
フェアレディZ Performance(バージョンST)とは、現行7代目フェアレディZ(RZ34型)のラインアップの中で最上級グレードにあたる仕様です。基本のエンジンや外観は同型の他グレードと共通ですが、専用チューニングのダンパー・機械式LSD・19インチ鍛造ホイール・対向ピストンブレーキといった走行装備一式を追加した「走りの仕上げ」が最大の違い。北米では「Z Performance」、日本では「バージョンST」という名称で販売されている、実質的に同じグレードです。
この記事では、Performance/バージョンSTだけが持つ専用装備の違い・グレード構成・新車価格・中古相場から、グランツーリスモ7(GT7)での扱いまで、グレード視点でまるごと解説します。ベースグレードの一般的な魅力(開発経緯・SUPER GT復帰・悪魔のZなどのカルチャー)は、姉妹記事の「フェアレディZ(RZ34)とは」で詳しく扱っているので、あわせてご覧ください。
「Performance」「バージョンST」とは何者か|名前の対応関係
まず整理しておきたいのが「Performance」という名前の位置づけです。これは新型のモデル名でも特別な限定車でもなく、現行フェアレディZ(RZ34型)のグレード名です。北米市場での呼び方が「Performance」、日本市場での呼び方が「バージョンST」であり、装備内容はほぼ共通しています。当ブログのGT7収録名「Nissan Z Performance '23」は、この北米表記がそのままゲームに採用されたものです。
日本国内でのフェアレディZ(RZ34)は、大きく分けて4つのグレードで構成されています。エンジン・基本ボディはすべて共通で、違いはトランスミッションの選択肢と足まわり・快適装備のグレード差です。
| グレード(日本名) | 北米名(相当) | トランスミッション | 位置づけ |
|---|---|---|---|
| 標準グレード | ― | 9速AT | エントリー仕様 |
| バージョンS | Sport | 6速MT専用 | 走行装備を強化したMT仕様 |
| バージョンST | Performance | 6速MT/9速AT選択可 | 走行装備+快適装備をあわせ持つ最上位 |
| バージョンT | ― | 9速AT専用 | 快適装備を重視した仕様 |
出典・参考:Nissan Z Forum(2023 Nissan Z Performance & Sport Trim Specs Comparison)(北米Performance=バージョンST・北米Sport=バージョンSの対応関係)/nextage.jp(グレード別特徴解説)/GTNET(グレード別スペック比較)。
ポイントは、「バージョンS」と「バージョンST」がどちらも走行装備を強化した“スポーツ系グレード”だということ。その中でバージョンSTは、バージョンSの走行装備に加えて9速ATの選択肢や上位の快適装備まで併せ持つ、フェアレディZの中で最も装備が充実した最上位グレードという位置づけになります。
Performance/バージョンSTだけの専用装備|足まわり・LSD・ホイール
標準グレードやバージョンTと比べて、バージョンST(Performance)に追加される走行装備は、主に次の4点です。標準車やバージョンTがこれらをオプションでも選べない点が、このグレードの「専用性」を際立たせています。
- 専用チューニングのモノチューブ式ショックアブソーバー:減衰特性を専用にセッティングした大径モノチューブ式ダンパーを採用し、路面からの入力を素早く収束させる(具体的なサプライヤー名は情報源によって表記が揺れるため、本記事では断定を避けています)
- 機械式LSD(クラッチ式・限定スリップデフ):コーナー立ち上がりでの駆動輪の空転を抑え、トラクションを稼ぐ。標準車・バージョンTには非搭載
- 4輪アルミキャリパー対向ピストンブレーキ:フロント4ポット・リア2ポットの対向ピストンキャリパーで、制動力とコントロール性を強化
- レイズ製19インチ鍛造アルミホイール:フロント255/40R19・リア275/35R19という前後異幅サイズを採用。標準車・バージョンTの18インチ(245/45R18)より接地面積を拡大
出典・参考:GTNET(グレード別スペック・装備比較)/nextage.jp(グレードごとの特徴解説)。※ダンパーの供給元ブランドについては情報源間で一致する一次資料が確認できなかったため、本記事では「専用チューニングのモノチューブダンパー」という表現にとどめています。
北米仕様の「Performance」グレードでは、これらに加えてSynchroRev Match(MT車のシンクロレブマッチ機構)、GT-R意匠のパドルシフト+ローンチコントロール(AT車)、大径ブレーキローター(フロント14.0インチ・リア13.8インチ)+レッドの対向ピストンキャリパー、9インチタッチスクリーンといった装備も紹介されています。日本仕様バージョンSTと基本コンセプトは共通ですが、年式・仕様変更によって細部の表記は変わるため、購入検討時は必ず最新カタログでご確認ください。
ここは誤解されやすいポイントです。Performance/バージョンSTになっても、エンジン出力自体は変わりません。全グレード共通で最高出力405PS(298kW)/6,400rpm、最大トルク475N・m(48.4kgf・m)/1,600〜5,600rpmを発生するVR30DDTT型3.0L V型6気筒DOHCツインターボを搭載しています。Performanceグレードが磨き上げているのは、あくまで「その405PSを、いかに正確にコーナーで路面へ伝えるか」という足まわり・駆動系の部分です。
Performance/バージョンSTの新車価格|グレード間の価格差
バージョンST(Performance)の新車価格は、2022年8月の発売時点で6,462,500円。2023年8月のマイナーチェンジ後は6,657,200円に改定されています。標準グレード(発売当初約524万円〜)との価格差はおよそ120万円前後で、この差額の中に前章の専用装備一式が含まれる計算です。
- 標準グレード:新車価格 約524万円〜(発売当初)
- バージョンS:標準グレードより走行装備を強化(MT専用)
- バージョンST(Performance):6,462,500円(2022年8月発売時)→6,657,200円(2023年8月改定後)
- バージョンT:快適装備を重視した仕様
出典・参考:価格.com(フェアレディZ バージョンST 価格・グレード情報)/グーネット(バージョンST カタログ・価格改定履歴)。
※新車価格・グレード構成は改良のたびに変わります。最新の価格・仕様は日産公式サイト・ディーラーで必ずご確認ください。
Performance/バージョンSTの中古相場は今いくら?
現行フェアレディZ全体の中古相場は、2026年に入り約427万〜1,177万円のレンジまで落ち着いてきており、1年前の平均価格(約708万円)と比べても値下がり傾向が見られます。2026年夏にはマイナーチェンジも予定されているとの報道があり、これにともなって現行モデルの中古相場はさらに動きやすい時期といえます。
その中でもバージョンST(Performance)は、機械式LSD・専用ブレーキ・鍛造ホイールを備えた最上位グレードのため、同じ年式・走行距離の他グレードと比べて相対的に高値がつきやすい傾向があります。グーネット掲載のバージョンST中古車価格帯は幅広く分布しており、年式・走行距離・MT/AT・修復歴の有無などで大きく変わります。
出典・参考:ベストカーweb(2026年中古価格予想・現行フェアレディZの相場動向)/グーネット(バージョンST中古車カタログ)。
※相場は時期・状態・走行距離・個体のヒストリーで大きく変わります。最新の価格・在庫は各中古車ポータルで必ずご確認ください。
「GT7で惚れて、いつか本物のPerformance/バージョンSTに」。その前に、いま乗っている愛車の“本当の価値”を知っておきませんか。マイナーチェンジのタイミングは相場が動きやすく、手放す側にとっても情報を持つ価値がある時期です。
※査定額・中古相場は車種・年式・走行距離・時期によって変動します。実際の金額は査定でご確認ください。
グランツーリスモ7の「Nissan Z Performance '23」|スペックと入手方法
ここが実車とゲームの大きな違いです。グランツーリスモ7には、現行フェアレディZが「Nissan Z Performance '23」という1台のみ収録されており、実車のようにバージョンS/ST/T…といったグレード別のラインアップは存在しません。名称に「Performance」を冠してはいますが、これはゲーム内で現行Zを代表する1台として、この名前が採用されているという理解が実情に近いところです。
- 収録名:Nissan Z Performance '23
- PP値:約543〜544(情報源により幅あり)
- パワー:399HP(ゲーム内数値。実車の405PSとは別の指標)
- 車両重量:約1,542kg(3,402lbs)
- 駆動方式:FR(後輪駆動)
- ゲーム内価格:約69,660Cr
- 入手方法:ブランドセントラル(新車購入)、またはルーレット報酬
つまり、GT7で「Performance」の名を冠する現行Zに乗る場合、実車のバージョンST固有装備(機械式LSD・専用ダンパー等)を個別に選ぶ余地はなく、ゲーム内チューニングでLSDやサスペンションを別途セッティングする形になります。実車のPerformanceグレードが持つ「専用装備の個性」は、ゲーム内では自分の手でチューニングして再現するイメージに近いと考えるとわかりやすいでしょう。詳しいスペックの背景(開発経緯やSUPER GT参戦との関係)は、姉妹記事「フェアレディZ(RZ34)とは」で詳しく解説しています。
※クレジット価格・PP値・入手条件・ゲーム内出力はアップデートで変動します。最新はゲーム内でご確認ください。
ハンコンで乗るともっと気持ちいい|機材ガイド
GT7で「Performance」らしい駆動感覚をより深く味わうなら、ハンドルコントローラー(ハンコン)がおすすめです。自分でハンドルを握る感覚は、コントローラーとは別物。405PSのFRを、機械式LSDでねじ伏せる感覚が、グッと現実に近づきます。ここでは、GT7を“実車感覚”で楽しむための機材を「まず必須」と「あるとより楽しい」に分けて紹介します。
<まず必須>これがあれば、すぐにGT7で走り出せる
GT7を遊ぶ土台です。
PS5本体・GT7ソフト・ディスクドライブがあれば走り出せます。
さらにハンコンを足せば、“自分でハンドルを握る”運転体験に。
<あるとより実車に近づく>足すほど没入感が一段ずつ上がる
ここから先は“より実車に近づく”ための投資。
コックピットで姿勢が決まり、シフトで操作感が増し、VRで視界ごと没入できます。
※機材価格・在庫は時期・モデルによって変わります。最新の金額は各販売店でご確認ください。
📶 オンライン対戦も楽しむなら|回線も“快適”に
GT7の醍醐味のひとつが、世界中のプレイヤーと走れるオンライン対戦です。
でも回線が遅い・不安定だと、ラグで思うように勝負できません。
速くて安定した光回線にしておくと、オンラインがグッと快適になります。
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・ドコモの方 → ドコモ光
・auの方 → auひかり
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※特典・料金は時期により変わります。最新は各公式サイトでご確認ください。
実車Performanceを維持する vs ゲームで乗る|コスパ比較
① 実車Performance(バージョンST)を所有・維持する費用
Performance(バージョンST)は現行モデルなので、旧車ほどの維持リスクはありません。
ただし車両価格が高い分、保険料や税額の基準もやや高めになりがちです。
専用装備(鍛造ホイール・対向ピストンブレーキ・機械式LSD)のメンテナンス費用も、標準グレードよりやや上乗せを見ておくと安心です。
年間の目安はこのくらいです。
| 項目 | 年間の目安 |
|---|---|
| 自動車税(3.0L級・新車登録から13年未満) | 約58,000円 |
| 任意保険(車両保険込み・スポーツグレード) | 約12〜25万円 |
| 車検(2年分を1年換算・ディーラー整備前提) | 約8〜15万円 |
| タイヤ・ブレーキ等の消耗品(19インチ・対向ピストン) | 約10〜25万円 |
| 駐車場・保管 | 約6〜30万円 |
| 燃料・消耗品 | 約15〜25万円 |
| 年間合計(目安) | 約59〜138万円 |
さらに、車両購入費が新車約646万円〜(マイナーチェンジ後)、中古でも数百万円台(前章の相場)かかります。
② GT7で“Performance感覚”を味わう機材コスト
一方、GT7でPerformance級のFRを「実車感覚」で走らせる機材は買い切り(初期費用のみ)。
一度そろえれば、あとは電気代くらいです。
| 機材 | 価格の目安 |
|---|---|
| PS5本体 | 約6.6〜8万円 |
| グランツーリスモ7(ソフト) | 約6,000〜9,000円 |
| ハンドルコントローラー(エントリー) | 約2.5〜4万円 |
| レーシングコックピット(任意) | 約2〜5万円 |
| PS VR2(任意・没入感アップ) | 約7.5万円 |
| 一式(目安) | 初期 約10〜25万円+以降ほぼ0 |
③ コスパ比較の結論
- 実車:初期 数百万円〜646万円超 + 毎年 59〜138万円
- ゲーム:初期 10〜25万円 + 以降ほぼ0
ゲーム機材一式は実車のたった1年分の維持費以下でそろい、しかも事故・盗難・天候の心配なし。ハンコン+VRを使えば、405PSを受け止める駆動感覚の一端まで、かなり実車に近い感覚で走れます。
「いつか本物のPerformance/バージョンSTを」と思っている人も、それまでの間はGT7で憧れの一台に乗り続けられます。
まずはハンコンから始めるのが、一番コスパよく“実車感覚”に近づく方法です。
さらに没入感を求めるならVRも。
実車のPerformance/バージョンSTに触れる|試乗・レンタカー
Performance/バージョンSTは現行モデルなので、旧車と違って比較的出会いやすいのが魅力です。全国の日産ディーラーで試乗車として用意されていることが多く、スポーツカー専門レンタカーでも取り扱われるケースがあります。
🏪 日産ディーラーでの試乗
日産の正規ディーラーでは、フェアレディZの試乗車を用意している店舗があります。ただし試乗車のグレードは店舗ごとに異なり、必ずしもバージョンST(Performance)が置いてあるとは限りません。機械式LSD・専用ブレーキの効きを体感したい場合は、事前に「バージョンSTの試乗車があるか」を電話やWeb予約時に確認しておくとスムーズです。
🔑 スポーツカー専門レンタカー
都市部を中心に、フェアレディZを含むスポーツカーをレンタルできる専門店があります。取り扱い車種・グレードは店舗の在庫状況によって変わるため、Performance/バージョンST固有の装備を体感したい場合は、予約時に年式・グレードを問い合わせておくことをおすすめします。
※試乗車・レンタル車両の在庫状況は常に変動します。最新情報は各ディーラー・レンタカー店の公式サイトで必ずご確認ください。
もっと深く知りたい方へ|姉妹記事のご案内
この記事では「Performance/バージョンST」というグレードそのものの違いに焦点を絞って解説してきました。現行フェアレディZ(RZ34)の開発経緯・デザインの背景・SUPER GTでの14年ぶり復帰・"悪魔のZ"のエピソード・日産ヘリテージコレクションでの展示情報といった、車そのものの物語やカルチャーは、姉妹記事「フェアレディZ(RZ34)とは|現行型の魅力・スペックと中古相場・GT7での乗り方」で詳しくまとめています。あわせてご覧いただくと、Performanceグレードの立ち位置がより立体的に見えてくるはずです。
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フェアレディZ Performance/バージョンSTのよくある質問
Q. フェアレディZ Performanceとは、どんな車ですか?
A. 現行7代目フェアレディZ(RZ34型)の最上位グレードで、日本名は「バージョンST」です。エンジンは他グレードと同じVR30DDTT型3.0L V6ツインターボ(405PS)ですが、専用チューニングのダンパー・機械式LSD・対向ピストンブレーキ・19インチ鍛造ホイールといった走行装備が追加されています。
Q. 「Performance」と「バージョンST」は同じ車ですか?
A. 実質的に同じグレードです。北米市場での呼称が「Performance」、日本市場での呼称が「バージョンST」で、走行装備のコンセプトは共通しています。細部の仕様は市場・年式により差異がある場合があるため、正確な装備は現地カタログでご確認ください。
Q. Performance/バージョンSTと標準グレードの一番の違いは何ですか?
A. エンジン出力(405PS)自体は共通です。違いは足まわり・駆動系で、専用チューニングのモノチューブダンパー、機械式LSD、4輪対向ピストンブレーキ、19インチ鍛造ホイール(標準車は18インチ)がPerformance/バージョンSTだけに追加されます。
Q. Performance/バージョンSTの新車価格はいくらですか?
A. 2022年8月の発売時点で6,462,500円、2023年8月のマイナーチェンジ後は6,657,200円でした(当時の価格)。標準グレードとの価格差はおよそ120万円前後です。最新価格は日産公式サイトでご確認ください。
Q. グランツーリスモ7でPerformanceグレードだけを選んで乗れますか?
A. GT7に収録されている現行フェアレディZは「Nissan Z Performance '23」の1台のみで、実車のようなグレード別ラインアップ(バージョンS/ST/T)は存在しません。PP約543〜544、ブランドセントラルで約69,660Crで購入できます(収録内容・価格はアップデートで変動します)。
Performance/バージョンSTは「同じZの、走りの仕上げ」
フェアレディZ Performance(バージョンST)は、現行フェアレディZ(RZ34)というひとつの車の中で、専用チューニングのダンパー・機械式LSD・対向ピストンブレーキ・19インチ鍛造ホイールを備えた最上位グレードです。エンジン出力そのものは405PSで他グレードと共通ですが、その力をコーナーでどう路面に伝えるかという足まわり・駆動系にこだわった仕上げが、このグレードの本質です。
新車価格は標準グレードとの差額およそ120万円前後、中古相場は2026年に入り値ごろ感が出てきていますが、装備充実の最上位グレードゆえに同年式内では高値がつきやすい傾向もあります。グランツーリスモ7なら「Nissan Z Performance '23」としてブランドセントラルから手軽に手に入れられ、維持費を気にせずその名の一端を味わうことができます。
ゲームで惚れて、いつか本物のPerformance/バージョンSTを、その入り口として、まずはいま乗っている愛車の価値を調べることから始めてみてください。開発秘話やカルチャーもっと知りたい方は、ぜひ姉妹記事もあわせてどうぞ。
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