
三菱 ランサーエボリューションVI GSR T.M.Edition(CP9A)とは、WRC(世界ラリー選手権)ドライバーズチャンピオン4年連続獲得を果たしたトミ・マキネン選手を記念して、1999年12月に発表された限定モデルです。専用の赤いレカロシート、ENKEI製17インチホイール、真円の大口径マフラーなど、マキネン本人の名前を車名に冠した希少な一台として、今も高い人気を誇ります。
この記事では、T.M.Editionの魅力・スペック・中古相場から、GT7での乗り方、そして「マキネン本人の名前を冠した珍しさ」というカルチャーまで、まるごと解説します。
目次
- 1 T.M.Edition誕生|マキネン4連覇を記念した限定車
- 2 T.M.Editionは今いくら?高額化する希少車の相場
- 3 グランツーリスモ7のT.M.Edition|T.M. SCP収録
- 4 ハンコンで乗るともっと気持ちいい|機材ガイド
- 5 実車を維持する vs ゲームで乗る|コスパ比較
- 6 実車のT.M.Editionに触れる|借りて乗る・集まる
- 7 マキネン本人の名前を冠した珍しさ|マクラーレン・セナとの対比
- 8 1999年13戦4勝|4連覇ピークの記念車という正しい理解
- 9 頭文字Dでの登場|一条の搭乗車は表記が割れる注意点
- 10 GSRとRS|ラリー仕様「白いキャンバス」の存在
- 11 T.M.Editionを見て楽しむ|専門メディア評・モデルカー
- 12 T.M.Editionのよくある質問
- 13 T.M.Editionは「4連覇ピークの記念車」マキネン冠の限定車
- 14 ランエボの系譜&同系WRCマシンもチェック
T.M.Edition誕生|マキネン4連覇を記念した限定車
1999年12月10日、三菱自動車はランサーエボリューションVI GSR T.M.Editionを発表しました。発売は翌2000年1月8日。形式名はGF-CP9A、通称「ランエボ6.5」とも呼ばれます。
この年の初めに登場したベース車「エボVI」は、先代エボVで不評だった硬めの乗り心地を見直し、空力と冷却性能を考えてフロントバンパー形状を変更したモデルでした。T.M.Editionは、そこからさらにターマック(舗装路)ラリーをイメージした専用仕様へと磨き上げられています。
新車価格はGSR327.8万円/RS259.8万円。通常GSR(324.8万円)との差額はわずか約3万円で、専用装備の充実ぶりを考えると割安感すらある価格設定でした。生産台数は資料によって「2,500台」「2,911台」「4,092台」と複数の説があり、断定できる一次資料は見当たりません。おおむね2,900〜4,000台規模(諸説あり)と捉えておくのが実情に近いでしょう。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 型式 | GF-CP9A(通称ランエボ6.5) |
| 発表/発売 | 1999年12月10日発表/2000年1月8日発売 |
| エンジン | 4G63型 2.0L 直4 DOHCターボ |
| 最高出力 | 280PS/6,500rpm(当時の自主規制値) |
| 最大トルク | 38.0kgf·m/2,750rpm(従来3,000rpmから低回転化) |
| 駆動方式 | フルタイム4WD |
| 新車価格 | GSR 327.8万円/RS 259.8万円 |
| 生産台数 | 約2,900〜4,000台規模(諸説あり・断定不可) |
| ボディカラー | 全5色(スコーティアホワイト/サテライトシルバー/ピレネーブラック/カナルブルー/パッションレッド) |
出典・参考:三菱自動車 T.M.Edition発表資料(1999年12月10日発表・2000年1月8日発売・GSR327.8万円/RS259.8万円)/日本語版Wikipedia「三菱・ランサーエボリューション」生産台数表(RS678台+GSR2,021台+SCP212台=合計2,911台)。※生産台数は英語圏ソースで「2,500台」、一部日本語メディアで「4,092台」の表記もあり、複数説が併存しています。断定を避け、レンジで捉えるのが安全です。
T.M.Editionには、ベースのGSRには無い専用装備が数多く盛り込まれています。特に印象的なのは、この5点です。
- フロントバンパー:空力性能・クーリング性能を重視した新デザイン
- ホイール:ENKEI社製・白塗装10本スポーク17インチ(WRCワークスマシンと同デザイン)
- シート:「TOMMI MAKINEN」ロゴ入り赤レカロ社製フルバケットシート
- マフラー:真円の大口径マフラーへ変更(新構造スポーツマフラー)
- 足回り:ターマック仕様サスペンション(10mmダウン)・RS用クイックステアリングギア比をGSRにも採用
エンジンにも専用チューンが施されています。ハイレスポンス・チタンアルミ合金ターボチャージャーをGSRにも標準搭載し、コンプレッサーホイールを小径化。これにより最大トルク(38.0kgf·m)の発生回転が、従来の3,000rpmから2,750rpmへと低回転化されました。低い回転数からグッと力が出るようになった、ということです。ほかにも、ブラック盤面レッド文字の専用メーター、MOMO製ステアリングなど、随所に専用パーツが投入されています。
なお、マフラーの素材については「チタン製」と紹介する情報も一部にありますが、公式資料での裏取りができなかったため、この記事では「真円の大口径マフラーへの変更」という確実な情報にとどめています。
出典・参考:三菱自動車 T.M.Edition仕様資料(フロントバンパー・ENKEI製17インチホイール・TOMMI MAKINENロゴ入りレカロシート・大径マフラー・ターマック仕様サスペンション・チタンアルミ合金ターボチャージャー・トルク発生回転数2,750rpm化)。※マフラーの材質を「チタン製」と表記する二次情報もありますが、一次資料での確認が取れないため本記事では言及していません。
ボディカラーは全5色(スコーティアホワイト・サテライトシルバー・ピレネーブラック・カナルブルー・パッションレッド)。このうちパッションレッド塗装車のみ、オプションで「SCP(Special Color Package)」が設定されていました。WRCストライプ・RALLIARTステッカー・三菱スリーダイヤステッカー・リアスポイラー上部のホワイト化——WRCマシンをイメージした専用装飾が施される特別仕様で、生産台数はわずか212台とされています。
この記事のタイトル車である「T.M. SCP」は、この「T.M.Edition Special Color Package」の略と見られます。GT7の公式車種リストやカーデータベース系サイトを横断して確認した限り、GT7に収録されているのはこのSCP版(パッションレッド専用オプション装着車)のみである可能性が高いというのが、この記事の独自の見立てです(通常カラーのT.M.Editionが別車種として存在する痕跡は見当たりませんでした)。
出典・参考:日本語版Wikipedia生産台数表(SCP212台)/GT7公式carlist・kudosprime・gtplus.app・GTDB各サイトの車種収録情報横断調査(SCP以外の通常カラーT.M.Edition単独収録の痕跡なし)。※「GT7収録車=SCP版のみ」は複数サイトを横断した筆者の考察であり、三菱・ポリフォニー・デジタル公式の断定情報ではありません。
※スペック・生産台数・仕様の数値は資料により表記ゆれがあります。複数ソースを確認したうえでレンジ表記としていますが、最新・正確な情報は公式資料でご確認ください。
T.M.Editionは今いくら?高額化する希少車の相場
T.M.Editionは、90年代国産ターボ4WD高騰の中でもとりわけ突出した価格帯にあります。2025年12月時点で確認できた実例は、次のとおりです(あくまで個別実例・時期や状態で大きく変わります)。
- 2000年式・走行9.7万km:1,180万円
- 2000年式・走行10.5万km:1,000万円
- 2000年式・未走行(0.2万km):1,350万円
- カーセンサー現況掲載例(2000年式・走行6.4万km・レカロ等カスタム済):総額921.6万円
- 海外実例:2021年に英国オークションで10万0100ポンド(約1,520万円)で落札
ボディカラーによる違いも見逃せません。SCP仕様(パッションレッド専用オプション)は生産台数がさらに少なく、WRCストライプなどのステッカー類が廃盤で再現が難しいという希少性から、他色よりもさらにプレミアが付きやすい傾向があるとされています(一次ソースでの明確な価格差の裏付けはなく、あくまで傾向としての紹介です)。
出典・参考:旧車王(2025年12月時点の実勢例・2000年式各個体1,000万〜1,350万円)/カーセンサー(現況掲載例・総額921.6万円)/英国オークション実例(2021年・10万0100ポンド)。
※中古車相場は2025〜26年時点の実例であり、個体差・状態差・時期によって大きく変動します。1,000万円を超えるクラスの取引が中心となっているため、最新の価格・在庫は各中古車ポータルで必ずご確認ください。
「GT7で惚れて、いつか本物のT.M.Editionに」——その前に、いま乗っている愛車の“本当の価値”を知っておきませんか。旧車相場が高騰している今は、手放す側にとっても追い風です。
※査定額・中古相場は車種・年式・走行距離・時期によって変動します。実際の金額は査定でご確認ください。
グランツーリスモ7のT.M.Edition|T.M. SCP収録
グランツーリスモ7には、「Mitsubishi Lancer Evolution VI GSR T.M. EDITION Special Color Package '99」(略称:T.M. SCP)が収録されています。入手方法はUsed Cars(中古車ディーラー)です。
- 馬力:311BHP/6,500rpm
- トルク:42.1kgf·m/3,000rpm
- 重量:約1,360kg
- PP:505.66〜523.14程度(ソースにより差異あり)
- ゲーム内価格:約162,400〜179,900Cr程度(ソースにより差異あり)
PP・価格は、GT7公式系データとkudosprime等の攻略サイトとの間で数値に差があり(旧バージョンデータの可能性もあります)、レンジで捉えておくのが安全です。参考までに、beach-tree.mobiで紹介済みのランエボIII GSR '95(PP約481.44)と比較すると、T.M.Editionは約42ポイント高いPP値になっています。同じ4G63型エンジンながら、専用チューンとチタンアルミ合金ターボの効果がPP値にも表れている形です。
出典・参考:GT7公式車種データ(PP523.14)/kudosprime(PP505.66・旧バージョンデータの可能性)/gtplus.app・GTDB各サイトの収録車種情報。
※クレジット価格・PP値・入手条件はゲームのアップデートで変動します。最新はゲーム内でご確認ください。
ハンコンで乗るともっと気持ちいい|機材ガイド
GT7でT.M.Editionをさらに楽しむなら、ハンドルコントローラー(ハンコン)がおすすめです。自分でハンドルを握る感覚は、コントローラーとは別物。4WDターボならではの分厚いトルク感と安定感が、グッと現実に近づきます。ここでは、GT7を“実車感覚”で楽しむための機材を「まず必須」と「あるとより楽しい」に分けて紹介します。
<まず必須>これがあれば、すぐにGT7で走り出せる
GT7を遊ぶ土台です。
PS5本体・GT7ソフト・ディスクドライブがあれば走り出せます。
さらにハンコンを足せば、“自分でハンドルを握る”運転体験に。
<あるとより実車に近づく>足すほど没入感が一段ずつ上がる
ここから先は“より実車に近づく”ための投資。
コックピットで姿勢が決まり、シフトで操作感が増し、VRで視界ごと没入できます。
※機材価格・在庫は時期・モデルによって変わります。最新の金額は各販売店でご確認ください。
📶 オンライン対戦も楽しむなら|回線も“快適”に
GT7の醍醐味のひとつが、世界中のプレイヤーと走れるオンライン対戦です。
でも回線が遅い・不安定だと、ラグで思うように勝負できません。
速くて安定した光回線にしておくと、オンラインがグッと快適になります。
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※料金・条件は変わります。
最新は公式でご確認ください。
また、「携帯と同じ会社で回線もまとめたい」という方には、大手キャリアの光回線もおすすめです。
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お使いのスマホに合わせてチェックしてみてください。
・ドコモの方 → ドコモ光
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・ソフトバンクの方 → ソフトバンク光
※特典・料金は時期により変わります。最新は各公式サイトでご確認ください。
実車を維持する vs ゲームで乗る|コスパ比較
① 実車T.M.Editionを所有・維持する費用
T.M.Editionは2000年デビューの旧車。
4WDターボ車は維持費も現行車より高めになりがちです(部品の希少化、13年超の自動車税の重課など)。
年間の目安はこのくらいです。
| 項目 | 年間の目安 |
|---|---|
| 自動車税(2.0L・13年超の重課) | 約51,700円 |
| 任意保険 | 約8〜15万円 |
| 車検(2年分を1年換算) | 約6〜9万円 |
| 整備・部品(4WDターボは特に希少) | 約15〜35万円 |
| 駐車場(地域差大) | 約0〜36万円 |
| 燃料・消耗品 | 約12〜25万円 |
| 年間合計(目安) | 約45〜85万円 |
さらに、購入費が1,000万円超(前章の中古相場)かかります。
② GT7で“実車感覚”を味わう機材コスト
一方、GT7でT.M.Editionを「実車感覚」で走らせる機材は買い切り(初期費用のみ)。
一度そろえれば、あとは電気代くらいです。
| 機材 | 価格の目安 |
|---|---|
| PS5本体 | 約6.6〜8万円 |
| グランツーリスモ7(ソフト) | 約6,000〜9,000円 |
| ハンドルコントローラー(エントリー) | 約2.5〜4万円 |
| レーシングコックピット(任意) | 約2〜5万円 |
| PS VR2(任意・没入感アップ) | 約7.5万円 |
| 一式(目安) | 初期 約10〜25万円+以降ほぼ0 |
③ コスパ比較の結論
- 実車:初期 1,000万円超 + 毎年 45〜85万円
- ゲーム:初期 10〜25万円 + 以降ほぼ0
ゲーム機材一式は実車の購入価格のわずか1〜2%程度でそろい、しかも事故・盗難・天候の心配なし。ハンコン+VRを使えば、4WDターボならではの分厚いトルク感やコーナーでの踏ん張りまで、かなり実車に近い感覚で走れます。
「いつか本物のT.M.Editionを」と思っている人も、それまでの間はGT7で愛車に乗り続けられます。
まずはハンコンから始めるのが、一番コスパよく“実車感覚”に近づく方法です。
さらに没入感を求めるならVRも。
実車のT.M.Editionに触れる|借りて乗る・集まる
「中古でも手が出ない」「買う前に一度ハンドルを握ってみたい」。T.M.Editionは1,000万円超クラスの希少車ですが、近い体験ができる方法は探せば見つかります。
🔑 借りて乗る|通常GSR仕様のエボVIなら体験できる
千葉県野田市の「おもしろレンタカー野田本店」では、ランサーGSRエボリューションVIをレンタルできます。
ただし、これはT.M.Editionそのものではなく、通常のGSR仕様です。社外マフラーや車高調整サスペンションを装着したカスタム車で、2023年8月にエボVIIエンジンへ換装済みという情報もあり、素性としては改造車に近い個体とされています。
T.M.Edition固有の装備(赤レカロ・ENKEI17インチ・専用フロントバンパー等)を再現した車両ではない点にご注意ください。
T.M.Editionは生産台数が少なく個人所有が中心のため、実車レンタルの機会自体が非常に限定的というのが実情です。「マキネンの世界の入り口」として、通常GSR仕様に触れてみるのも一つの選択肢になります。
貸出状況・料金・条件は変わることがあります。最新は公式でご確認ください。
出典・参考:おもしろレンタカー野田本店(ランサーGSRエボリューションVIの貸出情報・社外マフラー/車高調整サス装着・2023年8月エボVIIエンジン換装情報)。※本記事で紹介する車両はT.M.Editionではなく通常のGSR仕様です。貸出状況・料金・条件は変動します。最新は公式でご確認ください。
🏁 集まる・見る|T.M.Edition個体の目撃情報
ランエボ系の大規模ミーティングでは、まれにT.M.Edition個体の展示に出会えることがあります。
2026年4月19日開催の「大洗ランエボミーティング2026」では、中古車販売店「Good Speed」が青色のT.M.Edition個体を展示し、関連ステッカーの販売も行っていたという情報があります。
希少な限定車だけに、こうしたイベントでの遭遇は貴重な機会です。日程・出展内容は毎年変わるため、最新は各主催の公式でご確認ください。
※イベント情報は変動します。詳細は主催者の公式SNS等でご確認ください。
マキネン本人の名前を冠した珍しさ|マクラーレン・セナとの対比
自動車専門メディアのautomesseweb.jpは、T.M.Editionについて「クルマでドライバー名が車名になるのは非常にまれ」「かなりレアなケース」と明確に言及しています。NISMOやRALLIARTのような名称は「チーム・ブランド名」であり、あくまで組織の名前です。それに対してT.M.Editionは、トミ・マキネンという一人のドライバー本人の名前がそのまま車名になっている点で、性質が根本的に異なります。
この手法の代表例として引き合いに出されるのが、マクラーレン・セナです。アイルトン・セナの名を冠したこのスーパーカーは、セナ本人の家族と正式に協力して開発され、売上の一部がセナ財団へ寄付される仕組みになっています。個人名を冠する以上、そこには単なるマーケティング以上の「本人・遺族との関係性」が求められる——それだけ重みのある命名だということです。
T.M.Editionは、現役で三菱のワークスドライバーとして走り続けているマキネン本人の名を冠した市販車という点で、さらに珍しいケースといえます。マキネンが4年連続でWRCチャンピオンを獲得したという「現在進行形の栄光」を、そのまま市販車の名前にしてしまった——この即時性と大胆さこそ、T.M.Editionという名前が持つ最大の魅力です。
出典・参考:automesseweb.jp(「クルマでドライバー名が車名になるのは非常にまれ」との言及)/マクラーレン・セナ関連資料(アイルトン・セナ家族との正式協力・売上一部のセナ財団寄付)。
1999年13戦4勝|4連覇ピークの記念車という正しい理解
T.M.Editionが発表された1999年は、マキネンにとってWRCドライバーズチャンピオン4年連続獲得(1996〜1999年)という偉業を達成した年でした。1999年シーズンは13戦4勝(モンテカルロ・スウェーデン・ニュージーランド・サンレモ)を挙げ、当時のユハ・カンクネンの記録に並ぶ、史上初の4連覇を達成しています。
この記事のタイトルにもある「マキネン4連覇を記念した限定車」という表現は正確ですが、一部でよく見かける「T.M.Edition=マキネンの有終の美(三菱在籍中の最後を飾る記念車)」という物語構成は、事実誤認です。ここは正確に訂正しておきます。
- T.M.Edition発売(2000年1月)時点で、マキネンはまだ三菱に在籍中でした
- マキネンは2000年・2001年シーズンも三菱で参戦を継続しています
- 2002年、7年間在籍した三菱を離れスバルへ移籍(本人談:「ほかのワークスチームも知りたかったから」)
- 実際のWRCキャリア最後の勝利は、移籍先スバルで(2002年モンテカルロ)達成されました。三菱在籍中の最後の勝利ではありません
- 2003年シーズン終了後に現役引退
つまり、T.M.Editionは「三菱での引退を飾る記念車」ではなく、「4連覇というキャリアのピークを称える記念車」というのが正確な位置づけです。この誤解を正すこと自体が、T.M.Editionを語るうえで欠かせないトリビアだと言えるでしょう。なお、具体的に「いつ・どのラリーでチャンピオン確定に至ったか」という細かな経緯については、公開資料での裏取りが難しく、この記事では無理な演出を避けています。
出典・参考:WRC公式記録(1999年シーズン13戦4勝:モンテカルロ・スウェーデン・ニュージーランド・サンレモ)/トミ・マキネン関連資料(1996〜1999年4連覇・2002年スバル移籍・移籍理由本人談・2002年モンテカルロが移籍後最後の勝利・2003年引退)。
※WRC戦績・移籍経緯は複数の資料を基にしていますが、詳細な経緯には資料間で情報量の差があります。最新・詳細な情報は公式資料でご確認ください。
頭文字Dでの登場|一条の搭乗車は表記が割れる注意点
アニメ・漫画『頭文字D』には、敵役キャラクター「一条(いちじょう)」がエボVI(CP9A)に搭乗して登場します(声優:真殿光昭)。土坂峠を舞台に、相棒「会川」(Evo V搭乗)とともに卑劣な戦術で高橋啓介をクラッシュさせ、主人公・拓海と対戦するエピソードです。
ここで注意したいのが、「一条の車がGSR(通常仕様)かT.M.Editionか」は媒体間で表記が割れているという点です。pixiv百科事典によれば、「ゲーム『頭文字D ARCADE STAGEシリーズ』ではT.M.Editionとして扱われている一方、アニメ公式ガイドではこの表記がない」とされています。つまり、ゲーム版とアニメ公式ガイドとで、扱いが異なっているのです。
この記事では、「頭文字DにT.M.Editionが登場した」と断定するのではなく、「一条の搭乗車=エボVI(CP9A)であることは確実だが、GSR仕様かT.M.Edition仕様かはゲーム版とアニメ版で表記が異なる」という両論併記の形で紹介します。もし断定的に語られている記事を見かけたら、少し慎重に受け止めるとよいかもしれません。
出典・参考:pixiv百科事典「一条」項目(「ゲーム『頭文字D ARCADE STAGEシリーズ』ではT.M.Editionとして扱われている一方、アニメ公式ガイドではこの表記がない」との記載)。
※作中設定は媒体(原作漫画・アニメ・ゲーム)によって細部が異なることがあります。最新・正確な設定は各公式資料でご確認ください。
GSRとRS|ラリー仕様「白いキャンバス」の存在
T.M.Editionには、GSR(通常仕様)とRS(ラリースポーツ)の2グレードが存在しました。GT7に収録されているのはGSR系(正確にはそのSCP版)ですが、RSは性格がまったく異なるグレードです。
RSは、プライベーターラリーチーム向けの「白いキャンバス」というコンセプトのグレードで、ABS・AYC(アクティブ・ヨー・コントロール)・エアコン・遮音材といった快適装備を排除し、その分だけ軽量化とコストダウンを図っています。足回りには機械式リアデフ・クロスレシオギアボックスを採用し、ホイールは15インチスチール。生産台数はRHD(右ハンドル)218台・LHD(左ハンドル)112台のみとされています。派生グレードとして、GSR装備の一部をオプションで選択できる中間グレード「RS2」も存在しました。
ただし、RSを実際に使用した具体的なプライベーターチーム名や、参戦した大会名・順位といった一次情報までは特定できませんでした。実在した戦績を推測で書くことは避け、「ラリー参戦を前提とした素性のグレードが存在した」という事実にとどめて紹介しています。同様に、車体名称の由来として語られることがある「Monte Carlo Edition」という呼び方についても、裏取りできる一次資料が見つからなかったため、この記事では扱いません。
出典・参考:T.M.Edition RS仕様資料(ABS・AYC・エアコン・遮音材の排除・機械式リアデフ・クロスレシオギアボックス・15インチスチールホイール・生産RHD218台/LHD112台・派生「RS2」の存在)。
※RSグレードの実戦記録・車体名称の由来は一次資料での裏付けが取れていません。推測・創作を避け、確認できた仕様情報のみを紹介しています。
T.M.Editionを見て楽しむ|専門メディア評・モデルカー
🌟 専門メディアの評価|「すべてのEvoの中で最も望ましい」
英国の自動車専門誌Evo誌は、T.M.Editionについて「ラリーマシンと市販車の直接的な結びつきを示す独特な特性」と評し、パッションレッド仕様を「すべてのEvoの中で最も望ましい」とまで評価しています。
また英国のDirtFish誌は、グループB時代のホモロゲスペシャル(ラリー参戦のための最低生産台数を満たすためだけに作られた特別車)が「一般人には買えない価格」だったのに対し、グループA時代のT.M.Editionは「必要生産台数が多い分、一般の買い手にも手が届く」存在だったと対比しています。その中でも「Passion Red+Ralliartステッカーパック」仕様(=SCP)は212台のみという、希少な組み合わせだったとも指摘しています。
なお、「現役ドライバーが4連覇を達成したまさにその年に、間髪入れず市販車化された」という即時性の評価は、複数の英語記事を横断して見えてくる考察であり、単一の断定的なソースがあるわけではありません。この記事でも「筆者の考察」として紹介しています。
出典・参考:英Evo誌(「ラリーマシンと市販車の直接的な結びつきを示す独特な特性」「すべてのEvoの中で最も望ましい」との評価)/英DirtFish誌(グループB/グループAホモロゲスペシャルの価格対比・「Passion Red+Ralliartステッカーパック」仕様212台の指摘)。
🎁 手元に置いて楽しむ|モデルカー
手元でT.M.Editionを楽しむなら、京商のオリジナルミニカーが最有力候補です。
京商オリジナル1/43 三菱ランサーエボリューションVI TMEは、ホワイト(品番KSR43116W・2023年8月発売・レジン製・完売)とレッド(品番KSR43116R・限定600台)の2色展開。チタンアルミ合金ターボ・専用ホイール・フォグランプレス専用フロントバンパーなど、T.M.Edition固有の特徴を再現したモデルです。
なお、タミヤの1/24プラモデル(品番24213・1999年9月発売)は通常版のエボVIであり、T.M.Editionではありません。混同しないよう注意が必要です。オートアート1/43の「ランサーエボリューション6.5 T.M.E」という製品情報も見かけますが、個人ブログでの言及にとどまり、型番・発売時期を示す公式ソースが確認できなかったため、この記事では詳細を割愛します。
📖 読み物で楽しむ|専門誌のランエボVI特集
T.M.Editionをもっと深掘りしたい人向けに、チューニング系の専門誌でエボVI特集号が組まれています。ハイパーレブ Vol.103「三菱ランサー・エボリューションNO.6」がその代表格ですが、T.M.Edition固有の特集が組まれているかどうかは目次までの確認が取れておらず、興味のある方は書店・古書店で実物を確認することをおすすめします。
📣 あなたの「T.M.Edition目撃情報」募集中!
「うちの近所にT.M.Editionが停まってるよ」「あのイベントで実物を見たよ」という情報があれば、ぜひお問い合わせフォームから教えてください。みなさんからの情報で、このページをもっと充実させていきます🚗💨
T.M.Editionのよくある質問
Q. T.M.Editionとは、どんな車ですか?
A. 三菱自動車が2000年1月に発売した、ランサーエボリューションVI GSRの限定モデルです。WRCで4年連続チャンピオンを獲得したトミ・マキネン選手の名を冠し、専用の赤レカロシート、ENKEI製17インチホイール、真円の大口径マフラーなどを装備しています。
Q. T.M.Editionの生産台数は何台ですか?
A. 資料によって「2,500台」「2,911台(RS678台+GSR2,021台+SCP212台)」「4,092台」と複数の説があり、断定はできません。おおむね2,900〜4,000台規模と捉えておくのが実情に近いでしょう。
Q. 「T.M. SCP」とは何の略ですか?
A. 「T.M.Edition Special Color Package」の略と見られます。パッションレッド塗装車のみに設定されたオプション仕様で、WRCストライプ・RALLIARTステッカー等が追加された特別仕様(生産212台)です。GT7に収録されているのは、このSCP版である可能性が高いというのがこの記事の見立てです。
Q. T.M.Editionは「マキネンの有終の美」を飾る車ですか?
A. いいえ、それは事実誤認です。発売時点(2000年1月)でマキネンはまだ三菱に在籍中で、2000・2001年シーズンも参戦を継続しました。三菱を離れたのは2002年で、WRCキャリア最後の勝利は移籍先スバルで達成しています。正しくは「4連覇というピークを称える記念車」です。
Q. T.M.Editionの中古相場はいくらですか?
A. 2025年12月時点の実例で1,000万〜1,350万円程度が中心で、海外オークションでは約1,520万円の落札例もあります。非常に高額なクラスであり、個体差・状態差・時期によって大きく変動するため、最新は各中古車ポータルでご確認ください。
Q. グランツーリスモ7でT.M.Editionに乗れますか?
A. 乗れます。「Mitsubishi Lancer Evolution VI GSR T.M. EDITION Special Color Package '99」(T.M. SCP)が収録されており、中古車ディーラーで入手可能です。PP・価格はソースにより差異があり、505〜523程度・16〜18万Cr程度がレンジの目安です(アップデートで変動します)。
Q. 頭文字Dの一条はT.M.Editionに乗っていますか?
A. 一条の搭乗車がエボVI(CP9A)であることは確実ですが、GSR仕様かT.M.Edition仕様かは媒体間で表記が割れています。ゲーム『頭文字D ARCADE STAGEシリーズ』ではT.M.Editionとして扱われる一方、アニメ公式ガイドではこの表記がないため、断定は避けるべきです。
T.M.Editionは「4連覇ピークの記念車」マキネン冠の限定車
T.M.Edition(ランサーエボリューションVI GSR T.M.Edition・CP9A)は、三菱がWRCドライバーズチャンピオン4年連続獲得を記念して2000年1月に送り出した限定モデルです。専用の赤レカロシート・ENKEI17インチホイール・真円大口径マフラーなど、随所にマキネン本人のための専用装備が投入された一台です。
マキネン本人の名前を冠した、世界的にも珍しい市販車であり、決して「三菱在籍中の有終の美」ではなく「4連覇というピークを称える記念車」——ここを正しく理解しておくと、T.M.Editionの本当の価値がより深く見えてきます。
実車は希少で1,000万円超クラスに高騰し、維持にも相当な覚悟がいりますが、グランツーリスモ7ならパッションレッドのT.M. SCPを維持費の心配なく走らせられます。近い体験をしたいなら千葉県野田市の通常GSR仕様(T.M.Editionではない点に注意)、手元で楽しむなら京商の1/43ミニカーも。
ゲームで惚れて、いつか本物に——その入り口として、T.M.Editionはこれ以上ない一台です。もし「実車を」と思ったら、まずはいま乗っている愛車の価値を調べることから始めてみてください。
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