
Ferrari F12 berlinetta(フェラーリ F12ベルリネッタ)とは、2012年にフェラーリが発表した、599 GTBフィオラノの後継となるフロントエンジンV12フラッグシップです。自然吸気6.3L・V型12気筒で最高出力740PSを発揮し、当時のフェラーリ市販車としては最強クラスのパワーユニットを搭載。車名に冠された「berlinetta(ベルリネッタ)」は、1956年にエンツォ・フェラーリ自身が正式なモデル名として採用した、フェラーリにとって伝統ある呼称です。
この記事では、F12ベルリネッタの開発秘話・スペック・中古相場から、GT7での乗り方、そしてキミ・ライコネンが愛したエピソードや限定ワンオフモデルのカルチャーまで、まるごと解説します。
599の後継|フェラーリ最強のフロントエンジンV12誕生
F12ベルリネッタは、2012年2月29日に発表され、同年3月6日のジュネーブモーターショーで公開された、599 GTBフィオラノの後継モデルです。日本市場には同年7月5日に導入され、フェラーリ・ジャパンが新フラッグシップとして国内初公開しました。ボディサイズは599よりも一回り小さくまとめられながら、フロントエンジン・リアドライブというフェラーリの伝統的なGTレイアウトと、ロングノーズ・ショートデッキのファストバックプロポーションは踏襲しています。
基本骨格をなすスペースフレームとボディシェルは、カロッツェリア・スカリエッティ社との共同開発によるアルミニウム構造。12種類もの異なるアルミ合金の組み合わせにより、599比でボディ剛性を20%向上させながら、車両重量を70kg軽量化するという、フェラーリのアルミシャシー技術の集大成となるものでした。乾燥重量は1,525kg、全長4,618mm×全幅1,942mm×全高1,273mm、ホイールベース2,720mmという寸法にまとめられ、前後重量配分は46:54を実現しています。
搭載されるエンジンは、自然吸気のV型12気筒6.3L(6,262cc)・型式F140FC。最高出力740PS(544kW)/8,250rpm、最大トルク690Nm/6,000rpmを発揮し、これは先代599GTBフィオラノに搭載されたV12ユニットより120馬力も高い数値です。それでいてCO2排出量は30%低減、加速性能は30%向上という進化を遂げており、パワーと環境性能を同時に引き上げた点が高く評価されました。この自然吸気6.3L V12は、2013年International Engine of the YearアワードのBest Performance部門・4.0L超部門の2冠を受賞しています。
その結果、0-100km/h加速3.1秒、0-200km/h加速8.5秒、最高速度340km/h(211mph)という数値を実現しただけでなく、空気抵抗係数Cd値0.299、200km/h走行時のダウンフォース123kg(599GTB比+76%)という空力性能も獲得。パワーと空力の両輪で、フェラーリのフロントエンジンGTを新たな次元へ引き上げたモデルといえるでしょう。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 型式 | F152(Ferrari F12berlinetta) |
| 発表・日本導入 | 2012年2月29日発表・3月ジュネーブショー公開/日本導入2012年7月5日 |
| 生産期間 | 2012年〜2017年(後継=812スーパーファスト) |
| エンジン | F140FC型 6.3L 65度V型12気筒DOHC(自然吸気) |
| 排気量 | 6,262cc |
| 最高出力 | 740PS(544kW)/8,250rpm |
| 最大トルク | 690Nm/6,000rpm |
| トランスミッション | 7速デュアルクラッチ(DCT) |
| 車両重量 | 1,525kg(乾燥重量) |
| 車体寸法 | 全長4,618mm×全幅1,942mm×全高1,273mm |
| ホイールベース | 2,720mm |
| 前後重量配分 | 46:54 |
| 0-100km/h加速 | 3.1秒 |
| 最高速度 | 340km/h |
| 駆動方式 | FR(後輪駆動) |
出典・参考:Ferrari公式サイト/Wikipedia(Ferrari F12)/SBR Engineering(技術仕様)/Webモーターマガジン「スーパーカークロニクル完全版065」(日本語解説)。
当ブログには、フェラーリのフロントエンジンV12として「Ferrari 365 GTB4(デイトナ)」を扱った記事も別途あります。デイトナは1968年に登場した、フェラーリ最後のFR型12気筒フラッグシップという位置づけの一台。対する本記事の主役であるF12ベルリネッタは、それから約44年後の2012年に登場した現代のフロントエンジンV12フラッグシップです。同じ「フロントエンジンV12フェラーリ」という系譜でも、時代もテクノロジーも大きく異なる別の車として、それぞれの魅力を楽しんでいただければと思います。
「berlinetta」という名前|1956年から続く伝統呼称の復活
「berlinetta(ベルリネッタ)」は、イタリア語で「小型の屋根付きセダン」を意味する言葉です。語源をたどると、17世紀にブランデンブルク選帝侯フリードリヒ・ヴィルヘルムがイタリア・ピエモンテ州の職人に作らせた馬車「Berline」に由来するとされ、彼の出発地がベルリンだったことから「Berline」と呼ばれるようになり、そこに縮小辞をつけた「Berlinetta(小さなBerline)」という言葉が生まれました。
1930年代以降のイタリアでは、2シーターまたは2+2シーターの2ドアクーペで、公道でもレースでも走れるパワフルでスポーティな車を指して「ベルリネッタ」と呼ぶようになります。そして1956年、エンツォ・フェラーリ自身がこの通称を正式なモデル名として採用し、「250 GT Berlinetta」が誕生しました。以来「berlinetta」は、フェラーリのフロントエンジンGTモデルを象徴する、由緒ある呼称として使われ続けています。
F12は、599GTBフィオラノの後継でありながら、あえてこの伝統呼称「berlinetta」を車名に冠しました。単なる型式の後継ではなく、"フェラーリのフロントエンジンV12GT"という系譜そのものを受け継ぐ一台であることを、車名そのもので示していたといえるでしょう。
出典・参考:Life in the FAST LANE.「フェラーリ伝統の命名『ベルリネッタ』とは何なのか」/Ferrari公式マガジン「ベルリネッタの美」。
「Aero Bridge」とは|ボンネットで空気を操る革新ダクト
F12ベルリネッタの空力性能は、デザインと一体化した状態でCFD(数値流体力学)シミュレーションと250時間を超えるフェラーリ風洞実験によって作り込まれました。その象徴が「Aero Bridge(エアロブリッジ)」と呼ばれる新機構です。これは、ボンネット上に設けられた2本の谷状のダクトから取り込んだ空気を、ドア脇のチャンネルを通してリアホイールアーチ周辺の「ブロウン」スポイラーへと導く構造。ボンネットをダウンフォース生成に活用する手法として、当時としては革新的なアイデアでした。
あわせて搭載されたアクティブ・ブレーキクーリングダクトは、ブレーキが高温になったときだけダクトが開いて冷却風を取り込み、通常時は閉じて空気抵抗を抑える仕組み。パワーだけでなく、空気の流れを緻密にコントロールする技術の積み重ねが、200km/h走行時に599GTB比+76%という123kgのダウンフォースと、Cd値0.299という空力性能の両立を実現しています。
出典・参考:IEEE Spectrum「Top Tech Cars 2013:Ferrari F12 Berlinetta」/Ferrari公式サイト。
F1-Trac・SCM-E・E-Diff|電子デバイスが支える扱いやすさ
F12ベルリネッタの走行性能は、パワーユニットだけで成り立っているわけではありません。第3世代となるCCM3カーボンセラミックブレーキにABSを組み合わせ、SCM-E(磁気粘性流体式サスペンション)は新型ECUとツインソレノイド構造で減衰力をきめ細かく制御。さらにF1-TracトラクションコントロールとESPプレミアム(横滑り防止装置)、リアの多リンクサスペンションと一体化した電子制御LSD(E-Diff)を組み合わせることで、740PSという大出力を公道でも扱いやすいレベルにまとめ上げています。インテリアは先代のFFをベースに、フラウ社製レザー、アルミニウム、アルテックス、カーボンファイバーをあしらった内装で、599よりもラゲッジスペースが拡大されているのも特徴です。
これらの電子デバイスの効果は、フェラーリのプライベートサーキット「フィオラノ」のタイムにも表れています。F12ベルリネッタのフィオラノ・ラップタイムは1分23秒で、先代599GTBフィオラノより3.5秒も短縮。乾燥重量も599比で約50kg軽い1,520kg級(メーカー公表値との差は測定条件の違いによるもの)とされ、パワー・空力・電子制御・軽量化のすべてが噛み合った結果として、このタイムが生まれています。なお、当時のNAフェラーリの中でも特に高性能だった599GTOと比較しても、F12は約70馬力上回る出力を発揮していました。
出典・参考:Ferrari公式サイト(F1-Trac/SCM-E/E-Diff等の電子デバイス仕様)/webCG試乗記「フェラーリF12ベルリネッタ(FR/7AT)」/GENROQ「フェラーリ名鑑:26 599・F12ベルリネッタ」(フィオラノラップタイム・599GTO比較)。
※フィオラノラップタイム・0-100km/h加速等の数値はメーカー公表値・専門メディア計測値をもとにした参考値です。測定条件(路面・気温・個体差等)により変動します。
F12ベルリネッタは今いくら?現行フラッグシップとの価格差
F12ベルリネッタは2012年7月5日、フェラーリ・ジャパンにより新車価格3,590万円からで日本市場に導入されました。グレードやオプションによっては3,730万〜5,230万円に達するケースもあったとされています。
2026年時点の日本国内相場を見ると、中古車販売価格はおよそ2,200万〜3,712万円のレンジで取引されています。買取相場については情報源によって幅がありますが、平均で1,971万〜2,682万円程度とされ、走行距離が少なく状態の良い個体ほど高値がつく傾向です。フェラーリのフロントエンジンV12フラッグシップという希少なポジションもあり、発売から10年以上が経過した現在も高い資産価値を保っています。
- 新車価格(2012年日本導入時):3,590万円〜(グレード・装備により3,730万〜5,230万円まで幅)
- 中古車販売価格:約2,200万〜3,712万円のレンジ
- 買取相場:情報源により約1,971万〜2,682万円程度(走行距離・年式・状態で変動)
- 総評:発売から10年超が経過してもフラッグシップV12としての資産価値を維持
出典・参考:MOTA・車選びドットコム・221616.com(ガリバー)・カーセンサー・カババ等の中古車ポータル複数(2026年時点の価格情報)。
※相場は時期・状態・走行距離・個体のヒストリーで大きく変わります。あくまで参考としてご覧いただき、最新の価格・在庫は各中古車ポータル・正規ディーラーで必ずご確認ください。
「GT7で惚れて、いつか本物のF12ベルリネッタに」。その前に、いま乗っている愛車の“本当の価値”を知っておきませんか。フェラーリに限らず、手放す前の一括査定は次の一台への近道です。
※査定額・中古相場は車種・年式・走行距離・時期によって変動します。実際の金額は査定でご確認ください。
グランツーリスモ7のF12ベルリネッタ|スペックと入手方法
グランツーリスモ7には、「Ferrari F12berlinetta '12」という正式表記で収録されています。エンジン型式表記は「F140FC-F12」で、実車のエンジン型式をそのまま反映した名称です。
- PP値:643.07(パワー730HP・重量3,362lbs=約1,525kg)
- 駆動方式:FR(後輪駆動)
- ゲーム内価格:約373,000Cr
- 入手方法:メニューブック#38の報酬(ショップでの購入不可)
ショップで購入できる車ではなく、キャリアモードを進めて手に入れる「報酬車」という位置づけが特徴です。実車同様、前後重量配分46:54というバランスの良さが再現されており、740PS級のパワーを受け止めながらも過度にじゃじゃ馬にならない、フェラーリらしい"扱いやすいフラッグシップ"という乗り味をゲーム内でも楽しめます。
出典・参考:kudosprime.com(GT7内データベース・PP値643.07、ゲーム内価格約373,000Cr、入手方法)。
※クレジット価格・PP値・入手条件はゲームのアップデートで変動します。最新はゲーム内でご確認ください。
ハンコンで乗るともっと気持ちいい|機材ガイド
GT7でF12ベルリネッタをさらに楽しむなら、ハンドルコントローラー(ハンコン)がおすすめです。自分でハンドルを握る感覚は、コントローラーとは別物。740PSのV12を操る楽しさが、グッと現実に近づきます。ここでは、GT7を"実車感覚"で楽しむための機材を「まず必須」と「あるとより楽しい」に分けて紹介します。
<まず必須>これがあれば、すぐにGT7で走り出せる
GT7を遊ぶ土台です。
PS5本体・GT7ソフト・ディスクドライブがあれば走り出せます。
さらにハンコンを足せば、"自分でハンドルを握る"運転体験に。
<あるとより実車に近づく>足すほど没入感が一段ずつ上がる
ここから先は"より実車に近づく"ための投資。
コックピットで姿勢が決まり、シフトで操作感が増し、VRで視界ごと没入できます。
※機材価格・在庫は時期・モデルによって変わります。最新の金額は各販売店でご確認ください。
📶 オンライン対戦も楽しむなら|回線も"快適"に
GT7の醍醐味のひとつが、世界中のプレイヤーと走れるオンライン対戦です。
でも回線が遅い・不安定だと、ラグで思うように勝負できません。
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※特典・料金は時期により変わります。最新は各公式サイトでご確認ください。
実車を維持する vs ゲームで乗る|コスパ比較
① 実車F12ベルリネッタを所有・維持する費用
F12ベルリネッタは2012〜2017年生産のフェラーリ・フラッグシップで、10年以上が経過した現在も高い資産価値を保つ一台です。
維持費は一般的な高級スポーツカーよりさらに高めになりがちです(正規ディーラーでの点検前提、大型タイヤ・消耗品の高額化、任意保険の等級・車両保険料など)。
年間の目安はこのくらいです。
| 項目 | 年間の目安 |
|---|---|
| 自動車税(6.3L級) | 約111,000円 |
| 任意保険(高額車両保険込み) | 約20〜40万円 |
| 車検・点検(正規ディーラー前提) | 約30〜60万円 |
| 整備・消耗品(タイヤ・ブレーキ等) | 約30〜80万円 |
| 駐車場・保管(防犯・屋内保管想定) | 約15〜60万円 |
| 燃料 | 約20〜35万円 |
| 年間合計(目安) | 約126〜286万円 |
さらに、購入費が2,200万〜3,700万円超(前章の中古相場)かかります。
② GT7で"実車感覚"を味わう機材コスト
一方、GT7でF12ベルリネッタを「実車感覚」で走らせる機材は買い切り(初期費用のみ)。
一度そろえれば、あとは電気代くらいです。
| 機材 | 価格の目安 |
|---|---|
| PS5本体 | 約6.6〜8万円 |
| グランツーリスモ7(ソフト) | 約6,000〜9,000円 |
| ハンドルコントローラー(エントリー) | 約2.5〜4万円 |
| レーシングコックピット(任意) | 約2〜5万円 |
| PS VR2(任意・没入感アップ) | 約7.5万円 |
| 一式(目安) | 初期 約10〜25万円+以降ほぼ0 |
③ コスパ比較の結論
- 実車:初期 2,200〜3,700万円超 + 毎年 126〜286万円
- ゲーム:初期 10〜25万円 + 以降ほぼ0
ゲーム機材一式は実車のたった1年分の維持費以下でそろい、しかも事故・盗難・天候の心配なし。ハンコン+VRを使えば、740PSを受け止める前後46:54のバランスまで、かなり実車に近い感覚で走れます。
「いつか本物のF12ベルリネッタを」と思っている人も、それまでの間はGT7で憧れの一台に乗り続けられます。
まずはハンコンから始めるのが、一番コスパよく"実車感覚"に近づく方法です。
さらに没入感を求めるならVRも。
実車のF12ベルリネッタに触れる|正規ディーラー・レンタル
「フェラーリのフラッグシップなんて、遠い世界の話」と思うかもしれませんが、実は出会えるチャンスはいくつかあります。フェラーリ・ジャパンの正規ネットワークや専門レンタルサービスを通じて、実車に触れる方法を紹介します。
🏛 「フェラーリ・アプルーブド」認定中古車プログラム
フェラーリには「フェラーリ・アプルーブド」という公式認定中古車プログラムがあり、新車登録から14年以内のフェラーリを対象に、フェラーリ専属テクニシャンによる201項目の技術検査をクリアした車両だけが認定されます。ヒストリー・整備記録の確認、24ヶ月以上の無償保証、全国対応の距離無制限ロードサービスが付帯するため、中古でフェラーリを検討する際の安心材料の一つです。日本国内では、コーンズ(東京・名古屋・大阪ショールーム)、ヤナセ・フィオラノ・モトーリ(新宿)、ロッソ・スクーデリア(東京)、ニコル・コンペティツィオーネ(横浜)といった正規ディーラーが認定中古車を取り扱っています。F12ベルリネッタは生産終了から年数が経過したモデルではありますが、フラッグシップという性質上、こうした正規ディーラーの認定中古車として流通している個体を見つけやすい傾向があります。
🔑 レンタル・スーパーカー体験
国内外には、フェラーリを含む高級スポーツカーのレンタルサービスがあります。取り扱い車種や在庫状況はサービスにより変動するため、F12ベルリネッタを実際に運転してみたい場合は、事前に各サービスへ在庫状況を確認することをおすすめします。サーキット走行会形式でフェラーリに試乗できるイベントが開催されることもあります。購入を検討していなくても、正規ディーラーのショールームを訪れて実車を間近で見るだけでも、F12ベルリネッタの存在感を体感できるはずです。
出典・参考:Ferrari公式「フェラーリ・アプルーブド」認定プログラム/各正規ディーラー公式サイト(コーンズ・ヤナセ・ロッソスクーデリア・ニコルコンペティツィオーネ)。※取り扱い在庫・条件は時期により変動します。最新情報は各正規ディーラーの公式サイトでご確認ください。
F12ベルリネッタを見て楽しむ|著名人・限定モデル・グッズ
🏎 著名人所有|キミ・ライコネンとフィオラノの逸話
F12ベルリネッタを語るうえで欠かせないのが、F1ドライバーキミ・ライコネンとのエピソードです。2007年にフェラーリでF1ワールドチャンピオンを獲得した実績を持つライコネンは、2014年にフェラーリのプライベートサーキット「フィオラノ」で、自動車メディアの記者を助手席に乗せてF12ベルリネッタを走らせる企画に登場。左手一本でオポジットロック(カウンターステアー)を当てながら華麗にドリフトし、コーナーの合間にシフトアップまでこなす豪快な走りを披露し、複数の自動車メディアで大きな話題になりました。ライコネン自身も個人所有していたとされ、背もたれに自身のゼッケン「7」が施されたパーソナライズ仕様が、後年売却されたと報じられています。F1ドライバーが認めた走行性能という点も、F12ベルリネッタの実力を裏付けるエピソードといえるでしょう。
出典・参考:evo「Kimi Raikkonen makes noise in a Ferrari F12」/planetf1.com(ライコネン所有車の売却報道)。
🌟 限定ワンオフモデル|F12tdf・F12 TRS・SP3JC
F12ベルリネッタをベースに、フェラーリはいくつかの特別モデルを送り出しています。2015年発表の「F12tdf」(799台限定)は走行性能特化版で、同じ6.3L V12ながら出力を780PS(8,500rpm)・トルク705Nm(6,750rpm)まで引き上げ、0-100km/h加速2.9秒・0-200km/h加速7.9秒という数値を実現。リアステアリング機構も新たに採用し、フィオラノでは通常のF12ベルリネッタより2秒速い1分21秒を記録したとされます。名称の「tdf」は、かつてフェラーリのGTカーがクラス優勝を重ねた自動車レース「ツール・ド・フランス・オートモビル」へのオマージュです。
さらに2014年6月、シチリア島で開催されたフェラーリ・カヴァルカーデにて、フェラーリのスペシャルプロジェクトによるワンオフモデル「F12 TRS」(3台限定)が公開されました。フェラーリのデザイン部門「チェントロ・スティーレ」を率いるフラビオ・マンツォーニが手がけ、1957年の名車「250テスタロッサ」へのオマージュとしてデザインされた、屋根のないバルケッタ(2シーターオープン)ボディが特徴。1台目の販売価格は約420万ドルと報じられました。性能はベースとなるF12ベルリネッタと同等で、0-100km/h加速3.1秒・0-200km/h加速8.5秒を発揮します。F12tdfをベースにしたオープンモデル「SP3JC」(2台限定)も存在し、いずれも一般には流通しない特別な存在です。フェラーリの量産フラッグシップであるF12というプラットフォームが、これほど多彩な特別モデル群の土台として選ばれたこと自体が、この車の完成度の高さを物語っています。
出典・参考:Wikipedia(Ferrari F12tdf/F12 TRS/SP3JC)/supercars.net「2014 Ferrari F12 TRS」/carbodydesign.com。※これらは市販モデルではなく、限定生産・ワンオフの特別車です。
🎁 手元に置いて楽しむ|モデルカー
手元でF12ベルリネッタを楽しむなら、モデルカーが充実しています。プラモデルの定番はフジミ模型の1/24「リアルスポーツカーシリーズ No.54 フェラーリ F12 ベルリネッタ」。エンジンも再現され、ドアの開閉が選択できるほか、エッチングパーツも付属する本格仕様です。ミニカーではBburagoの1/24スケール完成品ダイキャストモデル(レッド)が手に取りやすい価格帯で流通しています。
📚 専門書籍
F12ベルリネッタについてもっと深掘りしたいなら、日本語ではGENROQ「フェラーリ名鑑:26 フロントエンジンV12フェラーリ時代を定着させた『599』『F12ベルリネッタ』」や、Webモーターマガジン「スーパーカークロニクル/077 F12ベルリネッタは新たなフラッグシップ フェラーリとして歴代で最強の性能を誇った」といった特集記事でスペック解説・開発背景が確認できます。フェラーリのフラッグシップ系譜をまとめて振り返りたい場合は、GENROQ誌のバックナンバーや、フェラーリの歴史を扱うムック本もあわせてチェックしてみてください。
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Ferrari F12ベルリネッタのよくある質問
Q. Ferrari F12ベルリネッタとは、どんな車ですか?
A. 2012年にフェラーリが発表した、599 GTBフィオラノの後継となるフロントエンジンV12フラッグシップです。自然吸気6.3L・V型12気筒で最高出力740PSを発揮し、当時のフェラーリ市販車として最強クラスのパワーユニットを搭載しています。
Q. F12ベルリネッタのスペック(馬力・排気量)は?
A. F140FC型6.3L(6,262cc)自然吸気V型12気筒DOHCで、最高出力740PS(544kW)/8,250rpm、最大トルク690Nm/6,000rpmを発揮します。0-100km/h加速3.1秒、最高速度340km/hです。
Q. 「berlinetta」とはどういう意味ですか?
A. イタリア語で「小型の屋根付きセダン」を意味する言葉です。1956年にエンツォ・フェラーリが正式なモデル名として採用して以来、フェラーリのフロントエンジンGTモデルを象徴する伝統的な呼称になっています。
Q. 「Aero Bridge」とは何ですか?
A. F12ベルリネッタが採用した空力ダクト構造です。ボンネット上の2本のダクトから取り込んだ空気を、ドア脇のチャンネルを通してリアホイールアーチ周辺のスポイラーへ導き、ダウンフォースを高めます。ボンネットをダウンフォース生成に活用する当時としては革新的な手法でした。
Q. F12ベルリネッタの中古相場はいくらですか?
A. 2026年時点で、日本国内の中古車販売価格はおよそ2,200万〜3,712万円のレンジです。買取相場は情報源により約1,971万〜2,682万円程度とされます。走行距離・年式・状態で大きく変わるため、最新は各中古車ポータルでご確認ください。
Q. グランツーリスモ7でF12ベルリネッタに乗れますか?
A. 乗れます。「Ferrari F12berlinetta '12」として収録されており、メニューブック#38の報酬として入手できます(ショップでの購入は不可。収録内容・入手条件はアップデートで変動します)。
F12ベルリネッタは「フェラーリV12の伝統」を受け継ぐ現代フラッグシップ
Ferrari F12ベルリネッタは、599 GTBフィオラノの後継として、フロントエンジンV12というフェラーリ最古の伝統を現代に受け継いだフラッグシップです。740PSの自然吸気V12エンジン、スカリエッティ社製アルミシャシー、そして「Aero Bridge」という空力技術の革新。どこを切り取っても、フェラーリが持てる技術を注ぎ込んだ一台であることが伝わってきます。そして車名に冠された「berlinetta」という呼称は、1956年にエンツォ・フェラーリが定めた伝統そのものでした。
実車は新車価格3,590万円超・中古でも2,000万円台からという高額車ですが、グランツーリスモ7なら「Ferrari F12berlinetta '12」としてメニューブック#38の報酬から手に入り、維持費を気にせず"フェラーリV12の伝統"のステアリングを握れます。正規ディーラーで展示車を眺める、専門レンタルで実車に触れる、あるいはキミ・ライコネンのフィオラノ映像を見返してみるなど、楽しみ方はいろいろあります。
ゲームで惚れて、いつか本物に。その入り口として、F12ベルリネッタは"フェラーリV12の伝統"にふさわしい一台です。もし「実車を」と思ったら、まずはいま乗っている愛車の価値を調べることから始めてみてください。
フェラーリの名車たちもチェック
🎮 あわせて読みたい【GT7の楽しみ方】走る・見る・撮るGT7は走るだけじゃない。「見る・撮る」も含めた楽しみ方をシニア視点で完全ガイド。 🐎 あわせて読みたいGT7のフェラーリ全17台まとめレースの技術を市販車に落とし込み続けた歴史を、V12・V8・V6の役割で読み解く。













