
アストンマーティン One-77とは、アストンマーティンが2009年に発表し、世界で77台だけ作った旗艦モデルです。7.3リッターのV12を過給器なしで積み、カーボンファイバーのモノコックに手叩きのアルミボディをかぶせています。
結論から言うと、この車は「速さの記録」よりも台数と同じ数字を車名にしてしまった潔さで記憶される1台です。
名前の「77」は生産台数そのもの。あとから台数を増やせないところまで最初に決めてしまった、珍しい売り方の車でもあります。
グランツーリスモ7には「アストンマーティン One-77 '11」として収録されています。この記事では、開発の経緯とスペック、資料によって数字が割れる理由、いまの取引価格、そしてGT7での走らせ方までまとめました。
One-77|台数を車名にした、ゼロから起こした旗艦
誕生の物語|2008年のショーカーから、1年で完売するまで
One-77は、アストンマーティンが2008年のパリ・モーターショーで覆いをかけたまま展示したところから始まります。車体の一部だけを見せる展示で、全体像は伏せられていました。
翌2009年のジュネーブ・モーターショーで全体が公開され、同年のコンコルソ・デレガンツァ ヴィラ・デステでデザイン賞を受賞します。生産が始まったのは2009年で、顧客への引き渡しは2011年の初めから。グランツーリスモ・ドットコムの車種紹介によれば、引き渡し開始からおよそ1年で規定の77台を売り切っています。
デザインを担当したのは、当時アストンマーティンのデザイン責任者だったマレック・ライヒマンです。のちにヴァルキリーの外観も手がけることになる人物で、この2台はブランドの旗艦として12年ぶんの距離をつないでいます。
スペック|数字で見るOne-77
| 正式名称 | アストンマーティン One-77 |
|---|---|
| エンジン | 7.3リッター V12 自然吸気(コスワースと共同開発・型式AM77) |
| 排気量 | 7,312cc |
| バルブ | 48バルブDOHC・可変バルブタイミング |
| 最高出力 | 750bhp(約760PS)/7,500rpm ※資料により幅あり |
| 最大トルク | 750Nm(約76.5kgfm)/5,500rpm |
| トランスミッション | 6速オートメーテッドマニュアル(グラツィアーノ製) |
| 駆動方式 | FR(フロントミッドシップ・後輪駆動) |
| シャシー | カーボンファイバー・モノコック(マルチマチック製) |
| ボディ | 手叩き成形のアルミパネル |
| サスペンション | 車高調整式プッシュロッド |
| ブレーキ | カーボンセラミック |
| タイヤ | ピレリ P Zero Corsa(前255/35ZR20・後335/30ZR20) |
| 車両重量 | 1,630kg(当初の目標値は1,500kg) |
| 0-100km/h | 約3.5〜3.7秒 ※出典により幅あり |
| 最高速度 | 354.067km/h(2009年12月の計測値) |
| 全長×全幅×全高 | 4,601×1,999×1,222mm ※全幅はミラー込み2,204mmとする資料もあり |
| ホイールベース | 2,791mm |
| 生産期間 | 2009年〜2012年 |
| 生産台数 | 77台 |
| 新車価格 | 115万ポンド ※105万ポンド/120万ポンドとする資料もあり。日本での価格は1億2,200万円と紹介されています |
| 組立地 | 英国ウォリックシャー州ゲイドン |
※出力はbhp表示の公表値をPSへ換算して併記しています。車両重量・0-100km/h・価格は出典によって差があるため、確認できた範囲を幅で記載しました。
7.3リッターV12|既存エンジンの「積み替え」ではない
One-77のV12は、当時のDB9やDBSが積んでいた5.9リッターV12を土台にしながら、コスワースと組んで大幅に手を入れたものです。排気量は7,312ccまで広げられ、社内ではAM77と呼ばれています。
- 排気量7.3リッター。市販V12としても大きい部類で、下からトルクが出ます
- 可変バルブタイミング付きのDOHC 48バルブ。回転域の広さを稼ぐための構成です
- 過給器なし。ターボやスーパーチャージャーを使わずに750bhpへ届かせています
- ドライサンプ潤滑。オイルパンを浅くでき、エンジンを低く積めます
アストンマーティンは、初号車を引き渡した時点でこのエンジンを「市販車用の自然吸気としては世界最強」と説明していました。いまは同じ主張ができる状況ではありませんが、過給に頼らず7.3リッターで正面から出力を取りに行ったという設計の性格は変わりません。
カーボンとアルミ|2つの素材の分担
One-77の構造は、素材の役割がはっきり分かれています。
- 骨格=カーボンファイバーのモノコック。カナダのマルチマチックが担当しました。剛性と衝突安全を受け持つ部分です
- 外皮=アルミのパネル。職人が叩いて成形したものを1台ずつ合わせています。曲面のつながり方を決める部分です
マルチマチックは、のちにヴァルキリーのモノコックも手がける会社です。1台の中でレース由来の技術と、昔ながらの板金の技術が同居しているのがOne-77の面白いところで、カーボンで骨を組んでからアルミの皮を人の手で合わせるという順番になります。
ドアと内装|1台ずつ仕様を決めて作る
One-77のドアは、前を軸にして上へ振り上げながら外へ開く形式です。真上へ跳ね上げるガルウィングとも、前へ突き出すシザーズとも違い、狭い駐車場でも開けやすい角度に収まります。低い車高に対して乗り降りの現実解を用意した、という性格の設計です。
内装は、1台ずつ仕様を決めて作られました。革の色と縫い目、露出させるカーボンの範囲、金属部品の仕上げまで顧客と詰める方式で、77台のうちに同じ組み合わせは基本的に存在しません。センターコンソールには、その車が77台のうちの何番目かを示すプレートが収められています。
One-77 Q-Series|77台のなかの7台
77台のうち7台だけ、さらに特別な仕立てを受けた車があります。アストンマーティンの特注部門「Q by Aston Martin」が手がけたOne-77 Q-Seriesです。2012年3月のジュネーブ・モーターショーで公開されました。
- 台数は7台。One-77全体の1割にも届きません
- 内外装の組み合わせは4種類が用意されました。メタリックグレーの外装に赤い内装を合わせ、カーボンの露出を増やした仕様などがあります
- 機械の中身は標準のOne-77と同じ。7.3リッターV12と駆動系に変更はありません
Q by Aston Martinは、車の内外装にとどまらず、顧客の自転車の色を車に合わせたり、住宅やヨットの内装の色と素材を提案したりする部門です。One-77 Q-Seriesは、その考え方を車そのものに全部かけた例にあたります。
エンジンを後ろへ下げる|FRなのに重心が真ん中に寄る
One-77の駆動方式はFR、つまりエンジンが前で駆動輪が後ろです。ただしエンジンは前車軸よりも後ろ寄りに置かれています。この置き方は「フロントミッドシップ」と呼ばれます。
狙いは重量配分です。7.3リッターのV12は重いので、そのまま前端に載せると前が重くなりすぎます。エンジンを室内側へ引き、ドライサンプで高さも下げることで、前後の重さの偏りと重心の高さを同時に抑えています。
この配置はGT7でもそのまま挙動に出ます。1,630kgという重さのわりに、向きを変え始めてからの動きが素直なのは、この置き方の効果です。
354km/hという数字の出どころ
One-77の最高速度としてよく挙がるのが354.067km/hという細かい数字です。切りのいい数字でないのは、実際に走らせて計測した記録だからです。計測は2009年12月に行われました。
マイル表示に直すと220.007mphになります。英国のメーカーにとって220mphは分かりやすい区切りで、この計測はその大台を実測で超えたことを示すために行われた性格のものです。0.007mphというぎりぎりの超え方が、かえって実測であることを物語っています。
一方で0-100km/hの加速は資料によって3.5秒とも3.7秒とも書かれます。最高速のように1回の計測記録が残っている数字と違い、加速タイムは路面・気温・タイヤの状態で簡単に0.2秒ほど動くためです。幅のある数字は幅のまま受け取るほうが実態に近くなります。
7.3リッターV12の音
One-77を語るときに欠かせないのが音です。過給器がないので、排気の音がこもらずそのまま外へ出ます。ターボは排気の勢いでタービンを回すため、その分だけ音の角が取れます。自然吸気はその工程がありません。
気筒数も効きます。V12は1回転あたりの爆発回数が多いため、音の粒が細かくつながって聞こえます。同じ排気量でもV8とは音の質感が変わる理由がここにあります。
GT7はエンジン音の収録に力を入れているソフトなので、この差はゲーム内でもはっきり出ます。ヘッドホンかヘッドセットで走らせると、回転が上がっていく過程の音の変化がよく分かります。One-77はその変化が大きい車なので、音を頼りにシフトのタイミングを取る練習にも向いています。
同時代の顔ぶれのなかでの位置
One-77が売られていた2011年から2012年ごろは、超高性能車が一気に出そろった時期でした。そのなかでOne-77の立ち位置は、他とはっきり違います。
| 車 | エンジンと過給 | 搭載位置と駆動 |
|---|---|---|
| アストンマーティン One-77 | 7.3L V12・自然吸気 | フロントミッドシップ/FR |
| ブガッティ ヴェイロン | 8.0L W16・4基のターボ | ミッドシップ/4WD |
| ランボルギーニ アヴェンタドール | 6.5L V12・自然吸気 | ミッドシップ/4WD |
| パガーニ ウアイラ | 6.0L V12・ツインターボ | ミッドシップ/FR相当の後輪駆動 |
表にすると分かりやすいのですが、エンジンを前に積んで後輪だけで駆動するのはこのなかでOne-77だけです。同じ価格帯の車が、駆動力を路面に伝えるために4WDやミッドシップを選ぶなか、One-77は伝統的なグランドツアラーの配置を守りました。
この選択は、数字の勝負では不利に働きます。停止からの加速では4WDにかないませんし、ミッドシップほど後輪に荷重も乗りません。それでもこの配置にしたのは、One-77が「記録を取りに行く車」ではなく「アストンマーティンの旗艦」として設計されたからです。
One-77が残したもの|ヴァルカン、そしてヴァルキリーへ
One-77は1台で終わった車ではありません。この車で試したやり方が、そのあとのアストンマーティンの旗艦に引き継がれています。
- 台数を先に決めて売り切るという売り方。2016年のヴァルカンは24台、2021年のヴァルキリーはクーペ・スパイダー・AMR Proを合わせて275台と、いずれも数を先に公表しています
- カーボンモノコックを外部と組んで作る体制。One-77とヴァルキリーは、どちらもカナダのマルチマチックがモノコックを担当しました
- 自然吸気のV12にこだわる方針。ヴァルカンもヴァルキリーも過給器を使っていません。他社が軒並みターボや電動化へ移るなかで、この形式を旗艦に残し続けている数少ないメーカーです
- デザイナーの連続性。One-77とヴァルキリーの外観は、どちらもマレック・ライヒマンが手がけています
こうして並べると、One-77はアストンマーティンが「少数を高く売る」商売を確立した最初の1台だったことが見えてきます。ヴァルカンでサーキット専用へ振り、ヴァルキリーでF1の設計思想を持ち込むという流れの出発点が、この車にあります。
数字が資料で割れる理由
One-77は、調べると数字が一致しない箇所がいくつも出てきます。理由がわかるものを整理しておきます。
| 項目 | 割れている数字 | 考えられる理由 |
|---|---|---|
| 最高出力 | 750bhp/760PS/759PS | bhpとPSは単位が違います。750bhpをPSに直すと約760PS。GT7の車種ページは759PSと表示しており、これは換算と丸め方の差です |
| 発生回転 | 7,500rpm/8,000rpm | メーカー公表値は7,500rpm。GT7の車種ページは8,000rpmと表示しています |
| 車両重量 | 1,500kg/1,630kg | 1,500kgは開発段階の目標値で、量産された車の値は1,630kgです |
| 新車価格 | 105万/115万/120万ポンド | 発表時のアナウンスと、実際の販売価格・仕様追加後の価格が混ざっています |
| 全幅 | 1,999mm/2,204mm | 2,204mmはドアミラーを含めた数字です |
| GT7のPP | 613.54/626.05 | PPの計算式はアップデートで見直されます。集計した時期が違えば値も変わります |
こうした食い違いは、どれかが間違っているというより測り方や時点が違うことがほとんどです。この記事では、はっきり出典をたどれた数字を優先し、割れているものは幅で書いています。
One-77は今いくら?
77台しか存在しないので、市場に出てくること自体がまれです。手がかりになる数字を挙げます。
- 相場指標(CMB)は約159万ドル。中古車データベースのCLASSIC.COMがOne-77(2009〜2012年)につけている指標値です。2026年8月時点で売り出し中の個体は0件と表示されています
- 2025年12月のアブダビでのオークションでは、RM Sotheby'sが1台を出品し、予想落札価格は約118万ポンドと報じられました
- 新車価格は115万ポンド。2011年前後の為替でドルに直すとおよそ180万ドル前後にあたります
ここで気づくことがあります。77台限定という希少さのわりに、指標のうえでは新車価格を大きく上回っていないという点です。ただし為替が動いていること、個体の状態や走行距離の差が大きいこと、取引の件数そのものが少ないことから、この比較はあくまで目安としてお読みください。
探すときに見ておきたいところ
現実に手が届く方は限られますが、この種の車を見るときの目のつけどころは共通しています。
- その車が77台のうち何番目か。センターコンソールのプレートで確認できます。若い番号や、初期に納車された個体は来歴が語られやすくなります
- Q-Seriesかどうか。7台しかないため、通常のOne-77とは別枠で扱われます
- 走行距離。この種の車は極端に少ないことが多く、逆に長期間動かしていないことによる不具合が問題になります
- 整備の記録。専用設計の部分が多いため、正規の拠点で見てもらった記録が残っているかどうかが効きます
- 内装の仕様。1台ずつ違うので、好みに合うかどうかがそのまま価値の感じ方に直結します
One-77は台数が少なく、しかも1台ずつ仕様が違う車です。相場の平均値より、その1台の来歴のほうが価格を決めるという性格の車だとお考えください。
※為替・オークションの結果・個体差により変動します。実際の取引を検討される場合は、専門ディーラーや正規のオークションで最新の状況をご確認ください。
グランツーリスモ7のOne-77
GT7には「アストンマーティン One-77 '11」という名前で収録されています。ブランドセントラルのアストンマーティンに並びますが、購入にはアストンマーティンの招待状(インビテーション)が要る車として案内されています。招待状はルーレットチケットから手に入り、受け取ってから一定期間だけ有効です。
| GT7での車名 | アストンマーティン One-77 '11 |
|---|---|
| 入手先 | ブランドセントラル(アストンマーティン)/招待状が必要 |
| 価格 | Cr.132,000,000 |
| PP | 613.54 ※集計時期により626.05とする資料もあり |
| カテゴリー | Gr.N |
| 駆動方式 | FR |
| 最高出力 | 759PS/8,000rpm |
| 最大トルク | 76.5kgfm/5,500rpm |
| 車重 | 1,630kg |
| 総排気量 | 7,312cc |
| 吸気形式 | NA(自然吸気) |
| 全長×全幅×全高 | 4,601×1,999×1,222mm |
※価格・PP・入手方法はアップデートで変わることがあります。最新はゲーム内でご確認ください。
GT7でのOne-77の性格
乗ってまず出るのは、重さと出力の綱引きです。
- まっすぐは強い。7.3リッターの自然吸気は下から上まで途切れず、長い直線で効きます
- 止まるのに距離が要る。1,630kgは同じ出力帯の車のなかでは重く、ブレーキングポイントは早めになります
- 踏むタイミングを選ぶ。FRで750馬力級なので、立ち上がりで早く開けると後ろが流れます
- 向きは意外と変わる。エンジンを後ろ寄りに積んだ配置が効いていて、重量のわりに鼻先は入ります
走らせ方のコツ
コツ1|ブレーキは1つ手前の目印から
1,630kgぶんの慣性があります。同じ出力の軽い車と同じ感覚で踏むと、確実に飛び込みすぎます。
コツ2|立ち上がりは我慢して、車体をまっすぐにしてから開ける
FRで750馬力級です。曲がりながら踏むと後輪から破綻します。ハンドルを戻しきってから開けるほうが、結果的に速く出られます。
コツ3|高速寄りのコースを選ぶ
直線と中高速コーナーが多いコースほど、大排気量の自然吸気が生きます。細かい低速コーナーが続くコースは重さが不利に出ます。
コツ4|タイヤは1段上げてから慣らす
標準のタイヤのままだと、立ち上がりで滑る場面が続いて練習になりません。グリップを一段上げて挙動を覚えてから、戻して詰めていく順番が向いています。
どのレースに連れて行くか
PP613前後という値は、GT7のなかでは上のほうにあたります。連れて行き先の選び方を整理します。
- 高速コースのイベント。長い直線があるコースなら、大排気量の自然吸気がそのまま武器になります
- PP上限が700前後のレース。素の状態でも枠に収まりやすく、余った分をタイヤや足まわりへ回せます
- 耐久寄りのイベント。トルクが下から出るので無理に回さずに走れ、タイヤの減りを抑えやすくなります
- ミッションチャレンジやライセンス。重い車の挙動を覚える練習台としては手ごわい部類ですが、これで慣れると軽い車が扱いやすく感じられるようになります
逆に向かないのは、低速コーナーが連続する短いコースと、PP上限が低く設定されたレースです。前者は重さがそのまま不利になり、後者は出力を下げても車重が下がらないため、同じPPの軽い車に置いていかれます。
セッティングで手を入れるなら
One-77は素の状態でも走りますが、重さと出力の綱引きが強い車なので、手を入れると変化がはっきり出ます。数値はコースと好みで変わるため、どこをどちらへ動かすとどうなるかという考え方だけ整理しておきます。
- タイヤ。いちばん効きます。立ち上がりで滑って練習にならないうちは1段上げ、挙動を覚えてから戻すと詰めやすくなります
- ブレーキバランス。前寄りにすると飛び込みで安定し、後ろ寄りにすると鼻先が入ります。1,630kgぶんの慣性があるので、まずは前寄りから始めるほうが破綻しません
- 車高とバネ。下げて固めるほど高速では安定しますが、路面の荒れたコースでは跳ねて逆効果になります。走るコースを決めてから触る箇所です
- LSD(差動制限)。加速側を強めると立ち上がりで後輪がそろって蹴り出し、姿勢が安定します。ただし強すぎると小さいコーナーで曲がらなくなります
- 出力の上げすぎに注意。パワーを足すほどPPが上がり、参加できるレースの枠から外れます。速くすることと、遊べる範囲に収めることは別です
FRという駆動方式そのものの特徴と、V12というエンジン形式の系譜は、それぞれまとめ記事で解説しています。
⚙️ まとめGT7のFR(フロントエンジン後輪駆動)車まとめ前で積んで後ろで駆動する、いちばん基本の配置。 ⚙️ まとめGT7のV12エンジン車まとめ旗艦だけに許された形式を系譜でたどる。 📋 索引グランツーリスモ7(GT7)の車種一覧メーカー・駆動方式・エンジンの3つから引ける索引。ハンコンで乗るともっと気持ちいい
One-77のように重くて出力の大きいFRほど、ハンドル型のコントローラー(ハンコン)が効きます。後輪が滑り出す一歩手前でハンドルの手応えが変わるので、踏み足してよいかどうかを手で判断できるようになるからです。
<まず必須>これがあれば、すぐにGT7で走り出せる
GT7を遊ぶ土台です。
PS5本体・GT7ソフト・ディスクドライブがあれば走り出せます。
さらにハンコンを足せば、"自分でハンドルを握る"運転体験に。
<あるとより実車に近づく>足すほど没入感が一段ずつ上がる
ここから先は"より実車に近づく"ための投資。
コックピットで姿勢が決まり、シフトで操作感が増し、VRで視界ごと没入できます。
※機材価格・在庫は時期・モデルによって変わります。最新の金額は各販売店でご確認ください。
Logicool G29は入門機ながら、後輪の荷重が抜ける瞬間をきちんと返してくれます。One-77のように立ち上がりで我慢が要る車では、この情報量の差がそのままタイムに出ます。
🎮 あわせて読みたいGT7おすすめハンコン比較G29から本格ダイレクトドライブまで、予算別に選び方を解説。 🎮 初心者ガイドグランツーリスモ7 初心者ガイド必要な機材と予算別の始め方。まずはPS5とソフトだけで十分です。実車を持つ vs ゲームで乗る
① 実車のOne-77を持つ場合
One-77はカーボンモノコックと専用設計のV12を積み、外板は職人の手で成形されています。整備できる拠点が限られ、部品の希少性も高いため、維持費は一般的なスーパーカーよりさらに上振れしやすい車です。年間の目安はこのくらいになります。
| 項目 | 年間の目安 |
|---|---|
| 自動車税・重量税など(7.3リッター・輸入車想定) | 約15〜25万円 |
| 任意保険(希少車・高額車両保険込み) | 約120〜300万円 |
| 車検・定期点検(専門ショップ前提) | 約50〜150万円 |
| 消耗品(カーボンセラミックブレーキ・専用タイヤ) | 約80〜250万円 |
| 保管(定温・定湿のガレージ) | 約30〜100万円 |
| 年間合計の目安 | 約295〜825万円 |
※あくまで一般的な高額輸入車の相場から置いた目安です。契約条件・走行距離・保管方法・整備方針で大きく変わります。車両本体の取得費用は含みません。
② GT7で味わう場合
| 項目 | 費用の目安 |
|---|---|
| PS5本体 | 約7〜8万円(1回) |
| グランツーリスモ7(ソフト) | 約7,000〜9,000円(1回) |
| ハンコン(Logicool G29など) | 約3〜5万円(1回) |
| ゲーム内でOne-77を買う | Cr.132,000,000(招待状が必要) |
| 年間の維持費 | 0円 |
※機材価格は時期・モデルによって変わります。最新は各販売店でご確認ください。
③ 結論
One-77は、実車の年間維持費だけで、GT7を始める費用一式の20倍以上になり得る車です。しかも新車で買う機会はもう存在せず、中古も市場にほとんど出てきません。
一方GT7では、招待状さえ届けばゲーム内クレジットで手に入り、走らせるだけなら維持費はかかりません。77台しか作られなかった車のハンドルを、実際に握れるという一点で、この車はゲーム側の価値がとくに大きくなります。
実車のOne-77に触れる|博物館・企画展
77台しか存在しませんが、実車を見る機会がまったくないわけではありません。One-77はブランドの企画展や、デザインを競うコンクールに呼ばれることがある車です。
🏛 ピーターセン自動車博物館(ロサンゼルス)
米国ロサンゼルスのピーターセン自動車博物館では、2025年10月26日から2026年10月まで「Performance and Prestige: A History of Aston Martin」という企画展が開かれています。アストンマーティンの112年をたどる内容で、十数台の希少な車が集められています。展示車両は入れ替わることがあるため、One-77が並んでいるかどうかは訪問前に公式でご確認ください。
🏛 オートワールド(ブリュッセル)※2026年6月で終了
ベルギーのオートワールドでは、2026年4月24日から6月21日まで「Aston Martin – Elegance in Motion」という企画展が開かれ、One-77が展示車の1台に選ばれていました。この企画展はすでに会期を終えていますが、One-77がこの種の展示に呼ばれる車であることを示す例として挙げておきます。
🏆 コンコルソ・デレガンツァ ヴィラ・デステ
イタリアのコモ湖畔で毎年開かれるコンコルソ・デレガンツァ ヴィラ・デステは、One-77が2009年にデザイン賞を受けた舞台です。会場では市販車のコンセプト部門も設けられており、この種の催しは新型の披露と歴史的な名車の展示が同時に見られる場になっています。
出典・参考:Petersen Automotive Museum「Performance & Prestige」(企画展の会期・内容)/Brussels Museums「Aston Martin – Elegance in Motion」(会期・展示車両にOne-77を含む)。※展示状況は変動します。来館前に各公式でご確認ください。
手元に置いて楽しむ|One-77のモデルカー
実車の入手はほぼ不可能ですが、モデルカーなら手の届く価格で「前から後ろへ流れる一本の面」や、フロントフェンダーからドアへ抜ける造形を眺め回すことができます。One-77は写真で見るより実物の面の変化が大きい車なので、立体で持つと印象が変わるタイプです。
1/43はデスクに置きやすい大きさで、ディスプレイケースが付く製品ならほこりを気にせず飾れます。より大きく見たい方は1/18スケールの製品もありますが、One-77は生産台数が少ないぶんモデル化の点数も限られるため、見つけたときが買いどきになりやすい車です。
アストンマーティンの歴史を読む
One-77がどういう位置づけの車なのかは、アストンマーティンというブランドの歩みを知ると腑に落ちます。経営の浮き沈みを何度もくぐりながら、そのたびに旗艦を出してきた会社です。One-77は、その系譜のなかでも「台数を先に決めて売り切った」珍しい1台にあたります。
One-77のよくある質問
Q. One-77の名前の「77」は何を意味していますか?
A. 生産台数そのものです。世界で77台だけ作ると最初に決めて、その数字を車名にしています。あとから増やせないところまで先に公表してしまう売り方は珍しく、実際に2011年初めの引き渡し開始からおよそ1年で77台すべてが売り切れました。「One」のほうは、1台ずつ仕様を決めて作る一点物という性格を表しています。
Q. One-77は何馬力ですか?資料によって数字が違うのはなぜですか?
A. メーカー公表値は750bhp/7,500rpmで、これをPSに換算すると約760PSになります。760PSと750馬力が並んで出てくるのは、bhpとPSという単位の違いによるものです。グランツーリスモ7の車種ページは759PS/8,000rpmと表示しており、こちらは換算の丸め方と、ゲーム内での計測条件の差だと考えられます。どれも同じ1基のエンジンを指しています。
Q. なぜターボを使わずに自然吸気なのですか?
A. 排気量が7,312ccあるためです。ターボやスーパーチャージャーは、小さいエンジンに多くの空気を押し込んで大きい仕事をさせるための装置です。最初から7.3リッターという大きな排気量を積めるなら、押し込まなくても空気は足ります。加えて、アクセルに対する反応の素直さと、回転が上がっていく音を設計の目的に置いたことも理由に挙げられています。
Q. One-77の車両重量は1,500kgですか、1,630kgですか?
A. 量産された車の値は1,630kgです。1,500kgという数字は開発段階で掲げていた目標値で、実際に作り上げた車では超えました。カーボンモノコックを使っていても、7.3リッターV12と、快適装備を備えた市販車としての中身を積むと、この重さに落ち着いたということです。GT7でも1,630kgで収録されています。
Q. One-77は中古でいくらで取引されていますか?
A. 取引そのものがまれです。中古車データベースのCLASSIC.COMがつけている相場指標は約159万ドルで、2026年8月時点で売り出し中の個体は0件と表示されています。2025年12月にアブダビで開かれたオークションでは1台が出品され、予想落札価格は約118万ポンドと報じられました。新車価格の115万ポンドを当時の為替でドルに直すとおよそ180万ドル前後にあたるため、77台限定という希少さのわりに指標が新車価格を大きく上回っているわけではない、という状況です。為替と個体差の影響が大きいため、目安としてお読みください。
Q. GT7ではどこで手に入りますか?
A. ブランドセントラルのアストンマーティンに並びますが、購入にはアストンマーティンの招待状(インビテーション)が必要な車として案内されています。招待状はルーレットチケットから手に入り、受け取ってから一定期間だけ有効です。価格はCr.132,000,000。招待が届く日を自分で選べないため、先にクレジットを用意しておいて、届いたら決める買い方が向いています。収録内容や価格はアップデートで変わることがあるので、最新はゲーム内でご確認ください。
Q. GT7でOne-77はどんなコースが得意ですか?
A. 直線と中高速コーナーが多いコースです。7.3リッターの自然吸気は下から上まで途切れずトルクが出るので、長い直線でしっかり伸びます。逆に、細かい低速コーナーが連続するコースでは1,630kgの重さが不利に働き、止まる・向きを変えるの両方で時間を取られます。ブレーキングポイントは、同じ出力帯の軽い車より1つ手前の目印を使うつもりで組み立てると合いやすくなります。
One-77は「先に台数を決めた」記録
One-77を1行でまとめるなら、売れ行きを見て台数を足す道を、最初から自分で塞いだ車です。
- 7.3リッターV12を過給器なしで積み、750bhp(約760PS)を出した。ターボに頼らず排気量で正面から取りに行った構成です
- カーボンの骨組みに、人が叩いたアルミの皮をかぶせた。レース由来の技術と昔ながらの板金が1台に同居しています
- エンジンを前車軸より後ろへ下げた。1,630kgという重さのわりに、向きの変わり方は素直です
- 77台という数字を車名にした。引き渡し開始からおよそ1年で完売しています
- GT7では招待状が必要な車。買う日を選べないぶん、クレジットを先に用意しておく車です
数字の割れが多い車ですが、その多くは測り方と時点の違いによるものです。どの数字を見ても変わらないのは「77台」という一点で、そこがこの車のいちばん強い記録になっています。










