム)の定番色として定着していった、と伝えられています。
なお、この青は資料によって「パナマ・ブルー」「アルピーヌ・ブルー」「ブルー・アルピーヌ」など呼び名に揺れがあります。本記事では総称として「アルピーヌブルー(フレンチブルーの系譜)」と呼ぶことにします。いずれにせよ、この青こそがアルピーヌというブランドの象徴であり、A110の魅力を語るうえで欠かせない要素です。
出典・参考:Bleu de France(英語版Wikipedia)/アルピーヌ・A110(Wikipedia)。※色名は資料により表記揺れがあります。
創業者ジャン・レデレと、国民的名車としてのA110
アルピーヌの物語は、創業者ジャン・レデレから始まります。1922年、フランス・ディエップに生まれたレデレは、24歳でルノーのディーラーを営む若き経営者でした。彼はアルプスの峠道を走ることをこよなく愛し、その情熱からブランド名を「Alpine(アルピーヌ)」と名付けたと伝えられています。そして1955年6月、ディエップでアルピーヌを創業しました。
レデレが貫いた「軽さは正義」の哲学は、A110という傑作に結実し、ラリーでの栄光をもたらしました。彼の功績を称え、故郷ディエップにはレデレの銅像が建てられています。アルピーヌは今や、フランスの国民的名車(national treasure)として、国の誇りとなっているのです。
A110は、映画『グランツーリスモ』(2023年)にも登場するなど、現在も人々の記憶に残り続けています。パリで開催される歴史車の祭典レトロモビル(Rétromobile)の常連でもあり、フランスの自動車文化を象徴する存在として、世界中のエンスージアストから敬意を集めています。
初代A110に触れる|博物館・イベント・レンタカー事情
「初代A110を実際に体験したい」と思っても、なにせ総生産約7,176台の希少車。気軽に乗れる一台ではありません。ここでは、初代A110に触れる方法を正直に整理します。
🚙 レンタカー|初代は借りられない・現行型なら過去に例あり
まずレンタカーについて、はっきりさせておきます。初代A110(ベルリネット)を日本でレンタルするのは、現実的に極めて困難です。希少すぎて、レンタル車両としての流通はまず確認できません。
一方、2017年復活の現行A110であれば、過去にタイムズ カー(赤坂見附・2019年〜)などでレンタルが提供された例があります。ただし、これはあくまで現行型(1.8Lターボ・ミッドシップ)であり、初代RRとは別物。料金や取り扱いも変動するため、最新情報は公式でご確認ください。初代の走りを味わいたいなら、現実的にはGT7が最も身近な手段と言えます。
🏛️ 博物館|本場フランスに“聖地”が点在
実車を間近で見るなら、博物館がおすすめです。とくに本場フランスには、A110ゆかりのスポットが点在しています。
- 🇫🇷 ミュルーズ国立自動車博物館(シュルンプ・コレクション):世界有数の自動車コレクション
- 🇫🇷 ロエアック自動車博物館(マンソン):フランスの名車を多数所蔵
- 🇫🇷 ディエップ「Manufacture Alpine Dieppe Jean Rédélé」:現役のアルピーヌ工場であり、ファンにとっての“聖地”。ディエップのロータリーには、2013年からベルリネットのモニュメントも設置されています
※日本国内でのA110個別所蔵については、確実な裏付けが取れる範囲が限られるため、本記事では断定を避けます。展示の有無は各施設の公式情報でご確認ください。
🎪 イベント|日本でも“集まる場”がある
日本国内でも、初代A110に出会えるイベントがあります。
- フレンチブルーミーティング(FBM):長野・車山で1987年から続く、フランス車最大級(3,000台規模)の祭典。初代A110が集う定番イベントです(台数は公式に明記なし)
- オートモビルカウンシル(幕張):2023年には、アルピーヌジャポンの出展により1972年式A110 1600Sの展示が確認されています
- モーターファンフェスタ(富士):2024年にクラシックA110の展示例があります
👥 オーナーズクラブ|日本では専門クラブは確認できず
オーナーズクラブについては、日本国内では初代A110の専門クラブは確認できず、湘南ヒストリックカークラブやみんカラのA110コミュニティ、アルピーヌジャポンといった枠組みに少数のファンが集う形のようです。
一方、本場フランスにはAAA(Anciens d'Alpine/ディエップ・本丸)やALBA(ベルリネット愛好家・1979年設立)といった、しっかりとしたクラブが存在します。
出典・参考:オートモビルカウンシル 公式サイト/フレンチブルーミーティング 公式サイト。※展示車両・出展内容・開催情報は年によって変わります。最新は各公式でご確認ください。
映像作品で楽しむA110|映画『グランツーリスモ』ほか
運転や所有だけでなく、映像作品でA110を楽しむのも一興です。初代A110は、映画『グランツーリスモ』(2023年・実話ベースのレーシング映画)に登場するほか、ラリーの歴史を扱ったドキュメンタリーや、ヒストリックカーイベントの映像などで、その美しい姿と走りを見ることができます。
YouTubeでも、当時のラリー映像やレストア記録、現代のオーナーによる走行動画などが数多く公開されています。記事冒頭で紹介した解説動画とあわせて、ぜひA110の世界に浸ってみてください。
アルピーヌ A110のグッズで楽しむ|モデルカー&書籍
「実車は難しくても、手元でA110を楽しみたい」。そんな人には、モデルカーと書籍がおすすめです。それぞれ分けて紹介します。
🎁 モデルカー(ミニカー)
A110のモデルカーは、各スケールで豊富に揃っています。とくに国産のトミカリミテッドヴィンテージ(TLV)1/64は、手頃な価格でディテールも良く、飾りやすいサイズで人気です。
- ◎ トミカリミテッドヴィンテージ(TLV)1/64:青の標準カラーや、1973年ワークスカラー仕様など。国産・手頃で集めやすく、おすすめの入門スケール
- SOLIDO/京商 1/18 1600S:迫力のある大型スケール
- ノレブ(NOREV)1/18・1/43:定番ブランド
- IXO 1/43:1973年モンテカルロ優勝車(アンドリュー/#18)の再現モデルなど、ラリーファンにうれしいラインナップ
- オットーモビル 1/18:高級レジン製・上級者向け
※現行A110(2017〜)のミニカー(ノレブPURE2018、SOLIDOモンテ2021など)も多数ありますが、本記事の主役である初代1600Sのモデルとは別物です。購入時はモデルの年式・型をご確認ください。
📖 書籍
A110の歴史や魅力を深く知りたいなら、専門書もおすすめです。
- ◎ いのうえこーいち『アルピーヌ A110』(こー企画):レデレ氏本人へのインタビューも収載された、A110ファン必携の一冊
- 『RALLY CARS Vol.34 ALPINE-RENAULT A110』(三栄):A110のラリー活動を深掘りした専門ムック
飾って眺めるモデルカー、読んで知識を深める書籍。どちらも、GT7で乗るA110の魅力を、さらに豊かにしてくれます。
A110を見かけたら|目撃情報・体験談を募集中
もし、街中やイベントで初代アルピーヌ A110を見かけたり、実際に運転・所有された経験があれば、ぜひ教えてください。希少な一台だけに、みなさんの目撃情報や体験談は、同じファンにとって貴重な情報になります。
ご連絡は、お問い合わせフォームからお寄せいただけるとうれしいです。
アルピーヌ A110 1600S|よくある質問(FAQ)
Q. アルピーヌ A110(1600S)とは、どんな車ですか?
A. フランスのアルピーヌが1960〜70年代に作った、超軽量RR(リアエンジン)のスポーツカーです。車重は約700kg級、ルノー由来の1.6L 直4を積み、ラリーで一時代を築いた名車として知られています。本記事の主役は初代オリジナル(1961〜1977)です。
Q. 初代A110と、2017年の現行A110は同じ車ですか?
A. 別物です。初代はRR(リアエンジン)、現行はミッドシップ(MR)。デザインは似ていますが、駆動レイアウトもエンジンも異なります。現行は「オマージュであって復刻ではない」と理解するのが正確です。
Q. A110のスペック(馬力・重量)は?
A. ルノー由来の1.6L 直列4気筒(自然吸気)で、最高出力は標準 約125PS(DIN)/競技仕様 約140PS。車重は約700kg級(標準 約706kg/競技 約635kg)、駆動方式はRRです。出力・車重はグレードと測定規格で変わります。
Q. A110はWRCで優勝したのですか?
A. はい。1973年にWRC(世界ラリー選手権)が発足し、その第1戦モンテカルロをアルピーヌが制覇、WRC初代マニュファクチャラーズ・チャンピオンになりました。なお1971年も強かったですが、当時はまだWRCではなく「国際メーカー選手権」でのタイトルです。
Q. A110の中古相場はいくらですか?
A. 標準的な1600Sで1,500万〜2,000万円台が目安(2025〜2026年・変動明記)。総生産約7,176台と希少で高騰傾向です。競技ヒストリー付きの特別個体はさらに高額になります。状態・時期・為替で大きく変わるため、最新は専門ディーラーやオークション結果でご確認ください。
Q. グランツーリスモ7でA110に乗れますか?
A. 乗れます。「Alpine A110 1600S '72」として収録されており、中古車ディーラーで約13万Crが目安です(収録内容・価格はアップデートで変動します)。
アルピーヌ A110 1600S|軽さで勝った名車のまとめ
アルピーヌ A110(1600S)は、「軽さは正義」を体現した、フランスが生んだ超軽量RRの名車です。バックボーンシャーシ+FRPボディで約700kg級という軽さを実現し、ルノー由来の1.6L 直4を武器に、1973年WRC初代マニュファクチャラーズ・チャンピオンに輝きました。格上のポルシェ911をラリーで打ち負かしたその走りは、いまも語り草です。
初代A110は総生産約7,176台の希少車で、中古相場は1,500万〜2,000万円台と高騰しており、実車に乗るハードルはとても高い一台です。だからこそ、GT7(グランツーリスモ7)でこの名車に乗れる価値は格別。ハンコンを足せば、A110の“軽さで曲がる”感覚を、実車の1年分の維持費以下でじっくり味わえます。
ゲームで惚れて、いつか本物に。その入り口として、アルピーヌ A110はこれ以上ない一台です。もし「実車を」と思ったら、まずはいま乗っている愛車の価値を調べることから始めてみてください。
ラリーの名車・アルピーヌの系譜もチェック
A110を破った後継WRC王者、ルノー系のラリーカー、軽量ラリーの先輩、そして初代の子孫。あわせて読みたい名車たちです。
(ランチア ストラトス '73=A110の後を継いだWRC王者・1974年の世代交代)(ルノー R5 ターボ '80=ルノー系の後継ラリーカー)
(ミニ クーパーS=モンテカルロを制した軽量ラリーの先輩)
(現行 Alpine A110 '17=初代の子孫・2017年の復活モデル) 🎮 あわせて読みたい【GT7の楽しみ方】走る・見る・撮るGT7は走るだけじゃない。「見る・撮る」も含めた楽しみ方をシニア視点で完全ガイド。













