ポルシェ・タイカン ターボSとは|ポルシェ初の量産EV・761PSの衝撃と中古相場・GT7での乗り方

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ポルシェ・タイカン(Taycan)とは、2019年9月に発表されたポルシェ初の量産電気自動車(EV)で、その頂点グレードがタイカン ターボSです。ローンチコントロール時のオーバーブーストで560kW(761PS)を発生し、0-100km/h加速はわずか2.8秒。量産車として世界で初めて800Vの電圧システムを採用し、EVでは異例の2速トランスミッションをリアアクスルに搭載するなど、「スポーツカーメーカーが本気で作った電気自動車」の答えを世界に示した一台です。車名はトルコ語系の言葉で「若く生命力あふれる馬」。ポルシェの紋章に描かれた跳ね馬に由来します。

この記事では、タイカンの誕生の物語・800Vや2速ギアボックスの技術・中古相場(EVの値落ち事情も正直に)から、GT7での乗り方、ビル・ゲイツやフォーミュラEセーフティカーといったカルチャーまで、まるごと解説します。

目次

🏁実車の魅力

スポーツカーの魂は電気に宿るか|ポルシェ初の量産EV誕生

ルーキールーキー
ポルシェって、911みたいなエンジン音が命のメーカーですよね? 電気自動車なんて作って大丈夫だったんですか?
ハマ学長ハマ学長
みんなそう思っとった。ところが蓋を開けたら「EVでもポルシェはポルシェだった」。世界中がそう認めることになるんじゃ。その物語を話そう。

物語の始まりは2015年のフランクフルトモーターショー。ポルシェは「ミッションE(Mission E)」というコンセプトカーを発表します。4ドアのフル電動スポーツサルーンという、当時のポルシェからすると異例ずくめの提案でした。911に代表される水平対向エンジンの咆哮こそポルシェ。そう信じてきたファンにとって、音もなく走る電気のポルシェは想像しにくいものだったはずです。

しかしポルシェは本気でした。ミッションEの市販化を決定し、本拠地ツッフェンハウゼン工場に専用の生産ラインを新設。2018年6月には市販名が「タイカン(Taycan)」に決まったと発表されます。この名前はトルコ語系の2つの言葉からなり、意味はおおよそ「若く生命力あふれる馬(の魂)」。1952年からポルシェのエンブレム中央に描かれ続けてきた跳ね馬に、いま一度命を吹き込む。電動時代のポルシェの決意がこもった名前です。社内では約1年半をかけて名前が検討され、2017年秋の役員会で最終決定されたと公式に明かされています。

そして2019年9月4日、タイカンのワールドプレミアは前代未聞の形で行われました。北米・欧州・中国の3大陸で同時開催。しかも会場は、ナイアガラの滝(水力)、ドイツ・ノイハルデンベルクのソーラーパーク(太陽光)、中国・平潭島の風力発電所(風力)。再生可能エネルギーの3つの形を舞台に選ぶという、「持続可能な未来のスポーツカー」を象徴する演出でした。当時のポルシェAG会長オリバー・ブルーメは、この日を「新しい時代の始まり」と宣言しています。

その頂点に立つグレードがタイカン ターボSです。前後のアクスルに永久磁石同期モーターを1基ずつ搭載する電動4WDで、通常時の最高出力は460kW(625PS)。しかしローンチコントロールを使ったオーバーブースト時には560kW(761PS)・システムトルク1,050Nmという怒涛のパワーを解き放ち、0-100km/h加速2.8秒・最高速260km/hを実現します。車重2.3t近い4ドアサルーンが、スーパーカーの領域に踏み込む加速を見せる。それがタイカン ターボSです。

項目スペック(Taycan Turbo S・2019年発表時)
発表2019年9月4日(3大陸同時ワールドプレミア)
日本の車両型式ZAA-J1MD
パワートレイン前後アクスルに永久磁石同期モーター×2(電動4WD)
最高出力(通常時)460kW(625PS)
最高出力(オーバーブースト時)560kW(761PS)※ローンチコントロール使用時
システム最大トルク1,050Nm
0-100km/h加速2.8秒
最高速260km/h
トランスミッションフロント1速/リア2速(EVでは異例の2段変速)
バッテリーパフォーマンスバッテリープラス(総電力量93.4kWh)
システム電圧800V(量産車初)
航続距離約390〜416km(WLTP)
全長×全幅×全高4,963×1,966×1,378mm(ホイールベース2,900mm)
車両重量2,295kg(DIN)

出典・参考:Porsche Newsroom「The Genesis of Taycan」(車名の由来・選定経緯)/Porsche Newsroom(2019年9月4日ワールドプレミア・3大陸同時開催)/webCG・Motor-Fan・AUTOCAR JAPAN各試乗記(ターボSの625PS/オーバーブースト761PS・0-100km/h 2.8秒・車重2,295kg等の諸元)。

ルーキールーキー
761馬力って……911ターボより上じゃないですか。エンジンの車と何が一番違うんですか?
ハマ学長ハマ学長
アクセルを踏んだ瞬間に最大トルクが出ることじゃな。エンジンのように回転を上げて待つ必要がない。だから2.3tの4ドアが2.8秒で100km/hに達する。ただし「速いだけのEV」で終わらせなかったところに、ポルシェの意地があるんじゃよ。

ちなみに当ブログでは、ポルシェの原点である356スピードスターや、空冷911の名作カレラRS(901型・964型・993型)の記事も公開しています。内燃機関の歴史を積み上げてきたポルシェが、その70年の伝統を背負ってEVに踏み出したのがタイカンです。「昔のポルシェ」と「これからのポルシェ」を読み比べると、この一台の意味がより深く見えてきます(記事末に系譜カードを置いています)。

技術の核心

800Vと2速ギアボックス|EVの常識を書き換えた技術

ルーキールーキー
「800V」ってよく聞きますけど、何がすごいんですか?
ハマ学長ハマ学長
当時のEVは400Vが常識じゃった。タイカンはそれを倍の800Vにした量産車第1号。電圧を倍にすると同じパワーでも電流が半分で済む。ケーブルは細く軽く、充電は速く、連続走行でも熱に強くなる。地味に見えて、EVの土台を作り替えた発明なんじゃ。

タイカンの技術で最も歴史的なのが、量産車初の800V電圧システムです。それまでのEVはシステム電圧400Vが一般的で、急速充電の出力は150kW程度が限界とされていました。800V化により、タイカンは最大270kWの超急速充電に対応。バッテリー残量5%から80%までの充電が、条件が整えば最短22.5分で完了します。電流が半分で済むためケーブルや配線を細く軽くでき、発熱も抑えられる。「充電の速さ」と「連続高負荷への強さ」を同時に手に入れる、正攻法の技術でした。この800Vという選択は、その後ヒョンデやキアなど他メーカーの高性能EVにも広がっていきます。

ただし日本では正直な注意点もあります。国内の急速充電規格CHAdeMOは充電器側の出力上限が長らく90〜150kW程度で、800V・270kWのフル性能を日本の公共充電網で発揮するのは難しいのが実情です(自宅では200Vの普通充電が基本)。この点は「実力を出し切れる環境が欧州基準」というタイカンの生い立ちを物語る部分でもあります。

もうひとつの名物が、リアアクスルに搭載された2速トランスミッションです。モーターは回転域が広いため、世のEVのほとんどは変速機を持たない1速固定。かつてテスラが初代ロードスターで2速変速に挑んで信頼性の壁に阻まれ、断念した経緯もあります。それでもポルシェがあえて2速を選んだのは、発進加速の鋭さ(ローギアの1速)と、高速域での伸び・効率(ハイギアの2速)を両立させるため。アウトバーンで260km/hまで駆け上がり、なおかつ何度加速を繰り返しても性能が落ちない「再現性のある速さ」は、この2速ギアボックスと800Vシステムの合わせ技で実現されています。

その実力は数字でも証明されました。発表直前の2019年8月、タイカンのプロトタイプはニュルブルクリンク北コース(20.6km)を7分42秒で走破。「4ドア電動スポーツカー」カテゴリの最速記録を打ち立てます。ステアリングを握ったのはポルシェの開発ドライバー、ラース・カーン。市販車全体の総合最速ではなくカテゴリ記録という点は正確に押さえておきたいところですが、「EVはサーキットを連続で走れない」という当時の常識に対する、ポルシェからの明確な回答でした。

ここでひとつ、よくある誤解を整理しておきましょう。⛔混同注意:タイカン「ターボ」に、ターボチャージャー(過給器)は付いていません。エンジンを持たないEVに過給器は存在せず、この「Turbo」はポルシェにおける最上位グレードの称号としての使い方です。発表当時、海外メディアからは「紛らわしい」という批判も相次ぎましたが、ポルシェは「Turboは長年、当社ラインナップの頂点を示す名前であり、タイカンでも同じ」と説明しています。911ターボから続く「頂点=Turbo」という序列をEVにも持ち込んだ、いわば商標的・伝統的な命名と理解するのが正確です。

出典・参考:Porsche Newsroom(パワートレイン解説・2速ギアボックス)/Motor-FanTECH(800Vシステム・270kW・5→80%最短22.5分)/レスポンス(2019年8月27日・ニュルブルクリンク7分42秒/2022年2月・国内CHAdeMO充電の実情)/Motor1(「Turbo」名称に関するポルシェの見解)。

💰中古相場

タイカンは今いくら?EVの値落ちと“買い時”の正直な話

ルーキールーキー
新車2,400万円超のターボS……中古はいくらなんですか? EVって値落ちが激しいって聞きますけど…
ハマ学長ハマ学長
そこはこのブログらしく正直に言おう。タイカンの値落ちは大きい。売る側には厳しい話じゃが、裏を返せば「761PSのポルシェが新車の半値前後で狙える」。中古で買う側には大チャンスでもあるんじゃ。

タイカンの中古相場は、高級EV全般に共通する「大きめの値落ち」がはっきり出ています。2020年モデルの中古価格帯は565万〜2,665万円と幅広く、ターボ/ターボS系は総額1,000万〜1,200万円前後の個体が目立つ状況。新車価格2,400万円超だったターボSが、年式や走行距離によっては半値前後まで下がっている計算です。カーセンサーの市場分析では「タイカンの中古車価格が半年で約180万円ダウン」と報じられた時期もあり、北米では中古タイカンが新車のほぼ半値まで下落したという報道もあります。

値落ちの背景には、EV市場全体の残価の読みにくさ、バッテリー劣化への不安、そして新型(2024年の大幅改良モデル)の登場があります。一方で、タイカンにはバッテリーの容量保証(8年または16万km)が新車時から付帯しており、保証継承できる個体なら中古でも一定の安心材料になります。「EVの中古は怖い」と一括りにせず、保証の残り・充電履歴・整備記録を確認して選ぶのが賢い買い方です。

  • 2020年モデルの中古価格帯:565万〜2,665万円(価格.com掲載情報)
  • ターボ/ターボS系:総額1,000万〜1,200万円前後の個体が中心的なゾーン
  • 市場動向:カーセンサー分析で「半年で約180万円ダウン」の局面あり。北米では新車の約半値との報道も
  • 総評:売る側にはシビア、買う側には761PSが半値前後で狙えるチャンス。バッテリー保証(8年/16万km)の継承可否が中古選びのカギ

出典・参考:価格.com(タイカン2020年モデル中古価格帯565万〜2,665万円)/カーセンサー市場分析(半年で約180万円ダウン)/intensive911(北米中古市場で新車の約半値との報道)/ポルシェジャパン公式(ハイボルテージバッテリー容量保証8年・16万km)。

※相場は時期・状態・走行距離・装備(オプション総額)で大きく変わります。EVはバッテリーの状態・保証継承の可否で評価が変わるため、最新の価格・在庫は各中古車ポータル・正規認定中古車(Porsche Approved)で必ずご確認ください。

💰 売るなら“値落ちが進む前”がチャンス

「GT7で惚れて、いつか本物のタイカンに」。その前に、いま乗っている愛車の“本当の価値”を知っておきませんか。EVの相場が動きやすい今の時代、乗り換えの原資を正確に把握しておくことが第一歩です。

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※査定額・中古相場は車種・年式・走行距離・時期によって変動します。実際の金額は査定でご確認ください。

💶新車価格

日本価格はターボS 2,454万円|グレード構成と選び方

日本仕様の価格は2020年6月に公表されました。導入時のラインナップは3グレードで、タイカン ターボSは2,454万1,000円。エントリーの4Sでも1,448万1,000円と、堂々たるポルシェ価格です。3グレードとも前後2モーターの4WDで、基本骨格は共通。違いはパワー(特にオーバーブースト値)、ブレーキや足回りの装備、そして価格です。

グレードオーバーブースト出力日本価格(2020年6月発表時)
タイカン 4S390kW(530PS)※パフォーマンスバッテリープラス装着時1,448万1,000円
タイカン ターボ500kW(680PS)2,023万2,000円
タイカン ターボS560kW(761PS)2,454万1,000円

ターボとターボSは通常時の最高出力が同じ625PSのため、「この約430万円の差はいったい何なのか」と思うかもしれません。ターボSはオーバーブースト値が761PSに引き上げられるほか、セラミックコンポジットブレーキ(PCCB)や前輪の大容量インバーターなどの走行装備が標準となり、「サーキットでも繰り返し全開にできる頂点仕様」として仕立てられています。この“再現性のある速さ”こそターボSの本質です。

出典・参考:Car Watch(2020年6月・タイカン国内価格発表)/Webモーターマガジン(同発表の詳報・グレード構成)。※価格は発表時のメーカー希望小売価格です。その後の改定・現行モデルの価格はポルシェジャパン公式でご確認ください。

🎮GT7の基本

グランツーリスモ7のタイカン ターボS|スペックと入手方法

システム電圧800Vを実現。圧倒的な動力性能と快適性を誇るフルEVサルーン
ルーキールーキー
GT7に、タイカンって入ってるんですか?
ハマ学長ハマ学長
入っとるぞ。表記は「PORSCHE Taycan Turbo S (J1MD) '19」。しかもGT7のオープニングムービーで、車の歴史の“最新側”を締めくくる大役まで務めておる。

グランツーリスモ7には、タイカン ターボSが「PORSCHE Taycan Turbo S (J1MD) '19」という表記で収録されています。カッコ内の「J1MD」は日本の車両型式(ZAA-J1MD)そのもので、GT7らしい律儀な命名です。しかもこの車、GT7のオープニングムービーにも登場します。カール・ベンツの最初のガソリン自動車から始まる「車の歴史」の映像が、最新の電気自動車タイカンへとつながっていく。シリーズが車の未来をどう見ているかが伝わる、象徴的な起用です。

  • PP値:607.91(パワー751HP・重量5,060lbs=約2,295kg)
  • 駆動方式:4WD(前後2モーター)
  • ゲーム内価格:230,000Cr(ブランドセントラル「ポルシェ」で購入可)
  • 入手方法:ブランドセントラルでの購入のほか、国際B級ライセンスのオールゴールド達成プレゼントカー

GT7でタイカンに乗ってまず驚くのが「静けさ」です。エンジン音の代わりに、モーターの澄んだ回転音とロードノイズが主役になる独特のサウンドスケープ。実車にはスポーツカーらしい演出用の「ポルシェ・エレクトリック・スポーツサウンド」(ターボSは標準)が用意されていますが、ゲーム内でもEVらしい未来的な音を楽しめます。走らせると、アクセルを踏んだ瞬間にトルクが立ち上がる鋭い加速と、2.3t級の車重を感じさせるブレーキングのせめぎ合いが、この車の攻略ポイント。低い重心(床下バッテリー)のおかげでコーナーは意外なほど安定しており、「重いのに曲がる」というタイカン独特の感覚を体験できます。

国際B級ライセンスのプレゼントカーという設定も乙なところ。ライセンス練習を頑張ったご褒美に761PSのEVがガレージに届く。シニアの腕慣らしにもちょうどいい目標です。買っても230,000Crと、レジェンドカー級に比べればずっと現実的な価格なのもうれしいところです。

出典・参考:kudosprime.com(GT7内データベース・PP607.91/230,000Cr/国際B級ライセンス報酬)/PlayStation公式ブログ(GT7オープニングムービーの解説・ベンツからタイカンまで)。

※クレジット価格・PP値・入手条件はゲームのアップデートで変動します。最新はゲーム内でご確認ください。

🕹️ハンコン

ハンコンで乗るともっと気持ちいい|機材ガイド

ルーキールーキー
コントローラーでも楽しいですけど、もっと本格的に乗る方法ってあります?
ハマ学長ハマ学長
ハンコンじゃ。自分でハンドルを握ると、タイカンの“静かで途切れない加速”が体に伝わってくる。エンジン車との違いが一番わかるのは、実はハンコンなんじゃよ。

GT7でタイカンをさらに楽しむなら、ハンドルコントローラー(ハンコン)がおすすめです。自分でハンドルを握る感覚は、コントローラーとは別物。変速ショックのないシームレスな加速と、761PSを受け止める4WDの安定感が、グッと現実に近づきます。ここでは、GT7を“実車感覚”で楽しむための機材を「まず必須」と「あるとより楽しい」に分けて紹介します。

<まず必須>これがあれば、すぐにGT7で走り出せる

GT7を遊ぶ土台です。
PS5本体・GT7ソフト・ディスクドライブがあれば走り出せます。
さらにハンコンを足せば、“自分でハンドルを握る”運転体験に。

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<あるとより実車に近づく>足すほど没入感が一段ずつ上がる

ここから先は“より実車に近づく”ための投資。
コックピットで姿勢が決まり、シフトで操作感が増し、VRで視界ごと没入できます。

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※機材価格・在庫は時期・モデルによって変わります。最新の金額は各販売店でご確認ください。

📶 オンライン対戦も楽しむなら|回線も“快適”に

GT7の醍醐味のひとつが、世界中のプレイヤーと走れるオンライン対戦です。
でも回線が遅い・不安定だと、ラグで思うように勝負できません。
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⚖️コスパ比較

実車を維持する vs ゲームで乗る|コスパ比較

ルーキールーキー
EVってガソリン代がかからないんですよね? じゃあ維持は意外と安い……?
ハマ学長ハマ学長
燃料代と自動車税は確かに安い。ただしタイカンは車両2,000万円級のポルシェ。保険とタイヤと点検で、結局それなりの覚悟がいるんじゃ。数字で見てみよう。

① 実車タイカン ターボSを所有・維持する費用

ルーキールーキー
EVでもポルシェだと、維持費はやっぱりポルシェ級なんですね…
ハマ学長ハマ学長
特に効くのが車両保険とタイヤじゃ。21インチの大径タイヤは2.3tの車重を支えるから減りも早い。エンジンオイル交換が無い分は確かに楽なんじゃがな。

タイカンはEVなので、自動車税は排気量区分の対象外(1L以下と同区分)で年約2.5万円、エンジンオイル交換も不要。ここは旧車やガソリンスポーツより明確に有利です。
一方で車両価格が高いぶん任意保険(車両保険)が重く、2.3tの車重を支える21インチタイヤの交換費用、正規ディーラーでの点検整備、自宅充電設備の設置費(初期10〜20万円程度)も見込む必要があります。
年間の目安はこのくらいです。

項目年間の目安
自動車税(EV・1L以下区分)約25,000円
任意保険(高額車両保険込み)約20〜40万円
車検・点検(2年分を1年換算・正規ディーラー前提)約8〜15万円
タイヤ・消耗品(21インチ・年換算)約10〜30万円
充電電気代(年1万km走行想定)約3〜6万円
駐車場・保管(防犯・充電環境込み)約10〜50万円
年間合計(目安)約55〜165万円

さらに、購入費が565万〜2,665万円(前章の中古相場〜新車級)かかります。バッテリーは8年/16万kmの容量保証があるものの、保証外の修理・交換は高額になり得る点も心づもりを。

② GT7で“実車感覚”を味わう機材コスト

ルーキールーキー
ゲームの機材も、けっこう高いのでは?
ハマ学長ハマ学長
一式そろえても、実車の年間維持費よりずっと安い。しかも買い切りで、あとはほぼタダよ。

一方、GT7でタイカンを「実車感覚」で走らせる機材は買い切り(初期費用のみ)
一度そろえれば、あとは電気代くらいです。

機材価格の目安
PS5本体約6.6〜8万円
グランツーリスモ7(ソフト)約6,000〜9,000円
ハンドルコントローラー(エントリー)約2.5〜4万円
レーシングコックピット(任意)約2〜5万円
PS VR2(任意・没入感アップ)約7.5万円
一式(目安)初期 約10〜25万円+以降ほぼ0

③ コスパ比較の結論

ルーキールーキー
こう並べると、ゲームのコスパが圧倒的ですね!
ハマ学長ハマ学長
そうじゃろう。2,000万円級の実車には手が届かんでも、ゲームなら誰でも761PSのステアリングを握れる。国際B級ライセンスを頑張ればタダでもらえるしの。まずはハンコンから始めるのがおすすめじゃ。
結論:ゲームは「実車1年分の維持費以下」で一式そろう
  • 実車:初期 565〜2,665万円 + 毎年 55〜165万円
  • ゲーム:初期 10〜25万円 + 以降ほぼ0

ゲーム機材一式は実車のたった1年分の維持費以下でそろい、しかも事故・盗難・バッテリー劣化の心配なし。ハンコン+VRを使えば、静かに立ち上がる怒涛のトルクと低重心のコーナリングまで、かなり実車に近い感覚で走れます。

「いつか本物のタイカンを」と思っている人も、それまでの間はGT7で憧れの一台に乗り続けられます。
まずはハンコンから始めるのが、一番コスパよく“実車感覚”に近づく方法です。
さらに没入感を求めるならVRも。

🚗実車に触れる

実車のタイカンに触れる|PEC東京・ミュージアム・試乗

「2,000万円超のポルシェEVなんて、触れる機会がないのでは」と思うかもしれませんが、タイカンは現行販売車。意外にも歴代の名車たちよりずっと“会いに行きやすい”一台です。しかも日本には、買わなくても本物のタイカンを思い切り走らせられる場所があります。

ルーキールーキー
えっ、買わなくてもタイカンを運転できる場所があるんですか?
ハマ学長ハマ学長
あるんじゃよ、千葉の木更津に。ポルシェが作った体験施設で、専用コースをコーチ付きで走れる。GT7で練習してから行くと、感動もひとしおじゃぞ。

🏁 ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京(千葉・木更津)

2021年10月、千葉県木更津市にオープンしたポルシェ・エクスペリエンスセンター東京(PEC東京)は、世界で9番目となるポルシェ公式のドライビング体験施設です。全長2.1kmのハンドリングトラックに加え、ニュルブルクリンクの「カルーセル」やラグナ・セカの「コークスクリュー」を模したモジュールまで用意される本格派。ドライビングエクスペリエンスではタイカンを選択して、コーチのマンツーマン指導つきで90分間走行できます。料金は選ぶ車種により異なり、911カレラで6万500円〜という水準(タイカンの最新料金・空き状況は公式サイトでご確認ください)。オーナーでなくても予約できるのが最大の魅力で、「EVのポルシェってどうなの?」という疑問を自分の体で確かめられます。

出典・参考:ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京 公式サイト/EVsmartブログ・webCG(2021年10月開業・世界9番目・コース構成・料金の報道)。※プログラム内容・料金・車種ラインナップは変更されることがあります。最新は公式でご確認ください。

🏛 ポルシェミュージアム(ドイツ・シュトゥットガルト)

ポルシェの本拠地ツッフェンハウゼンにあるポルシェミュージアムは、356から911、そして電動時代までポルシェ70余年の系譜を一望できる聖地です。タイカンはまさにこのツッフェンハウゼンの工場で生産されており、ミュージアムと合わせて訪れれば「伝統と革新が同じ場所で続いている」ことを実感できます。ドイツ旅行の際はぜひ行程に加えたい場所です。

🔑 正規ディーラーで試乗する

タイカンは現行モデルのため、全国のポルシェ正規ディーラー(ポルシェセンター)で試乗車が用意されていることがあります。在庫や時期によりますが、「いきなり木更津はハードルが高い」という方は、まずお近くのポルシェセンターに問い合わせてみるのが近道です。認定中古車(Porsche Approved)の店頭で初期型タイカンに触れられることもあります。

📸見て楽しむ

タイカンを見て楽しむ|W受賞・セーフティカー・ビル・ゲイツ

ルーキールーキー
タイカンって、世の中ではどう評価されたんですか? 「しょせんEV」って言われませんでした?
ハマ学長ハマ学長
むしろ逆でな。世界の賞レースで911を抑えて頂点に立ち、あのビル・ゲイツが人生初のEVに選んだ。「EVでもポルシェはポルシェ」を世界が認めた瞬間じゃよ。

🏆 2020年ワールド・カー・アワードでW受賞|911を抑えた頂点

タイカンは2020年のワールド・カー・アワードで、「ワールド・ラグジュアリーカー」と「ワールド・パフォーマンスカー」の2冠に輝きました。特筆すべきはパフォーマンス部門の顔ぶれで、タイカンは867点を獲得し、2位の911(809点)を抑えての受賞。世界86人のモータージャーナリストが、ポルシェの伝統の象徴である911よりも、初のEVであるタイカンを「パフォーマンスカー」として上に置いたのです。ラグジュアリー部門はポルシェとして初受賞でもありました。

出典・参考:Porsche Newsroom(2020 World Car Awards・ダブル受賞)/InsideEVs(パフォーマンス部門867点・911が809点で2位)。

🏎️ フォーミュラE公式セーフティカー|電動レースの先導役

2022年シーズンから、タイカン ターボSは電動フォーミュラカーレース「ABB FIAフォーミュラE世界選手権」の公式セーフティカーを務めました。ロールケージ・6点式ベルトのバケットシート・ルーフのライトバーを備えた特別仕様で、ボディには参戦全11チームとFIA・フォーミュラEのカラーをちりばめた特別リバリーをまとい、ルーフには22人の参戦ドライバーを示す「22」の数字。初出走は2022年1月末のディルイーヤ戦(サウジアラビア)でした。「電動レースの安全を電動ポルシェが守る」という、時代を象徴する起用です。

出典・参考:Porsche Newsroom(フォーミュラE公式セーフティカー就任)/InsideEVs(特別リバリー・装備の詳細)。

🌟 ビル・ゲイツの“人生初EV”|マスクをざわつかせた買い物

2020年2月、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツがYouTubeのインタビューで「人生で初めて電気自動車を買った。ポルシェのタイカンだ。とても素晴らしい」と語り、世界のニュースになりました。EVの代名詞であるテスラではなくタイカンを選んだこの発言に、テスラCEOのイーロン・マスクは「ゲイツ氏との会話はつまらなかった」とSNSで不機嫌な反応を見せ、これがまた話題を呼ぶことに。世界一の目利きたち(と世界一の負けず嫌い)を巻き込んだ騒動は、タイカンの注目度を象徴するエピソードです。

出典・参考:Gizmodo Japan(2020年2月・ビル・ゲイツのタイカン購入発言)/Bloomberg(マスク氏の反応)

📈 911を上回った販売、そして進化は続く

タイカンは商業的にも歴史を作りました。2021年の世界販売は41,296台と、911(38,464台)を上回り、ポルシェのEV戦略が正しかったことを数字で証明。そして2024年の大幅改良では、系譜の頂点としてタイカン ターボGT(1,108PS)が登場し、ニュルブルクリンク北コースで7分07秒55という量産EV最速級の記録を樹立しました(ドライバーは、2019年に7分42秒を刻んだのと同じラース・カーン)。2019年のターボSが切り拓いた道を、後継たちが猛スピードで伸ばし続けています。

出典・参考:Motor1(2021年ポルシェ販売実績・タイカン41,296台/911 38,464台)/Porsche Newsroom(Taycan Turbo GT・ニュルブルクリンク7分07秒55)

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手元でタイカンを楽しむなら、ミニカーが手頃です。国内で入手しやすいのはトミカプレゼンツ ブラーゴ 1/43「ポルシェ タイカン ターボS」(タカラトミー扱い)。1,000円台から狙えるHot Wheelsベーシックカーのタイカン ターボSも定番です。より本格的なコレクションには、ミニチャンプスの1/43シリーズ(クロスツーリスモ ターボS等)があります。EVの名車は「音」を飾れないぶん、あの4ドアクーペの流麗なシルエットを手元で愛でるのがいちばんです。

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タイカンを活字で深掘りするなら、モーターファン別冊ニューモデル速報の「最新ポルシェのすべて」(インポートシリーズ)が定番。ポルシェ全ラインナップを横断する構成で、タイカンの技術解説も日本語でじっくり読めます。webCG・AUTOCAR JAPAN・Motor-FanTECHには、タイカン ターボS/ターボの詳細な試乗記や800Vシステムの技術解説記事が公開されており、無料で読める資料として充実しています。

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FAQ

ポルシェ・タイカン ターボSのよくある質問

Q. ポルシェ・タイカンとは、どんな車ですか?
A. 2019年9月に発表されたポルシェ初の量産電気自動車(EV)で、4ドアのフル電動スポーツサルーンです。2015年のコンセプトカー「ミッションE」を市販化したもので、量産車初の800V電圧システムやEVでは異例の2速トランスミッションを採用。頂点グレードのターボSはオーバーブースト時761PSを発生します。

Q. タイカン ターボSのスペック(馬力・加速)は?
A. 前後2基の永久磁石同期モーターによる電動4WDで、通常時460kW(625PS)、ローンチコントロール使用時のオーバーブーストで560kW(761PS)・システムトルク1,050Nmを発生します。0-100km/h加速2.8秒・最高速260km/h、バッテリーは93.4kWhです。

Q. EVなのになぜ「ターボ」という名前なのですか?
A. タイカンにターボチャージャー(過給器)は付いていません。ポルシェでは「Turbo」を長年ラインナップ頂点のグレード名として使ってきており、タイカンでも「最上位グレードの称号」として採用されています。発表時には海外メディアから「紛らわしい」との批判もありましたが、ポルシェは伝統的な序列表記であると説明しています。

Q. タイカンの名前にはどんな意味がありますか?
A. トルコ語系の2つの言葉に由来し、おおよそ「若く生命力あふれる馬(の魂)」という意味です。ポルシェの紋章の中央に描かれた跳ね馬にちなんでおり、約1年半の検討を経て2017年秋に決定、2018年6月に発表されました。

Q. タイカンの中古相場はいくらですか?
A. 2020年モデルの中古価格帯は565万〜2,665万円と幅広く、ターボ/ターボS系は総額1,000万〜1,200万円前後の個体が中心です。EVらしく値落ちは大きめで、買う側には狙い目です。バッテリー容量保証(8年/16万km)の継承可否を確認して選ぶのがおすすめです。相場は時期・状態で大きく変動するため、最新は各中古車ポータルでご確認ください。

Q. グランツーリスモ7でタイカン ターボSに乗れますか?
A. 乗れます。「PORSCHE Taycan Turbo S (J1MD) '19」として収録されており、ブランドセントラルで230,000Crで購入できるほか、国際B級ライセンスをオールゴールドで修了したプレゼントカーとしても入手できます(価格・入手条件はアップデートで変動します)。

📝まとめ

タイカンは「EVでもポルシェはポルシェ」を証明した一台

ポルシェ・タイカン ターボSは、「スポーツカーメーカーは電動化とどう向き合うべきか」という問いへの、ポルシェからの回答です。量産車初の800Vシステム、EVでは異例の2速トランスミッション、そして何度全開にしても衰えない“再現性のある速さ”。ニュルブルクリンクの7分42秒も、911を抑えたワールド・パフォーマンスカー受賞も、すべてが「電気になってもポルシェはポルシェだった」ことの証明でした。トルコ語系の「若く生命力あふれる馬」という名前のとおり、70年の伝統ある跳ね馬に、新しい命を吹き込んだ一台です。

実車は中古で総額1,000万円前後からと値落ちが進み、買う側にはむしろチャンスの時期。とはいえ維持には年55万〜165万円級の覚悟が必要です。グランツーリスモ7なら「PORSCHE Taycan Turbo S (J1MD) '19」として収録されており、230,000Cr、あるいは国際B級ライセンスのオールゴールドで、761PSの静かな怒涛を今日から味わえます。本物に触れたくなったら、木更津のPEC東京でコーチ付きの90分を。ゲームで惚れて、体験して、いつか本物へ。タイカンはその道筋が現実的に描ける、新時代の名車です。

エンジン音がなくても、心を熱くさせる車は作れる。シニア世代のわたしたちが「EVってどうなの?」と一歩引いてしまう気持ちに、タイカンは静かに、しかし2.8秒で答えを出してくれます。まずはGT7のコックピットから、電動ポルシェの世界をのぞいてみてください。

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