
本サイトで紹介している商品・サービス等の外部リンクには、プロモーションが含まれています。
トヨタ GRヤリス RZ“High performance”(GXPA16)とは、トヨタが2020年9月に発売した、WRC(世界ラリー選手権)を勝つために生まれたスポーツ4WD車です。名前こそ「ヤリス」ですが、中身は別物。専用設計の3ドアボディに、新開発の1.6L直列3気筒ターボ「G16E-GTS」(272PS)と、電子制御のスポーツ4WDシステム「GR-FOUR」を搭載し、「モータースポーツ用の車両を市販化する」という逆転の発想で開発されました。RZ“High performance”はその最上位グレードで、前後トルセンLSDとBBS製鍛造18インチホイールを標準装備。まさに“トヨタが本気で作ったラリーベース車”です。
この記事では、GRヤリスの開発秘話・メカニズム・中古相場から、GT7での乗り方、そしてWRC王者やモリゾウの“おかわり”CMといったカルチャーまで、まるごと解説します。
目次
- 1 “ヤリス”とは別物|WRCを勝つために生まれた専用開発車
- 2 G16E-GTSとGR-FOUR|世界トップクラスの3気筒と電子制御4WD
- 3 元町工場GRファクトリー|ベルトコンベアのない生産ライン
- 4 幻のWRカーとRally1・Rally2|規定変更が変えた運命
- 5 GRヤリスは今いくら?平均400万円超・値落ちしにくい理由
- 6 1st Edition・GRMN・進化型|今も鍛えられ続けるGRヤリス
- 7 グランツーリスモ7のGRヤリス|スペックと入手方法
- 8 ハンコンで乗るともっと気持ちいい|機材ガイド
- 9 実車を維持する vs ゲームで乗る|コスパ比較
- 10 実車のGRヤリスに触れる|試乗・レンタル・ラリー観戦
- 11 GRヤリスを見て楽しむ|伝説のCM・モデルカー・書籍
- 12 GRヤリスのよくある質問
- 13 GRヤリスは「WRCを勝つため」に生まれた特別な市販車
- 14 GRファミリー・ラリーの系譜もチェック
“ヤリス”とは別物|WRCを勝つために生まれた専用開発車
普通のスポーツカーは、まず市販車があって、それをレース用に改造していきます。ところがGRヤリスは順番が逆でした。トヨタは発売時のプレスリリースで、「モータースポーツ用の車両を市販化する」という逆転の発想で開発したことを明言しています。つまり、最初からWRC(世界ラリー選手権)で勝つための車として設計し、それをそのまま公道用として売る、つまりホモロゲーション(レース参戦のための市販実績づくり)を真正面から狙った、いわば令和のホモロゲーションスペシャルなのです。
ボディからして特別です。ベースのヤリスが5ドアなのに対し、GRヤリスは専用の3ドア。プラットフォームはフロントがヤリス用の「GA-B」、リアセクションにはひとクラス上の「GA-C」を組み合わせたハイブリッド構成で、結果としてほぼ専用設計になりました。ワイドに張り出したリアフェンダー、後端に向けて低くなるルーフラインは、ラリーカーがウィングを装着したときの空気の流れまで計算した造形です。
素材も贅沢です。ルーフにはカーボン(CFRP)、ボンネットやドアにはアルミを採用して徹底的に軽量化・低重心化。全高はわずか1,455mmに抑えられ、車両重量はRZ“High performance”で1,280kg。272PSのパワーを受け止めるコンパクトボディとして、剛性強化も併せて徹底されています。
なぜここまでやったのか。それは当時のWRC規定で、参戦ベース車のホモロゲーション取得に同一ファミリーで年間25,000台規模の生産が求められていたからです。トヨタは「レースで勝てる素性の車を、必要な台数きっちり市販する」ことを本気で決断しました。だからこそGRヤリスには、見た目がそっくりな1.5Lエンジン+FFの廉価グレード「RS」も用意されています(このあたりの事情は後ほど詳しく)。
| 項目 | スペック(RZ“High performance”・2020年) |
|---|---|
| 型式 | GXPA16(通称:GRヤリス) |
| 発売日 | 2020年9月4日 |
| エンジン | G16E-GTS型 1.6L 直列3気筒インタークーラーターボ |
| 排気量 | 1,618cc(ボア×ストローク 87.5mm×89.7mm) |
| 最高出力 | 272PS(200kW)/6,500rpm |
| 最大トルク | 370N・m(37.7kgf・m)/3,000〜4,600rpm |
| トランスミッション | iMT(6速MT) |
| 駆動方式 | スポーツ4WD「GR-FOUR」(前後トルセンLSD標準) |
| ボディサイズ | 全長3,995×全幅1,805×全高1,455mm・ホイールベース2,560mm |
| 車両重量 | 1,280kg(乗車定員4名) |
| 燃費 | WLTCモード 13.6km/L |
| 新車価格(当時) | 4,560,000円 |
出典・参考:TOYOTA GAZOO Racing公式プレスリリース「新型車GRヤリスを発売」(2020年9月4日・「モータースポーツ用の車両を市販化する」逆転の発想/前後トルセンLSD標準装備)/GAZOO公式カタログ(RZ“High performance”諸元・272PS/370N・m/1,280kg/WLTC 13.6km/L)/AUTOCAR JAPAN・Webモーターマガジン各記事(GA-B+GA-Cのプラットフォーム構成)。
G16E-GTSとGR-FOUR|世界トップクラスの3気筒と電子制御4WD
GRヤリスの心臓部は、新開発のG16E-GTS型 1.6L直列3気筒インタークーラーターボ。272PS(200kW)/370N・mを発揮する、クラス最小・最軽量級のパワーユニットです。なぜあえて3気筒なのか。答えはラリーにあります。気筒数が少ないほどエンジンは軽く、短くできる。フロントに積むエンジンが軽ければ、鼻先の動きが軽快になり、ラリーで求められる俊敏な向き変えに効いてくるのです。1,618ccという排気量も、当時のWRC規定(1.6Lターボ)にぴったり合わせた数字でした。
そのパワーを路面に伝えるのが、新開発のスポーツ4WDシステム「GR-FOUR」です。電子制御の多板クラッチで前後のトルク配分を変えられるのが特徴で、ダイヤルひとつで走りのキャラクターが変わります。NORMALは60:40の安定志向、SPORTは30:70の後輪寄りでFR的な曲がりやすさを、TRACKは50:50でサーキットでの限界性能を狙う。3つのモードを使い分けられる、遊び心と本気が同居したシステムです。トヨタのスポーツ4WDといえばセリカGT-Fourの時代が思い浮かびますが、その系譜が約20年ぶりに帰ってきた、と話題になりました。
そして本記事の主役RZ“High performance”は、GRヤリスの中でも「勝つための装備」を全部盛りにした最上位グレードです。標準のRZとの違いは大きく3つ。①前後デフがトルセンLSD(RZはオープンデフ)、②ホイールがBBS製の鍛造18インチ(RZはENKEI製鋳造)、③専用チューニングのサスペンション。とくに前後トルセンLSDの効果は絶大で、コーナー立ち上がりで4輪が路面を掴んで離さない“盤石のトラクション”を生み出します。
| グレード | エンジン/駆動 | 主な特徴 | 新車価格(2020年) |
|---|---|---|---|
| RZ“High performance” | 1.6Lターボ/4WD | 前後トルセンLSD・BBS鍛造18インチ・専用サス | 456万円 |
| RZ | 1.6Lターボ/4WD | 基本グレード(オープンデフ・ENKEI鋳造18インチ) | 396万円 |
| RC | 1.6Lターボ/4WD | 競技ベース車(快適装備を簡素化) | 330万円 |
| RS | 1.5L NA・CVT/FF | 見た目はGRヤリス・中身は普通のヤリス系 | 265万円 |
⛔混同注意:中古車を探すときに気をつけたいのが、末っ子グレードの「RS」です。外観はGRヤリスそのものですが、エンジンは1.5LのNA(120PS)、変速機はCVT、駆動はFFと、走りの中身はまったくの別物。実はこのRS、ホモロゲーションに必要な生産台数を確保するために設定されたという事情を持つグレードで、それ自体がGRヤリスの「WRC本気度」を物語る存在です。272PSの4WDが欲しい方は、RZ系(とくにRZ“High performance”)かRCを選びましょう。
出典・参考:TOYOTA GAZOO Racing公式プレスリリース(グレード構成・価格・GR-FOUR)/GAZOO公式カタログ(各グレード諸元)/WEB CARTOP「超絶性能がウリの『GRヤリス』に1.5リッターNA+CVTの廉価グレードが用意された事情」(RSグレードとホモロゲーション台数の関係)/実測軽量ホイールズ(RZ“High performance”のBBS製鍛造18インチ)。
元町工場GRファクトリー|ベルトコンベアのない生産ライン
GRヤリスの発売にあわせ、トヨタは元町工場(愛知県豊田市)内に専用ライン「GRファクトリー」を新設しました。ここが普通の自動車工場と決定的に違うのは、ベルトコンベアがないこと。車体は無人搬送車に載せられ、セルと呼ばれる作業エリアを渡り歩きながら、「匠」の技能を持つ熟練の従業員たちの手で組み上げられていきます。流れ作業のスピードよりも、開発陣が目指した性能を1台ずつ正確に造り込む精度を優先した、少量生産のための仕組みです。
この生産方式には、もうひとつ大きな意味があります。あまり知られていませんが、WRCのサポートカテゴリーを戦う競技車両「GRヤリス Rally2」は、市販車とボディを共用しているのです。GRファクトリーのボデー工程で完成したホワイトボディ(塗装前の車体)がフィンランドへ送られ、ラリーカーへと仕立てられていく。つまり、いまディーラーで買えるGRヤリスは、本物のラリーマシンと同じ骨格を持っているということ。「レーシングマシンと市販車が同じボディ」という開発当初からの狙いが、生産現場でもきっちり実現されています。
出典・参考:Car Watch「トヨタ元町工場内で、GRヤリスやGRカローラを高精度生産する『GRファクトリー』(詳細解説編)」(セル生産方式・Rally2用ホワイトボディのフィンランド送付)/TOYOTA GAZOO Racing公式プレスリリース(GR FACTORY新設・「匠」の技能)/AUTOCAR JAPAN(GRファクトリーでの生産開始)。
幻のWRカーとRally1・Rally2|規定変更が変えた運命
トヨタの当初の計画では、GRヤリスをベースにした新型WRカー(当時の車両規定)を2021年シーズンから投入するはずでした。そのためのホモロゲーションであり、そのための25,000台生産であり、そのためのRSグレードだったのです。ところが2020年、新型コロナウイルスの影響で開発はリスケジュールを余儀なくされます。そして2022年、WRCの最高峰クラスは新規定「Rally1」へ移行。この規定ではベース車両が「プロトタイプ」でも認められるようになり、車体は市販車ベースではなくパイプを組んだスペースフレーム+共通ハイブリッドユニットという、まったく新しい作り方に変わりました。
⛔混同注意:現在WRCを走っている「GRヤリス Rally1」は、シルエットこそGRヤリスですが、中身は市販車とは別物のプロトタイプマシンです。「市販GRヤリスがそのままWRCの最高峰を走っている」と紹介されることがありますが、正確ではありません。市販車ベースのWRカー計画は、規定変更によって幻に終わった。ここはGRヤリスの物語を語るうえで、正しく押さえておきたいポイントです。
とはいえ、GRヤリスの名を冠したRally1マシンの戦績は圧巻でした。2022年、弱冠22歳のカッレ・ロバンペラがシーズン6勝を挙げ、WRC史上最年少(22歳と1日)でドライバーズチャンピオンを獲得。2023年には連覇を達成し、トヨタは1993〜1994年以来となる2年連続の3冠(ドライバーズ・コドライバーズ・マニュファクチャラーズ)に輝きました。日本人ドライバーの勝田貴元選手もこのGRヤリス Rally1を駆り、世界の強豪と互角に渡り合っています。
そして「市販車がラリーの世界へ」という当初の思想は、別のかたちで実を結びます。前章で触れたとおり、WRC2クラスを戦う「GRヤリス Rally2」は市販GRヤリスとボディを共用する、正真正銘の市販車ベースマシン。あなたが街で見かけるGRヤリスと同じ骨格のマシンが、いまも世界中のラリーで戦っているのです。
出典・参考:WEB CARTOP(2021年WRカー投入計画とコロナ禍・Rally1規定への移行)/Wikipedia「トヨタ・GRヤリス ラリー1」(車両概要・ロバンペラの最年少王者と連覇・トヨタ2年連続3冠)/TOYOTA GAZOO Racing公式(Rally1車両解説)/Car Watch(Rally2のボディ共用)。
GRヤリスは今いくら?平均400万円超・値落ちしにくい理由
カーセンサーの相場情報によると、GRヤリスの中古車は掲載413台・本体価格176万〜913万円・平均価格401.9万円(2026年7月時点)。下限の100万円台はほぼ1.5L・FFのRSグレードで、本命のRZ“High performance”(前期・2020〜2023年式)はおおむね380万〜450万円帯が中心です。2021年式・走行2.3万kmの個体が本体383万円という掲載例もあり、新車価格456万円からの値落ち幅は驚くほど小さいのが実情です。
高値が続く理由ははっきりしています。第一に、GRファクトリーでの少量生産ゆえ流通量が限られること。第二に、2024年の改良で現行モデル(進化型)の新車価格が498万〜533万円へ上昇し、前期の相場を下支えしていること。第三に、「WRCのために専用開発された3ドア・4WDターボ」という替えの利かない存在であること。ランエボやインプレッサSTIが生産終了した今、この種の車を新車系の年式で買えるのはGRヤリスくらい、という事情もあります。
- 中古車全体:本体価格176万〜913万円・平均401.9万円・掲載413台(2026年7月時点・カーセンサー調べ)
- RZ“High performance”前期:380万〜450万円帯が中心(2021年式・2.3万km・383万円の掲載例)
- 下限の100万円台後半〜200万円台は主に1.5L・FFのRSグレード(購入時はグレード要確認)
- 上限側はGRMNヤリス・限定車・現行進化型の低走行車が600万〜900万円級
出典・参考:カーセンサー「トヨタ GRヤリス 新車価格・中古車相場」(掲載台数・価格帯・平均価格)。※2026年7月時点の掲載情報です。
※相場は時期・状態・走行距離・グレードで大きく変わります。とくにGRヤリスは「RS」と「RZ系」で中身がまったく違うため、価格だけで飛びつかずグレードを必ず確認してください。最新の価格・在庫は各中古車ポータルでご確認ください。
「GT7で惚れて、いつか本物のGRヤリスに」。その前に、いま乗っている愛車の“本当の価値”を知っておきませんか。スポーツモデルの相場が高止まりしている今は、手放す側にとっても追い風です。
※査定額・中古相場は車種・年式・走行距離・時期によって変動します。実際の金額は査定でご確認ください。
1st Edition・GRMN・進化型|今も鍛えられ続けるGRヤリス
GRヤリスのユニークなところは、発売して終わりではなく、モータースポーツの現場で鍛えては市販車に反映するというサイクルを回し続けていることです。マスタードライバーのモリゾウ(豊田章男会長)をはじめ、プロドライバーたちが走り込み、壊し、直し。その成果が次々と形になってきました。系譜を整理しましょう。
1st Edition(2020年)は、2020年1月の世界初公開にあわせて設定された先行予約(同年6月まで)限定の特別仕様。マットブラック塗装のグリルやフロントサイドディフューザーに加え、モリゾウのサイン入りウインドシールドガラスという粋な装備が与えられました。のちほど紹介しますが、グランツーリスモ7に収録されているGRヤリスは、もともとこの1st Edition仕様です。
GRMNヤリス(2022年)は、モリゾウ自らが鍛え上げたコンプリートカードで、わずか500台限定。サーキットパッケージ/ラリーパッケージが用意され、抽選販売には応募が殺到しました。そして進化型(2024年4月〜)では、エンジンが304PS/400N・mへ大幅パワーアップ。新開発の8速AT「GR-DAT」も選べるようになり、コクピットもモータースポーツの知見で一新されました。2024年には、WRC王者たちが監修した「Sébastien Ogier Edition」「Kalle Rovanperä Edition」という特別仕様車も登場。2026年には最新の“26式”が発売され、価格は361万7,200円からとなっています。
ちなみに海外での評価も高く、GRヤリスは英国カー・オブ・ザ・イヤー2021を受賞しています。「小さな高性能車」を愛するお国柄の英国で頂点を獲ったことは、この車の実力を物語るエピソードといえるでしょう。
出典・参考:Wikipedia「トヨタ・GRヤリス」(1st Editionの装備・GRMNヤリス500台限定・進化型304PS/GR-DAT・英国カー・オブ・ザ・イヤー2021)/トヨタ公式ニュースルーム「進化型GRヤリスに『WRCドライバー監修特別仕様車』を設定」(Ogier Edition/Rovanperä Edition)/Car Watch(26式GRヤリス発売・361万7,200円から)。
グランツーリスモ7のGRヤリス|スペックと入手方法
グランツーリスモ7には、GRヤリスが「トヨタ GRヤリス 1st Edition RZ“High performance” '20」として収録されています。実車では2020年の先行予約者しか手にできなかった限定仕様に、ゲームなら誰でも乗れる。しかも価格は45,600Cr。実車の456万円と数字を並べると、ちょっと笑ってしまう手頃さです。
- PP値:500.33(パワー268BHP・重量約1,290kg)
- 駆動方式:4WD(GR-FOUR)
- ゲーム内価格:45,600Cr(ブランドセントラル)
- 入手方法:ブランドセントラルで購入、またはカフェ・メニューブック#19の報酬
収録の歴史も、実車とリンクしています。初収録は前作グランツーリスモSPORTのアップデート1.62(2020年11月13日)。実車発売からわずか2ヶ月後というスピード収録で、あわせてオンラインイベント「GR Yaris Time Trial」がサルディーニャ・ウインドミルズを舞台に世界規模で開催されました。ちなみにこのタイムトライアル、優勝したのは日本のAngel_mixy選手。GRヤリスの世界一が日本人だった、というのは覚えておきたい小ネタです。
GT7での乗り味は、「オン・ザ・レール」。272PS級のパワーを4WDが確実に路面へ伝えるため、コーナー立ち上がりでアクセルを踏むのが怖くありません。FR車で苦労しがちな雨のレースや、ダートコースでこそ真価を発揮するのはさすがラリー生まれ。PP500前後のイベントにそのまま持ち込める使い勝手のよさもあり、「速く走る楽しさを最初に教えてくれる先生」のような一台です。腕に自信がついてきたら、ノルドシュライフェのような難コースに持ち込んでみてください。4WDの安心感のありがたみが、身に染みてわかります。
小ネタをひとつ。GT7のGRヤリスはエンジンスワップの対象にもなっており、あのスープラの2JZ-GTEなどに載せ替えられることがデータベースで確認されています。「3気筒の名機」を捨てるのは惜しい気もしますが、夢の改造ができるのもゲームならではです。
出典・参考:kudosprime.com(GT7内データベース)(PP値500.33・45,600Cr・メニューブック#19・エンジンスワップ情報)/Car Watch・funglr Games(グランツーリスモSPORT アップデート1.62での収録・2020年11月13日)/TOYOTA GAZOO Racing e-Motorsports公式(GR Yaris Time Trial開催・優勝Angel_mixy選手)。
※クレジット価格・PP値・入手条件はゲームのアップデートで変動します。最新はゲーム内でご確認ください。
ハンコンで乗るともっと気持ちいい|機材ガイド
GT7でGRヤリスをさらに楽しむなら、ハンドルコントローラー(ハンコン)がおすすめです。自分でハンドルを握る感覚は、コントローラーとは別物。272PS+GR-FOURの4WDを操る楽しさが、グッと現実に近づきます。ここでは、GT7を“実車感覚”で楽しむための機材を「まず必須」と「あるとより楽しい」に分けて紹介します。
<まず必須>これがあれば、すぐにGT7で走り出せる
GT7を遊ぶ土台です。
PS5本体・GT7ソフト・ディスクドライブがあれば走り出せます。
さらにハンコンを足せば、“自分でハンドルを握る”運転体験に。
<あるとより実車に近づく>足すほど没入感が一段ずつ上がる
ここから先は“より実車に近づく”ための投資。
コックピットで姿勢が決まり、シフトで操作感が増し、VRで視界ごと没入できます。
※機材価格・在庫は時期・モデルによって変わります。最新の金額は各販売店でご確認ください。
📶 オンライン対戦も楽しむなら|回線も“快適”に
GT7の醍醐味のひとつが、世界中のプレイヤーと走れるオンライン対戦です。
でも回線が遅い・不安定だと、ラグで思うように勝負できません。
速くて安定した光回線にしておくと、オンラインがグッと快適になります。
中でも@スマート光は、低遅延の「v6プラス」が無料で使えて、月額も安め。
浮いたぶんをハンコンや機材に回せます。
※料金・条件は変わります。
最新は公式でご確認ください。
また、「携帯と同じ会社で回線もまとめたい」という方には、大手キャリアの光回線もおすすめです。
スマホとのセット割で、毎月の料金がさらにお得になることもあります。
お使いのスマホに合わせてチェックしてみてください。
・ドコモの方 → ドコモ光
・auの方 → auひかり
・ソフトバンクの方 → ソフトバンク光
※特典・料金は時期により変わります。最新は各公式サイトでご確認ください。
実車を維持する vs ゲームで乗る|コスパ比較
① 実車GRヤリスを所有・維持する費用
GRヤリス(RZ“High performance”)は2020年デビューの比較的新しい車なので、旧車のような部品供給の心配はほぼありません。
それでも272PSのスポーツ4WDだけに、消耗品と保険はコンパクトカーの感覚では収まりません。
年間の目安はこのくらいです。
| 項目 | 年間の目安 |
|---|---|
| 自動車税(1.6L・1.5〜2.0L区分) | 約36,000円 |
| 任意保険(スポーツモデル・車両保険込み) | 約8〜20万円 |
| 車検(2年分を1年換算) | 約5〜10万円 |
| タイヤ(225/40R18ハイグリップ・交換費を年割り) | 約5〜15万円 |
| 燃料(ハイオク指定)・消耗品 | 約15〜25万円 |
| 駐車場(地域差大) | 約10〜30万円 |
| 年間合計(目安) | 約45〜105万円 |
さらに、購入費が380万〜450万円前後(前章の中古相場・RZ“High performance”前期)かかります。
② GT7で“実車感覚”を味わう機材コスト
一方、GT7でGRヤリスを「実車感覚」で走らせる機材は買い切り(初期費用のみ)。
一度そろえれば、あとは電気代くらいです。
| 機材 | 価格の目安 |
|---|---|
| PS5本体 | 約6.6〜8万円 |
| グランツーリスモ7(ソフト) | 約6,000〜9,000円 |
| ハンドルコントローラー(エントリー) | 約2.5〜4万円 |
| レーシングコックピット(任意) | 約2〜5万円 |
| PS VR2(任意・没入感アップ) | 約7.5万円 |
| 一式(目安) | 初期 約10〜25万円+以降ほぼ0 |
③ コスパ比較の結論
- 実車:初期 380〜450万円前後 + 毎年 45〜105万円
- ゲーム:初期 10〜25万円 + 以降ほぼ0
ゲーム機材一式は実車のおよそ1年分の維持費以下でそろい、しかも事故・盗難・天候の心配なし。ハンコン+VRを使えば、GR-FOURが4輪で路面を掴む感覚まで、かなり実車に近い体験で楽しめます。
「いつか本物のGRヤリスを」と思っている人も、それまでの間はGT7で憧れの一台に乗り続けられます。
まずはハンコンから始めるのが、一番コスパよく“実車感覚”に近づく方法です。
さらに没入感を求めるならVRも。
実車のGRヤリスに触れる|試乗・レンタル・ラリー観戦
GRヤリスの良いところは、限定生産の旧車と違って「現役で売っている車」だということ。その気になれば、今日にでも本物に触れる方法があります。
🔑 試乗する|全国のGR Garageで相談できる
トヨタにはGRブランドの専門店「GR Garage」が全国にあり、スポーツカーに詳しいスタッフに相談しながらGRヤリスに触れられます。試乗車の有無は店舗・時期によって異なるため、お近くの店舗へ事前に確認してから訪ねるのがおすすめです。買う予定がまだなくても、「GT7で乗って気になって」という入り口は大歓迎されやすい、スポーツカー好きのための場所です。
出典・参考:TOYOTA GAZOO Racing公式(GR Garage店舗案内)。※試乗車の配備状況は店舗・時期により変わります。事前にご確認ください。
🚙 借りて乗る|レンタカー・カーシェアの選択肢
スポーツカーを扱う専門レンタカーや個人間カーシェアでは、GRヤリスの取り扱い例が見られます。数時間単位で借りられるサービスもあり、「買う前に丸一日付き合ってみる」には最適です。ただし車両の有無・料金・保険条件はサービスや地域によって大きく異なるため、必ず各サービスの公式情報でご確認ください。
出典・参考:各レンタカー・カーシェアサービス公式サイト。※取扱車両・条件は変動します。最新は各サービスでご確認ください。
🏁 観る|ラリージャパンで“戦うGRヤリス”に会う
そして忘れてはいけないのが、WRC日本ラウンド「ラリージャパン」(愛知県・岐阜県で開催実績)です。トップカテゴリーを走るGRヤリス Rally1の迫力はもちろん、WRC2クラスには市販車とボディを共用するGRヤリス Rally2が多数エントリーします。「自分がGT7で乗っているあの車が、目の前の林道を全開で駆け抜けていく」。この体験は、ラリー由来のGRヤリスだからこそ味わえる特権です。開催時期・観戦チケットは公式サイトでご確認ください。
出典・参考:ラリージャパン公式サイト・TOYOTA GAZOO Racing公式(参戦体制)。※開催地・日程は年により変わります。最新は公式でご確認ください。
GRヤリスを見て楽しむ|伝説のCM・モデルカー・書籍
📺 豪州で放映禁止になったドリフトCM
ヤリス・ヤリスクロス・GRヤリスの“3兄弟”が、両親の結婚30周年を祝うために実家へ向かう。そんな微笑ましい設定のテレビCMで、GRヤリスは山道でドリフトを決め、兄弟より先に到着してしまいます。この演出がオーストラリアの広告審査で「安全でない運転を示している」と判断され、現地での放映禁止に。トヨタ側は「撮影は安全の範囲内で、走行速度も法定速度内」と主張しましたが、覆りませんでした。高性能ぶりが広告規制に引っかかるという、なんとも本末転倒で、しかしGRヤリスらしい伝説です。
出典・参考:SlashGear Japan「GRヤリス、CM放映禁止!『安全でない運転』が理由 豪州」/Creative Trend(同CMの内容・トヨタ側の主張)。
🎬 モリゾウの“おかわり”CM|ニュル24時間の6周
2025年6月のニュルブルクリンク24時間レースでは、マスタードライバーのモリゾウ(豊田章男会長)が8速AT「GR-DAT」を搭載したGRヤリスでコースイン。予定は3周でしたが、走行中に無線で「5ラップ、チャレンジさせてください」、さらに「ワガママ言ってすみませんが、もう1周行かせてください」と“おかわり”を重ね、結局6周を走り切りました。この一部始終は同年9月からテレビCMになり、レース後のモリゾウの一言(「GRヤリス、本当にいいクルマです」)が多くのファンの心に残りました。作り手のトップが自社の車に夢中になっている姿ほど、雄弁な宣伝はありません。
出典・参考:トヨタイムズ「『GRヤリス、本当にいいクルマです』モリゾウの“おかわり”がCMに」(2025年ニュルブルクリンク24時間・GR-DAT・計6周走行)。なおTGRブランドのTVCMでは、GRヤリス・ラリー1の走行シーンをWRCドライバーの勝田貴元選手が担当しています(RALLY PLUS)。
🎁 手元に置いて楽しむ|モデルカー・ミニ四駆
手元でGRヤリスを楽しむなら、まずタミヤのミニ四駆「トヨタ GR ヤリス(VZシャーシ)」。あのミニ四駆にGRヤリスがラインアップされており、大人の“再入門”にもぴったりです。タミヤからは1/10スケールの電動RCカー(M-05シャーシ)や、GRヤリス Rally1 HYBRIDのRCカーも発売されています。ミニカーではトミカなどでGRヤリスの製品化例があります。いずれも流通状況は変わりやすいので、最新の在庫は各販売店でご確認ください。
出典・参考:タミヤ公式サイト(ミニ四駆 トヨタ GR ヤリス〔VZシャーシ〕・1/10RC トヨタ GRヤリス〔M-05シャーシ〕・GRヤリス Rally1 HYBRID RC)。※製品の生産・流通状況は変動します。
📚 もっと知りたい人へ(おすすめ書籍)
GRヤリスは開発の物語そのものが面白い車です。自動車専門誌のムック(ニューモデル速報系)や特集記事では、専用ボディの開発経緯、G16E-GTSの技術解説、GRファクトリーの生産現場ルポなどが繰り返し取り上げられています。WRCファンなら、ロバンペラ王者時代のWRC関連書籍・雑誌バックナンバーとあわせて読むと、GRヤリスの物語が立体的に楽しめます。
📣 あなたの「GRヤリス目撃情報」募集中!
「このCMにも出てたよ」「あのイベントで実車を見たよ」「ラリージャパンで応援してきたよ」という情報があれば、ぜひお問い合わせフォームから教えてください。みなさんからの情報で、このページをもっと充実させていきます🚗💨
GRヤリスのよくある質問
Q. GRヤリスとは、どんな車ですか?
A. トヨタが2020年9月に発売した、WRC(世界ラリー選手権)参戦を見据えて開発されたスポーツ4WD車です。「モータースポーツ用の車両を市販化する」という逆転の発想で作られ、ヤリスとは別物の専用3ドアボディに、1.6L直列3気筒ターボ(272PS)とスポーツ4WDシステム「GR-FOUR」を搭載します。
Q. RZ“High performance”と標準のRZは何が違いますか?
A. RZ“High performance”は最上位グレードで、前後デフのトルセンLSD、BBS製鍛造18インチホイール、専用チューニングのサスペンションを標準装備します(2020年時点の新車価格456万円)。標準RZはオープンデフ・ENKEI製鋳造ホイールです(同396万円)。
Q. 普通のヤリスとGRヤリスの違いは何ですか?
A. 名前とフロントまわりの面影以外は、ほぼ別の車です。GRヤリスは専用の3ドアボディ(ヤリスは5ドア)で、プラットフォームも前がGA-B・後ろがひとクラス上のGA-Cという専用構成。カーボンルーフやアルミパネルも採用します。ただし1.5L・FFの「RS」グレードだけは、外観がGRヤリスでも走行系は通常のヤリスに近い構成なので、購入時は注意が必要です。
Q. GRヤリスはWRCで優勝したのですか?
A. 区別が必要です。WRC最高峰クラスを走る「GRヤリス Rally1」はスペースフレーム構造のプロトタイプで、市販車とは別物ですが、2022年にカッレ・ロバンペラが史上最年少でドライバーズ王者となり、2023年に連覇しました。市販車ベースのWRカー計画は規定変更で実現しませんでしたが、市販車とボディを共用する「GRヤリス Rally2」がWRC2クラスなどで活躍しています。
Q. GRヤリスの中古相場はいくらですか?
A. 2026年7月時点で、本体価格176万〜913万円・平均401.9万円です(カーセンサー調べ・掲載413台)。RZ“High performance”の前期型はおおむね380万〜450万円帯が中心で、新車価格からの値落ちが小さいのが特徴です。安価な個体は1.5L・FFのRSグレードのことが多いため、グレードを必ず確認してください。相場は時期・状態で変動します。
Q. グランツーリスモ7でGRヤリスに乗れますか?
A. 乗れます。「トヨタ GRヤリス 1st Edition RZ“High performance” '20」として収録されており、ブランドセントラルで45,600Crで購入できるほか、カフェ・メニューブック#19の報酬としても入手できます(収録内容・価格はアップデートで変動します)。
GRヤリスは「WRCを勝つため」に生まれた特別な市販車
GRヤリスは、「市販車をレース用に改造する」のではなく「モータースポーツ用の車両を市販化する」という逆転の発想から生まれた、トヨタ本気のホモロゲーションマシンです。専用3ドアボディ、世界トップクラスの3気筒ターボG16E-GTS(272PS)、電子制御4WD「GR-FOUR」、そして匠が手掛けるGRファクトリー生産。どこを切っても「勝つため」の理屈が通っています。最上位のRZ“High performance”は、前後トルセンLSDとBBS鍛造ホイールでその世界観を完成させた一台です。
市販車ベースのWRカー計画は規定変更で幻に終わりましたが、その物語は終わっていません。GRヤリスの名を冠したRally1マシンは最年少王者ロバンペラの連覇を支え、市販車とボディを共用するRally2は今も世界のラリーを走り続けています。中古相場は平均400万円超と値落ちしにくく、手に入れるハードルは正直高め。だからこそ、グランツーリスモ7の「1st Edition RZ“High performance”」で先にじっくり乗り込んでおくのは、賢い楽しみ方です。
ゲームで惚れて、ラリージャパンで本物の走りを見て、いつかGR Garageで実車と対面する。GRヤリスは、そんな長い付き合い方ができる一台です。もし「実車を」と思ったら、まずはいま乗っている愛車の価値を調べることから始めてみてください。
GRファミリー・ラリーの系譜もチェック
🎮 あわせて読みたい【GT7の楽しみ方】走る・見る・撮るGT7は走るだけじゃない。「見る・撮る」も含めた楽しみ方をシニア視点で完全ガイド。













