
フェラーリ 296 GTBは、V型6気筒ツインターボにモーターを組み合わせたプラグインハイブリッドのミッドシップ・ベルリネッタです。フェラーリのロードカーとして初めて「フェラーリ」を名乗ったV6を積み、エンジン単体663CV・モーター167CVを合わせたシステム総合出力は830CVに達します。車名の「296」は排気量2.9リッター・気筒数6・GTB(Gran Turismo Berlinetta)という3つの要素から取られており、排気量と気筒数を並べるフェラーリの伝統的な命名法をそのまま踏襲しています。
この記事では、296 GTBが背負う「V6でフェラーリを名乗る」という60年越しの意味・120度バンク角の技術・プラグインハイブリッドの仕組みから、中古相場・GT7での乗り方まで、まるごと解説します。
296 GTBとは|60年ぶりに"フェラーリ"を名乗ったV6
フェラーリ296 GTBは、2021年に発表された、V型6気筒ツインターボとモーターを組み合わせたプラグインハイブリッドのミッドシップ・ベルリネッタです。GT7には「Ferrari 296 GTB '22」という表記で収録されています。エンジン単体で663CV/8,000rpm・最大トルク740Nm/6,250rpmを発生し、これに122kW(167CV)・最大トルク315Nmのモーターを組み合わせることで、システム総合出力は830CVに到達します。トランスミッションは8速のF1デュアルクラッチ(DCT)、駆動方式はミッドシップの後輪駆動(MR)です。
トランスミッションの段数にも、フェラーリのミッドシップ・ベルリネッタの進化が表れています。F8トリブートまでは7速のF1デュアルクラッチでしたが、296 GTBでは8速へと多段化されました。段数が増えるほどギア比を細かく設定でき、エンジン回転を効率のよい領域に保ちやすくなります。モーターのアシストと組み合わさることで、市街地での扱いやすさとサーキットでの伸びの両方を狙った変速機になっています。
車名の由来も、フェラーリらしい実直なものです。「296」は排気量2.9リッター+気筒数6+GTB(Gran Turismo Berlinetta)という3つの要素を並べただけの名前で、308GTBやF12 berlinettaなど、フェラーリが古くから使ってきた「数字で語る」命名の系譜に連なっています。飾らない型式名の裏に、次章で触れる「V6でフェラーリを名乗る」という大きな意味が隠れているのが、この車の面白いところです。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 型式・通称 | フェラーリ 296 GTB |
| 発表 | 2021年(GT7収録名:Ferrari 296 GTB '22) |
| エンジン | V型6気筒ツインターボ(バンク角120度・2.9L/2,992cc) |
| エンジン単体最高出力 | 663CV/8,000rpm |
| エンジン単体最大トルク | 740Nm/6,250rpm |
| モーター | 122kW(167CV)・最大トルク315Nm |
| システム総合出力 | 830CV |
| バッテリー/EV走行距離 | 7.45kWh/最大25km |
| トランスミッション | 8速F1デュアルクラッチ(DCT) |
| 乾燥重量 | 1,470kg |
| 0-100km/h加速 | 2.9秒 |
| 0-200km/h加速 | 7.3秒 |
| 最高速度 | 330km/h |
| 全長×全幅×全高 | 4,565mm×1,958mm×1,187mm |
| ホイールベース | 2,600mm |
| 駆動方式 | MR(ミッドシップ・後輪駆動) |
出典・参考:Ferrari公式・Car Watch(エンジン形式・出力・トルク・車重・寸法・0-100km/h加速・最高速度等のスペック、2021年発表)。
なぜバンク角120度なのか|ホットVという発明
一般的なV型6気筒エンジンのバンク角は60度前後が主流ですが、296 GTBのエンジンはあえて120度まで開いたバンク角を採用しています。バンク角を大きく開くとエンジン全高が低くなり、ミッドシップレイアウトの要である重心の低さに直結します。さらに、120度まで開いたV字の谷間には十分な空間ができるため、そこにターボチャージャー2基を収める「ホットV」レイアウトが可能になりました。排気側をエンジンの内側(谷間)に集約する配置は、エンジンをより低く・よりコンパクトに積める設計上の利点になっています。
ホットVレイアウトのメリットは、車体パッケージだけにとどまりません。ターボチャージャーを排気マニフォールドの直近、しかもエンジンの内側に配置することで、排気ガスがタービンに届くまでの経路が短くなり、ターボラグの低減にもつながります。低重心化・コンパクト化・レスポンス向上という3つの利点を、120度というひとつのバンク角の選択でまとめて実現しているのが、296 GTBのエンジン設計のおもしろいところです。
そもそもミッドシップというレイアウト自体、エンジンを運転席と後輪の間に置くことで、車体の中心に近い位置に最も重いパーツを集められるという利点があります。フロントにエンジンを積む車と比べて、旋回中の慣性が働きにくく、ステアリング操作に対して機敏に向きを変えやすいのが特徴です。296 GTBは、この基本的なミッドシップのメリットに、低重心化を後押しする120度バンク角のV6を組み合わせることで、二重にレスポンスの良さを追求した一台になっています。
出典・参考:Ferrari公式(バンク角120度の採用理由・ホットVレイアウトによる低重心化とターボ配置の技術解説)。
数字が語る低さとワイドさ|296 GTBのプロポーション
296 GTBのボディサイズは、全長4,565mm×全幅1,958mm×全高1,187mm、ホイールベース2,600mmです。全高1,187mmという数字は、一般的な乗用車と比べて頭ひとつぶん以上低く、全幅1,958mmという横幅の広さとあわせて、地面に張り付くような低くワイドなプロポーションを生み出しています。車両重量に対する出力の大きさで見ても、乾燥重量1,470kgに対してシステム総合出力830CVというスペックは、単純計算で1CVあたり約1.8kgという数値になり、クラス屈指のパワーウェイトレシオを実現していることがわかります。低い車高・広い全幅・軽い車重・大きな出力という4つの要素が組み合わさって、296 GTBの俊敏な身のこなしを支えています。全長4,565mmに対してホイールベースは2,600mmで、全長に占める割合はおよそ57%です。ミッドシップカーらしく、前後のオーバーハング(車軸より外側にはみ出す部分)を切り詰めて、タイヤの位置をできるだけ車の四隅に寄せた凝縮感のあるプロポーションになっています。
ディーノから60年越しの物語|V6が"フェラーリ"を名乗る日
フェラーリがV6エンジンのロードカーを送り出したのは、296 GTBが初めてではありません。1960年代に登場したディーノ206GT・246GTも、V型6気筒エンジンを積んだミッドシップカーでした。しかし、当時のディーノはあくまで「ディーノ」という別ブランドの名前で販売され、フェラーリのプランシングホースを堂々と名乗ることはありませんでした。フェラーリの詳しい成り立ちは、当ブログのディーノ246GTの記事でも解説しています。
296 GTBは、このディーノからおよそ60年の時を経て、V6のエンジンを積みながら正面から「フェラーリ」を名乗った初めてのロードカーという位置づけになります。かつては「フェラーリ」の看板を背負うにはV12(あるいはV8)でなければならないという時代がありましたが、電動化と過給技術の進化を経て、V6でもフェラーリの名にふさわしい一台を作れる時代になった、という宣言でもあります。
ディーノというブランド名自体、フェラーリ創業者エンツォ・フェラーリの息子であり若くして亡くなったアルフレディーノ(愛称ディーノ)に由来します。フェラーリの名は12気筒の頂点モデルのためにとっておき、それ以外のより手頃なスポーツカーには別の名前を与える、という考え方が、当時のフェラーリのブランド戦略の根底にありました。296 GTBが単なる新型車の発表にとどまらず「V6でフェラーリを名乗った」という点で語られる理由は、こうした長年のブランド哲学の延長線上にあるからです。
296 GTBのサウンドを語るうえで欠かせないのが、フェラーリ自身が公式にこのエンジンを「ピッコロV12(小さなV12)」と表現している点です。120度というバンク角は、単に低重心化やホットVレイアウトのためだけでなく、12気筒エンジンの等間隔爆発に近いサウンド特性を生み出す角度でもあります。6気筒でありながら、フェラーリの魂ともいえるV12の血を感じさせるサウンドこそ、296 GTBが「V6でフェラーリを名乗る」ことを許された理由のひとつといえるでしょう。フェラーリのV12モデルについては、当ブログのGT7のV12エンジン車まとめもあわせてご覧ください。
出典・参考:Ferrari公式(ディーノ206GT・246GTがフェラーリを名乗らずV6を搭載した経緯、296 GTBのエンジン音を「ピッコロV12」と表現した公式見解)。
F8トリブートからのバトンタッチ|V8からV6ハイブリッドへ
フェラーリのミッドシップ・ベルリネッタは長らくV8エンジンを積んできました。1975年発表の308GTBを起点に、348→F355→360モデナ→F430→458イタリア→488GTB/488ピスタと、およそ2世代ごとに大きく進化させながら続いてきた系譜は、F8トリブートでひとつの到達点を迎えます。F8の車名「トリブート」はイタリア語で「賛辞」を意味し、車名そのものが「歴代V8ミッドシップへの賛辞」というコンセプトを表していました。詳しくはF8トリブートの記事でも解説していますが、約45年続いたV8ミッドシップの系譜はF8で締めくくられたと見ることができます。GT7のV8エンジン車をまとめて見たい方はV8エンジン車まとめもどうぞ。
興味深いのは、F8トリブートが「集大成」として企画されたにもかかわらず、その次の世代交代が単純なV8の延長線上ではなかった点です。フェラーリは、約45年かけて磨き上げたV8ミッドシップの物語をF8でいったん締めくくり、そのうえで296 GTBという別の答え(V6プラグインハイブリッド)を選びました。同じミッドシップ・ベルリネッタというカテゴリーの中で、エンジン形式そのものを一段階ダウンサイジングしながら、モーターの力でパワーを補って余りある一台に仕上げたという構図は、F8世代を知っているファンほど新鮮に映るポイントです。
そして、F8トリブートの次に登場したのが296 GTBです。フェラーリのミッドシップ・ベルリネッタは、V8ミッドシップの系譜が一区切りしたのち、V6プラグインハイブリッドという新しい方向へ舵を切りました。これは単なる世代交代ではなく、「歴代V8への賛辞」で締めくくったフェラーリが、次の60年に向けてV6とハイブリッドを選んだという、大きな転換点を意味しています。
数字で車名を語るという伝統は、V8世代でも一貫していました。F430の「430」は4.3リッターの排気量を、F8トリブートの「F8」はフェラーリのF・気筒数8を示す組み合わせでした。296 GTBの「296」も同じ命名の作法にのっとっており、時代がV8からV6ハイブリッドへ移っても、フェラーリが車名に込める哲学そのものは変わっていないことがわかります。
速さと静かさを両立するプラグインハイブリッド
296 GTBは、7.45kWhのバッテリーを搭載し、最大25kmをモーターのみのEV走行でカバーできるプラグインハイブリッドです。早朝の住宅街や街中では音を立てずに静かに走り抜け、サーキットやワインディングでアクセルを踏み込めば、エンジン663CVとモーター167CVを合わせたシステム総合出力830CVが姿を現します。フェラーリのハイブリッド技術の系譜としては、フェラーリ初のハイブリッド市販車であるハイパーカーラ フェラーリの技術が土台にありますが、296 GTBはそれを「日常でも扱えるミッドシップ・ベルリネッタ」へと落とし込んだモデルといえます。
ラ フェラーリが「公道を走るF1」を体現するために限定生産のハイパーカーとしてハイブリッド技術を投入したのに対し、296 GTBはその考え方を、より多くのオーナーが日常的に手にできるミッドシップ・ベルリネッタというカテゴリーに落とし込んだモデルです。街中を静かに走れるEVモードと、サーキットで830CVを解き放つモードを1台の中に同居させたという点で、「速さのための電動化」と「静かさのための電動化」という一見矛盾する2つの目的を、ひとつのパワートレインで両立させています。
出典・参考:Ferrari公式(バッテリー容量7.45kWh・EV走行距離最大25km・プラグインハイブリッドの仕組み)。
296 GTBは今いくら?中古相場の傾向
296 GTBは2021年発表の比較的新しいモデルであり、生産・販売も継続中のため、いわゆる「旧車」の相場とは性格が異なります。中古車市場に出回る台数はまだ限られており、年式・走行距離・カラー・カーボンパッケージなどのオプション装備の有無によって価格の幅が大きく出やすいのが特徴です。プラグインハイブリッド機構を備える分、同じミッドシップでもV8モデルとは価格構成が異なる点にも注意が必要です。
プラグインハイブリッドという構造上、中古で296 GTBの購入を検討する際は、価格そのものだけでなくハイブリッドバッテリー・電動系統の保証内容を確認しておくと安心です。フェラーリは正規ディーラー網を通じて認定中古車を扱う制度を設けており、購入前の点検(プレ・パーチェス・インスペクション)や保証延長の相談ができるのも正規ルートならではの利点です。個人売買や並行輸入のルートで安さだけを追うより、走行距離・整備記録・修復歴を含めた「素性の確かさ」を優先したほうが、結果的に高額な車を安心して所有できます。
※新車価格・中古相場は執筆時点で正確な数値を確認できていないため、本記事では具体的な金額を掲載していません。購入・売却をご検討の際は、フェラーリ正規ディーラーや各中古車ポータル・買取査定サービスで最新の価格を直接ご確認ください。
流通台数の少ないモデルは、良い個体が出た時に一気に買い手がついてしまうことも珍しくありません。「もう少し検討してから」と考えているうちに、気に入った個体が売約済みになってしまうケースもあるため、本気で購入を検討している場合は、複数の正規ディーラー・中古車ポータルに希望条件を伝えておき、条件に合う個体が出た際にすぐ連絡をもらえる体制を整えておくのも一つの方法です。
「GT7で惚れて、いつか跳ね馬を」。その前に、いま乗っている愛車の“本当の価値”を知っておきませんか。乗り換えを検討するなら、そこが出発点になります。
※査定額・中古相場は車種・年式・走行距離・時期によって変動します。実際の金額は査定でご確認ください。
グランツーリスモ7の296 GTB|MRらしい俊敏さを味わう
グランツーリスモ7には、296 GTBが「Ferrari 296 GTB '22」という表記で収録されています。ミッドシップ・後輪駆動(MR)ならではの軽快な回頭性を持ちながら、システム総合出力830CVというクラス屈指のパワーを受け止める安定感も備えた一台です。GT7内でのMRレイアウトの特徴を体系的に知りたい方は、GT7のMR(ミッドシップ)車まとめもあわせてご覧ください。ターボエンジンを積む車全般の傾向はターボ車まとめで解説しています。
MRレイアウトの車全般にいえることですが、296 GTBのようにパワーの大きいミッドシップは、コーナー進入でリアの荷重が抜けすぎるとオーバーステア方向に流れやすくなります。ブレーキを奥まで残しながら丁寧に減速し、ステアリングを切り込む前にある程度荷重をフロントへ移してから向きを変えると、MR特有の鋭い回頭性を活かしつつ安定してコーナーを立ち上がれます。立ち上がりでは、アクセルを一気に踏み込むのではなく、路面のグリップを感じながら少しずつ開けていくイメージを持つと、大出力を無理なく路面に伝えられます。セッティングを詰める際は、車体の素性を大きく変える前に、まずは足まわりの初期設定とブレーキバランスを自分の運転スタイルに合わせて微調整するところから始めるのがおすすめです。
初めて296 GTBに乗る場合は、いきなりオンライン対戦に持ち込むのではなく、まずはアーケードモードのタイムトライアルやライセンス取得のコースで、大出力のミッドシップに体を慣らすのがおすすめです。同じコースを繰り返し走りながら、ブレーキを踏み始めるポイントとステアリングを切り込むタイミングを少しずつ体に覚え込ませていくと、830CVというパワーも次第に「操れるもの」に変わっていきます。慣れてきたら、GT WORLD SeriesやDaily Raceなど、GT7のオンラインイベントで他のプレイヤーと走らせてみるのも一つの楽しみ方です。
プラグインハイブリッドという特性上、コーナー立ち上がりでの加速の伸びは、純粋なエンジン車とは違う感触になる場面もあります。アクセルを開けた瞬間の反応の早さを意識しながら、コーナーの立ち上がりで少しずつ試し踏みをしてみると、296 GTBならではの加速の癖をつかみやすくなります。焦らず何度もコースを周回して、自分なりの「開けどころ」を見つけていくのが上達の近道です。
※収録内容・入手方法・ゲーム内価格・PP値はアップデートで変動するため、本記事では断定的な数値を掲載していません。最新の情報は必ずゲーム内でご確認ください。
ハンコンで乗るともっと気持ちいい|機材ガイド
GT7で296 GTBをさらに楽しむなら、ハンドルコントローラー(ハンコン)がおすすめです。自分でハンドルを握る感覚は、コントローラーとは別物。ミッドシップならではの俊敏さ+830馬力を操る楽しさが、グッと現実に近づきます。ここでは、GT7を"実車感覚"で楽しむための機材を「まず必須」と「あるとより楽しい」に分けて紹介します。
とくに、免許を返納した方やペーパードライバーの方にとって、ハンコンは「もう一度ハンドルを握る」感覚を安全に取り戻せる手段でもあります。実車のように事故のリスクがなく、何度でも同じコーナーを練習できるため、腕慣らしとしても有効です。296 GTBのような大出力のフェラーリを自分の手で操る体験は、コントローラーのボタン操作だけでは味わえない緊張感と達成感をもたらしてくれます。
<まず必須>これがあれば、すぐにGT7で走り出せる
GT7を遊ぶ土台です。
PS5本体・GT7ソフト・ディスクドライブがあれば走り出せます。
さらにハンコンを足せば、"自分でハンドルを握る"運転体験に。
<あるとより実車に近づく>足すほど没入感が一段ずつ上がる
ここから先は"より実車に近づく"ための投資。
コックピットで姿勢が決まり、シフトで操作感が増し、VRで視界ごと没入できます。
※機材価格・在庫は時期・モデルによって変わります。最新の金額は各販売店でご確認ください。
📶 オンライン対戦も楽しむなら|回線も"快適"に
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実車を維持する vs ゲームで乗る|コスパ比較
フェラーリに限らず、高額なスポーツカーの維持費は「買った瞬間」だけでなく「持ち続ける間」ずっとかかり続けるのが実情です。車両保険は年式が新しく車両価格が高いほど上がりやすく、正規ディーラーでの整備・点検費用も、一般的な国産車とは桁が違います。さらに天候・盗難・当て逃げといったリスクへの備えも必要で、屋外駐車が難しい高額車ほど、保管場所の確保も維持費の一部として考えておく必要があります。
① 実車296 GTBを所有・維持する費用
296 GTBは現行に近い高性能プラグインハイブリッドのため、維持費も高額帯になりがちです(高額な車両保険、正規ディーラーでの点検・整備費、ハイブリッドシステムの点検、専用タイヤの摩耗の早さ等)。
排気量2.9Lクラスの自動車税は年額5万円程度が目安で、これに保険・整備・保管費が加わります。
| 項目 | 年間の目安 |
|---|---|
| 自動車税(2.9L級・登録翌年度以降) | 約5万円 |
| 任意保険(高額車両保険込み) | 約20〜40万円 |
| 車検・法定点検(正規ディーラー前提) | 約20〜40万円 |
| 整備・消耗品(専用タイヤ・ブレーキ・ハイブリッド系統点検等) | 約30〜60万円 |
| 駐車場・保管(防犯・屋内保管想定) | 約15〜50万円 |
| 燃料・電気代・その他 | 約15〜25万円 |
| 年間合計(目安) | 約105〜220万円 |
これに加えて、購入費として新車価格帯に近い高額な金額が必要になります(前章のとおり、本記事執筆時点で正確な金額は確認できていないため、最新の価格は正規ディーラー・中古車ポータルで直接ご確認ください)。
② GT7で"実車感覚"を味わう機材コスト
一方、GT7で296 GTBを「実車感覚」で走らせる機材は買い切り(初期費用のみ)。
一度そろえれば、あとは電気代くらいです。
| 機材 | 価格の目安 |
|---|---|
| PS5本体 | 約6.6〜8万円 |
| グランツーリスモ7(ソフト) | 約6,000〜9,000円 |
| ハンドルコントローラー(エントリー) | 約2.5〜4万円 |
| レーシングコックピット(任意) | 約2〜5万円 |
| PS VR2(任意・没入感アップ) | 約7.5万円 |
| 一式(目安) | 初期 約10〜25万円+以降ほぼ0 |
③ コスパ比較の結論
- 実車:新車価格帯の購入費 + 毎年 105〜220万円
- ゲーム:初期 10〜25万円 + 以降ほぼ0
ゲーム機材一式は実車のたった1年分の維持費以下でそろい、しかも事故・盗難・天候の心配なし。ハンコン+VRを使えば、830CVを受け止めるミッドシップの荷重移動まで、かなり実車に近い感覚で走れます。
「いつか本物の296 GTBを」と思っている人も、それまでの間はGT7で憧れの一台に乗り続けられます。
まずはハンコンから始めるのが、一番コスパよく"実車感覚"に近づく方法です。
さらに没入感を求めるならVRも。
実車の296 GTBに触れる|ディーラー・レンタル
「フェラーリなんて、縁がない」と思うかもしれませんが、296 GTBはフェラーリ正規ディーラー(各地のフェラーリオーソライズドディーラー)で展示・試乗案内されることがあり、ショールームで実車を間近に見られる機会があります。
国内には、フェラーリ・ランボルギーニといった高級スポーツカーを専門に扱うレンタルサービスが複数存在します。取り扱い車種は店舗・時期によって変動するため、296 GTBのように比較的新しいモデルの取り扱いの有無は、利用を検討する時点で各社公式へ直接お問い合わせいただくのが確実です。半日〜1日単位でのレンタルが一般的で、免許・年齢条件、保険の範囲も各社で異なります。
また、フェラーリにはオーナー同士の交流を目的としたオーナーズクラブや、正規ディーラー主催のドライビングイベントも存在します。すでにフェラーリを所有している方であれば、こうしたイベントを通じて296 GTBに試乗する機会に恵まれることもあります。まだオーナーでない方も、正規ディーラーのショールームで実車を眺めながら、スタッフに気軽に話を聞いてみるところから始めてみるとよいでしょう。
フェラーリは、購入したオーナーが自分だけの一台に仕上げられる「テーラーメイド(パーソナライゼーション)」と呼ばれる公式のカスタマイズプログラムも用意しています。ボディカラーやインテリアの素材・仕立てを、標準ラインナップにとらわれず細部までオーダーできる仕組みで、296 GTBのような現行モデルでも利用の相談が可能です。既製のオプションだけでは物足りないという方は、正規ディーラーを通じて相談してみるのもよいでしょう。
実車の購入を具体的に検討する段階になったら、任意保険の加入可否・保険料水準を早めに確認しておくことも大切です。高額なスーパーカーは、加入できる保険会社や商品が限られていたり、年齢・免許条件で保険料が大きく変わったりすることがあります。正規ディーラーや専門の保険代理店に相談しながら、購入前に維持コストの全体像をつかんでおくと、あとから想定外の出費に慌てずに済みます。
ショールームでの試乗は、購入を即決するための場ではなく、「自分の体格・運転スタイルに合うかどうか」を確かめる貴重な機会でもあります。ミッドシップならではの着座位置の低さ、視界の取り方、ステアリングの重さは、カタログスペックだけでは伝わりません。試乗の予約は正規ディーラーへ直接問い合わせるのが確実で、担当スタッフに気になる点を率直に相談してみると、購入後のギャップを減らせます。
出典・参考:フェラーリ正規ディーラー各社(展示・試乗案内)。国内スーパーカーレンタル各社公式サイト(取り扱い車種は変動するため個別確認が必要)。
296 GTBを見て楽しむ|モータースポーツ・評価・グッズ
フェラーリは古くからF1で培った技術を市販車へ還元することを、ブランドの根幹に据えてきたメーカーです。ハイブリッドシステムについても、F1マシンが2009年にKERS(運動エネルギー回生システム)を導入して以降、モーターとエンジンを組み合わせて速さを追求するノウハウを積み重ねてきました。296 GTBのプラグインハイブリッドは、そうしたF1由来の電動化技術が、ロードカーの日常使いに耐える形へと落とし込まれた成果のひとつといえます。
出典・参考:Ferrari公式(F1由来のハイブリッド技術・KERS以降の電動化ノウハウを市販車開発へ還元する方針)。
フェラーリには1993年から続くフェラーリ・チャレンジというワンメイクレースシリーズがあり、348チャレンジ→F355チャレンジ→360チャレンジ→F430チャレンジ→458チャレンジ→488チャレンジと、V8ミッドシップの系譜がそのままレースカーとして受け継がれてきました。現行のフェラーリ・チャレンジでは「296チャレンジ」がその役割を引き継いでいます。市販車の296 GTBをベースにしたGT3規定のレースカー「296 GT3」も用意されており、市販モデルとレースカーの両輪でフェラーリのミッドシップV6の技術が磨かれています。
GT3規定とは、国際自動車連盟(FIA)が定めるGTカーの技術規定のひとつで、フェラーリだけでなくポルシェ・メルセデスAMG・アウディ・BMW・マクラーレンなど、各メーカーのGT3マシンが同一の規定のもとで争う世界的なレースカテゴリーです。296 GT3は、この国際的な舞台にフェラーリのV6ミッドシップとして名乗りを上げたモデルであり、296 GTBという市販車の完成度の高さを裏づける存在ともいえます。
出典・参考:Ferrari公式・Wikipedia「Ferrari Challenge」(1993年開始のワンメイクシリーズ・現行296チャレンジへの継承)/Ferrari公式(296 GT3の存在)。
🌟 著名な評価|ダウンサイジングと官能性の両立
296 GTBが積む120度バンク角のV6ツインターボは、単なるダウンサイジングエンジンにとどまらず、フェラーリが「ピッコロV12」と呼ぶ官能的なサウンドを実現した点で、自動車専門メディアからも高い評価を集めています。気筒数を減らしながらフェラーリらしい情感のあるサウンドと、システム830CVという圧倒的なパフォーマンスを両立させたという点が、多くのレビューで評価のポイントとして挙げられています。
気筒数を減らすダウンサイジング自体は、環境規制や燃費要件への対応として自動車業界全体で進んできた流れですが、フェラーリのようにブランドの核心にエンジンサウンドを据えてきたメーカーにとっては、簡単には受け入れられない選択でもあります。296 GTBが「V6でもフェラーリを名乗れる」という説得力を持ち得たのは、120度バンク角によるピッコロV12サウンドと、モーターが補う圧倒的なパフォーマンスの両方を、同時に実現できたからだといえるでしょう。
シニア世代のフェラーリファンにとっても、296 GTBは注目しやすいモデルです。V型12気筒・V型8気筒の伝説的なモデルを見てきた世代だからこそ、「V6でフェラーリを名乗る」という決断の重みが実感として理解できますし、プラグインハイブリッドという新しい仕組みも、GT7でなら気軽に体験できます。歴代のフェラーリを知っているファンほど、296 GTBの立ち位置の面白さを味わえる一台だといえるでしょう。
出典・参考:Ferrari公式(「ピッコロV12」という官能的なサウンド訴求とダウンサイジングエンジンとしての位置づけ)。
🎁 手元に置いて楽しむ|モデルカー
296 GTBは2021年発表の比較的新しいモデルということもあり、執筆時点では楽天市場「aithjapan-carshop」等での在庫を確認できておらず、車種・グレードの正確性を優先してモデルカーのご紹介は見送っています。入荷・在庫状況を確認でき次第、あらためて調査のうえ追加いたします。
📖 書籍
296 GTBについてもっと深掘りしたい場合は、フェラーリの公式サイトに掲載されているエンジニアインタビュー等の開発解説記事が参考になります。フェラーリのV6・ハイブリッド技術を含む歴代モデルの系譜をまとめた書籍は、発売状況が変動するため、執筆時点では特定の書籍のご紹介を見送っています。
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フェラーリ296 GTBのよくある質問
Q. フェラーリ296 GTBとは、どんな車ですか?
A. 2021年に発表された、V型6気筒ツインターボにモーターを組み合わせたプラグインハイブリッドのミッドシップ・ベルリネッタです。車名の「296」は排気量2.9リッター・気筒数6・GTBの3要素から取られており、フェラーリのロードカーとして初めて「フェラーリ」の名を冠したV6を搭載しています。
Q. 296 GTBのスペック(馬力・加速)は?
A. エンジン単体で663CV/8,000rpm・最大トルク740Nm/6,250rpm、モーターは122kW(167CV)・最大トルク315Nmで、システム総合出力は830CVに達します。0-100km/h加速は2.9秒、0-200km/h加速は7.3秒、最高速度は330km/hです。乾燥重量は1,470kgです。
Q. なぜバンク角が120度なのですか?
A. バンク角を120度まで大きく開くことでエンジン全高を抑えて重心を下げられるうえ、V字の谷間にターボチャージャー2基を収める「ホットV」レイアウトが可能になるためです。この角度はV12エンジンに近い等間隔爆発を生み、フェラーリが「ピッコロV12」と呼ぶサウンド特性にもつながっています。
Q. 296 GTBとF8トリブートの違いは何ですか?
A. F8トリブートは3.9L・V型8気筒ツインターボを積む「歴代V8への賛辞」をコンセプトにしたモデルで、V8ミッドシップの系譜の到達点でした。296 GTBはその後継として登場した、V型6気筒ツインターボにモーターを組み合わせたプラグインハイブリッドで、エンジン形式も駆動思想も新しい世代のモデルです。
Q. グランツーリスモ7で296 GTBに乗れますか?
A. 乗れます。「Ferrari 296 GTB '22」として収録されており、ミッドシップならではの俊敏さと830CVのパワーを味わえます。収録内容・入手方法・価格はアップデートで変動するため、最新はゲーム内でご確認ください。
Q. 296 GTBはレースにも参戦していますか?
A. はい。フェラーリのワンメイクレース「フェラーリ・チャレンジ」では現行モデルとして「296チャレンジ」が主役を務めています。また市販車の296 GTBをベースにしたGT3規定のレースカー「296 GT3」も用意されており、市販モデルとレースカーの両方でV6ハイブリッドの技術が磨かれています。
Q. 296 GTBのモデルカーは販売されていますか?
A. 296 GTBは2021年発表の比較的新しいモデルのため、本記事執筆時点では正確性を確認できる専用のモデルカー・書籍を確認できておらず、あえてご紹介を見送っています。入荷・在庫状況を確認でき次第、あらためて調査のうえ追加します。
Q. 296 GTBは環境性能にも配慮した車ですか?
A. プラグインハイブリッドとして、最大25kmをモーターのみのEV走行でカバーできるため、街中の短距離移動では静かに、排出ガスを抑えて走れます。一方でシステム総合出力830CVというハイパフォーマンスも備えており、環境性能とパフォーマンスの両立を目指したモデルという位置づけです。正確な燃費・排出ガス数値は仕様や測定条件によって変わるため、最新情報は公式資料でご確認ください。
296 GTBは"V6でフェラーリを名乗る"覚悟を体現した一台
フェラーリ296 GTBは、1960年代のディーノがついに名乗れなかった「フェラーリ」の名を、V6エンジンで60年越しに実現した一台です。120度という大胆なバンク角はホットVレイアウトによる低重心化とターボ搭載を可能にしただけでなく、V12に迫る「ピッコロV12」のサウンドをも生み出しました。「歴代V8への賛辞」を体現したF8トリブートの次に、V6プラグインハイブリッドという新しい方向を選んだこと自体が、フェラーリのミッドシップ・ベルリネッタにとって大きな転換点だといえます。
実車は現行に近い高額なフェラーリですが、グランツーリスモ7なら「Ferrari 296 GTB '22」として、維持費を気にせず"60年ぶりのフェラーリV6"のステアリングを握れます。正規ディーラーで展示車を眺める、フェラーリ・チャレンジの296チャレンジやGT3規定の296 GT3の存在を知るなど、実車に近づく楽しみ方もいろいろあります。
ゲームで惚れて、いつか本物に。その入り口として、296 GTBは"V6でフェラーリを名乗る"覚悟にふさわしい一台です。もし「実車を」と思ったら、まずはいま乗っている愛車の価値を調べることから始めてみてください。
60年前のディーノが名乗れなかった名前を、V6でようやく名乗った296 GTB。低く・ワイドなプロポーション、120度バンク角が生むホットVレイアウト、そして「ピッコロV12」と呼ばれるサウンド。どれも単独では地味に見える技術ですが、組み合わさることで、フェラーリのミッドシップ・ベルリネッタに新しい1ページを開いた一台になっています。GT7でまずはこのV6の感触を確かめてみてください。
308GTBからF8トリブートまでおよそ45年続いたV8ミッドシップの系譜、そしてディーノからおよそ60年越しで名乗られたフェラーリのV6。296 GTBは、この2つの長い物語が交差する場所に立つ一台です。次にフェラーリのミッドシップがどんな答えを出すのかを楽しみにしながら、まずはこの296 GTBで、V6が背負った歴史の重みとプラグインハイブリッドの新しさの両方を、GT7の中で味わってみてください。
歴代フェラーリV6・V8ミッドシップもチェック
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