
メルセデス・ベンツ SLS AMGとは、2009年9月のフランクフルトモーターショーで発表された、AMGが初めて単独で企画・開発した市販スーパースポーツカーです。前作のSLR McLarenがメルセデス本体とマクラーレンF1チームの合作だったのに対し、SLS AMGはAMGが車両のすべてを自社で手がけた最初のフラッグシップ。デザインの原点に据えたのは、1954年に登場した元祖ガルウィング「300SL」。AMGはここで、間接的なオマージュではなく300SLの正統な後継者として名乗りを上げました。心臓部は自然吸気6.2L V8「M159型」で571PS、ガルウィングドアは半世紀の時を超えて現代に復活しています。
この記事では、SLS AMGが持つ「AMG単独開発の第一号」という組織史的な意義・300SLとの正統な系譜・M159型エンジンの技術から、中古相場・GT7での乗り方、そしてトランスフォーマーへの出演やGT3レースカーとしての活躍まで、まるごと解説します。
AMGが単独開発した初のフラッグシップ|SLS AMGの誕生
メルセデス・ベンツ SLS AMGは、2009年9月15日、フランクフルトモーターショー(IAA)で世界初公開されました。ドイツ国内での販売開始は同年11月16日、欧州各国では2010年3月27日から。日本では2010年6月10日に正式導入が発表され、同年9月28日から納車が始まっています。生産期間は2009年〜2014年です。
この車が持つ最大の意義は、単なる新型スポーツカーの発売にとどまりません。SLS AMGは「AMGがメルセデスAMGとなる以前に、すべてを独自に開発した初めてのスーパースポーツカー」という、組織史的な転換点にあたる一台です。前作のSLR McLarenは、エンジンこそAMGが手がけたものの、車両そのものの開発・生産はイギリスのマクラーレンF1チームに委ねられていました。SLS AMGでは、シャシー・ボディ・エンジン・トランスミッションのすべてを、AMGが自社の体制で企画・開発しています。
開発テーマに掲げられたのは「最大限の低重心化」。ドライブトレインとアクスルの接続部を低く設計し、ホワイトボディの各コンポーネントにも高剛性と低重心化が求められました。デザインコンセプトは「Aviation(飛行)」、ガルウィングドアとリトラクタブル式のリアスポイラーで「飛行する航空機のダイナミックさ」を表現し、ダッシュボードは翼をイメージした造形、十字型のエアアウトレットはジェットエンジンがモチーフ、シフト操作を担う「AMG E-SELECT」レバーは航空機のスロットルタイプを採用するなど、細部まで一貫した世界観がまとめられています。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 車名・型式 | Mercedes-Benz SLS AMG(C197系) |
| 世界発表 | 2009年9月15日 フランクフルトモーターショー |
| 日本納車開始 | 2010年9月28日 |
| 生産期間 | 2009年〜2014年 |
| 開発体制 | AMGによる単独企画・開発(AMG初のスーパースポーツカー単独開発) |
| デザインモチーフ | 「Aviation(飛行)」+300SLガルウィングへのオマージュ |
| ボディ構造 | オールアルミニウム製スペースフレーム(ホワイトボディ約241kg) |
| 車両重量 | 約1,620〜1,710kg(資料により差異) |
| 全長 | 4,600mm超 |
出典・参考:日本語版Wikipedia「メルセデス・ベンツ・SLS AMG」(発表・発売日程、開発体制、AMG単独開発の位置づけ)/AUTO BILD JAPAN「伝説の300SLを彷彿させる『メルセデス・ベンツ SLS AMG』」前編(開発コンセプト「最大限の低重心化」、デザインテーマ「Aviation」)/Webモーターマガジン「スーパーカークロニクル・完全版/054」(オールアルミスペースフレーム構造、車両重量1,710kg)。
当ブログには、SLS AMGの前作にあたる「Mercedes-Benz SLR McLaren '09」を扱った記事も別途あります。あちらはメルセデス本体とマクラーレンF1チームが共同開発し、車名の「SLR」も1955年のレースカー「300SLR」(ミッレミリア優勝車)へのオマージュでした。一方、本記事の主役であるSLS AMGは、AMGが単独で開発した初のスーパースポーツカーであり、モチーフも1955年のレースカーではなく、1954年に市販車として登場した元祖ガルウィング「300SL」です。名前も由来も開発体制も異なる、別の物語を持つ一台として楽しんでいただければと思います。
300SLの正統な後継者|半世紀を超えたガルウィングの継承
メルセデス・ベンツ300SL(W198型)は、1954年にニューヨークモーターショーでデビューした、市販車として世界で初めてガルウィングドアを実用化した一台です。レーシングカー由来のスペースフレーム構造ゆえに、通常のドアではサイドシルが高くなりすぎるという制約から生まれたのがこのドア形式でしたが、結果的にそれは「メルセデスのスポーツカー史を象徴するデザイン」として、半世紀以上語り継がれる存在になりました。
SLS AMGが意識したのは、まさにこの300SLです。前作のSLR McLarenが1955年のレースカー「300SLR」(ミッレミリアで伝説の優勝を飾った競技専用マシン)へのオマージュだったのに対し、SLS AMGが継承したのは市販車として実在した300SLつまりSLR McLarenが間接的な"レースの記憶"を纏っていたのに対し、SLS AMGは「市販ガルウィングの直系」という、より正統な系譜継承の立ち位置にあります。300 SLの誕生から50年余りを経て、SLS AMGにはメルセデス・スポーツカーの歴史とAMGのDNAがたっぷりと注ぎ込まれているのです。
ガルウィングドアの実用性にもこだわりが見えます。開放角は70度、ドア下端までの高さは150cm、サイドシル上端とドア下端の間隔は108cm、乗車時の段差の高さは45cm。全高は1,262mmで、300SLよりも53mm低く設計されています。ガスダンパーを2本備えることで、厳寒時でも軽い力で開閉できるよう配慮されました。
出典・参考:Webモーターマガジン「往年の名車『300SL』のガルウイングを21世紀に復活させた、メルセデス・ベンツ SLS AMG」(300SLとの系譜関係、ガルウィングドアの実用性データ)/AUTO BILD JAPAN前編(ガルウィングの開放角・寸法データ)。
M159型6.2L自然吸気V8|120箇所の専用改良が生んだ571PS
SLS AMGのフロントミッドシップに搭載されるのは、社内コードM159型と呼ばれる新型エンジンです。型式は6.2L V型8気筒DOHC32バルブ、排気量6,208cc、クランクシャフトは標準的なクロスプレーン式の自然吸気(NA)ユニットで、ドライサンプ潤滑方式を採用しています。ベースとなったのはM156型ブロックですが、そこから約120箇所もの専用改良が加えられたことから、AMGは別の型式コード「M159」を与えました。発表当時、AMGはこのエンジンを「量産車として世界最強の自然吸気エンジン」と位置づけていました。
最高出力は571PS(420kW)/6,800rpm、最大トルクは650Nm(66.3kgf・m)/4,750rpm。トランスミッションは新開発の7速AMGスピードシフトDCT(デュアルクラッチ)で、後軸側に配置するトランスアクスル方式を採用し、前後の重量配分を適正化しています。ドライブシャフトとトルクチューブにはカーボンファイバーが使われ、静的重量配分は47:53(資料によっては48:52とも)というスーパースポーツにふさわしい数値です。0-100km/hは3.8秒、最高速度は電子リミッターにより317km/hに制御されています。
ここで押さえておきたいのが、後年登場するAMG GTブラックシリーズ(当ブログで別記事にて紹介)との違いです。ブラックシリーズのM178 LS2型エンジンは、ツインターボかつAMG市販車として初めて採用された「フラットプレーンクランク」。クランクピンを180度の平面上に配置し、フェラーリの高回転V8に似た吹け上がりの鋭さを実現した特殊構造でした。対してSLS AMGのM159型は、あくまで自然吸気・クロスプレーンクランクという王道の構成。過給機に頼らず、大排気量NA V8の伸びやかな出力特性を追求した設計思想であり、同じAMGのV8でも「方向性がまったく異なるエンジン」として区別して理解しておく必要があります。
出典・参考:日本語版Wikipedia「メルセデス・ベンツ・SLS AMG」(M159型エンジンの詳細スペック、M156ベースの改良箇所数)/英語版Wikipedia「Mercedes-Benz SLS AMG」(M159 engine, 120 modifications, dry-sump lubrication, "world's most powerful naturally aspirated production series engine")/Webモーターマガジン(トランスミッション・重量配分データ)。
※車両重量・重量配分の数値は資料によって表記に幅があります。あくまで参考値としてご覧ください。
ロードスター・GT・ブラックシリーズ|広がったSLS AMGファミリー
2011年には、通常のスイング式ドアを備えたオープンモデルSLS AMGロードスターが公開されました。電動ソフトトップの開閉時間は約11秒。ガルウィングという構造上の制約がないぶん、開放感を求めるユーザー向けの選択肢として追加されています。その後、出力を591PS(+20PS)まで引き上げたSLS AMG GT/GTロードスターが登場し、さらに専用エアロと軽量化を纏った最強グレードSLS AMGブラックシリーズ(631PS/7,400rpm、635Nm/5,500rpm)も設定されました。
生産終了にあたっては、2013年の東京モーターショーでSLS AMG GTファイナルエディションが発表されています。世界限定350台(クーペ・ロードスター合算)、うち日本正規割り当てはわずか25台。カーボンファイバー製の固定式リアウィングとフロントスプリッターが新たに装備され、有償色「マグノグラファイト」なども設定された、有終の美を飾るモデルでした。
やや異色なのが、2010年7月に発表された電気自動車版SLS AMG エレクトリックドライブ(E-Cell)です。リチウムイオン電池と、4輪それぞれに直結したインホイールモーターを組み合わせた構成で、2013年の市販化が計画されていました。この電動スーパーカーは、シュツットガルトのメルセデス・ベンツミュージアムで展示された記録も残っています。
出典・参考:日本語版Wikipedia「メルセデス・ベンツ・SLS AMG」(ロードスター・GT・ブラックシリーズ・ファイナルエディション・E-Cellの各スペック、生産台数)/メルセデス・ベンツ日本公式プレスリリース「SLS AMG GT FINAL EDITIONを限定発売」(世界350台・日本正規台数)。
※本記事のメインで扱うのは、初代クーペ「SLS AMG '10」(M159型・571PS)です。ブラックシリーズ・ファイナルエディション等の詳細スペックは今後の派生記事で個別に深掘りする可能性があります。
SLS AMGは今いくら?ガルウィングの中古相場
SLS AMGは生産終了から10年以上が経過していますが、AMGが単独開発した初のスーパースポーツカーという歴史的な位置づけと、ガルウィングという唯一無二の個性から、中古市場でも根強い人気を保っています。国内中古車ポータルでは、年式・グレード・走行距離によって2,000万円台後半から5,000万円台という幅広いレンジで取引されており、ファイナルエディションやブラックシリーズといった上位グレード・限定モデルほど、買取相場も高くなる傾向があります。
査定・買取の観点では、AMG初の単独開発モデルという希少性に加えて、ガルウィングドアが正常に開閉するかが重要なチェックポイントとされています。特殊な構造ゆえに、ドアのヒンジやガスダンパーの状態が価格に直結しやすい部分です。
- 国内中古相場:おおむね2,000万円台後半〜5,000万円台(年式・グレード・走行距離で大きく変動)
- 上位グレード(GT・ブラックシリーズ・ファイナルエディション)ほど相場が高い傾向
- 査定の重要ポイント:ガルウィングドアの開閉状態、走行距離、整備履歴
出典・参考:グーネット中古車検索(SLS AMG中古車価格帯の実勢)/旧車王「AMG SLS AMGを高い売却相場で買取査定」(AMG初の単独開発モデルとしての希少性、ガルウィング状態の重要性、上位グレードの相場傾向)。
※相場は時期・状態・走行距離・個体のヒストリーで大きく変わります。最新の価格・在庫は各中古車ポータル・買取店で必ずご確認ください。
「GT7で惚れて、いつか本物のSLS AMGに」。その前に、いま乗っている愛車の“本当の価値”を知っておきませんか。ガルウィング車は個体差・希少性の評価が難しく、プロの査定でこそ真価が分かります。
※査定額・中古相場は車種・年式・走行距離・時期によって変動します。実際の金額は査定でご確認ください。
当時の新車価格|日本発売2,490万円から
SLS AMGの日本での新車価格は、2010年6月10日の正式導入発表時点で2,490万円から。想定されたターゲット層は既存のメルセデス・ベンツオーナーに加え、フェラーリ458イタリア、ランボルギーニ・ガヤルドLP560-4、ポルシェ911ターボS、アウディR8 5.2 FSIクワトロといった、当時の競合スーパースポーツカーのオーナー層も含まれていました。AMGが単独開発したフラッグシップとして、価格面でも一線級のスーパーカーと堂々渡り合う設定だったことがうかがえます。
出典・参考:日本語版Wikipedia「メルセデス・ベンツ・SLS AMG」(日本新車価格2,490万円〜)/AUTO BILD JAPAN前編(想定ターゲット層・競合車種の記載)。
※価格はグレード・年次改良・為替時期により変動します。正確な当時価格は各種資料でご確認ください。
グランツーリスモ7のSLS AMG|スペックと入手方法
グランツーリスモ7には、SLS AMGが「AMG SLS AMG '10」という表記で収録されています。実車のM159型エンジンにちなみ、ゲーム内のエンジン表記も「M156-SLS」となっています。
- PP値:597.06(パワー570HP・重量3,571lbs=約1,620kg)
- 駆動方式:FR(フロントエンジン・後輪駆動)
- ゲーム内価格:約360,000Cr
- 入手方法:メニューブック#34の報酬、またはブランドセントラル・中古車での購入
実車同様、フロントミッドシップ×FRのレイアウトが持ち味。570HPというパワーを、約1,620kgのボディで受け止めるバランスの良さが、ゲーム内でも再現されています。0-400m加速は12.25秒、100-150km/h加速は2.86秒というデータもあり、自然吸気らしい伸びのある加速フィールが特徴です。なお、GT7には競技仕様の「AMG SLS AMG GR.4」(PP643.67)や、GT3レースカー仕様の「AMG SLS AMG GT3 '11」(PP734.63)も収録されており、同じSLS AMGでもロードカーとレースカーで大きく性格が異なる点も楽しめます。
出典・参考:kudosprime.com(GT7内データベース・PP値597.06、ゲーム内価格約360,000Cr、入手方法、派生車種のPP値)。
※クレジット価格・PP値・入手条件はゲームのアップデートで変動します。最新はゲーム内でご確認ください。
ハンコンで乗るともっと気持ちいい|機材ガイド
GT7でSLS AMGをさらに楽しむなら、ハンドルコントローラー(ハンコン)がおすすめです。自分でハンドルを握る感覚は、コントローラーとは別物。自然吸気V8ならではの伸びやかな加速フィールが、グッと現実に近づきます。ここでは、GT7を“実車感覚”で楽しむための機材を「まず必須」と「あるとより楽しい」に分けて紹介します。
<まず必須>これがあれば、すぐにGT7で走り出せる
GT7を遊ぶ土台です。
PS5本体・GT7ソフト・ディスクドライブがあれば走り出せます。
さらにハンコンを足せば、“自分でハンドルを握る”運転体験に。
<あるとより実車に近づく>足すほど没入感が一段ずつ上がる
ここから先は“より実車に近づく”ための投資。
コックピットで姿勢が決まり、シフトで操作感が増し、VRで視界ごと没入できます。
※機材価格・在庫は時期・モデルによって変わります。最新の金額は各販売店でご確認ください。
📶 オンライン対戦も楽しむなら|回線も“快適”に
GT7の醍醐味のひとつが、世界中のプレイヤーと走れるオンライン対戦です。
でも回線が遅い・不安定だと、ラグで思うように勝負できません。
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・auの方 → auひかり
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※特典・料金は時期により変わります。最新は各公式サイトでご確認ください。
実車を維持する vs ゲームで乗る|コスパ比較
① 実車SLS AMGを所有・維持する費用
SLS AMGは2009〜2014年生産の輸入スーパースポーツカーで、6.2L自然吸気V8+ガルウィングという特殊構造を持ちます。
維持費は一般的な輸入スポーツカーよりも高めになりがちです(大排気量エンジンの整備費、ガルウィングドアのヒンジ・ガスダンパー点検、専門ショップ前提の整備等)。
年間の目安はこのくらいです。
| 項目 | 年間の目安 |
|---|---|
| 自動車税(6.2L級) | 約88,000円 |
| 任意保険(高額車両保険込み) | 約20〜40万円 |
| 車検(2年分を1年換算・専門ショップ前提) | 約15〜30万円 |
| 整備・部品(大排気量V8+ガルウィング機構) | 約30〜80万円 |
| 駐車場・保管(防犯・屋内保管想定) | 約10〜50万円 |
| 燃料・消耗品 | 約20〜35万円 |
| 年間合計(目安) | 約123〜323万円 |
さらに、購入費が2,000万円台後半〜5,000万円台(前章の中古相場)かかります。
② GT7で“実車感覚”を味わう機材コスト
一方、GT7でSLS AMGを「実車感覚」で走らせる機材は買い切り(初期費用のみ)。
一度そろえれば、あとは電気代くらいです。
| 機材 | 価格の目安 |
|---|---|
| PS5本体 | 約6.6〜8万円 |
| グランツーリスモ7(ソフト) | 約6,000〜9,000円 |
| ハンドルコントローラー(エントリー) | 約2.5〜4万円 |
| レーシングコックピット(任意) | 約2〜5万円 |
| PS VR2(任意・没入感アップ) | 約7.5万円 |
| 一式(目安) | 初期 約10〜25万円+以降ほぼ0 |
③ コスパ比較の結論
- 実車:初期 2,000万円台後半〜5,000万円台 + 毎年 123〜323万円
- ゲーム:初期 10〜25万円 + 以降ほぼ0
ゲーム機材一式は実車のたった1年分の維持費以下でそろい、しかも事故・盗難・天候の心配なし。ハンコン+VRを使えば、571PSの自然吸気V8が生む加速フィールまで、かなり実車に近い感覚で走れます。
「いつか本物のSLS AMGを」と思っている人も、それまでの間はGT7で憧れの一台に乗り続けられます。
まずはハンコンから始めるのが、一番コスパよく“実車感覚”に近づく方法です。
さらに没入感を求めるならVRも。
実車のSLS AMGに触れる|GT3・展示・レンタル
SLS AMGは、公道仕様だけでなくGT3レースカー仕様としても世界中のサーキットで活躍した一台です。ここでは、実車に触れる・出会う機会について紹介します。
🏁 SLS AMG GT3|世界のGTレースを席巻
SLS AMG GT3は、公道仕様をベースにFIA GT3規定に合わせて開発されたレースカーです。2010年3月に公開され、同年9月にVLN(ニュルブルクリンク耐久選手権)でデビュー。FIA GT3のホモロゲーションを取得後、2011年2月から顧客への納車が始まりました。参戦したシリーズは、FIA GT3ヨーロッパ選手権、ブランパン耐久シリーズ、VLN、ニュルブルクリンク24時間、ブリティッシュGT選手権、スーパーGT(GT300クラス)、オーストラリアンGT選手権、バサースト12時間、ドバイ24時間、マカオGTカップなど多岐にわたります。2011年には参戦101レース中25勝を記録し、ブラックファルコンレーシングは2012年・2013年のドバイ24時間レースで2年連続優勝を果たしました。日本のスーパーGTにも参戦し、2012年シーズンにGT300クラスのドライバーズランキングで上位に食い込む活躍を見せています。
出典・参考:as-web.jp「連載GT3解剖(2)メルセデスベンツSLS AMG GT3」(開発・ホモロゲーション取得の経緯)/各種モータースポーツ専門メディア(参戦シリーズ一覧、2011年101戦25勝、ドバイ24時間2年連続優勝、スーパーGT参戦実績)。※GT300クラスでの具体的な順位・ドライバー名は資料により表記に幅があるため、詳細は各レース結果の一次情報でご確認ください。
🏛 メルセデス・ベンツミュージアムでの展示
シュツットガルトにあるメルセデス・ベンツミュージアムには、SLS AMGをベースにした電気自動車版「エレクトリックドライブ(E-Cell)」。4輪それぞれに高出力インホイールモーターを搭載した電動スーパーカーが展示された記録があります。ベンツの歴史を辿れるこの博物館で、SLS AMGの技術的な広がりに触れることができます(開館時間・入館料は変動するため、訪問時は公式サイトでの最新確認をおすすめします)。
出典・参考:メルセデス・ベンツミュージアム関連メディア各種(SLS AMGエレクトリックドライブの展示記録)。
SLS AMGを見て楽しむ|映像作品・グッズ
🎬 映画「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」(2011年)
2011年公開の映画「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」には、銀色の2011年型メルセデス・ベンツSLS AMGが登場します。劇中でこの車が変形するのは、ディセプティコン(敵側)の通信士キャラクター「サウンドウェーブ」です。ガルウィングドアの近未来的なシルエットが、変形ロボットのデザインと相性の良い一台として選ばれたことがうかがえます。IMCDb(Internet Movie Cars Database)でも、この2011年型SLS AMGの登場が確認できます。
出典・参考:IMCDb.org「2011 Mercedes-Benz SLS AMG [C197] in Transformers: Dark of the Moon, 2011」(車両情報・登場確認)。
🎁 手元に置いて楽しむ|モデルカー
手元でSLS AMGを楽しむなら、モデルカーが充実しています。GT3レースカー仕様は1/24スケールのプラモデル・RCカーとして複数メーカーから発売されており、公道仕様のクーペ・ロードスターも1/18〜1/64スケールまで幅広いラインナップがあります。
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SLS AMGのよくある質問
Q. SLS AMGとは、どんな車ですか?
A. 2009年9月にフランクフルトモーターショーで発表された、AMGが初めて単独で企画・開発したスーパースポーツカーです。前作のSLR McLarenはメルセデス本体とマクラーレンF1チームの合作でしたが、SLS AMGは車両のすべてをAMGが自社で手がけました。デザインは1954年の元祖ガルウィング「300SL」を継承しています。
Q. SLS AMGのスペック(馬力・排気量)は?
A. 社内コードM159型の6.2L V型8気筒DOHC・自然吸気(クロスプレーンクランク)で、最高出力571PS(420kW)/6,800rpm、最大トルク650Nm(66.3kgf・m)/4,750rpmを発揮します。0-100km/hは3.8秒、最高速度は317km/h(電子リミッター)です。
Q. SLRマクラーレンとの違いは何ですか?
A. 開発体制が異なります。SLRマクラーレンはメルセデス本体とマクラーレンF1チームの合作(車両開発はマクラーレンが担当)でしたが、SLS AMGはAMGが単独ですべて開発した初のスーパースポーツカーです。モチーフも、SLRが1955年のレースカー「300SLR」であるのに対し、SLS AMGは1954年の市販車「300SL」を継承しています。
Q. AMG GTブラックシリーズのエンジンと同じですか?
A. 別物です。SLS AMGのM159型は自然吸気・クロスプレーンクランクのV8ですが、AMG GTブラックシリーズのM178 LS2型はツインターボ・フラットプレーンクランクのV8です。同じAMGでも設計思想がまったく異なるエンジンです。
Q. SLS AMGの中古相場はいくらですか?
A. 国内中古車市場ではおおむね2,000万円台後半〜5,000万円台のレンジで取引されています。年式・グレード・走行距離・ガルウィングドアの状態によって大きく変動するため、最新は各中古車ポータル・買取店でご確認ください。
Q. グランツーリスモ7でSLS AMGに乗れますか?
A. 乗れます。「AMG SLS AMG '10」として収録されており、メニューブック#34の報酬として入手するか、ブランドセントラル・中古車で購入できます(収録内容・価格はアップデートで変動します)。
SLS AMGは「AMG単独開発第一号」の称号を持つガルウィング
SLS AMGは、前作SLR McLarenの「メルセデス×マクラーレンの合作」という体制から一歩踏み出し、AMGが単独で企画・開発した初のスーパースポーツカーという称号を持つ一台です。デザインの原点には1954年の元祖ガルウィング「300SL」を据え、間接的なオマージュではなく正統な系譜継承として設計されました。心臓部のM159型6.2L自然吸気V8(571PS)は、AMG市販車として当時「世界最強の自然吸気エンジン」を標榜した意欲作。ロードスター・GT・ブラックシリーズ・ファイナルエディションと広がったファミリー、そしてGT3レースカーとしての世界的な活躍が、この一台をさらに厚みのある存在にしています。
実車は中古市場でも2,000万円台後半〜5,000万円台という高値で取引され、維持にも相応の覚悟が必要ですが、グランツーリスモ7なら「AMG SLS AMG '10」としてそのまま収録されており、維持費を気にせず"AMG単独開発フラッグシップ"のステアリングを握れます。見て楽しむなら、映画「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」への出演やGT3レースカーとしての世界的な活躍も、味わい深いポイントです。
ゲームで惚れて、いつか本物に。その入り口として、SLS AMGは"AMGが単独で証明した第一号"にふさわしい一台です。もし「実車を」と思ったら、まずはいま乗っている愛車の価値を調べることから始めてみてください。
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