Maserati GranTurismo S (MGTS) '08の公式解説
2008年のジュネーブショーで発表されたグランツーリスモSは、グランツーリスモの高性能バージョンという位置付けだ。標準グレードからの大きな変更点はふたつ。専用パワーユニットの採用と、ドライブトレインの変更である。
グランツーリスモSに搭載されるV型8気筒DOHCユニットの排気量は4,691ccと、標準モデルからおよそ500cc拡大。トランスミッションにはシリーズ初となる2ペダル式セミオートマチック・ギアボックス「MCシフト」を組み合わせ、ドライブトレインはギアボックスをリアデフ側に配置するトランスアクスル・レイアウトヘと改められている。
ベースグレードに対するグランツーリスモSの外観上の変更点は、ホイールサイズの1インチUPやブラックアウト処理が施されたヘッドライトなどごく僅かなもの。しかしその中身はレーシングカー並みの性能を秘める超高性能GTで、世界の自動車好きを魅了してきたマセラティ・ブランドの、確固たる伝統が息づくものとなっている。