Plymouth Superbird '70の公式解説
1969年シーズン半ばから、チャージャー500デイトナがストックカーレースに登場。その空力的なメリットを最大限に活かして活躍を始めた。すると、同じクライスラー系列であるプリマスをレースカーに選択していたチームから、デイトナと同様の空力的処理を施したモデルを要求する声が高まっていった。そうした要求に応えてリリースされたのがスーパーバードである。
プリマスにはチャージャーの兄弟車というべきモデルが存在しなかったため、ベースには同じインターミディエイトシャシーのスーパーバードが選択された。おなじみの延長ノーズとリアウィングの存在のため、デイトナと非常によく似たルックスだが、ルーフ形状などディテールは微妙に異なっている。
1970年から、NASCARが規定するレースカーのホモロゲ取得生産台数が前年までの500台から倍の1,000台になったこと、さらには前年デイトナが華々しく活躍したこともあって、スーパーバードの中には、サーキットではなくストリートヘと走り出した台数も数多く存在した。
そんなスーパーバードではあったが、そのエンジンは375PSの440スーパーコマンドが標準で、425PSオーバーの426ヘミと390PSの440シックスバレルをオプション設定していた。つまりスーパーバードというよりも、その上位機種であるGTXに準じていたのである。
スーパーバードが生産されたのは、デイトナと同じくホモロゲ認定期間の1年のみである。