
De Tomaso Mangusta(デ・トマソ マングスタ)とは、1966年11月のトリノショーでイタリアの新興メーカー、デ・トマソが世に問うた2作目の市販ミッドシップスポーツカー。デザインを手がけたのは若き日のジョルジェット・ジウジアーロ(カロッツェリア・ギア在籍時代)で、中央から観音開きに持ち上がるガルウィング風のリアハッチと、フォード製V8を積むミッドシップレイアウトが最大の個性です。生産台数はわずか401台。後継の「パンテーラ」がフォードとの提携で量産に舵を切った"完成形"だとすれば、マングスタはデ・トマソが単独で仕上げた、美しくも荒削りな"一点物"というべき存在です。
この記事では、マングスタ誕生の裏側にあるキャロル・シェルビーとの確執、名前に込められた"コブラ殺し"の物語、ジウジアーロが手がけたデザインの意味、スペック・中古相場から、GT7での乗り方まで、まるごと解説します。
目次
- 1 401台の"一点物"|マングスタが生まれた理由
- 2 ジウジアーロが仕掛けた"転換点"|ガルウィング風リアハッチの正体
- 3 401台限定の中身|フォードV8とスペースフレームの実力
- 4 「最も美しいが、最も気難しい」|当時の評価と弱点
- 5 マングスタは今いくら?401台の希少性が生む価格
- 6 グランツーリスモ7のマングスタ|スペックと入手方法
- 7 ハンコンで乗るともっと気持ちいい|機材ガイド
- 8 実車を維持する vs ゲームで乗る|コスパ比較
- 9 実車のマングスタに触れる|展示・オーナーズクラブ
- 10 マングスタを見て楽しむ|評価・映像・グッズ
- 11 De Tomaso Mangustaのよくある質問
- 12 マングスタは「デ・トマソが単独で仕上げた一点物」
- 13 イタリアンMR系の名車もチェック
401台の"一点物"|マングスタが生まれた理由
物語は1964年末にさかのぼります。当時のシェルビー・コブラがCan-Amレースで戦闘力不足に直面していたことから、アレッサンドロ・デ・トマソはキャロル・シェルビーに新型レーシングカーの共同開発を持ちかけました。デ・トマソは新開発の7.0LV8エンジンをこのプロジェクトに投入する構想を持っており、双方にとって魅力的な話に見えました。
しかし、この提携はうまくいきませんでした。車体デザインを巡る対立に加え、デ・トマソは1965年シーズン向けに約束していた5台のレーシングカーの納期を守れませんでした。結果、シェルビーはこの提携から手を引き、フォードのGT40開発チームへと合流していきます。デザインを手がけていたピート・ブロックが仕上げていた「P70」というプロジェクトは、行き場を失った形になりました。
ここでデ・トマソは、このP70の"スパインシャシー"(バックボーン構造のシャシー)を土台に、まったく新しい市販ロードカーを仕立てる決断をします。デザインを託したのは、当時カロッツェリア・ギアに在籍していた若き日のジョルジェット・ジウジアーロ。こうして1966年11月のトリノショーに姿を現したのが、マングスタでした。破談から生まれた一台でありながら、その美しさは会場で大きな注目を集めることになります。
出典・参考:Silodrome(P70プロジェクトの経緯・シェルビーとの提携破談)/Wikipedia「De Tomaso Mangusta」(1966年トリノショー・生産開始時期)/VeloceToday(ジウジアーロのデザイン経緯)。
「Mangusta」はイタリア語でマングースを意味します。マングースは、猛毒を持つコブラを捕食できる数少ない動物として知られる存在。破談に終わったP70計画の相手が、あの「コブラ」で世界的に名を馳せたキャロル・シェルビーだったことを踏まえると、この命名は偶然とは思えません。「コブラを殺せる動物」の名を与えることで、デ・トマソが独立独歩の意地を示した、そう語られることが多い逸話ですが、命名の真意を直接裏づける一次資料までは確認できていないため、あくまで"そう伝えられている物語"として楽しんでいただければと思います。
出典・参考:autoevolution(命名の逸話)/Carrozzieri Italiani("cobra killer"としての解説)。
ちなみに、当ブログにはマングスタの後継にあたる「De Tomaso Pantera」を扱った記事も別途あります。パンテーラはマングスタの"次の世代"として、フォードとの提携により量産性の高いスチールモノコックへと進化した一台。同じデ・トマソのミッドシップ車でも、まったく異なる物語を持つ2台として、あわせて楽しんでいただければと思います。
ジウジアーロが仕掛けた"転換点"|ガルウィング風リアハッチの正体
マングスタを語るうえで欠かせないのが、その独創的なリアハッチです。ボンネットのように前後どちらかから開くのではなく、中央のヒンジを軸に左右へ観音開きで持ち上がる2枚のカバー。それぞれに大型のガラスパネルを備え、両方を開け放つとミッドシップに積まれたエンジンからトランクスペースまで、ドライブトレイン全体に手が届く設計になっています。ガルウィングドアとまではいきませんが、それに近い開放感のある機構です。フロントリッドとこのリアカバーはアルミ製、それ以外のボディパネルはスチール製という使い分けもされていました。
このデザインを手がけたジョルジェット・ジウジアーロは、マングスタ制作当時、それまで在籍していたカロッツェリア・ベルトーネを離れたばかりでした。ベルトーネ時代の丸みを帯びたデザイン言語を意識的に手放し、「シンプルさ・繊細な仕上げ・プロポーション」を軸にした新しいデザイン語彙を模索していた転換期。その最初期のスケッチは、自宅の台所テーブルで描かれたとも伝えられています(このエピソードは、著者が1990年代に関係者から直接聞いた話とされ、一次資料での裏づけまでは確認できていません)。
結果として生まれたマングスタのスタイリングは、専門家から「exceptionally beautiful and functionally unique(並外れて美しく、機能的にも独自性がある)」と高く評価されました。この成功は、デ・トマソが本格的な自動車メーカーとして認知される足がかりとなり、ジウジアーロ自身にとっても、1968年の自社デザインスタジオ「イタルデザイン」創業へとつながる重要な一作になりました。
出典・参考:VeloceToday「Art and the Design of the Mangusta」(ジウジアーロのデザイン背景・評価)/Silodrome(ガルウィング風リアハッチの構造・素材)。
401台限定の中身|フォードV8とスペースフレームの実力
マングスタは1967年から1971年にかけて生産され、総生産台数は401台にとどまりました。内訳は欧州向けが約150台、残りが北米向けとされています。搭載されたのはフォード製V8エンジンで、初期の欧州仕様は4.7L(289立方インチ)の「289 HiPo」ユニットを積み、306HP(228kW)/6,100rpmを発揮。一方、生産の大半を占める後期仕様は4.9L(302立方インチ)の「302 Jコード」ユニットで、こちらはノーマル仕様の230HP(170kW)でした。ちなみに1台だけ、GM副社長ビル・ミッチェル向けにシボレー327エンジンを積んだ特別な個体も存在したと伝わっています。
組み合わされるトランスミッションはZF製の5速マニュアル・トランスアクスル。シャシーはP70から改良を重ねたスチール製のバックボーン構造(スペースフレームに近い骨格)で、車両重量は約1,300kg。ジャーナリストのポール・フレールによる計測では、最高速度は250km/hに達したとされています。前後の重量配分は資料によって44:56、32:68、38:62などばらつきがありますが、いずれの数値でも「後輪寄りに大きく偏っている」という点では一致しています。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 生産期間 | 1967年〜1971年 |
| 生産台数 | 401台(欧州向け約150台・北米向け約251台) |
| エンジン(初期・欧州仕様) | フォード289 HiPo V8(4.7L/4,728cc) |
| 最高出力(289仕様) | 306HP(228kW)/6,100rpm |
| エンジン(後期・大半) | フォード302 Jコード V8(4.9L/4,942cc) |
| 最高出力(302仕様) | 230HP(170kW) |
| トランスミッション | ZF製5速マニュアル・トランスアクスル |
| 駆動方式 | MR(ミッドシップ・リアドライブ) |
| シャシー | スチール製バックボーン構造 |
| ホイールベース | 2,500mm |
| 全長 | 4,275mm |
| 全幅 | 1,834mm |
| 全高 | 1,100mm |
| 車両重量 | 約1,300kg |
| 最高速度 | 約250km/h(ポール・フレール計測) |
出典・参考:Wikipedia「De Tomaso Mangusta」(生産台数・エンジン仕様・寸法・重量配分・最高速度)。
「最も美しいが、最も気難しい」|当時の評価と弱点
マングスタの物語を誠実に語るなら、避けて通れないのが操縦性の評判です。前述の通り後輪寄りに偏った重量配分に加え、当時のタイヤ性能やシャシーのたわみも相まって、高速域での不安定さや唐突なオーバーステアが同時代のテストで繰り返し指摘されました。専門誌「Sports Car Graphic」のポール・ヴァン・ヴァルケンバーグは「シャシーのたわみがアンダーステアとオーバーステアを同時に生む」と評しています。後年の専門家による分析では、リアアップライトのトップリンクにローズジョイントが使われていないことで、路面の凹凸を受けた際にリアホイールがトーアウトしてしまう挙動が、不安定さの実際の原因だという見方もあります。
この時代のロード&トラック誌によるテストは象徴的です。「it is the most beautiful car in series production(量産車として最も美しい)」と最大級の賛辞を送りながらも、同じ記事で「tricky handling, mediocre brakes, and a terrible shift linkage(扱いにくいハンドリング、平凡なブレーキ、ひどいシフトリンケージ)」とも評しています。横風にも敏感で、荒れた路面も苦手だったと記録されています。
この"美しいが気難しい"という二面性は、決して欠点として片づけられるものではありません。むしろ、フォードという巨大メーカーの品質管理を経ていない、デ・トマソが単独で作り上げた一台だからこそ生まれた個性だとも言えます。パンテーラがフォードとの提携で量産・信頼性を高めていったのとは対照的に、マングスタは荒削りな部分も含めて、今なお「唯一無二」として語り継がれているのです。
出典・参考:Curbside Classic(当時のロード&トラック誌テスト再録)/Remember Road(Sports Car Graphic誌の評・後年の技術分析)。
※当時の評価・逸話は複数のクラシックカー専門メディアの記述に基づく参考情報です。個体差・整備状態によって印象は大きく変わります。
マングスタは今いくら?401台の希少性が生む価格
マングスタは、新車当時こそ1969年納車の個体で$8,891という購入インボイスが確認されている、決して法外な価格の車ではありませんでした。しかし401台という生産台数の少なさと、現存台数がその半分程度(約250台という説)にまで減っていることから、コレクター市場では確固たる評価を確立しています。
2024〜2025年の主要オークション結果を見ると、価格帯はおおむね2,000万円台後半から4,500万円程度のレンジに集中しています。2024年10月、ベルギーで開催されたBonhams「The Zoute Sale」では1969年式(289ci仕様)が€299,000(現在のレートで約5,500万円)で落札。2025年2月にはRM Sotheby'sのModaMiamiオークションで1969年式が$291,000(現在のレートで約4,710万円)を記録しました。一方、2024年2月のレトロモビル(パリ・Artcurial)では1968年式が€262,240、2024年6月のBonhamsオンラインでは1970年式が€210,000という水準での成立も見られ、状態や年式によって価格差があることがわかります。過去の記録では2022年1月に$440,000という最高値がついた例もあります。
- 欧州相場:2024年10月Bonhams(ベルギー)で€299,000(現在のレートで約5,500万円)。2024年2月Artcurial(パリ)は€262,240
- 米国相場:2025年2月RM Sotheby's(ModaMiami)で$291,000(現在のレートで約4,710万円)。2023年Mecum(キシミー)は$418,000
- 過去最高値:2022年1月に$440,000を記録した例あり
- 平均価格:約$281,452(classic.com調べ・現在のレートで約4,550万円)
- 総評:401台という少なさ・現存台数の希少性から、状態良好な個体は高値で推移する傾向
出典・参考:CLASSIC.COM(平均価格・過去の最高値/最安値データ)/各オークションハウス(Bonhams・RM Sotheby's・Artcurial・Mecum)の落札結果。※為替はいずれも現在のレート(2026年7月時点・1ユーロ≒184円、1ドル≒162円)で換算した目安です。
※相場は時期・状態・個体のヒストリー・走行距離で大きく変わります。オークション結果は個体差が非常に大きいため、あくまで参考としてご覧ください。最新の価格・在庫は各中古車ポータル・オークションハウスで必ずご確認ください。
「GT7で惚れて、いつか本物のマングスタに」。その前に、いま乗っている愛車の“本当の価値”を知っておきませんか。旧車相場が高騰している今は、手放す側にとっても追い風です。
※査定額・中古相場は車種・年式・走行距離・時期によって変動します。実際の金額は査定でご確認ください。
グランツーリスモ7のマングスタ|スペックと入手方法
グランツーリスモ7には、マングスタが「De Tomaso Mangusta '69」という表記で収録されています。エンジン型式は「Windsor-289-HiPo-Mangsta」で、実車が積んでいた289 HiPoユニットの名を反映したものです。
- PP値:484.59(パワー300HP・重量2,612lbs=約1,185kg)
- 駆動方式:MR(ミッドシップ・自然吸気)
- ゲーム内価格:325,000Cr
- 入手方法:「レジェンドカーズ」という専門ディーラーで購入
実車同様、後輪寄りの重量配分(前32%:後68%)を反映したセッティングが特徴で、0-400m加速は13.22秒。300HPというパワーを軽量なミッドシップボディで受け止める、荷重移動の大きさを感じられる一台です。GT7では、実車が抱えていた"気難しさ"も含めて、ミッドシップならではの操る楽しさをコントローラー越しに味わえます。
ちなみにGT7には、2022年8月に実施された「Gran Turismo × Dior」コラボレーションで追加された特別仕様「De Tomaso Mangusta(Christian Dior)」という別バリエーションも存在します。ディオール1947年のブランド創業を記念した「47」のナンバリングをあしらった特別塗装車で、価格は500,000Crと通常仕様より高め。ベースとなる無印仕様の'69とはPP値こそ近いものの、あくまで別モデル扱いという点には注意してください。
出典・参考:kudosprime.com(GT7内データベース・PP値484.59・0-400m13.22秒等)/グランツーリスモ公式(Dior×GT7コラボ発表)。
※クレジット価格・PP値・入手条件はゲームのアップデートで変動します。最新はゲーム内でご確認ください。
ハンコンで乗るともっと気持ちいい|機材ガイド
GT7でマングスタをさらに楽しむなら、ハンドルコントローラー(ハンコン)がおすすめです。自分でハンドルを握る感覚は、コントローラーとは別物。後輪寄りの重量配分を持つMRを操る楽しさが、グッと現実に近づきます。ここでは、GT7を“実車感覚”で楽しむための機材を「まず必須」と「あるとより楽しい」に分けて紹介します。
<まず必須>これがあれば、すぐにGT7で走り出せる
GT7を遊ぶ土台です。
PS5本体・GT7ソフト・ディスクドライブがあれば走り出せます。
さらにハンコンを足せば、“自分でハンドルを握る”運転体験に。
<あるとより実車に近づく>足すほど没入感が一段ずつ上がる
ここから先は“より実車に近づく”ための投資。
コックピットで姿勢が決まり、シフトで操作感が増し、VRで視界ごと没入できます。
※機材価格・在庫は時期・モデルによって変わります。最新の金額は各販売店でご確認ください。
📶 オンライン対戦も楽しむなら|回線も“快適”に
GT7の醍醐味のひとつが、世界中のプレイヤーと走れるオンライン対戦です。
でも回線が遅い・不安定だと、ラグで思うように勝負できません。
速くて安定した光回線にしておくと、オンラインがグッと快適になります。
中でも@スマート光は、低遅延の「v6プラス」が無料で使えて、月額も安め。
浮いたぶんをハンコンや機材に回せます。
※料金・条件は変わります。
最新は公式でご確認ください。
また、「携帯と同じ会社で回線もまとめたい」という方には、大手キャリアの光回線もおすすめです。
スマホとのセット割で、毎月の料金がさらにお得になることもあります。
お使いのスマホに合わせてチェックしてみてください。
・ドコモの方 → ドコモ光
・auの方 → auひかり
・ソフトバンクの方 → ソフトバンク光
※特典・料金は時期により変わります。最新は各公式サイトでご確認ください。
実車を維持する vs ゲームで乗る|コスパ比較
① 実車マングスタを所有・維持する費用
マングスタは1967〜1971年デビューの旧車で、しかも401台限定という希少車です。
維持費は一般的な旧車よりさらに高めになりがちです(専用パーツの希少化、13年超の自動車税重課、専門ショップでの整備が前提になること等)。
年間の目安はこのくらいです。
| 項目 | 年間の目安 |
|---|---|
| 自動車税(大排気量・13年超の重課) | 約88,000円 |
| 任意保険(希少車・高額車両保険込み) | 約20〜35万円 |
| 車検(2年分を1年換算・専門ショップ前提) | 約15〜25万円 |
| 整備・部品(フォード製V8・希少パーツ) | 約40〜100万円 |
| 駐車場・保管(防犯・屋内保管想定) | 約10〜50万円 |
| 燃料・消耗品 | 約15〜25万円 |
| 年間合計(目安) | 約109〜244万円 |
さらに、購入費が2,000万〜4,500万円超(前章の中古相場)かかります。
② GT7で“実車感覚”を味わう機材コスト
一方、GT7でマングスタを「実車感覚」で走らせる機材は買い切り(初期費用のみ)。
一度そろえれば、あとは電気代くらいです。
| 機材 | 価格の目安 |
|---|---|
| PS5本体 | 約6.6〜8万円 |
| グランツーリスモ7(ソフト) | 約6,000〜9,000円 |
| ハンドルコントローラー(エントリー) | 約2.5〜4万円 |
| レーシングコックピット(任意) | 約2〜5万円 |
| PS VR2(任意・没入感アップ) | 約7.5万円 |
| 一式(目安) | 初期 約10〜25万円+以降ほぼ0 |
③ コスパ比較の結論
- 実車:初期 2,000〜4,500万円超 + 毎年 109〜244万円
- ゲーム:初期 10〜25万円 + 以降ほぼ0
ゲーム機材一式は実車のたった1年分の維持費以下でそろい、しかも事故・盗難・天候の心配なし。ハンコン+VRを使えば、300HPを受け止める後輪寄りの荷重移動まで、かなり実車に近い感覚で走れます。
「いつか本物のマングスタを」と思っている人も、それまでの間はGT7で憧れの一台に乗り続けられます。
まずはハンコンから始めるのが、一番コスパよく“実車感覚”に近づく方法です。
さらに没入感を求めるならVRも。
実車のマングスタに触れる|展示・オーナーズクラブ
「401台限定なんて、本物を見る機会なんてないのでは」と思うかもしれませんが、クラシックカーイベントやオーナーズクラブ経由で出会える機会はあります。デ・トマソの歴史を語るうえで欠かせない一台だからこそ、専門メディア・コンクールでの露出も少なくありません。
🏛 オークションハウスでの展示・出品
マングスタは希少性の高さから、Bonhams・RM Sotheby's・Artcurial・Mecumといった世界的なクラシックカーオークションハウスで、コンスタントに出品・展示されています。2024〜2025年だけでも、ベルギー(The Zoute Sale)・パリ(レトロモビル)・モナコ・マイアミ・ロンドン(Bond Street Sale)など、複数の主要イベントで取引実績が確認できます。展示車両として実車を間近で見る機会は、こうしたオークションのプレビュー会場に足を運ぶのが確実な方法のひとつです。
出典・参考:Bonhams・RM Sotheby's・Artcurial・Mecum各社の公式オークション結果ページ(2024〜2025年の出品・落札記録)。
🔑 オーナーズクラブ・専門コミュニティ
デ・トマソ車全般を扱う「De Tomaso UK Drivers Club」のようなオーナーズクラブが、マングスタを含む同社車両のミートやイベント情報を発信しています。少数生産車ゆえに、こうした専門コミュニティ経由での情報交換が、実車オーナーとつながる現実的な入口になっています。レンタルサービスについては、パンテーラ以上に流通台数が少ないため、専門店であっても取り扱い実績は限定的です。利用を検討する場合は、事前に各クラブ・専門店へ直接問い合わせることをおすすめします。
出典・参考:De Tomaso UK Drivers Club公式(マングスタ関連情報)。※レンタル・展示の可否は変動するため、最新は各主催の公式でご確認ください。
マングスタを見て楽しむ|評価・映像・グッズ
🌟 著名な評価|"デザインの転換点"としての評価
マングスタは、ジウジアーロがカロッツェリア・ベルトーネを離れた直後に手がけた最初期の作品として、デザイン史の観点から高く評価されています。専門メディアVeloceTodayは「exceptionally beautiful and functionally unique(並外れて美しく、機能的にも独自性がある)」と評し、「time has only verified and justified that opinion(時間が経ってもその評価は揺るがなかった)」と結んでいます。当時のロード&トラック誌も「量産車として最も美しい」と最大級の賛辞を送っており、"美しさ"についての評価は当時から一貫しています。
出典・参考:VeloceToday(デザイン評価)/Curbside Classic(当時のロード&トラック誌再録)。
🎬 映像作品での登場
マングスタは希少な少数生産車であるため、有名映画への出演記録などパンテーラほど広く知られたエピソードは多くありません。現時点で確度高く裏付けられる映像作品の登場情報は確認できなかったため、本記事では無理に紹介せず、今後の情報アップデートに委ねたいと思います。もし「この作品に出ていた」という情報をご存じの方がいれば、ぜひ後述のお問い合わせフォームからお寄せください。
🎁 手元に置いて楽しむ|モデルカー
手元でマングスタを楽しむなら、モデルカーという選択肢があります。イタリアの精密模型メーカーTecnomodelは、1/18スケールのマングスタ・スパイダーをリリースしており、2024年のModel Car Hall of Fameで「Model of the Year」に選出されるなど、完成度の高さで評価されています。また、複数のダイキャストメーカーから1/18・1/24・1/43スケールのマングスタが展開されており、コレクターズアイテムとして探しやすい車種のひとつです。
※モデルカーは生産終了・入荷未定の商品もあります。在庫状況は各販売店で最新情報をご確認ください。
📖 書籍
マングスタについてさらに深掘りしたい場合、デ・トマソ全般の歴史を扱う専門誌・ムック本の中で、マングスタ誕生の経緯やジウジアーロのデザインプロセスに触れた記事が見つかることがあります。デ・トマソ社の歴史を体系的にまとめた書籍は日本語では限られるため、洋書・専門誌も含めて探してみるのがおすすめです。
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De Tomaso Mangustaのよくある質問
Q. De Tomaso Mangustaとは、どんな車ですか?
A. 1966年11月のトリノショーでデビューした、デ・トマソの2作目にあたる市販ミッドシップスポーツカーです。デザインはジョルジェット・ジウジアーロ(カロッツェリア・ギア在籍時代)が手がけ、フォード製V8エンジンを搭載。生産台数はわずか401台で、後継の「パンテーラ」が量産の完成形なら、マングスタはデ・トマソが単独で仕上げた"一点物"というべき存在です。
Q. マングスタのスペック(馬力・生産台数)は?
A. 生産台数は401台(1967〜1971年)。初期の欧州仕様はフォード289 HiPo V8(4.7L)で306HP、後期の大半の仕様はフォード302 V8(4.9L)で230HPです。車両重量は約1,300kg、最高速度は約250km/hとされています。
Q. マングスタとパンテーラは同じ車ですか?
A. 別の車種です。マングスタ(1966年〜)はデ・トマソ単独開発のスチール製バックボーンシャシーで、生産台数はわずか401台。パンテーラ(1970年〜)はフォードとの提携により量産性の高いスチールモノコックへと進化した後継モデルで、生産規模・流通戦略が大きく異なります。
Q. マングスタという名前の由来は何ですか?
A. イタリア語で「マングース」を意味します。コブラを捕食できる数少ない動物として知られ、破談に終わったキャロル・シェルビーとの共同開発計画(P70プロジェクト)を踏まえ、シェルビーの「コブラ」への意趣返しとして命名されたという説がありますが、命名意図を直接裏づける一次資料までは確認できていません。
Q. マングスタの中古相場はいくらですか?
A. 2024〜2025年のオークション結果では、おおむね2,000万円台後半〜4,500万円程度のレンジで取引されています。401台という生産台数の少なさと現存台数の希少性から、状態良好な個体は高値で推移する傾向にあります。状態・個体差で大きく変わるため、最新は各中古車ポータル・オークションハウスでご確認ください。
Q. グランツーリスモ7でマングスタに乗れますか?
A. 乗れます。「De Tomaso Mangusta '69」として収録されており、「レジェンドカーズ」という専門ディーラーで325,000Crで購入できます(収録内容・価格はアップデートで変動します)。なお、2022年のDior×GT7コラボで追加された特別仕様「De Tomaso Mangusta(Christian Dior)」は別モデル扱いです。
マングスタは「デ・トマソが単独で仕上げた一点物」
De Tomaso Mangustaは、キャロル・シェルビーとの提携破談から生まれ、若き日のジョルジェット・ジウジアーロがカロッツェリア・ギア時代に手がけた、デ・トマソが単独で仕上げたミッドシップスポーツカーです。ガルウィング風のリアハッチという個性的な機構、フォード製V8のパワー、そして401台という少なさが、この一台を特別な存在にしています。当時から指摘されていた"扱いにくさ"も含めて、量産の完成形であるパンテーラとはまったく異なる魅力を持つ一台です。
実車は2024〜2025年のオークションで2,000万円台後半〜4,500万円という水準で取引されるほど評価が高く、維持にも相応の覚悟が必要ですが、グランツーリスモ7なら「De Tomaso Mangusta '69」としてそのまま収録されており、維持費を気にせず"401台の一台"のステアリングを握れます。展示で出会うならオークションハウスのプレビュー会場、見て楽しむならジウジアーロのデザイン史や当時の評価も味わい深いポイントです。
ゲームで惚れて、いつか本物に。その入り口として、マングスタは"美しくも荒削りな一点物"にふさわしい一台です。もし「実車を」と思ったら、まずはいま乗っている愛車の価値を調べることから始めてみてください。
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