
グランツーリスモ7に収録されているマツダの市販車は12台。
この12台を並べると、ロータリーが4台、ロードスターが4台、SKYACTIV世代が4台と、きれいに3等分されます。
そして3つのかたまりに共通しているものがあります。どれも、当時ほかのメーカーが選ばなかった方式だということです。
ロータリーも、軽量な後輪駆動オープンも、圧縮着火のガソリンエンジンも、小型車のディーゼルも、同じ時期に各社がそろって採用したものではありません。
※このページで扱うのは市販車の12台です。787BやLM55 VGT、Gr.3・Gr.4のレース仕様、ロードスター ツーリングカーは含めていません。RX-VISION '15とRX500 '70は市販されなかったコンセプトカー、アテンザ Gr.3 ロードカーはゲーム内のレース仕様の派生のため、こちらも外しています。収録内容はアップデートで変わります。最新は公式サイトでご確認ください。
マツダ12台は、3つに等分される
| かたまり | 台数 | 性格 |
|---|---|---|
| ①ロータリー | 4台 | 三角のローターが回るエンジン。量産したのはマツダだけ |
| ②ロードスター | 4台 | 軽い後輪駆動のオープン。1989年から途切れずに続く |
| ③SKYACTIV世代 | 4台 | ディーゼル2台と、圧縮着火ガソリン2台 |
12台を項目ごとに数えると、割れ方の中身が見えてきます。
| 項目 | 内訳 |
|---|---|
| エンジン | ロータリーが4台、直列4気筒が8台。V型も直列6気筒も1台もない |
| 駆動方式 | ロータリーとロードスターの8台は、すべて後輪駆動 |
| 吸気 | ロータリー4台のうちターボは3台。RX-8だけが自然吸気 |
| 年式 | 1989年から2025年まで、36年ぶん |
| PP | 約335から約529まで。195ポイントの開き |
目を引くのは後輪駆動の8台です。
ロータリーの4台とロードスターの4台が、そのまま後輪駆動の8台と重なります。残るSKYACTIV世代の4台は前輪駆動と4WDで、ここで性格がはっきり分かれます。
※PP値・ゲーム内価格・入手条件はアップデートで変わります。またPPは参照する資料によって10〜20ポイントほど食い違うことがあり、このページの数値は執筆時点でひとつの資料にそろえたものです。実際の数値はゲーム内でご確認ください。
ロータリー4台|量産できたのはマツダだけ
ロータリーの4台は、RX-7が3台とRX-8が1台という内訳です。
RX-7の3台のうち2台は同じFD3S型で、1991年のɛ̃fini RX-7 タイプR(当ブログでは個別記事は未用意)と、2002年のスピリットR タイプAが並びます。
| 車 | 年式 | エンジン | PP | ゲーム内価格 | 個別記事 |
|---|---|---|---|---|---|
| RX-7 GT-X(FC) | 1990 | 13B型 2ローター ターボ | 約462 | 約62,900Cr | あり |
| ɛ̃fini RX-7 タイプR(FD) | 1991 | 13B-REW型 2ローター ターボ | 約484〜494 | 中古車ディーラー | 未用意 |
| RX-7 スピリットR タイプA(FD) | 2002 | 13B-REW型 2ローター ターボ | 約529 | 250,000Cr | あり |
| RX-8 スピリットR | 2012 | 13B-MSP型 2ローター 自然吸気 | 約495 | 32,500Cr | あり |
1,308ccという小ささが、この4台の共通点
4台とも排気量は654cc×2ローターの1,308ccです。年式が12年から22年離れていても、この数字は動きません。
1,308ccは一般的な軽自動車の2倍ほどで、数字だけ見ればとても小さい。それで205PSから280PSを出しています。
ロータリーはローターが1回転する間に3回燃焼する構造で、同じ排気量の往復動エンジンより多くの仕事をします。
そのぶん燃費と排出ガスでは不利になり、RX-8の生産終了とともに市販ロータリーは途切れました。
RX-8だけがターボを積んでいない
4台のうちターボが3台、自然吸気が1台。自然吸気はRX-8だけです。
RX-8の13B-MSP型(RENESIS)は排気ポートをローターの側面に移した設計で、自然吸気のまま回して使うことを狙っています。
走らせると、この差がそのまま出ます。FC・FDのターボ組は、回転が乗ってから一気に前に出る。
対してRX-8は下から上までなだらかで、踏んだぶんだけ進みます。ロータリーの練習にはRX-8のほうが向いています。ゲーム内価格も32,500Crと、FDの250,000Crより大幅に安く済みます。
ロードスター4台|36年つながっている系譜
ロードスターの4台は、初代NA型が1台、ND型が3台という内訳です。
ND型の3台は、素のS、モータースポーツ向けのNR-A、そして2025年のMAZDA SPIRIT RACING ROADSTER 12R(当ブログでは個別記事は未用意)です。
| 車 | 年式 | エンジン | PP | ゲーム内価格 | 個別記事 |
|---|---|---|---|---|---|
| ユーノス ロードスター(NA) | 1989 | B6-ZE型 1.6L 直4 自然吸気 | 約382 | 約29,600Cr | あり |
| ロードスター S(ND) | 2015 | SKYACTIV-G 1.5L 直4 自然吸気 | 約421 | 24,950Cr | あり |
| ロードスター NR-A(ND) | 2022 | SKYACTIV-G 1.5L 直4 自然吸気 | 約425 | 31,000Cr | あり |
| MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER 12R | 2025 | 2.0L 直4 自然吸気(専用チューン) | 約482 | 120,000Cr | 未用意 |
36年たっても、変えていないものがある
1989年のNA型と2025年の12Rのあいだには36年あります。それでも「小さい直列4気筒・自然吸気・後輪駆動・幌のオープン」という4点は、4台とも変わっていません。
ターボもなければ、四輪駆動もない。この4点を36年間そろえ続けている量産車は、ほかにほとんど例がありません。
変わったのは中身です。NA型のB6-ZE型は1.6Lで120.1PS。ND型のSKYACTIV-G 1.5は1,496ccで131PSと、排気量を100ccほど減らしながら出力は上がっています。
車重も、ND型のSは990kgとNA型より軽くなりました。
SとNR-Aの差は、エンジンではなく足まわり
ND型のSとNR-Aは、同じND5RC型で同じ1.5Lエンジンです。実車の出力も131PSと132PSでほぼ変わりません。
違うのは足まわりで、NR-Aにはビルシュタイン製の車高調整式ダンパー、強化LSD、大径ブレーキが入ります。ナンバー付きのレースに出ることを前提にした仕様です。
GT7でもPPの差はわずか4ポイントほどにとどまります。数字ではほとんど差がつかないのに、コーナーでの姿勢の変わり方が違うのがこの2台のおもしろいところです。
SKYACTIV世代4台|ディーゼル2台と圧縮着火2台
残る4台は、2014年以降のSKYACTIV世代です。ディーゼルが2台、SKYACTIV-Xが2台に分かれます。
| 車 | 年式 | エンジン | PP | ゲーム内価格 | 個別記事 |
|---|---|---|---|---|---|
| デミオ XD Touring | 2015 | SKYACTIV-D 1.5L ディーゼルターボ | 約335 | 19,500Cr | あり |
| アテンザ セダン XD Lパッケージ | 2015 | SKYACTIV-D 2.2L ディーゼルターボ | 約376 | 39,690Cr | 未用意 |
| CX-30 X スマートエディション | 2021 | SKYACTIV-X 2.0L | 約401 | 29,000Cr | 未用意 |
| MAZDA3 X Burgundy Selection | 2019 | SKYACTIV-X 2.0L | 約422 | 37,000Cr | あり |
SKYACTIV-Xは、ガソリンをディーゼルのように燃やす
SKYACTIV-Xの正式な呼び方はSPCCI(火花点火制御圧縮着火)です。
ガソリンエンジンは点火プラグの火花で燃やし、ディーゼルは圧縮した熱で自然に着火させます。SKYACTIV-Xは圧縮で着火させながら、その着火のきっかけを火花で制御するという組み合わせです。
ねらいは、ガソリンの回る良さとディーゼルの燃費を両立させることにあります。量産にこぎつけたメーカーはごく限られていて、ここでもマツダは少数派の側に立っています。
デミオのディーゼルは、圧縮比が低いほうが特徴
デミオXDが積むSKYACTIV-D 1.5の圧縮比は14.8です。一般的なディーゼルの17〜18に対してかなり低い数字で、これは意図的なものです。
圧縮比を下げると燃焼時の温度と圧力が下がり、排出ガスの処理が軽くなります。エンジン本体も軽く作れます。
GT7ではPP約335と12台でいちばん低い数字ですが、低回転から出るトルクは12台の中でも独特です。1,500rpm付近から25.5kgmが立ち上がるので、踏み方が他の11台とはまるで違います。
12台をPP順に並べ直す
| PP | 車 | かたまり | ゲーム内価格 |
|---|---|---|---|
| 約529 | RX-7 スピリットR タイプA(FD)'02 | ロータリー | 250,000Cr |
| 約495 | RX-8 スピリットR '12 | ロータリー | 32,500Cr |
| 約484〜494 | ɛ̃fini RX-7 タイプR(FD)'91 | ロータリー | 中古車ディーラー |
| 約482 | MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER 12R '25 | ロードスター | 120,000Cr |
| 約462 | RX-7 GT-X(FC)'90 | ロータリー | 約62,900Cr |
| 約425 | ロードスター NR-A(ND)'22 | ロードスター | 31,000Cr |
| 約422 | MAZDA3 X Burgundy Selection '19 | SKYACTIV | 37,000Cr |
| 約421 | ロードスター S(ND)'15 | ロードスター | 24,950Cr |
| 約401 | CX-30 X スマートエディション '21 | SKYACTIV | 29,000Cr |
| 約382 | ユーノス ロードスター(NA)'89 | ロードスター | 約29,600Cr |
| 約376 | アテンザ セダン XD Lパッケージ '15 | SKYACTIV | 39,690Cr |
| 約335 | デミオ XD Touring '15 | SKYACTIV | 19,500Cr |
この並びで目を引くのは、上位5台のうち4台がロータリーだということです。
ロータリーの4台は約462から約529のあいだにかたまっていて、12台の上半分をほぼ占めています。
逆に下位4台のうち3台はSKYACTIV世代です。ディーゼルの2台は約335と約376で、12台の底を支えています。
ロードスターの4台は12Rを除くと約382から約425に収まり、ちょうど真ん中の帯に並びます。
走らせ方は、3つのかたまりで変わります。
ロータリーのターボ組(FC・ɛ̃fini FD・FD)は、回転を落とさないこと。回転が下がると過給が抜けて、立ち上がりで置いていかれます。早めにシフトダウンして、高い回転を保ったまま立ち上がるのが基本です。
ロードスターの4台は逆で、丁寧に曲げることが速さになります。
出力が130PS前後しかないので、直線で取り返すことができません。コーナーで速度を落とさない走り方を覚えるのに向いています。
SKYACTIV世代の4台は、低い回転で走らせること。とくにディーゼルの2台は、上まで回しても伸びません。トルクが出ている1,500〜3,000rpm付近を使い続けるほうが速く走れます。
実車の相場を見ると、この12台をゲームで走らせられる意味がはっきりします。
RX-7 FD3SのスピリットRは数百万円規模の世界に入っており、程度のよい個体はさらに上を見ます。12Rは200台限定で価格は税込7,612,000円、すでに受注は締め切られています。GT7ならどちらも数万Crから数十万Crで、実時間にして数レースぶんです。
後輪駆動が8台。踏み方の練習にちょうどいい
マツダの12台は、ロータリーとロードスターの8台がすべて後輪駆動です。
後輪駆動はアクセルの踏み方がそのまま車の向きに出るので、足で踏む量を調整できるようになると走りが変わります。とくにロードスターは出力が控えめなぶん、操作と挙動の関係がつかみやすい車です。
<まず必須>これがあれば、すぐにGT7で走り出せる
GT7を遊ぶ土台です。
PS5本体・GT7ソフト・ディスクドライブがあれば走り出せます。
さらにハンコンを足せば、“自分でハンドルを握る”運転体験に。
<あるとより実車に近づく>足すほど没入感が一段ずつ上がる
ここから先は“より実車に近づく”ための投資。
コックピットで姿勢が決まり、シフトで操作感が増し、VRで視界ごと没入できます。
※機材価格・在庫は時期・モデルによって変わります。最新の金額は各販売店でご確認ください。
GT7のマツダ車のよくある質問
Q. GT7にマツダは何台収録されていますか?
A. 当ブログで数えている市販車は12台です。内訳はロータリーが4台、ロードスターが4台、SKYACTIV世代が4台。787BやLM55 VGT、Gr.3・Gr.4のレース仕様、ロードスター ツーリングカーは別枠のため含めていません。市販されなかったRX-VISION '15とRX500 '70、ゲーム内のアテンザ Gr.3 ロードカーも外しています。アップデートで追加されることがあるため、最新は公式サイトでご確認ください。
Q. GT7のマツダで、ロータリーエンジンの車はどれですか?
A. 4台あります。RX-7 GT-X(FC)'90、ɛ̃fini RX-7 タイプR(FD)'91、RX-7 スピリットR タイプA(FD)'02、RX-8 スピリットR '12です。4台とも654cc×2ローターの1,308ccで、このうちターボが3台、自然吸気はRX-8の1台だけです。ɛ̃fini RX-7 タイプRはアップデート1.68で追加され、中古車ディーラーで購入できます。
Q. GT7のマツダは、どれから乗ればよいですか?
A. ロードスター S(ND)'15をおすすめします。ブランドセントラルで24,950Crと12台の中でいちばん安く、中古車ディーラーの在庫を待たずにいつでも買えるためです。車重990kgと軽く、出力も131PSと控えめなので、後輪駆動の練習にも向いています。ロータリーを試したい場合は32,500CrのRX-8 スピリットRが次に買いやすい1台です。価格と入手条件はアップデートで変わります。
Q. GT7でPPがいちばん高いマツダはどれですか?
A. RX-7 スピリットR タイプA(FD)'02で、PPは約529です。12台でいちばん低いデミオ XD Touring '15の約335とは、195ポイントほど離れています。上位5台のうち4台をロータリーが占めており、12台の上半分はほぼロータリーとロードスター12Rで埋まります。PPの数値は参照する資料によって食い違うことがあり、アップデートでも変わります。
Q. マツダのロードスターは、なぜ4台とも自然吸気なのですか?
A. 1989年のNA型から2025年の12Rまで、ロードスターが「小さい自然吸気の直列4気筒・後輪駆動・幌のオープン」という組み合わせを変えていないためです。GT7の4台も、ユーノス ロードスター(NA)'89のB6-ZE型1.6Lから、ND型のSKYACTIV-G 1.5、12Rの2.0L専用チューンまで、すべて自然吸気です。ターボを積んだロードスターも四輪駆動のロードスターも、この4台には1台もありません。
Q. SKYACTIV-Xはふつうのガソリンエンジンと何が違うのですか?
A. 着火のさせ方が違います。正式にはSPCCI(火花点火制御圧縮着火)と呼び、ディーゼルのように圧縮した熱で着火させながら、その着火のきっかけを点火プラグの火花で制御します。ガソリンの回る良さとディーゼルの燃費を両立させるねらいがあります。GT7ではMAZDA3 X Burgundy Selection '19とCX-30 X スマートエディション '21の2台がこの方式です。
Q. GT7のマツダで、後輪駆動でないのはどれですか?
A. SKYACTIV世代の4台です。デミオ XD Touring '15、アテンザ セダン XD Lパッケージ '15、CX-30 X スマートエディション '21、MAZDA3 X Burgundy Selection '19がこれにあたり、このうちMAZDA3 X Burgundy Selectionは12台で唯一の4WDです。残る8台、ロータリーの4台とロードスターの4台はすべて後輪駆動です。
選ばなかった方式を、選び続けた12台
- 市販車は12台。ロータリー4台・ロードスター4台・SKYACTIV世代4台にきれいに割れる
- ロータリーの4台はすべて1,308cc。22年離れていても排気量が動かない
- ロータリーでターボがないのはRX-8だけ。練習にはこの1台が向く
- ロードスターは36年間、自然吸気・後輪駆動・幌を変えていない
- 後輪駆動は8台。ロータリーとロードスターがそのまま重なる
- PPは約335から約529まで195ポイントの開き。上位5台のうち4台がロータリー
- 最安はロードスター S '15の24,950Cr、最高はRX-7 スピリットRの250,000Cr
マツダは「ロータリーの会社」と呼ばれることがあります。
GT7の12台を見ると、その呼び方は3分の1までしか当たりません。残る8台はロードスターとSKYACTIV世代で、ロータリーは積んでいません。
それでも3つのかたまりには、同じ性格が通っています。三角のローターも、軽いオープンカーも、圧縮着火のガソリンエンジンも、当時ほかがやらなかった方向へ進んで、それを長く続けたという点で共通しています。
ロータリーは1967年から2012年まで45年、ロードスターは1989年からいまも続いています。
12台のうち、当ブログで個別記事を用意できているのは8台です。ɛ̃fini RX-7 タイプR、12R、アテンザ セダン、CX-30の4台はこれから書いていきます。
気になる1台が見つかったら、その車の記事も読んでみてください。どんな事情で生まれた車なのかを知ってから走ると、同じ1周がまるで違って感じられます。







