
グランツーリスモ7に収録されているダッジの市販車は8台。
この8台には、ほかのブランドではまず起きないそろい方があります。
8台とも駆動方式がFR。4WDもミッドシップも前輪駆動も1台もありません。
さらに8台ともV8かV10で、6気筒以下が1台もない。ハイブリッドもEVも入っていません。
分かれ目は気筒数です。V10を積むバイパーが3台、V8を積むそれ以外が5台。この5台の側には「HEMI」という同じ名前のエンジンが並びますが、1968年のHEMIと2018年のHEMIは中身が違います。
※このページで扱うのは市販車の8台です。バイパー SRT GT3-R・バイパー Gr.4・チャージャー SRT Hellcat Safety Carのレース仕様3台と、Vision Gran Turismoの「SRT トマホーク」4台は別枠として最後にまとめています。スペックはGT7公式の収録車種一覧(2026年8月時点・収録574台)から採っています。収録内容はアップデートで変わります。
ダッジの8台は、V10の3台とV8の5台に割れる
| かたまり | 台数 | 性格 |
|---|---|---|
| ①バイパー | 3台 | 2002年・2006年・2013年。8リッターを超えるV10を、電子制御に頼らず後輪だけで受け止める |
| ②1968〜70年のマッスルカー | 3台 | チャージャー・チャレンジャー・スーパービー。自然吸気の大排気量V8で、1.5〜1.8トンを押す |
| ③現代のスーパーチャージャー | 2台 | 2015年チャージャーと2018年チャレンジャー。同じ6.2リッターに過給機を載せて717PSと852PSへ |
8台を項目ごとに数えると、そろい方の中身がはっきりします。
| 項目 | 内訳 |
|---|---|
| 駆動方式 | FRが8台。4WD・MR・FFは1台もない |
| 気筒数 | V型8気筒が5台、V型10気筒が3台。6気筒以下も12気筒も入っていない |
| 吸気 | 自然吸気が6台、スーパーチャージャーが2台。ターボは1台もない |
| 車重 | 1,533kg(スーパービー)から1,980kg(チャージャー SRT Hellcat)。8台とも1.5トンを超えている |
| 出力 | 340PSから852PSまで。いちばん低い車といちばん高い車で2.5倍 |
| 年式 | 1968年から2018年まで、50年ぶん |
表を横に見ると、ダッジが手を出さなかったもののほうが目立ちます。
ターボがなく、4WDがなく、6気筒以下がなく、1.5トンを切る車もない。同じアメリカでも、直4ターボの欧州車を並行して作っていたフォードとは、まるで違うそろえ方です。
HEMIという名前は、1968年と2018年で中身が違う
V8の5台のうち4台に、HEMI(ヘミ)という名前がついています。ところが同じ名前でも、古い2台と新しい2台では指しているものが変わっています。
| 426 HEMI(1964〜1971年) | 現代のHEMI(2003年〜) | |
|---|---|---|
| GT7の該当車 | チャージャー R/T 426 Hemi '68 チャレンジャー R/T '70 | チャージャー SRT Hellcat '15 チャレンジャー SRT Demon '18 |
| 燃焼室の形 | 半球形。名前の由来そのもの | 半球形ではない。名前だけが受け継がれた |
| 点火プラグ | 1気筒に1本 | 1気筒に2本 |
| 排気量と過給 | 7.0リッター・自然吸気 | 6.2リッター・スーパーチャージャー |
| GT7上の出力 | 431PS | 717PS/852PS |
この違いが分かると、GT7の8台の並びが読みやすくなります。
排気量が減って出力が上がっている車は、過給機が載っている側。7.0リッターで431PSの1968年と、6.2リッターで852PSの2018年。50年で排気量は0.8リッター減り、出力はおよそ2倍になりました。
バイパーの3台|V10は8.0から8.4リッターへ増え続けた
GT7に入っているバイパーは3台。世代が違うので、排気量も出力も別物です。
| 車名 | 年式 | PP | 排気量 | 出力 | 車重 |
|---|---|---|---|---|---|
| バイパー GTS | 2002 | 558.06 | 8.0リッター(7,990cc)V10 | 455PS | 1,569kg |
| バイパー SRT10 Coupe | 2006 | 573.20 | 8.3リッター(8,285cc)V10 | 516PS | 1,565kg |
| バイパー GTS | 2013 | 598.27 | 8.4リッター(8,382cc)V10 | 649PS | 1,556kg |
この3台で目を引くのは、排気量が減っていないことです。
2002年から2013年までの11年間で、世の中の高性能車は排気量を落として過給機を載せる方向へ進みました。バイパーは逆で、8.0から8.3、8.3から8.4リッターへと増やしながら、最後まで自然吸気のままです。同じ期間に車重は13kg軽くなり、出力は194PS増えています。
3台とも詳しい解説記事があります。2002年のGTSはランボルギーニがアルミ化に関わったV10を積んだ世代、2006年のSRT10 CoupeはSRTという名前を最初に掲げた世代、2013年のGTSは最後の量産バイパーにあたる世代です。
1968〜70年の3台|HEMIが本当に半球だったころ
50年以上前の3台です。3台とも自然吸気で、電子制御は何も付いていません。
| 車名 | 年式 | PP | エンジン | 出力 | 車重 |
|---|---|---|---|---|---|
| チャージャー R/T 426 Hemi | 1968 | 489.03 | 7.0リッター V8(426 HEMI) | 431PS | 1,805kg |
| チャレンジャー R/T | 1970 | 488.45 | 7.0リッター V8(426 HEMI) | 431PS | 1,724kg |
| スーパービー | 1970 | 442.80 | 6.3リッター V8(383 Magnum系) | 340PS | 1,533kg |
3台のうち2台が同じ431PSで、PPもわずか0.58しか違いません。差がつくのは車重で、1968年のチャージャーのほうが81kg重い。同じエンジンを積んだ2台の勝負は、そのままボディの重さ比べになります。
スーパービーだけは性格が違います。3台でいちばん安く、いちばん軽く、いちばん出力が低い。当時のダッジが「速さは欲しいが予算はない」という買い手に向けて作った車で、GT7でもPPがひとつ下の帯に入ります。チャレンジャー R/Tは映画『バニシング・ポイント』で知られる1台です。
1968年のチャージャーには解説記事をまだ用意していません。この年のチャージャーで426 HEMIを積んだ個体は475台だけで、同年の生産全体の0.5%にあたります。GT7に入っているのは、その希少なほうの仕様です。
現代の2台|同じ6.2リッターで717PSと852PS
2015年と2018年の2台です。排気量もエンジン形式も同じで、味付けだけが違います。
| 車名 | 年式 | PP | エンジン | 出力 | 車重 |
|---|---|---|---|---|---|
| チャージャー SRT Hellcat | 2015 | 596.70 | 6.2リッター V8 スーパーチャージャー | 717PS | 1,980kg |
| チャレンジャー SRT Demon | 2018 | 624.20 | 6.2リッター V8 スーパーチャージャー | 852PS | 1,941kg |
チャージャー SRT Hellcatは4ドアセダンです。後席にも人が乗れる車で717PSを出しており、GT7の8台ではいちばん重い1,980kgでもあります。
チャレンジャー SRT Demonは2ドアクーペで、3,300台の限定生産。静止から時速96kmまで2.3秒、400m加速9.65秒という数字を持ち、852PSはハイオク仕様のときの値です。GT7の8台では出力もPPも最高になります。この1台も、まだ解説記事を用意していません。
8台をPP順に並べる
| PP | 車名 | 年式 | 出力 | 車重 | 1PSあたりの重さ |
|---|---|---|---|---|---|
| 624.20 | チャレンジャー SRT Demon | 2018 | 852PS | 1,941kg | 2.28kg |
| 598.27 | バイパー GTS | 2013 | 649PS | 1,556kg | 2.40kg |
| 596.70 | チャージャー SRT Hellcat | 2015 | 717PS | 1,980kg | 2.76kg |
| 573.20 | バイパー SRT10 Coupe | 2006 | 516PS | 1,565kg | 3.03kg |
| 558.06 | バイパー GTS | 2002 | 455PS | 1,569kg | 3.45kg |
| 489.03 | チャージャー R/T 426 Hemi | 1968 | 431PS | 1,805kg | 4.19kg |
| 488.45 | チャレンジャー R/T | 1970 | 431PS | 1,724kg | 4.00kg |
| 442.80 | スーパービー | 1970 | 340PS | 1,533kg | 4.51kg |
※出力と車重はGT7公式の収録車種一覧(2026年8月時点)、PPは攻略サイトの計測値です。「1PSあたりの重さ」は車重を出力で割った参考値で、ゲーム内には表示されません。アップデートで数値が調整されることがあるため、他サイトや過去の記録と食い違う場合があります。
この表はきれいに2つの帯に分かれます。
上の5台がPP558〜624、下の3台がPP442〜489。そのあいだの489から558までは、1台も入っていません。1970年までの3台と2002年以降の5台のあいだに、GT7のダッジには32年の空白があるためです。
レースに出すときは、この2つの帯をまたがせないのが安全です。上の5台どうし、下の3台どうしなら近い勝負になります。駆動方式は8台とも同じなので、FR車の枠に丸ごと入れられるのがダッジの使いやすいところです。
※GT7のクレジット価格は、レジェンドカーと中古車については実車の相場に連動して動きます。ディーラーの品揃えも入れ替わるため、この記事では価格を固定の数字で書いていません。最新の金額はゲーム内でご確認ください。
FRの8台は、踏んだ量がそのまま出る
ダッジの8台は全部が後輪駆動で、全部が1.5トンを超えています。
この組み合わせは、前輪にも駆動が来る車と比べてアクセルの踏み方に厳しい作りです。
重い車体が向きを変えきる前にアクセルを開けると、後輪だけが力を受け止めきれずに外へ流れます。とくに852PSのデーモンと717PSのヘルキャットは、踏んだ量と出ていく量が比例しません。開ける速さを足で調整できるかどうかで、同じ1周が変わります。
1968〜70年の3台は逆に、340〜431PSしかないぶん踏み切れます。ただし車重が1.5〜1.8トンあるので、止まるほうに時間がかかる。ブレーキを踏む場所を1本ぶん手前にすると、急に扱いやすくなります。
この「開ける速さ」と「踏む場所」は、コントローラーのトリガーよりペダルのほうが作りやすい部分です。
<まず必須>これがあれば、すぐにGT7で走り出せる
GT7を遊ぶ土台です。
PS5本体・GT7ソフト・ディスクドライブがあれば走り出せます。
さらにハンコンを足せば、"自分でハンドルを握る"運転体験に。
<あるとより実車に近づく>足すほど没入感が一段ずつ上がる
ここから先は"より実車に近づく"ための投資。
コックピットで姿勢が決まり、シフトで操作感が増し、VRで視界ごと没入できます。
※機材価格・在庫は時期・モデルによって変わります。最新の金額は各販売店でご確認ください。
市販車に無いものが、トマホークには全部ある
市販車8台のほかに、GT7のダッジにはレース仕様が3台とVision Gran Turismoが4台入っています。公式の収録車種一覧では、この7台を足した15台がダッジの枠です。
| 車名 | 区分 | 駆動 | 出力 | 車重 | PP |
|---|---|---|---|---|---|
| バイパー SRT GT3-R '15 | レース(GT3) | FR | 688PS | 1,290kg | 742.54 |
| バイパー Gr.4 | レース | FR | 435PS | 1,400kg | 646.21 |
| チャージャー SRT Hellcat Safety Car | レース | FR | 717PS | 1,980kg | 595.87 |
| SRT トマホーク X VGT | VGT | 4WD | 2,623PS | 749kg | 1358.91 |
| SRT トマホーク GTS-R VGT | VGT | 4WD | 1,470PS | 663kg | 1164.52 |
| SRT トマホーク S VGT | VGT | 4WD | 1,021PS | 921kg | 949.94 |
| SRT トマホーク VGT (Gr.1) | VGT | MR | 703PS | 950kg | 887.62 |
市販車では1台も無かったものが、トマホークには全部あります。4WDが3台、ミッドシップが1台、そして1トンを切る車重が3台。市販の8台でいちばん軽いスーパービーの1,533kgに対し、トマホーク GTS-R VGTは663kgで、半分以下です。
レース仕様3台はすべてFRのまま。ダッジで前輪にも駆動をかけたのは、実在しない4台だけという並びになっています。
GT7のダッジ車のよくある質問
Q. GT7にダッジは何台収録されていますか?
A. GT7公式の収録車種一覧では15台です。そのうちバイパー SRT GT3-R '15・バイパー Gr.4・チャージャー SRT Hellcat Safety Carのレース仕様3台と、Vision Gran Turismoの「SRT トマホーク」4台を除いた市販車が8台になります。この記事で扱っているのは、その市販車8台です。アップデートで追加されることがあるため、最新は公式サイトでご確認ください。
Q. ダッジに4WDの車はありますか?
A. 市販車8台には1台もありません。8台すべてがFR(前エンジン・後輪駆動)です。GT7のダッジで前輪にも駆動がかかるのは、Vision Gran Turismoの「SRT トマホーク X VGT」「GTS-R VGT」「S VGT」の3台だけで、いずれも実在しないコンセプトカーです。残る「SRT トマホーク VGT (Gr.1)」はミッドシップになります。
Q. HEMIとは何ですか。1968年と2018年で違うのですか?
A. HEMIは英語のhemispherical(半球形)から来た呼び名で、燃焼室を半球の形にしたエンジンを指します。1964年から1971年の426 HEMIは実際に半球形の燃焼室を持ち、1気筒に1本のプラグを使っていました。2003年に復活した現代のHEMIは名前を受け継いでいますが、往年のような半球状のヘッドにはなっておらず、1気筒あたり2本のプラグを備えます。GT7では前者がチャージャー R/T 426 Hemi '68とチャレンジャー R/T '70、後者がチャージャー SRT Hellcat '15とチャレンジャー SRT Demon '18にあたります。
Q. バイパーの3台はどう違いますか?
A. 世代が違い、排気量も出力も別物です。2002年のGTSが8.0リッター(7,990cc)V10で455PS、2006年のSRT10 Coupeが8.3リッター(8,285cc)V10で516PS、2013年のGTSが8.4リッター(8,382cc)V10で649PSです。11年かけて排気量を増やし、最後まで過給機を付けずに出力を上げた点が3台に共通しています。車重は1,569kg・1,565kg・1,556kgとほとんど変わりません。
Q. GT7のダッジでいちばん速いのはどれですか?
A. 市販車8台のなかでPPがいちばん高いのはチャレンジャー SRT Demon '18の624.20で、出力も852PSで最高です。ただし車重が1,941kgあるため、1PSあたりの重さで見るとバイパー GTS '13の2.40kgが最も軽く、コーナーの多いコースではこちらが速い場面もあります。直線が長いコースではデーモン、曲がる場所が多いコースではバイパーという選び方になります。
Q. ダッジのマッスルカー3台と、現代の2台を同じレースに出せますか?
A. 出力差が大きいため、そのままでは勝負になりません。1968〜70年の3台がPP442〜489、2002年以降の5台がPP558〜624で、あいだの489から558には1台も入っていません。GT7のダッジは2つの帯にはっきり分かれているので、レースを組むときは古い3台どうし、新しい5台どうしで走らせると近い勝負になります。
Q. スーパービーの出力が他のサイトと違うのはなぜですか?
A. 計測した時期が違うためです。GT7はアップデートで車の性能値やPPの計算方法が調整されることがあり、そのたびに数値が動きます。この記事の出力と車重はGT7公式の収録車種一覧(2026年8月時点)から採っていますが、攻略データベースや以前の記事には過去のアップデート時点の値が残っていることがあります。ゲーム内の表示を最終的な基準にしてください。
8台は、気筒数と年代で読める
- 市販車は8台。レース仕様3台とVision Gran Turismoの4台を足すと、GT7公式の15台になる
- 8台すべてがFR。4WDもミッドシップも前輪駆動も1台もない
- V型10気筒が3台、V型8気筒が5台。6気筒以下もハイブリッドも入っていない
- 自然吸気が6台、スーパーチャージャーが2台。ターボは1台もない
- HEMIの意味は1968年と2018年で違う。古い2台は本当に半球形、新しい2台は名前だけ
- バイパーのV10は8.0から8.4リッターへ増え続けた。世の流れと逆に、最後まで自然吸気のまま
- PPは442から624まで。489から558のあいだが空いており、8台は2つの帯に分かれる
ダッジというと「大排気量」と「マッスルカー」という言葉が先に来ます。
GT7の8台を並べると、その言葉はほぼ全部に当たっています。6気筒以下もなく、前輪駆動もなく、1.5トンを切る車もない。ここまで例外のないブランドは、GT7のなかでも多くありません。
ただし中身は50年で入れ替わりました。半球形の燃焼室で7.0リッターを回していた1968年と、過給機で6.2リッターから852PSを絞り出す2018年。同じHEMIという名前のまま、作り方だけが変わっています。
気になる1台が見つかったら、その車の記事も読んでみてください。
どんな事情で生まれた車なのかを知ってから走ると、同じ1周がまるで違って感じられます。






