
グランツーリスモ7に収録されているシボレーは10台。
その内訳が、このブランドの性格をそのまま表しています。コルベットが7台、カマロが3台。ほかにありません。
しかもコルベットは1963年のC2から2020年のC8まで、世代を追って並んでいます。
60年近い時間を、同じ名前の車で通して走れる。これができるブランドはそう多くありません。
※収録内容はアップデートで変わることがあります。最新は公式サイトでご確認ください。
シボレー10台は2つの系譜しかない
| 系譜 | 台数 | 性格 |
|---|---|---|
| ①コルベット | 7台 | アメリカが60年以上続けているスポーツカー |
| ②カマロ | 3台 | マスタングを追いかけて生まれたポニーカー |
コルベット|60年を7台でたどる
コルベットは1953年に生まれ、いまも作られ続けています。
GT7に収録されているのはC2・C3・C4・C6・C7(2台)・C8の7台。世代の記号で並べると、変化の道すじが見えてきます。
1960年代|形で勝負した時代
🇺🇸 C2シボレー・コルベット(C2)'63スプリットウィンドウの1年だけの姿。最も美しいと言われる世代。 🇺🇸 C3シボレー・コルベット(C3)'69異例の15年ロングセラー。コークボトルラインの象徴。C2は、リアウィンドウが中央で分かれた「スプリットウィンドウ」で知られています。
後方が見づらいという理由でわずか1年で廃止されたため、この姿のC2は特別な存在になりました。
続くC3は15年も作られ続けました。
途中で排ガス規制が厳しくなり、出力は落ちていきます。それでもあの独特の曲面を持つ車体は、時代を越えて愛されました。
1980年代〜|数字で殴り返した時代
🇺🇸 C4 ZR-1コルベット ZR-1(C4)アメリカが生んだキング・オブ・ザ・ヒル。 🇺🇸 C6 ZR1コルベット ZR1(C6)『ブルーデビル』が生んだスーパーチャージャーの怪物。形で語られた時代のあと、コルベットは数字で勝負する車に変わっていきます。
その象徴がZR-1/ZR1という称号です。
2010年代〜|そして前から後ろへ
🇺🇸 C7シボレー・コルベット(C7型)約40年ぶりに復活した『スティングレイ』の名。 🇺🇸 C7 ZR1コルベット ZR1(C7)FRコルベット最後にして最強。 🇺🇸 C8シボレー・コルベット(C8型)67年間フロントエンジンだった車が、ついにミッドシップへ。この3台が、コルベットの歴史で最も大きな転換点にあたります。
1953年から数えて67年間、コルベットはエンジンを前に積んできました。
それが2020年のC8で、運転席の後ろへ移ります。
つまりC7 ZR1は「フロントエンジンのコルベット」の最後の1台ということになります。
GT7ではC7 ZR1とC8を続けて走らせられます。
同じ名前で、エンジンの位置だけが違う2台。コーナーでの向きの変わり方がまるで別物だと分かるはずです。
この比較ができるのは、7世代が揃っているからこそです。
なぜ60年も続いたのか
スポーツカーは、売れなくなれば消えます。
日本車でも、名前が途切れた車はいくつもあります。それでもコルベットが続いたのは、手が届く価格を守り続けたことが大きいと言われます。
ヨーロッパの高級スポーツカーが値段を上げていった一方で、コルベットは「アメリカ人が買えるスポーツカー」という立ち位置を手放しませんでした。
大きなV8を積み、必要以上に凝った機構を避ける。その割り切りが価格を抑え、買う人を絶やさずに済んだわけです。
カマロ|追いかける側から始まった
カマロは後発の車です。
1964年に登場したフォード・マスタングが売れに売れ、その市場を取り返すためにシボレーが送り出しました。
GT7には1969年のZ28と、2016年以降の6代目が2台収録されています。
約半世紀を挟んだ2つの時代を、走り比べられる構成です。
ちなみにこの手の車をポニーカーと呼びます。
語源は先行したマスタング(英語で野生馬の意味)で、後から出た同種の車もまとめてそう呼ばれるようになりました。ライバルの名前がジャンルの名前になってしまった、という珍しい例です。
Z28という記号
Z28はもともと、レースに出るための装備をまとめたオプションコードでした。
当時のトランザムというレースには排気量の上限があり、それに合わせた専用エンジンが積まれています。
速く走るための都合が、そのまま市販車の型番になったわけです。
この「レースの規則が市販車の中身を決める」という構造は、同じ時代のヨーロッパでも起きていました。
作り手の国が違っても、行き着く形が似てくるのは面白いところです。
【一覧表】GT7のシボレー10台
| 系譜 | 車種 | 世代・年式 |
|---|---|---|
| ①コルベット | コルベット | C2/1963年 |
| コルベット | C3/1969年 | |
| コルベット ZR-1 | C4/1989年 | |
| コルベット ZR1 | C6/2009年 | |
| コルベット | C7/2014年 | |
| コルベット ZR1 | C7/2019年 | |
| コルベット | C8/2020年(ミッドシップ) | |
| ②カマロ | カマロ Z28 | 初代/1969年 |
| カマロ SS | 6代目/2016年 | |
| カマロ ZL1 1LE | 6代目/2018年 |
※年式は当ブログの各記事で扱っている仕様に基づきます。
目的別・最初に乗るならこの3台
| 目的 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| まず1台選びたい | コルベット C7 | 現代の車として素直。アメ車らしい太いトルクも味わえる |
| 時代の違いを感じたい | コルベット C2/C3 | 止まらない、曲がらない。それでも乗りたくなる形をしている |
| とにかく速く走りたい | コルベット C8 | ミッドシップ。10台の中で最も現代的な動き方をする |
迷ったらC7から始めてください。
そこを基準にすると、古い世代の大らかさも、C8の鋭さも、違いとして分かるようになります。
アメ車は「曲げてから踏む」を守る
シボレーの10台はC8を除いてすべて後輪駆動でフロントエンジンです。
共通するコツがあります。
コツ1|アクセルを早く開けない
大きなエンジンで低回転から力が出るぶん、コーナーの途中で踏むとリアが流れます。
向きを変えきってから開ける。この順番を守るだけで、ずいぶん扱いやすくなります。
コツ2|古い世代ほどブレーキを早めに
C2やC3、初代カマロは現代の車とは止まる能力が違います。
いつもの感覚でブレーキを踏むと止まりきりません。ひとつ手前から踏み始めてください。
コツ3|C8だけは別の乗り方をする
ミッドシップのC8は、他の9台とはまったく違う動き方をします。
鼻先が軽く、素直に向きが変わります。フロントエンジンのつもりで乗ると曲がりすぎるほどです。
逆に、限界を越えたときの挙動は急なので、そこだけ気をつけてください。
駆動方式ごとの違いは、それぞれまとめ記事があります。
🎮 まとめGT7のFF(前輪駆動)車まとめ「曲がってから踏む」が効く収録27台。前輪駆動の乗り方。 🎮 まとめGT7の4WD車まとめ悪天候でも安定する4WDの収録車を一覧で。大排気量こそハンコンで乗ってほしい
シボレーの10台はトルクが太く、後輪が滑りやすい車です。
どこまで踏めるかを足で探る操作になるため、ハンドル型のコントローラー(ハンコン)の効果が大きく出ます。
Logicool G29は路面の反発が手に返ってくるので、リアが滑り出す手前が分かるようになります。
アメ車のように力が余っている車ほど、この情報量の差がタイムに出ます。
GT7のシボレーのよくある質問
Q. GT7にシボレーは何台収録されていますか?
A. 当ブログで解説している範囲では10台です。内訳はコルベット7台、カマロ3台。アップデートで追加されることがあるため、最新は公式サイトでご確認ください。
Q. コルベットのC2やC7という記号は何ですか?
A. 世代を表す記号です。Cはコルベット(Corvette)の頭文字で、C2なら2代目、C8なら8代目を意味します。GT7にはC2・C3・C4・C6・C7・C8が収録されています。
Q. C8だけ何が違うのですか?
A. エンジンの位置です。コルベットは初代から67年間フロントエンジンでしたが、2020年のC8で運転席の後ろに移りました。走らせると鼻先の軽さがはっきり分かります。
Q. ZR-1とZR1は違う車ですか?
A. どちらもコルベットの高性能版に与えられる称号で、意味は同じです。C4の世代は「ZR-1」、C6以降は「ZR1」と表記が変わっています。
Q. 初心者に向いているシボレーはどれですか?
A. C7型のコルベットです。現代の車として挙動が素直で、それでいてアメリカ車らしい太いトルクも味わえます。古い世代は止まる能力が現代の車と違うため、慣れてからのほうが安心です。
Q. カマロとマスタングはどういう関係ですか?
A. ライバルです。1964年に登場したマスタングが大きく売れたことを受けて、シボレーがカマロを送り出しました。カマロは追いかける側から始まった車です。
シボレーは「同じ車の変化」を見せてくれる
- コルベットが7台。C2からC8まで、60年近い変化を世代順にたどれる
- C7 ZR1がフロントエンジン最後の1台。次のC8で67年ぶりにミッドシップへ移った
- カマロが3台。マスタングを追いかけて生まれた後発の車
- Z28はレースに出るための装備コードが、そのまま車名になったもの
- 10台中9台がフロントエンジンの後輪駆動。曲げてから踏む順番を守ると気持ちよく走れる
シボレーの収録車が2種類しかないことを、寂しく思う必要はありません。
1台の車が60年でどう変わったかを、自分の手で確かめられる。この体験ができるブランドは、GT7の中でもそう多くないからです。
気になる1台が見つかったら、その車の記事も読んでみてください。
どんな時代に、どんな理由で生まれた車なのかを知ってから走ると、同じ1周がまるで違って感じられます。









