
ランボルギーニ カウンタック LP400は、カウンタックの初代にあたる市販モデルです。
1974年から作られ、のちのカウンタックに付く大きなリアウイングも、はみ出したオーバーフェンダーも、この型にはありません。
カウンタックというと、羽根を立てて後輪が飛び出した姿を思い浮かべる方が多いはずです。あれは1978年以降のLP400Sから始まった姿で、ガンディーニが最初に描いた形は、面だけで構成されたもっと素っ気ないものでした。
グランツーリスモ7には「カウンタック LP400 '74」として収録されています。GT7に入っているカウンタックは2台あり、もう1台の25th Anniversaryとは全長も全高も同じなのに、425kg差があるという関係になっています。
この記事では、屋根に溝が彫られている理由、生産台数が資料によって150台と157台に割れる話、中古相場、そしてGT7での走らせ方まで、順に見ていきます。
※収録内容はアップデートで変わることがあります。最新は公式サイトでご確認ください。
羽根も出っ張りも、最初は付いていなかった
カウンタックは1971年から1990年まで、19年にわたって作られ続けた車です。
その間に何度も姿を変えていて、LP400はいちばん最初の、いちばん装飾の少ない型にあたります。
①|1971年、ジュネーブに置かれた黄色い1台
カウンタックの出発点は、1971年のジュネーブモーターショーに置かれた黄色い試作車です。車名はLP500とされていました。
当時ランボルギーニが売っていたのはミウラです。曲面でできた丸い車でした。そこへ出てきたLP500は、面と稜線だけで構成された楔形で、共通点がほとんどありません。
この1台は市販されず、1974年3月21日、ヨーロッパの型式認証に必要な衝突試験で壊されて役目を終えています。
市販版としてまとめ直されたのがLP400です。1974年のジュネーブショーで販売が始まり、その場で50台ぶんの注文が入りました。
工場から最初の量産車が出たのは1974年4月11日で、届け先はミラノの顧客でした。
ここでひとつ、資料を読むときに引っかかりやすい点があります。車台番号1120001は量産1号車ではなく、2台目の試作車です。1973年のジュネーブでは赤、その後パリでは緑に塗り替えられて展示されました。番号の若さと量産の順番は一致していません。
②|「カウンタック」は驚いたときに出る声
Countachという綴りは、イタリア語の標準的な単語ではありません。ピエモンテ州の方言で、驚いたときに出る声にあたる言葉です。日本語でいえば「うわっ」に近い位置にあります。
GT7の公式解説でも、この車の語源はピエモンテ州の驚きを表す方言だと説明されています。夜通しの作業が続く現場で、気分を保つために交わされていた言葉が、そのまま車名として残ったという経緯です。
ランボルギーニの車名は、ミウラ・イスレロ・エスパーダのように闘牛にちなむものが並びます。カウンタックだけが、その並びから外れています。牛の名前でも地名でもない、その場で出た声がそのまま残った例外です。
③|V12を縦に戻し、変速機を前に出した
ミウラは、V12を運転席の後ろに横向きで積んでいました。カウンタックは、その配置をやめています。
カウンタックのV12は縦置きです。ただし普通の縦置きではなく、前後を逆さまにして積んでいます。エンジンの出力軸が前を向き、クラッチを介してそのまま運転席と助手席のあいだにある変速機へつながります。
そこから先が変わっています。変速機から出た力は、エンジンのオイルパンの中を貫いて通るシャフトで、後ろのデフへ戻されます。行って戻ってくる経路です。
手間のかかる配置ですが、得られたものが3つあります。
- 重い変速機が車体の中心に寄る。前後の重量配分をミウラより整えられます
- ミウラで問題になったオイルの共用が解ける。エンジンと変速機を別々のオイルで動かせます
- シフトレバーが変速機の真上に来る。長いリンケージを介さずに操作できます
結果として、カウンタックはミウラより220mm短い車体に収まりました。全長はミウラが4,360mm、カウンタックLP400が4,140mmです。
同じ3,929ccのV12を積みながら、置き方を変えるだけで全長が縮んでいます。
④|屋根の溝と、小さな窓
LP400にはペリスコピオ(Periscopio)という通称があります。イタリア語で潜望鏡のことです。
この車は後方がほとんど見えません。運転席が低く、後ろのガラスは寝ていて、その先にエンジンがあります。普通のルームミラーを付けても、映るものがありません。
そこで採られた対策が、屋根に前後方向の溝を彫り、その先に小さなガラスを入れるというものでした。運転席の上を通って、後ろが見えるようにする発想です。
ここに面白い事実があります。ペリスコピオと呼ばれながら、実際に潜望鏡が付いていたわけではありません。市販車に載ったのは、この溝と窓を利用した通常のミラーでした。それでも通称だけが残っています。
この屋根の造形を持つのはLP400だけです。1978年のLP400S以降は消えました。
いま中古市場でLP400が「ペリスコピオ」と表記されるのは、その1点で年式と型が確定するからです。オークションの出品名にこの言葉が入るのは、装飾ではなく識別の役割を果たしています。
⑤|数字で見るカウンタック LP400
| 項目 | カウンタック LP400 |
|---|---|
| 生産期間 | 1974〜1978年 |
| エンジン | 3,929cc 60度 V型12気筒 DOHC 自然吸気 |
| 燃料供給 | ウェーバー45DCOEツインチョーク・キャブレター×6基 |
| 搭載位置 | ミッドシップ・縦置き(前後逆向き) |
| 変速機 | 5速MT(運転席と助手席のあいだ) |
| 最高出力 | 375PS/8,000rpm |
| 最大トルク | 約36kgm/5,500rpm |
| 駆動方式 | MR(後輪駆動) |
| 車体 | 鋼管スペースフレーム+アルミ外板 |
| 乾燥重量 | 1,065kg |
| 全長×全幅×全高 | 4,140×1,890×1,070mm |
| ホイールベース | 2,450mm |
| タイヤ | ミシュランXWX 前205/70VR14・後215/70VR14 |
| 最高速度 | 公称309〜315km/h・実測288km/h |
| 0-100km/h | 5.4秒(0-60mphを6.8秒とする資料もあり) |
目を引くのは全高1,070mmです。1mちょっとしかありません。立っている大人の腰から、少し上がったあたりに屋根があります。
タイヤの細さも現代の感覚とは違います。後輪でも215mm幅で、いまのコンパクトカーと変わらない数字です。375PSを、この幅のタイヤで路面に伝えていました。
最高速度に2つの数字を並べているのは、書き間違いではありません。メーカーが掲げた公称値は309〜315km/hで、実際に計測された値は288km/hでした。当時のカタログ値は条件を整えた理論値が入ることが珍しくなく、この差はそのまま当時の数字の読み方を表しています。
⑥|1,065kgと1,370kg、どちらもこの車の重さ
カウンタックLP400の重さを調べると、2つの数字が出てきます。1,065kgと1,370kgです。
前者は乾燥重量で、油脂類や燃料を含みません。メーカーが公表するのはこちらです。
後者は実際に走れる状態での重量で、オイル・冷却水・燃料が入っています。差は約300kgあります。
どちらが正しいという話ではなく、測り方の前提が違うだけです。GT7が採用しているのは乾燥重量側の1,065kgで、この記事でもそちらを基準にしています。
旧いスーパーカーの記事で車重が食い違っているときは、たいていこの2つのどちらを採ったかの違いです。
⑦|生産台数が150台と157台に割れている
LP400の生産台数には、150台説と157台説の両方が並行して使われています。
| 資料 | 台数 |
|---|---|
| GT7公式の車種解説 | 150台 |
| カウンタック・レジスター(個体登録) | 150台 |
| RMサザビーズの出品説明 | 157台 |
| 英語版Wikipedia・海外の解説サイト | 157台 |
調べた範囲では、なぜ数が割れるのかを明言している資料は見つかりませんでした。分かるのは、150台と157台の両方が現役で使われていることと、どちらを採っても「歴代カウンタックのなかで最も少ない型」という位置づけは変わらないことです。
比較すると、最終型の25th Anniversaryは657台作られています。初代は最終型の4分の1以下です。
19年続いたカウンタックのなかで、いちばん台数が少ないのが最初の型でした。
⑧|ドアが上に開くのは、格好つけだけではない
カウンタックといえば、跳ね上がるドアです。開くと前へ倒れながら持ち上がる、いわゆるシザードアで、この形式を有名にしたのがカウンタックでした。
見た目のためだけに選ばれた仕掛けではありません。車体が幅広く、ドアの下側の敷居(サイドシル)が高く厚いためです。鋼管フレームが左右に通っているので、乗り降りする位置がそのぶん外へ出ます。
普通の横開きのドアだと、狭い場所では開ききらず、しかも高い敷居をまたぐ動作が加わります。上へ開けば、必要な横幅が小さくて済みます。
実際に乗り降りする場面では、屋根が1,070mmしかないため、身体を先に落としてから足を入れる形になります。開く向きを変えても、この車が乗り降りしやすいわけではありません。
それでもこのドアは、以後のランボルギーニのV12モデルに受け継がれていきます。ディアブロもムルシエラゴもアヴェンタドールも、同じ開き方です。
⑨|1978年、LP400Sで羽根とフェンダーが付いた
1978年、カウンタックはLP400Sへ切り替わります。ここで見た目が大きく変わりました。
| 項目 | LP400(1974) | LP400S(1978) |
|---|---|---|
| 後輪タイヤ | 215/70VR14 | 345/35R15(ピレリP7) |
| フェンダー | 張り出しなし | 樹脂製のオーバーフェンダーを追加 |
| リアウイング | なし | V字形を任意装着 |
| 屋根の溝 | あり | のちの世代で廃止 |
| 最高出力 | 375PS/8,000rpm | 350PS/7,500rpm |
| 生産台数 | 150〜157台 | 237台 |
注目したいのは出力が下がっていることです。375PSから350PSへ、25PS落ちています。
そのうえでタイヤは後輪が215mmから345mmへ広がり、フェンダーが張り出し、車重も増えました。速さの数字ではなく、路面に伝える力と見た目を優先した変更だったことになります。
いま多くの人が思い浮かべるカウンタックの姿は、ここから始まります。
逆に言えば、LP400は「まだ何も足されていない4年間」にあたります。GT7に入っているのは、その4年のほうです。
GT7に入っているのは、羽根が生える前のカウンタック
GT7に収録されているカウンタックは2台です。LP400 '74と25th Anniversary '88で、シリーズの最初と最後にあたります。
間にあるLP400S・LP500S・5000QVは入っていないので、この2台は19年ぶんの変化を両端だけで見せている組み合わせになります。
GT7上のスペック
| 項目 | GT7の表示 |
|---|---|
| 車名 | カウンタック LP400 '74 |
| PP | 544.85 |
| 出力 | 379PS/8,000rpm |
| トルク | 36.7kgfm/5,500rpm |
| 車重 | 1,065kg |
| 駆動方式 | MR |
| 吸気 | NA(自然吸気) |
| 排気量 | 3,929cc |
| 全長×全幅×全高 | 4,140×1,890×1,070mm |
| 入手先 | レジェンドカーディーラー |
※PPと出力はGT7公式の収録車種一覧(2026年8月時点)の数値です。攻略データベースではPP556・373HPと記載されることがありますが、これは計測した時期とアップデートの違いによるものです。実車の公称値が375PSで、GT7の表示が379PSになっているのは、PSとbhpの換算と丸め方の差だと考えられます。
レジェンドカーディーラーでの取り扱いなので、いつでも買えるわけではありません。並ぶのを待つ必要があります。
クレジット価格は実車の相場に連動して動くため、この記事では固定の金額を書いていません。データベース上でも110万クレジットと125万クレジットの両方の記録があります。実際に並んだときの表示価格をご確認ください。
後輪駆動のランボルギーニ4台を並べる
GT7に収録されているランボルギーニの市販車11台のうち、後輪駆動なのは4台だけです。2008年のガヤルド以降はすべて4WDになります。
| 車名 | 年式 | PP | 出力 | 車重 | 排気量 |
|---|---|---|---|---|---|
| ミウラ P400 Bertone Prototype | 1967 | 559.20 | 354PS | 980kg | 3,929cc |
| カウンタック LP400 | 1974 | 544.85 | 379PS | 1,065kg | 3,929cc |
| カウンタック 25th Anniversary | 1988 | 522.02 | 456PS | 1,490kg | 5,167cc |
| ディアブロ GT | 2000 | 557.74 | 580PS | 1,490kg | 5,992cc |
ミウラとカウンタックLP400は、同じ3,929ccのV12を積んでいます。それでも出力は354PSと379PSで25PS違います。カウンタックのほうが圧縮比を上げ、キャブレターの設定を変えているためです。
ところがPPはカウンタックのほうが低くなっています。559.20に対して544.85です。
差を作っているのは85kgの重量差と、車体の寸法差です。出力で25PS勝ちながら、PPでは負けるという関係になっています。
2台のカウンタックのあいだで起きたこと
LP400と25th Anniversaryの寸法を並べると、この19年で何が起きたかがはっきりします。
| 項目 | LP400(1974) | 25th Anniversary(1988) | 差 |
|---|---|---|---|
| 全長 | 4,140mm | 4,140mm | 同じ |
| 全高 | 1,070mm | 1,070mm | 同じ |
| 全幅 | 1,890mm | 2,000mm | +110mm |
| 車重 | 1,065kg | 1,490kg | +425kg |
| 排気量 | 3,929cc | 5,167cc | +1,238cc |
| 出力 | 379PS | 456PS | +77PS |
| PP | 544.85 | 522.02 | −22.83 |
長さと高さは1mmも変わっていません。変わったのは幅と重さです。
太いタイヤを履くためにフェンダーが張り出し、そのぶん幅が110mm増え、装備と補強で425kg重くなりました。
77PS増やしたのにPPは22.83下がっています。増やした出力を、増えた重さが打ち消した形です。
GT7で2台を並べて走らせると、この数字がそのまま体感になって出てきます。
初代だけが、別の値段で扱われている
カウンタックの中古相場は、型によって桁が変わります。LP400はその中でいちばん上に置かれる型です。
| 時期・出品 | 結果 |
|---|---|
| 2025年2月/RMサザビーズ パリ(1975年式・車台1120142) | 落札 820,625ユーロ |
| 2024年/RMサザビーズ マイアミ(1976年式・車台1120172) | 見積 110万〜140万米ドル・不成約 |
| 2021年2月/RMサザビーズ パリ(著名オーナー旧蔵車) | 落札 775,000ユーロ |
日本円に直すとおおむね1億円台から2億円規模ですが、為替でも動くため幅で見てください。
見積が110万〜140万米ドルで付いた個体が売れ残っている一方、82万ユーロで成約している個体もあります。同じLP400でも、出品ごとに結果が揃っていません。
同じ型なのに結果が揃わない理由
旧いスーパーカーの値段は、型式だけでは決まりません。おおむね次の4つで動きます。
- ペリスコピオかどうか:屋根の溝と窓を持つのはLP400だけです。この特徴が年式と型の証明として働きます
- マッチングナンバー:車台とエンジンが工場出荷時の組み合わせのまま残っているか。載せ替えがあると評価が下がります
- 来歴:新車からの所有者をたどれるか、記録簿が揃っているか。コンクールでの受賞歴があると上に振れます
- 手の入り方:全塗装や大がかりなレストアを受けた個体より、当時のまま残っている個体のほうが評価されます
2024年に不成約だった個体は、マッチングナンバーで、2013年のペブルビーチで受賞歴もありました。それでも見積に届いていません。
状態が良ければそれだけで売れる、という市場ではないということです。買い手の数が限られる価格帯では、条件が揃っても結果が出ないことがあります。
日本で購入を検討する場合は、これに輸入・登録の手続きと、維持を任せられる工場の確保が加わります。金額そのものより、買ったあとに面倒を見られる体制があるかどうかが先に問われる車です。
※中古相場は時期・個体の状態・為替によって変動します。最新の落札実績は各オークションハウスの公式サイトでご確認ください。
379馬力を、1,065kgと1974年の足で扱う
GT7のカウンタックLP400は、数字だけ見れば穏やかです。379PSは現代の車なら中間クラスに収まります。
それでも走らせると気を遣うのは、その379PSを受け止める側が1974年の設計だからです。後輪のタイヤは215mm幅しかありません。
コツ1|1速と2速は開け方を分ける
1,065kgに379PSなので、低いギアでは踏んだぶんがそのまま後輪の空転になります。立ち上がりは、車体がまっすぐを向いてから開けるほうが結果が出ます。
コツ2|ブレーキは早めに終わらせる
軽い車なので止まる距離そのものは短くなります。ただし前輪も205mm幅で、現代の車のような踏ん張りはありません。ブレーキを残したまま切り込むより、減速を終えてから向きを変えるほうが安定します。
コツ3|アクセルは踏む量より開ける速さ
MRで後輪だけが駆動し、車体は軽く、タイヤは細い。この組み合わせでは、踏んだ量よりもどのくらいの速さで開けたかで挙動が決まります。じわりと開けられると、同じ踏み込み量でも車の姿勢が変わりません。
コツ4|PP544.85は素のまま使いやすい位置
チューニングを入れずに、PP550以下の枠へそのまま持ち込めます。年式をそろえたイベントでは、この数字が扱いやすい位置に収まります。
どこで走らせると、この車らしくなるか
LP400は、直線の長いコースだと持ち味が出にくい車です。379PSでは現代寄りの車に直線で並べません。
向いているのは中低速のコーナーが続くコースで、1,065kgという軽さが向きの変わりやすさとして効いてきます。
同じGT7のカウンタックでも、25th Anniversaryとは性格が逆になります。425kg軽く、110mm狭く、77PS少ない。25thが安定を足していった方向だとすれば、LP400は何も足していない状態です。
2台を続けて走らせると、19年でカウンタックが何を得て何を手放したのかが、コーナーの立ち上がりで分かります。
タイヤを上げれば数字は伸びますが、この車の性格は当時の接地感を残したままのほうが見えやすくなります。
まずは買ったままの状態で数周してみて、細いタイヤで379PSを扱う感覚を確かめてから手を入れるかどうかを決めるのがおすすめです。
駆動方式やエンジン形式ごとの特徴は、まとめ記事でも解説しています。
🎮 まとめGT7のMR(ミッドシップ)車まとめエンジンを真ん中に積んだ車の性格を、収録車から読み解きます。 🎮 まとめGT7のV型12気筒車まとめ12気筒を積む収録車を一覧で見比べられます。細いタイヤの車ほど、足で開けたほうが速い
LP400のようにアクセルを開ける速さで挙動が決まる車は、入力の細かさがそのままタイムに出ます。
コントローラーのトリガーでも走れますが、指の可動域は数センチしかありません。
ペダルなら、足首の角度で開け方を作れます。「じわりと開ける」を意図してできるようになると、後輪駆動で軽い車の乗り方が変わります。
ハンドルも同じで、舵を当てる量を少なめに保つ操作は、手で角度を持てるほうが作りやすくなります。
<まず必須>これがあれば、すぐにGT7で走り出せる
GT7を遊ぶ土台です。
PS5本体・GT7ソフト・ディスクドライブがあれば走り出せます。
さらにハンコンを足せば、"自分でハンドルを握る"運転体験に。
<あるとより実車に近づく>足すほど没入感が一段ずつ上がる
ここから先は"より実車に近づく"ための投資。
コックピットで姿勢が決まり、シフトで操作感が増し、VRで視界ごと没入できます。
※機材価格・在庫は時期・モデルによって変わります。最新の金額は各販売店でご確認ください。
🕹️ 機材GT7おすすめハンコン比較予算別に選び方をまとめています。実車を追いかける vs ゲームで乗る
① 実車のLP400を維持する場合の年間目安
まず車両を手に入れるところが最大の壁になります。そのうえで、1970年代のイタリア製V12を日本で維持するとどうなるかを費目ごとに並べます。
| 項目 | 年間の目安 |
|---|---|
| 自動車税(3.9L級・年式により重課) | 約8〜11万円 |
| 任意保険(希少車・車両保険は要相談) | 約20〜60万円 |
| 車検・法定整備(旧車専門店前提) | 約20〜50万円 |
| 整備・部品(V12・キャブ6基の調整・専用部品) | 約50〜200万円 |
| 保管(定温・定湿の屋内保管が前提) | 約30〜80万円 |
| 燃料・タイヤ・消耗品 | 約15〜40万円 |
| 年間合計(目安) | 約143〜441万円 |
ここに車両の購入費として1億円台から2億円規模が乗ります。
キャブレターが6基あるため、調子を出すには同調を取れる工場が要ります。費用より先に、任せられる整備先を見つけられるかどうかが問われる車です。
② GT7で味わう場合の機材コスト
| 機材 | 価格の目安 |
|---|---|
| PS5本体 | 約6.6〜8万円 |
| グランツーリスモ7(ソフト) | 約6,000〜9,000円 |
| 車両購入(レジェンドカーディーラー) | プレイ内で稼げば実質0円 |
| ハンドルコントローラー(エントリー) | 約2.5〜4万円 |
| レーシングコックピット(任意) | 約2〜5万円 |
| 一式(目安) | 初期 約9〜17万円+以降ほぼ0 |
一度そろえれば、あとは電気代くらいです。キャブレターの同調を取る必要も、保管場所を用意する必要もありません。
③ 結論
- 実車:車両1億円台〜2億円規模 + 毎年およそ143〜441万円
- ゲーム:初期9〜17万円 + 以降ほぼ0(車両はゲーム内で入手)
LP400は台数が150台とも157台とも言われる型で、日本国内の個体数はさらに限られます。買えるかどうかの前に、出物に出会えるかどうかから始まる車です。GT7は、その1台の挙動を機材一式の範囲で確かめられる場所になります。
しかもGT7に入っているのは、羽根もオーバーフェンダーも付く前の姿です。
街で見かけるカウンタックの多くは1978年以降の型なので、この形のカウンタックを動かせる機会そのものが少ないという点で、GT7の1台は貴重な位置にあります。
「GT7をきっかけに、軽くて速いスポーツカーに興味が出た」。そんな方こそ、いま乗っている愛車の"本当の価値"を知っておきませんか。中古車相場が動いている今は、手放す側にとっても追い風です。
※査定額・中古相場は車種・年式・走行距離・時期によって変動します。実際の金額は査定でご確認ください。
日本で現物に会える機会
LP400は日本国内にも個体がありますが、常設で見られる場所は多くありません。会える可能性が高いのは、旧車が集まるイベントのほうです。
- オートモビル カウンシル(幕張メッセ):ヒストリックカーを扱う販売店やメーカーが出展し、年式の古いスーパーカーが並ぶことがあります
- 四国自動車博物館(高知県香南市):カウンタックLP400を展示車両として掲載しています。訪問前に公式サイトで展示状況をご確認ください
- スーパーカーのオーナーズミーティング:走行状態の個体を、動いている姿で見られる可能性があります
- 輸入車専門店のショールーム:ヒストリックカーを扱う店舗に在庫として並ぶことがあります
いずれも「毎年LP400が来る」と決まっているものではありません。出展車両は開催ごとに変わるため、目当てがあるときは各イベントの出展リストを事前に確認してください。
現物を前にすると、写真では伝わりにくい部分に気づきます。
まず全高1,070mmという低さです。そして屋根の溝。写真では平らに見える屋根に、前後方向のくぼみと小さなガラスが入っています。LP400かどうかを確かめたいときは、横からではなく斜め上から屋根を見るのが早い方法です。
※イベントの開催内容・展示車両は年により変わります。訪問・観覧前に各公式サイトでご確認ください。
1974年の年末、横浜に着いた黒いカウンタック
日本にカウンタックが最初に来たのは、1974年の年末です。
東神奈川の港に着いたその1台は黒メタリックで、型はLP400でした。輸入したのは、当時横浜にあったランボルギーニとマセラティの正規販売店です。
本国での量産開始が1974年4月ですから、生産が始まったその年のうちに日本へ渡ってきたことになります。
1975年、子どもたちが車の名前を覚えた
翌1975年、『週刊少年ジャンプ』で『サーキットの狼』の連載が始まります。この漫画をきっかけに、日本ではスーパーカーブームが起きました。
ロータス・ヨーロッパ、ポルシェ911カレラRS、フェラーリ・デイトナ、ミウラ、そしてカウンタック。実車を見たことのない子どもが、車名とスペックを暗記していた時期です。スーパーカー消しゴムが売れ、展示会には行列ができました。
この時期に日本へ入っていたカウンタックはLP400です。羽根の付いていない、この形でした。
いま「カウンタック」と聞いて羽根つきの姿を思い浮かべるのは、1978年以降のLP400S・LP500S・5000QVが長く売られたためです。ブームの入り口にいたのは、GT7に入っているほうの形でした。
※日本上陸の経緯は、輸入に関わった関係者への取材記事(Auto Messe Web)にもとづいています。
手元に置いて楽しむ|LP400のモデルカー
カウンタックのモデルカーは数多く出ていますが、その大半は羽根つきの後期型です。LP400は、探すと候補がぐっと減ります。
下は京商オリジナルの1/18で、色はイエローです。1971年のジュネーブに置かれた試作車の色でもあり、カウンタックの原型をいちばん思い出させる組み合わせになります。
1/18まで大きくすると、屋根の溝と、フェンダーが張り出していない素の側面が形として見えます。羽根つきの模型と並べると、19年の差が棚の上で分かります。
1/18は置き場所を選ぶサイズです。飾る棚の奥行きを先に測っておくと失敗しません。
LP400はモデル化の点数が限られるため、見つけたときが買いどきになりやすい車でもあります。
カウンタック19年ぶんを1冊で追う
LP400だけを扱った日本語の書籍は、多くが絶版になっています。
そのかわり、カウンタックの全世代をまとめた資料を開くと、この車がどこから始まってどこへ行ったのかが一気に見えます。LP400・LP400S・LP500S・5000QV・25thと並べて読むと、幅と重さだけが増え続けた19年が分かります。
カウンタック LP400のよくある質問
Q. カウンタック LP400とは、どんな車ですか?
A. 1974年から1978年まで作られた、カウンタックの初代市販モデルです。3,929ccのV12を運転席の後ろに縦置きで積み、乾燥重量1,065kgで375PSを発生します。のちのカウンタックに付く大きなリアウイングもオーバーフェンダーも持たず、マルチェロ・ガンディーニが描いた原型に最も近い姿とされています。
Q. なぜ「ペリスコピオ」と呼ばれるのですか?
A. 屋根に前後方向の溝が彫られ、その先に小さなガラスが入っているためです。ペリスコピオはイタリア語で潜望鏡を意味します。後方視界が悪い車体形状を補うために考えられた造形ですが、市販車に載ったのは実際の潜望鏡ではなく、この溝と窓を利用した通常のミラーでした。この屋根を持つのはLP400だけなので、中古市場では型を識別する言葉として使われています。
Q. LP400の生産台数は150台と157台のどちらですか?
A. 資料によって割れています。GT7公式の車種解説とカウンタック・レジスターは150台、RMサザビーズの出品説明や英語版Wikipediaは157台を採っています。調べた範囲では、なぜ数が割れるのかを明言している資料は見つかりませんでした。どちらを採っても、歴代カウンタックのなかで最も台数が少ない型であることは変わりません。最終型の25th Anniversaryは657台作られています。
Q. LP400の車重が1,065kgと1,370kgで違うのはなぜですか?
A. 測り方の前提が違うためです。1,065kgは油脂類や燃料を含まない乾燥重量で、メーカーが公表しているのはこちらです。1,370kgはオイル・冷却水・燃料が入った、実際に走れる状態での重量です。グランツーリスモ7が採用しているのは乾燥重量側の1,065kgです。
Q. 「LP400」という名前は何を意味しますか?
A. LPはイタリア語のLongitudinale Posteriore(縦置き・後方)の頭文字で、エンジンを運転席の後ろに縦向きで積んでいることを表します。400は排気量で、3,929ccを約4リッターとして丸めた数字です。のちのLP640やLP700-4では、同じ位置の数字が排気量ではなく馬力を指すようになります。
Q. ミウラとカウンタックでは、エンジンの積み方がどう違うのですか?
A. ミウラはV12を横向きに積み、エンジンと変速機を一体で鋳造してオイルを共用していました。カウンタックはV12を縦置きに戻したうえで前後を逆さまにし、出力軸を前に向けて、運転席と助手席のあいだに置いた変速機へつないでいます。そこから出た力は、エンジンのオイルパンの中を貫くシャフトで後ろのデフへ戻されます。これによりオイルの共用が解け、変速機の重さが車体の中心に寄りました。
Q. GT7の379PSと、実車の375PSが違うのはなぜですか?
A. 単位の換算と丸め方の差だと考えられます。実車の公称値は375PS(370bhp)を8,000rpmで発生する値で、GT7の表示は379PS/8,000rpmです。回転数は同じで、差は4PSにとどまります。GT7公式の収録車種一覧と攻略データベースのあいだでもPPが544.85と556で食い違うことがありますが、これは計測した時期とアップデートの違いによるものです。
Q. GT7でカウンタック LP400はどこで買えますか?
A. レジェンドカーディーラーで取り扱われます。いつでも並んでいるわけではないため、入れ替わりを待つ必要があります。レジェンドカーと中古車のクレジット価格は実車の相場に連動して動くため、時期によって金額が変わります。データベース上でも110万クレジットと125万クレジットの両方の記録があります。
Q. GT7に入っているカウンタック2台は、どちらが速いですか?
A. PPで見るとLP400のほうが上です。LP400が544.85、25th Anniversaryが522.02で、22.83の差があります。25thは出力で77PS勝りますが、車重が425kg重く、その差を打ち消しています。ただしPPは総合の指標で、25thは太いタイヤと空力による曲がりやすさを持つため、コースによって結果は変わります。
Q. カウンタックはいつ日本に入ってきたのですか?
A. 1974年の年末です。東神奈川の港に着いた黒メタリックのLP400が最初の1台で、当時横浜にあったランボルギーニとマセラティの正規販売店が輸入しました。本国で量産が始まったのが1974年4月ですから、生産初年のうちに日本へ渡ってきたことになります。翌1975年に『サーキットの狼』の連載が始まり、日本のスーパーカーブームにつながっていきます。
足していく前の、いちばん素のカウンタック
- LP400はカウンタックの初代。1974〜1978年に作られ、羽根もオーバーフェンダーも持たない
- V12は縦置きで前後逆さま。変速機を座席のあいだに置き、シャフトがオイルパンを貫いて後ろのデフへ戻る
- ミウラより220mm短い。同じ3,929ccを積みながら、置き方を変えて全長を縮めた
- 屋根の溝がペリスコピオの正体。潜望鏡は載っておらず、この屋根を持つのはLP400だけ
- 生産台数は150台とも157台とも言われる。どちらでも歴代カウンタックで最少
- GT7ではPP544.85・379PS・1,065kg。25th Anniversaryとは全長も全高も同じで、425kg差がある
- 日本には1974年末に到着。翌年『サーキットの狼』が始まり、スーパーカーブームの入り口に立っていた
カウンタックは19年のあいだ、幅と重さを足し続けた車です。
LP400は、その足し算が始まる前の状態を残しています。1,890mmの幅、1,065kgの重さ、215mm幅の後輪。数字だけ見れば、いまのスポーツカーより控えめです。
GT7で走らせると、その控えめな数字が扱いにくさとして返ってきます。踏めば後ろが出る車で、開ける速さを自分で作れたときだけ前に進みます。
25th Anniversaryと続けて走らせると、19年で何が足され、そのぶん何が重くなったのかが手元で分かります。
レジェンドカーディーラーに並んでいるのを見かけたら、一度手に取ってみてください。
屋根に溝のあるカウンタックは、実車ではもう滅多に見られない形です。







